312 / 431
七章 白と黒の追跡者
16 壊れた枷
しおりを挟む
「ところでエルはブラック同盟に入れる逸材だったりする?」
「なんか悪の組織みたいになったなオイ……」
ハスカとエリスにコーヒーを淹れて貰い、まさかありつけるとは思わなかったコーヒーを味わいながら、ふとそんな話になった。
そしてその問いへの回答はとても残念なものになる。
「いや、エルは加糖派だよ。加糖派の代表だぜアイツは。シュガースティックを何本もぶち込むよ冗談抜きで」
それはまさにブラック派からすれば衝撃的な光景である。
やはりアレをコーヒーと呼んでいいのかが分からない。MAXコーヒーをコーヒーと呼べるか否かよりも判断が難しい可能性すら浮上する。
「何本も……って事はエルは甘党なんだ」
ちょっと引き気味にそう言ったハスカだが、それには首を振る。
「いや、最初は俺もそう思ったんだけどそうじゃないんだ。コーヒーはやたらと砂糖入れるけど、それはあくまでコーヒーに限った話でな、例えば俺の世界に麻婆豆腐って食い物があるんだけど、それに関しては甘口よりも辛口派だったりするし。エル曰く甘い麻婆豆腐とかもう麻婆豆腐じゃないとか」
「麻婆豆腐ってのがどんなのかは分からないけど、それコーヒーに砂糖入れまくる子の言うセリフじゃないよね」
「まあ結果的にコーヒー以外は概ね味の好みが同じだから別にどうだっていいよ。まあ何故コーヒーだけそんなに入れんの? ってのは普通に思うけども。それはもう味覚の違いとしか言いようがないし」
「ま、何事も人それぞれって事か」
そう言ったハスカは、「私はやっぱブラックだなぁ」と呟きながらコーヒーをすする。
そしてそれからハスカは、俺に訪ねてくる。
「ところで今日どうするかとか決めてあるの?」
「どうするか? ……ああ、まあほぼ何も決まってねえな。そもそも何ができるのか。何ならやってもいいのかがまるで分かってねえわけだし」
地球で暇だから何しようって考えるのとは訳が違う。そんなに簡単に行動は決められない。
だけど一つだけ、昨日再び眠りに付く前にエルとの会話で気になった所はある。
「でもなんか温泉あるらしいじゃん。なんか俺が入れそうな感じだったら、ちょっと入っときたいなーとは思う」
日本人の嵯峨かは分からないが風呂は好きである。
だがそれ以上に、風呂は入れるときに入っておきたいという願望の方が強い。
なんというか……基本毎日風呂、もしくはシャワーを浴びるという生活を続けていると、極力そうしなければならないという感覚が染みつく。
だからたまに漫画とかで旅をしてるキャラとかに、コイツいつ風呂入ってるんだろとかいう野暮すぎる疑問を偶に抱いたりするわけで、そして今そのポジションに自分がいるわけで。
だからまあ、入れるときに入っとくという選択肢は何もおかしくはない。
……ただこの場所が場所だし。俺が入るには誰も入っていないという状況が必要なわけで。
「入れそうな感じだったらってそりゃ普通に……ああ、そういう事か」
どうやらハスカにもおわかり頂けたようだ。
まあ中々難しい状況だとは思う。だって女湯しかないじゃん。
ただでさえ立ち場が微妙な状況の今、それで何かあったらもう収集付かなくなるんじゃないだろうか。
そんな事を考えていた時だった。
「ん、おはようございます」
エルが半分寝ぼけているような雰囲気を醸し出しながら、眠そうな目を擦りながら外に出てきた。
「ああ、おはようエル」
「……なに飲んでるんですかエイジさんって、コーヒーですか」
「エルも飲む?」
ハスカの問いにエルが頷く。
「あ、頂きます。あの、砂糖は――」
「あーうん、大体わかってる。アンタの彼氏から聞いた」
「あーなるほど。じゃあそれでお願いできますか」
「はいよー。とりあえずお湯もう一回沸かすか。とりあえず水汲んでこよ」
この世界の自然環境は地球と比べると遥かにいい。だから普通にこの近くに流れている川の水質も地球でいうミネラルウォーターのようなものだと思ってもいい。
そしてインスタントコーヒーが手に入ったのと同じ流れで、ある程度の道具もこの場所に揃っているらしく、火だって簡単に起こせるし湯も沸かせるらしい。……なんかちょっとしたキャンプみたいじゃねえか?
っていうかちょっと待って。彼氏から聞いたってなんで俺達が付き合ってんの知ってんのコイツ。
俺の眠っている間にも色々とあっただろうし、その中でだろうか。
……まあどうであれ、別に知られたから悪い事なんてない。なんとなく少しこっ恥ずかしい感じがするだけだ。
そして水を汲みに行こうとしたハスカは、言い忘れた事を告げるように言う。
「ああ、さっきの温泉の件だけど普通に大丈夫だと思うよ? この時間あまり使われてないし、誰かが向こうに行ったのもみてないし」
「マジで? じゃあこれ飲んだら行ってみようかな?」
「あ、温泉の話ですか? 私もエイジさんの後に入ろうかな」
「いやいや、後って別に一緒に入ればいいじゃん。他の精霊はともかくそれは問題ないよね」
エルの発言にツッコミを入れるようにハスカがそんな事を言う。
そして自然と俺達は互いの顔を見つめて考えた。
……あれ? 問題、無いんだっけ? 問題……いやいやいや!?
自然となんか色々想像して恥ずかしくなって顔を背ける。
そしてどうもエルも同時に同じく顔を背けたらしい。
そしてそんな俺達を見たハスカは、なんか色々と納得した様に言う。
「あーうん。なるほど。私も色恋沙汰には当たり前に疎いけどさ、こう……色々と察した」
「……そうか、察したか」
「……察しましたか」
俺達はほら、アレだからさ。恋人繋ぎとかで凄い恥ずかしくなるようなレベルで、そもそも恋人らしい事何もしてないような状態だし、あと俺間違いなくヘタレだし……こう、いきなり色んな工程ぶっ飛ばした様なイベントなんて起こせない訳ですわ。
……なんか昨日から知りたく無かった自分の未知の部分が見えてきて、なんか色んな意味で自分が嫌になるんだけど。
俺、こんなヘタレだったかぁ……。
「と、とりあえずエイジさんお先にどうぞ。他の精霊が来てしまう前に」
「お、おう。じゃあ着替えとタオル用意していくかなー」
「……おかしいな。この二人無茶苦茶積極性あるタイプだと思ったんだけどなぁ」
……そうだな。そうなんだよ。こういう事以外は。
で、その後とりあえず体を洗い流して温泉に浸かって戻ってくるという、あまりにも何も起こらない普通の入浴で事は終わったのだった。
……とりあえずエルの場合でも大変だけど、エル以外だと何かあった時マジで洒落にならないので、何もなくて本当に良かったと思うよ。
……これに関しては冗談抜きで。
だが一つ。俺個人で終わる話ではあるが、ある意味何かが起きたとでも言うべきなのかもしれない。
……周りに誰も、エルもいなかった。そんな状況で思わず俺は呟いたのだ。
……今頃誠一達はどうしているのだろうかと。
そして俺自身何も干渉は出来ないけれど、どうすればイルミナティの連中や世界の意思の問題を解決できるか。考えながら、その断片を自然と口にしていた。
……そう。口にしたんだ。
つまりはイルミナティの男に掛けられた口封じの魔術は既に解けてしまっているという事だ。
それは世界を渡ったからなのか、それとも既に誠一達が何かしらの策を講じた結果なのかは分からないけれど、俺はイルミナティや世界の意思などの事について自由に話す事が出来る様になったわけだ。
……あの時教えなかった事を。エルに聞かれて答えられなかった、イルミナティと邂逅したあの時の事を、エルに伝える術を得たわけだ。
これでもしふとした時にあの時の事を聞かれれば答える事ができる。エルに真実を伝えられる。
……もっとも伝えられるだけで。伝えるわけがないのだけれど。
……言える訳がないのだけれど。エル問い詰められても、それだけは言わないつもりだけれど。
だから俺が知る中でこの世界でこの話ができる奴がいるとすれば、それはきっとシオン・クロウリー位のものだろう。
そしてそれはきっと起こりえなくて、故にこれはなんのメリットもない進展だ。
俺が失言しないように付けられたリミッターを壊してしまった様な、それだけにすぎない。
……俺が温泉に使っている間に起きた事は、その程度の事である。
「なんか悪の組織みたいになったなオイ……」
ハスカとエリスにコーヒーを淹れて貰い、まさかありつけるとは思わなかったコーヒーを味わいながら、ふとそんな話になった。
そしてその問いへの回答はとても残念なものになる。
「いや、エルは加糖派だよ。加糖派の代表だぜアイツは。シュガースティックを何本もぶち込むよ冗談抜きで」
それはまさにブラック派からすれば衝撃的な光景である。
やはりアレをコーヒーと呼んでいいのかが分からない。MAXコーヒーをコーヒーと呼べるか否かよりも判断が難しい可能性すら浮上する。
「何本も……って事はエルは甘党なんだ」
ちょっと引き気味にそう言ったハスカだが、それには首を振る。
「いや、最初は俺もそう思ったんだけどそうじゃないんだ。コーヒーはやたらと砂糖入れるけど、それはあくまでコーヒーに限った話でな、例えば俺の世界に麻婆豆腐って食い物があるんだけど、それに関しては甘口よりも辛口派だったりするし。エル曰く甘い麻婆豆腐とかもう麻婆豆腐じゃないとか」
「麻婆豆腐ってのがどんなのかは分からないけど、それコーヒーに砂糖入れまくる子の言うセリフじゃないよね」
「まあ結果的にコーヒー以外は概ね味の好みが同じだから別にどうだっていいよ。まあ何故コーヒーだけそんなに入れんの? ってのは普通に思うけども。それはもう味覚の違いとしか言いようがないし」
「ま、何事も人それぞれって事か」
そう言ったハスカは、「私はやっぱブラックだなぁ」と呟きながらコーヒーをすする。
そしてそれからハスカは、俺に訪ねてくる。
「ところで今日どうするかとか決めてあるの?」
「どうするか? ……ああ、まあほぼ何も決まってねえな。そもそも何ができるのか。何ならやってもいいのかがまるで分かってねえわけだし」
地球で暇だから何しようって考えるのとは訳が違う。そんなに簡単に行動は決められない。
だけど一つだけ、昨日再び眠りに付く前にエルとの会話で気になった所はある。
「でもなんか温泉あるらしいじゃん。なんか俺が入れそうな感じだったら、ちょっと入っときたいなーとは思う」
日本人の嵯峨かは分からないが風呂は好きである。
だがそれ以上に、風呂は入れるときに入っておきたいという願望の方が強い。
なんというか……基本毎日風呂、もしくはシャワーを浴びるという生活を続けていると、極力そうしなければならないという感覚が染みつく。
だからたまに漫画とかで旅をしてるキャラとかに、コイツいつ風呂入ってるんだろとかいう野暮すぎる疑問を偶に抱いたりするわけで、そして今そのポジションに自分がいるわけで。
だからまあ、入れるときに入っとくという選択肢は何もおかしくはない。
……ただこの場所が場所だし。俺が入るには誰も入っていないという状況が必要なわけで。
「入れそうな感じだったらってそりゃ普通に……ああ、そういう事か」
どうやらハスカにもおわかり頂けたようだ。
まあ中々難しい状況だとは思う。だって女湯しかないじゃん。
ただでさえ立ち場が微妙な状況の今、それで何かあったらもう収集付かなくなるんじゃないだろうか。
そんな事を考えていた時だった。
「ん、おはようございます」
エルが半分寝ぼけているような雰囲気を醸し出しながら、眠そうな目を擦りながら外に出てきた。
「ああ、おはようエル」
「……なに飲んでるんですかエイジさんって、コーヒーですか」
「エルも飲む?」
ハスカの問いにエルが頷く。
「あ、頂きます。あの、砂糖は――」
「あーうん、大体わかってる。アンタの彼氏から聞いた」
「あーなるほど。じゃあそれでお願いできますか」
「はいよー。とりあえずお湯もう一回沸かすか。とりあえず水汲んでこよ」
この世界の自然環境は地球と比べると遥かにいい。だから普通にこの近くに流れている川の水質も地球でいうミネラルウォーターのようなものだと思ってもいい。
そしてインスタントコーヒーが手に入ったのと同じ流れで、ある程度の道具もこの場所に揃っているらしく、火だって簡単に起こせるし湯も沸かせるらしい。……なんかちょっとしたキャンプみたいじゃねえか?
っていうかちょっと待って。彼氏から聞いたってなんで俺達が付き合ってんの知ってんのコイツ。
俺の眠っている間にも色々とあっただろうし、その中でだろうか。
……まあどうであれ、別に知られたから悪い事なんてない。なんとなく少しこっ恥ずかしい感じがするだけだ。
そして水を汲みに行こうとしたハスカは、言い忘れた事を告げるように言う。
「ああ、さっきの温泉の件だけど普通に大丈夫だと思うよ? この時間あまり使われてないし、誰かが向こうに行ったのもみてないし」
「マジで? じゃあこれ飲んだら行ってみようかな?」
「あ、温泉の話ですか? 私もエイジさんの後に入ろうかな」
「いやいや、後って別に一緒に入ればいいじゃん。他の精霊はともかくそれは問題ないよね」
エルの発言にツッコミを入れるようにハスカがそんな事を言う。
そして自然と俺達は互いの顔を見つめて考えた。
……あれ? 問題、無いんだっけ? 問題……いやいやいや!?
自然となんか色々想像して恥ずかしくなって顔を背ける。
そしてどうもエルも同時に同じく顔を背けたらしい。
そしてそんな俺達を見たハスカは、なんか色々と納得した様に言う。
「あーうん。なるほど。私も色恋沙汰には当たり前に疎いけどさ、こう……色々と察した」
「……そうか、察したか」
「……察しましたか」
俺達はほら、アレだからさ。恋人繋ぎとかで凄い恥ずかしくなるようなレベルで、そもそも恋人らしい事何もしてないような状態だし、あと俺間違いなくヘタレだし……こう、いきなり色んな工程ぶっ飛ばした様なイベントなんて起こせない訳ですわ。
……なんか昨日から知りたく無かった自分の未知の部分が見えてきて、なんか色んな意味で自分が嫌になるんだけど。
俺、こんなヘタレだったかぁ……。
「と、とりあえずエイジさんお先にどうぞ。他の精霊が来てしまう前に」
「お、おう。じゃあ着替えとタオル用意していくかなー」
「……おかしいな。この二人無茶苦茶積極性あるタイプだと思ったんだけどなぁ」
……そうだな。そうなんだよ。こういう事以外は。
で、その後とりあえず体を洗い流して温泉に浸かって戻ってくるという、あまりにも何も起こらない普通の入浴で事は終わったのだった。
……とりあえずエルの場合でも大変だけど、エル以外だと何かあった時マジで洒落にならないので、何もなくて本当に良かったと思うよ。
……これに関しては冗談抜きで。
だが一つ。俺個人で終わる話ではあるが、ある意味何かが起きたとでも言うべきなのかもしれない。
……周りに誰も、エルもいなかった。そんな状況で思わず俺は呟いたのだ。
……今頃誠一達はどうしているのだろうかと。
そして俺自身何も干渉は出来ないけれど、どうすればイルミナティの連中や世界の意思の問題を解決できるか。考えながら、その断片を自然と口にしていた。
……そう。口にしたんだ。
つまりはイルミナティの男に掛けられた口封じの魔術は既に解けてしまっているという事だ。
それは世界を渡ったからなのか、それとも既に誠一達が何かしらの策を講じた結果なのかは分からないけれど、俺はイルミナティや世界の意思などの事について自由に話す事が出来る様になったわけだ。
……あの時教えなかった事を。エルに聞かれて答えられなかった、イルミナティと邂逅したあの時の事を、エルに伝える術を得たわけだ。
これでもしふとした時にあの時の事を聞かれれば答える事ができる。エルに真実を伝えられる。
……もっとも伝えられるだけで。伝えるわけがないのだけれど。
……言える訳がないのだけれど。エル問い詰められても、それだけは言わないつもりだけれど。
だから俺が知る中でこの世界でこの話ができる奴がいるとすれば、それはきっとシオン・クロウリー位のものだろう。
そしてそれはきっと起こりえなくて、故にこれはなんのメリットもない進展だ。
俺が失言しないように付けられたリミッターを壊してしまった様な、それだけにすぎない。
……俺が温泉に使っている間に起きた事は、その程度の事である。
0
お気に入りに追加
372
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
最後に言い残した事は
白羽鳥(扇つくも)
ファンタジー
どうして、こんな事になったんだろう……
断頭台の上で、元王妃リテラシーは呆然と己を罵倒する民衆を見下ろしていた。世界中から尊敬を集めていた宰相である父の暗殺。全てが狂い出したのはそこから……いや、もっと前だったかもしれない。
本日、リテラシーは公開処刑される。家族ぐるみで悪魔崇拝を行っていたという謂れなき罪のために王妃の位を剥奪され、邪悪な魔女として。
「最後に、言い残した事はあるか?」
かつての夫だった若き国王の言葉に、リテラシーは父から教えられていた『呪文』を発する。
※ファンタジーです。ややグロ表現注意。
※「小説家になろう」にも掲載。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】徒花の王妃
つくも茄子
ファンタジー
その日、王妃は王都を去った。
何故か勝手についてきた宰相と共に。今は亡き、王国の最後の王女。そして今また滅びゆく国の最後の王妃となった彼女の胸の内は誰にも分からない。亡命した先で名前と身分を変えたテレジア王女。テレサとなった彼女を知る数少ない宰相。国のために生きた王妃の物語が今始まる。
「婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?」の王妃の物語。単体で読めます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
はぁ?とりあえず寝てていい?
夕凪
ファンタジー
嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。
※第二章は全体的に説明回が多いです。
<<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる