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七章 白と黒の追跡者
34 黒髪の追跡者
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そしてエリスからバイクを受け取った俺達は、流石に乗り回せる地形でもない事もあり、バイクを持って急ぎ足で森の出口を目指す事にした。
そう、バイクを持って。
「……なんというか、シュールな光景だな」
「そう?」
「だってお前、バイクって普通肩に担いで持ち運ぶ物じゃねえからな?」
「まあ普通にしてたら重いし。ウチが特別か」
重力を操作する精霊術を使えるレベッカは、触れたものの重力を変動させる事ができる。
だからこそまるで御輿でも担ぐ様に持ち運べる訳だが……まあとにかくシュールな光景だ。
でもまあシュールだろうとなんだろうと、運べて乗れればそれでいい。
どんな形であれ、早急にエルの元へと向かえればそれでいい。
そしてやがて、俺達は森の外へと出た。
此処から先は広い平原が広がっていて、森の中とは違い悪路でもない為バイクでの移動は十分に可能だ。
「さて、じゃあここからはコレ使っての移動ね」
「そうだ、ヘルメットは?」
「なにそれ?」
「まあいいや」
どうせ振り落とされても死なねえだろうし。
「なんかよく分からないけど、別にいいなら早く乗った乗った」
既に重力の変動を解除して車輪を地面へと付けたレベッカは、軽い身のこなしで座椅子に腰かけてからエンジンを掛け、勢いよく空吹かしさせる。
「おう」
俺もそう答えてレベッカの後ろに腰かけた。
準備完了。後は進むだけだ。
「よし、レベッカ。出してくれ」
「……いいけど肩とか腰に捕まっとかなくて大丈夫? 結構とばすつもりだから危なくない?」
「大丈夫だ。バイクの後ろのフックみたいのあるだろ? これに捕まってりゃいいから」
運転免許は持ってないが二人乗りは頻繁にやってたからな。その辺の知識はある。
「ふーん。ならいいけど」
ああ、うん、それでいい。
断じて女の子にこういう形で触れるのが恥ずかしいとかそういう訳じゃない。
多分肩なら普通に掴める。
腰に手を回すのは……なんかこう、セクハラ感が凄いから凄い抵抗あるよね。男女逆だと。
だから肩掴んでないのはそういう事だ。正直スピード出すんだったら前の何かを掴んでた方が絶対バランスいい気がするけどそういう事だ、うん。
まあそれはもうどうでもいい。
「じゃあ行くよ! 振り落とされないように気をつけて!」
「ああ! 遠慮なくぶっ飛ばせ」
今は気合いを入れて、エルを助ける事だけ考えていればそれでいい。
そして俺が指示した方角に向けて、レベッカの運転するバイクは勢いよく動き出したのだった。
だけど飛ばすって言っても限度があると思いました。
「れ、れれれれレベッカ!?」
「いっええええええええい! 風が気持ちいいいいいいいいいいいいいい!」
俺はなんとか下を噛まないようにレベッカの名前を呼ぶが、運転を初めてからテンション高めにも程がるレベッカに声がまともに届いている様子がない。
だけどとにかく届けたい。
なんというか……早すぎる!
「やばいやばいやばいってこれ! ちょっとアカン奴だこれ!」
「え? なに? 最高って!? アンタ分かる奴じゃん!」
「てめえどんな耳してんだぶっとばすぞ!」
「え? もっと飛ばせって?」
「誰がんな事言って……うぉッ!」
既に無茶苦茶な速度で走行していたバイクが更に加速する。
……ってオイオイ! スピードメーカー振りきってねえか!?
って事はなに!? 今300キロ出てんの!? ふ、ふふふふざけんじゃねえぞこの野郎!
次の瞬間、若干地面に段差があったのか、凄い勢いで車体がホップアップする。
「ふぅ!」
「うおぉッ!?」
そして俺の体もホップアップ。
割りと冗談抜きで。
「ちょ、ちょちょちょ、死ぬ死ぬ死ぬ!」
車体から浮いた体は車体後方のクラブバーを握った手だけを残し、ヒモが付けられた風船の如く宙に浮かび上がる。
「……ッ!?」
それでもなんとか風を操りバランスを取って地面に落ちない様にする。
……あ、なんだこれ。バランスさえ取れたら結構行けんじゃないか? とにかく早く進むこと事態はいいことなんだし。
……いやいやいや! 結局肉体強化も使って風も操って無茶苦茶体力使ってる! つーかやっぱ怖い怖い怖い!
「レベッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
「……なによ、うるさいわね……ってエライ事になってるぅッ!?」
「よぉし! 一旦ゆっくり減速するんだ! いいか! ゆっくりだぞ! じゃねえと俺多分死ぬから!」
「りょ、了解!」
とりあえず道路交通法って大事だなぁと思った。
まあそんなハプニングの様な事を起こしながらも、こんなくだらないことで命を失う様な事はなく、無事一度減速して止まる事ができた。
そして今度は流石に恐怖心が羞恥心を遥かに上回ったので、より安定しそうな体勢とレベッカが改めて進めてきた腰に手を回す体勢を大人しく取ることにした。
「最初からそうしておけば良かったのに」
「うるせえ。あんなアホみたいなスピードで走る事想定してなかったんだよ」
「でも少しでも早く辿り着きたいんでしょ」
「ああ。だから今こうしてる。これなら行けそうだからもう一回最高速でぶっ飛ばせ」
「了解。任せといて」
「……」
「……」
「……」
「……なんか手付きがいやらしくない?」
「そ、そんなやましい気持ちでやってねえぞ!? 提案したのお前の癖にそ、その言い方はねえだろうが!」
「妙に拒否ったり動揺したりする辺り、なんかこう、あれよね……アンタ全く免疫ないよね」
「……」
俺は何も答えない。だけど否定もできない。
……実際どうよ。こういうのって普通なんとも思わねえの?
「……その調子だとアレね。中々エルに手ぇ出せなさそうだね。やることなすことぶっ飛んでそうなのに、そういう所は無茶苦茶奥手そう」
「……」
何も答えない。当然否定もできない。
実際恋人繋ぎだけであの有り様なんだから。今まで何度もそれ以上の事はしている筈なのに、何気ない状況の中ではそれが限界。
……完全にヘタレのそれだし。まさか自分がここまでヘタレだとは思わなかったよ本当に。
「無言って事はもうそれ答えって事でいいよね。やーいヘタレヘタレ」
「もういいよそれで。実際ヘタレだよちくしょう。手とか出せる気しません!」
そんな俺の言葉にレベッカは笑う。
そして笑った上で、少しだけ真剣な雰囲気で俺に言う。
「でもこの先エルと再開できたら、その時位は男らしく振る舞いなさいよ。多分今意識があるとしたら、不安な気持ちで一杯だろうから」
「ああ、分かってる」
少しでもエルを安心させられるように。
今は。今位は少しでも強い自分でエルの前に立ちたい。
それだけの強い心持ちでエルの前に立とう。
……もしかしたらエルの前に立つと泣いてしまうかもしれないけど。
「……そういう言葉は普通に強いし、きっとできるから此処にいるのに。なんでそんなにヘタレなのかなー全く」
少し呆れる様にそう言ったレベッカは、一拍開けてから言う。
「じゃあもう準備はいい? そろそろ行くよ!」
「じゃあ準備万端だ。全速力で行ってくれ、レベッカ」
「振り落とされないでよ!」
「ああ!」
そして再びバイクはそのスペックで出すことができる最高速で走り出す。
目指すはエルの捕らわれたどこか。
そこがどこなのか。これからどれだけ強大な敵を相手にしなければならないのか分からないけど。
それでも、行くんだ。
エルの前に立って抱き締めて、もう大丈夫だって言ってやる。
だから……無事でいてくれ、エル。
そう、バイクを持って。
「……なんというか、シュールな光景だな」
「そう?」
「だってお前、バイクって普通肩に担いで持ち運ぶ物じゃねえからな?」
「まあ普通にしてたら重いし。ウチが特別か」
重力を操作する精霊術を使えるレベッカは、触れたものの重力を変動させる事ができる。
だからこそまるで御輿でも担ぐ様に持ち運べる訳だが……まあとにかくシュールな光景だ。
でもまあシュールだろうとなんだろうと、運べて乗れればそれでいい。
どんな形であれ、早急にエルの元へと向かえればそれでいい。
そしてやがて、俺達は森の外へと出た。
此処から先は広い平原が広がっていて、森の中とは違い悪路でもない為バイクでの移動は十分に可能だ。
「さて、じゃあここからはコレ使っての移動ね」
「そうだ、ヘルメットは?」
「なにそれ?」
「まあいいや」
どうせ振り落とされても死なねえだろうし。
「なんかよく分からないけど、別にいいなら早く乗った乗った」
既に重力の変動を解除して車輪を地面へと付けたレベッカは、軽い身のこなしで座椅子に腰かけてからエンジンを掛け、勢いよく空吹かしさせる。
「おう」
俺もそう答えてレベッカの後ろに腰かけた。
準備完了。後は進むだけだ。
「よし、レベッカ。出してくれ」
「……いいけど肩とか腰に捕まっとかなくて大丈夫? 結構とばすつもりだから危なくない?」
「大丈夫だ。バイクの後ろのフックみたいのあるだろ? これに捕まってりゃいいから」
運転免許は持ってないが二人乗りは頻繁にやってたからな。その辺の知識はある。
「ふーん。ならいいけど」
ああ、うん、それでいい。
断じて女の子にこういう形で触れるのが恥ずかしいとかそういう訳じゃない。
多分肩なら普通に掴める。
腰に手を回すのは……なんかこう、セクハラ感が凄いから凄い抵抗あるよね。男女逆だと。
だから肩掴んでないのはそういう事だ。正直スピード出すんだったら前の何かを掴んでた方が絶対バランスいい気がするけどそういう事だ、うん。
まあそれはもうどうでもいい。
「じゃあ行くよ! 振り落とされないように気をつけて!」
「ああ! 遠慮なくぶっ飛ばせ」
今は気合いを入れて、エルを助ける事だけ考えていればそれでいい。
そして俺が指示した方角に向けて、レベッカの運転するバイクは勢いよく動き出したのだった。
だけど飛ばすって言っても限度があると思いました。
「れ、れれれれレベッカ!?」
「いっええええええええい! 風が気持ちいいいいいいいいいいいいいい!」
俺はなんとか下を噛まないようにレベッカの名前を呼ぶが、運転を初めてからテンション高めにも程がるレベッカに声がまともに届いている様子がない。
だけどとにかく届けたい。
なんというか……早すぎる!
「やばいやばいやばいってこれ! ちょっとアカン奴だこれ!」
「え? なに? 最高って!? アンタ分かる奴じゃん!」
「てめえどんな耳してんだぶっとばすぞ!」
「え? もっと飛ばせって?」
「誰がんな事言って……うぉッ!」
既に無茶苦茶な速度で走行していたバイクが更に加速する。
……ってオイオイ! スピードメーカー振りきってねえか!?
って事はなに!? 今300キロ出てんの!? ふ、ふふふふざけんじゃねえぞこの野郎!
次の瞬間、若干地面に段差があったのか、凄い勢いで車体がホップアップする。
「ふぅ!」
「うおぉッ!?」
そして俺の体もホップアップ。
割りと冗談抜きで。
「ちょ、ちょちょちょ、死ぬ死ぬ死ぬ!」
車体から浮いた体は車体後方のクラブバーを握った手だけを残し、ヒモが付けられた風船の如く宙に浮かび上がる。
「……ッ!?」
それでもなんとか風を操りバランスを取って地面に落ちない様にする。
……あ、なんだこれ。バランスさえ取れたら結構行けんじゃないか? とにかく早く進むこと事態はいいことなんだし。
……いやいやいや! 結局肉体強化も使って風も操って無茶苦茶体力使ってる! つーかやっぱ怖い怖い怖い!
「レベッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」
「……なによ、うるさいわね……ってエライ事になってるぅッ!?」
「よぉし! 一旦ゆっくり減速するんだ! いいか! ゆっくりだぞ! じゃねえと俺多分死ぬから!」
「りょ、了解!」
とりあえず道路交通法って大事だなぁと思った。
まあそんなハプニングの様な事を起こしながらも、こんなくだらないことで命を失う様な事はなく、無事一度減速して止まる事ができた。
そして今度は流石に恐怖心が羞恥心を遥かに上回ったので、より安定しそうな体勢とレベッカが改めて進めてきた腰に手を回す体勢を大人しく取ることにした。
「最初からそうしておけば良かったのに」
「うるせえ。あんなアホみたいなスピードで走る事想定してなかったんだよ」
「でも少しでも早く辿り着きたいんでしょ」
「ああ。だから今こうしてる。これなら行けそうだからもう一回最高速でぶっ飛ばせ」
「了解。任せといて」
「……」
「……」
「……」
「……なんか手付きがいやらしくない?」
「そ、そんなやましい気持ちでやってねえぞ!? 提案したのお前の癖にそ、その言い方はねえだろうが!」
「妙に拒否ったり動揺したりする辺り、なんかこう、あれよね……アンタ全く免疫ないよね」
「……」
俺は何も答えない。だけど否定もできない。
……実際どうよ。こういうのって普通なんとも思わねえの?
「……その調子だとアレね。中々エルに手ぇ出せなさそうだね。やることなすことぶっ飛んでそうなのに、そういう所は無茶苦茶奥手そう」
「……」
何も答えない。当然否定もできない。
実際恋人繋ぎだけであの有り様なんだから。今まで何度もそれ以上の事はしている筈なのに、何気ない状況の中ではそれが限界。
……完全にヘタレのそれだし。まさか自分がここまでヘタレだとは思わなかったよ本当に。
「無言って事はもうそれ答えって事でいいよね。やーいヘタレヘタレ」
「もういいよそれで。実際ヘタレだよちくしょう。手とか出せる気しません!」
そんな俺の言葉にレベッカは笑う。
そして笑った上で、少しだけ真剣な雰囲気で俺に言う。
「でもこの先エルと再開できたら、その時位は男らしく振る舞いなさいよ。多分今意識があるとしたら、不安な気持ちで一杯だろうから」
「ああ、分かってる」
少しでもエルを安心させられるように。
今は。今位は少しでも強い自分でエルの前に立ちたい。
それだけの強い心持ちでエルの前に立とう。
……もしかしたらエルの前に立つと泣いてしまうかもしれないけど。
「……そういう言葉は普通に強いし、きっとできるから此処にいるのに。なんでそんなにヘタレなのかなー全く」
少し呆れる様にそう言ったレベッカは、一拍開けてから言う。
「じゃあもう準備はいい? そろそろ行くよ!」
「じゃあ準備万端だ。全速力で行ってくれ、レベッカ」
「振り落とされないでよ!」
「ああ!」
そして再びバイクはそのスペックで出すことができる最高速で走り出す。
目指すはエルの捕らわれたどこか。
そこがどこなのか。これからどれだけ強大な敵を相手にしなければならないのか分からないけど。
それでも、行くんだ。
エルの前に立って抱き締めて、もう大丈夫だって言ってやる。
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