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6話
しおりを挟む「てか奏音はなんで中学受験したんだ?珍しいだろ」
「裕翔もでしょ」
「俺...俺は地元の中学校が荒れてたから身の危険を感じてな」
一瞬噛んだな。
「なるほどね。僕は姉さんがいたから姉さんと一緒のところ行きたくて」
「そ、そうなのか。シスコンなのか?」
困惑しながら裕翔は聞いてきた。俺は断じてシスコンではない。
「いやいやいやいや、、そんなことない。ただセキュリティ的にも安全だし姉さんもいるからってだけ」
「なんか聞いてる感じシスコンっぽいけど」
「そんなことない」
***
そんな談笑をし入学式の映像をリモートで見て応接間の時間は終わった。
「これから君たちはクラスに移動してもらう。奏音くんはAクラス、裕翔くんはBクラスだ」
「質問良いですか?」
裕翔が手を上げた。
「あぁ。どうした?」
「なぜ男のクラスは分けられてるんですか?ふつう男のクラスって全員同じにするものですよね」
「裕翔くん、君はこの学校のクラスシステムについて理解しているね?」
先生はやれやれ、という感じで裕翔にきいた。
「はい。A~DクラスがあってAが一番頭が良くてDが一番悪いんですよね」
「そうだ。ほとんどの生徒はAに向かって頑張るが、一定数頑張らない、そのままの地位で泊まるやつもいる。そんなやつを上に向かわせるために男性のクラスを上のほうにしている」
へぇ~、そうなんだ。初めて知ったわ。
「先生、それでは質問の答えになっていません」
「まぁまて、その中でも実はBでAとの実力差を感じてBで諦めてしまうやつも多い。そんなやつを救済するために男子をBに配置しなければならなかったのだよ」
「でもそれって「Aだけにしたらもっとやる気はあがるんじゃないか?って?」..はい」
先生がかぶせるように発言した。
「そんなことしたら犯罪やカンニングを起こしてでもAに這い上がるやつが出てくる。そのためBにも男子を配置してヘイトを分散しなくてはならない」
あ~、確かに。Bの成績トップがAの生徒を一人バレないように負傷させたりしてテストの順位を下げたら繰り上がるもんな。
「うーん...まあわかりました」
「先生僕もいいですか?」
「あぁ。なんだ?」
「なんで僕がAで裕翔がBなんですか?」
「それはだな...」
先生が発言をしようとしたときにドアが空いた。
「ちょっとラナちゃん遅いよ!」
先生の名前ってラナっていうのか。今度ラナ先生って呼んでみよ。
「あっ、もうこんな時間か。わるい、その質問はまた」
「わかりました」
「じゃあ裕翔は私に、奏音はそこの菊先生についていってくれ」
「「はい」」
「じゃ、またこんど」
「おう」
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