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七章 白と黒の追跡者
6 始まりへの布石
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果たして俺達がその枷を渡した人間と知り合いである事を明かすべきなのかは分からない。
だがそれがどちらにせよ、自然と反応してしまえば同じ事だ。
「それ、シオンさんの……」
エルが思わずという風にそう口にした。
「知ってるの? あの人の事」
こうなってしまえばもう話さざるを得ない。
「知ってるよ、アイツの事は。俺達も助けてもらったんだ」
アルダリアスで本当に世話になった。
そして……アイツがレベッカの信用を勝ち取っていなければ俺はあのままレベッカに殺されていたかもしれなくて……そしてそうなればエルはエルドさん達に捕まっていた。
……ようやく分かった。俺達は俺達が思っている以上にシオンに助けられていたんだ。
そしてレベッカは、おそるおそるという風に俺達に聞いてきた。
「……元気そうだった?」
果たしてその問いにどう答えればいいのかは分からない。
アイツが元気だったかどうなのかは俺には判断しかねる。
何しろアイツのおかれている境遇は俺の非にならない程に酷い物で、とても元気にやれるようなものではなかった筈だ。
……だけど。
「元気だったよ」
結局俺はそう答える事にした。
何が正しいのかは分からないけれど、少なくともシオンの片腕を奪ってしまった相手に元気じゃないなんて事は言えない。
それはあまりにもレベッカに酷だと思った。
レベッカがシオンの腕を切断するに至ったのも全ては人間の責任で、きっとレベッカは加害者とは呼んではいけない存在だろうから。
「……そっか。元気だったんだ」
「ああ」
「……ねえ」
レベッカが聞いてくる。
「あの人……そのシオンって人は……今、どこにいるかな?」
どこにいるのか……か。
「最後に会ったのが二ヶ月前。この世界に来た数日後だったからな。今どこでなにをしているのかは分からないんだ」
そしてまともな生活を送っていれば何かしらの手段でシオン・クロウリーという有名人の動向を知れたかも知れないが、俺はこの1ヶ月を地球で過ごしていたので知りようがない。
「悪いな」
「ううん、いいよ。元々ダメ元で聞いてるから」
「それ聞いてどうするつもりだったんですか?」
「お礼を言うんだ。そして……謝るの。償える事があったら償うの。もしかしたら何か聞いているかもしれないけど……ウチ、あの人に酷い事をしているからさ」
「……なあ、レベッカ。ひとついいか?」
俺はひとつ気になった事を聞いてみることにした。
「なにかな?」
「……シオンさ、お前がそのペンダントを捨てているって思ってるんだ。無理矢理押し付けて、最終的に受け取ってくれたのも恐怖を感じたからじゃないかなって」
「……」
「それなのにお前……どうしてペンダントを捨てずに持っていてくれたんだ」
俺もシオンも、そのペンダント……枷は、捨てられていて当然の物だと思っていたんだ。
……それが俺には分からなかった。
そして。
「そして……一体どうしてそれを使う気になったんだ?」
レベッカはシオンに信頼を向けている。
その発端となったのはその枷だが、その枷を実際に使ってみなければシオンへの信頼には繋がらないだろう。
そしてエルが当初それを渋っていたように、そんな物を人間への信頼無しで付ける可能性は限りなく低い。
……本当に、一体その時何があったのだろうか。
「……正直、受け取るのも使うのも怖かった」
レベッカは言う。
「あの時のウチは、このペンダントを無理矢理にでも渡そうとするあの人に恐怖を感じた。そして最終的に押し付けられるように受け取った後……捨てようと思ったんだ」
だけど、とレベッカは言う。
「結局ウチは捨てなかった。どうしてだと思う?」
「……分からない」
「……ほんの少しだけ躊躇したんだ。それだけの事をしてまで渡されたこのペンダントを捨てる事を。どこかでもしかしたらって思えるようになって、そしたらいずれどうしようもなくなった時に、駄目元で使えるかもしれないって思って。とりあえず持っておくことにしたんだ」
「……それで、使う時が来た」
「うん。絶界の楽園に辿り着く直前に」
……辿りつく直前、か。
絶界の楽園、もとい地球へ辿り着く為のポイントが俺達が訪れた湖だけだとすれば、レベッカもあの湖へと辿りついているという事になる。
……だから直前と聞いて思いだすのは、あの精霊捕獲業者達か。
俺達の時と同じ人員配置でも相当突破は難しいと思うけど、俺の記憶が正しければアイツらは俺があの場所に辿り着く一か月まで超高性能の精霊探知機を現場に導入していた筈だ。
だからギリギリまだ探知機が動いているタイミングだとすれば、本当に難易度の高い……っていや、ちょっと待て。
確か俺の記憶では、派手な髪をした女にぶっ壊されたって言っていた。
そして目の前のレベッカの紫色の髪は、人間でああしようと思えば染めでもしなければそうならない派手目の色。そしてレベッカはシオンの枷で自身を人間と偽る事ができた。
……つまりだ。
「……精霊捕獲業者の探知機ぶっ壊したのはお前か」
「その通り。もうあと少しで絶界の楽園っていう時だったから。一か八かそれを使ってでも進まなくちゃいけないって思った……ってなんで知ってんの?」
「……アイツらともドンパチやったからな」
「……そっか。アンタ達も行ったんだったね。絶界の楽園」
「俺達が通った時には少し前に誰かが探知機を壊していたおかげである程度突破しやすくなっていたんだ。まあ結局薄かろうが厚かろうが全員ぶっ飛ばして先に進んだんだけども………まあ俺の話はいい」
そう言って話の軌道を修正する。
「まあとにかくお前が壊したわけだ。っていうか壊してからどうやって逃げたんだ。普通に精霊じゃなくても人間として捕まる案件だろそれ……というかそれ以前に、よくアイツらがそういう探知機を持っているって分かったな」
「……ウチはあの時、結構大人数で行動してたんだ。その中には一度その業者と戦って逃げ返ってきた子もいた。だからその子の情報で人間がそういう機械を使っているってのが分かったんだ」
「なるほど」
「それで後はどう壊して逃げたかだけど、それはウチが駄目元で使ってみたペンダントが効果を発揮したから実行できたシンプルな作戦を考えたから。今思うと良く成功したなって思うよ」
懐かしむようにレベッカはその時の事を口にする。
「まずウチが人間役。そして強力な幻術と高い身体能力を持っていた仲間の精霊が、幻術で黒い刻印を作りながら人間達に近寄ったんだ。読み通りだったよ。別に大人数で向かった訳じゃないからウチ達が辿り着いた場所には数人の人間しかいなくて、そしてウチはペンダントの力で人間みたいな扱いをされていたから、探知機を壊す直前までただの人間とドール化した精霊にしかみられなかった」
「……それで油断していつ所を破壊して逃げた」
「そういう事。ウチが探知機を破壊して、ウチの仲間は不意打ちで攻撃。そしてそのままその子に抱えられて逃走。不意打ちで先手を打てば数人から逃げられる位にはその子強かったから逃げるのは楽勝だった。後はこちらにも探知の精霊術を使える子がいたから、その子の力を使ってうまく薄い所を突いて突破。犠牲者ゼロで絶界の楽園へってわけ。まあ結局、最終的に生き残ったのは私一人なんだけれど」
「……」
「ウチは、このペンダントを壊さなかった」
改めてペンダントに視線を落としながらレベッカは言う。
「精霊術を使おうと思えば使えたのは分かっていたけど、それでもそうすればこれが壊れる事も察する事ができた。その時はまだ人間のフリをできるこの道具が必要になるかもっていうのが仲間内の方針で……そして壊したくなくなっていたのがウチの方針で。ウチは精霊術を使わずに絶界の楽園まで辿りついたんだ」
だからかな、とレベッカは言う。
「ウチだけが自我を保てた」
「……ッ」
「別にウチは特別な精霊じゃない。だとすれば精霊術を使う瞬間までだけど、ウチにだけ自我が残っていたのはこのペンダントって事になると思うんだ。だから……ほんとうに、何から何まで救ってもらってる」
そう言って、レベッカはあの場で精霊術を使って壊れたであろうペンダントを握りしめる。
……ああ、そうだ。本当に救ってもらっている。
……もしアイツがレベッカに枷を渡していなければ、俺達は何も始まらなかった。
かもしれないじゃなく、確実にそうだったんだ。
そしてアルダリアスで俺達を終わらさないでくれて。
「……だから。そんなあの人と出会ったから分かったんだ。人間にもいい人はいるって。だから……アンタの事も信頼できる」
そして今もこういう形で助けられている。
……多分、俺はシオン・クロウリーという人間に対して到底返せる訳がない程の借りを作ってしまったのだと思う。
……果たして今、アイツは一体どこで何をしているのだろうか?
……俺がアイツにしてやれる事は、何か無いだろうか?
少しでも借りを返せる方法は無いだろうか?
……まあ今の俺は下手に接触すれば逆に迷惑を掛ける。だから、できる事なんてなにもないのかもしれないけれど。
「まあそんな訳で、ウチはアンタを信頼を信頼する。だから連れて行くの」
「連れていく……そうだ、この先に一体何があるんですか?」
「そうね。なんて言えばいいか……」
エルの問いにそう答えたレベッカは、少しだけ間を空けるようにこう答えた。
「此処の噂を聞いて来た子達はこう言っていたかな……精霊の国って。大袈裟だけどね」
だがそれがどちらにせよ、自然と反応してしまえば同じ事だ。
「それ、シオンさんの……」
エルが思わずという風にそう口にした。
「知ってるの? あの人の事」
こうなってしまえばもう話さざるを得ない。
「知ってるよ、アイツの事は。俺達も助けてもらったんだ」
アルダリアスで本当に世話になった。
そして……アイツがレベッカの信用を勝ち取っていなければ俺はあのままレベッカに殺されていたかもしれなくて……そしてそうなればエルはエルドさん達に捕まっていた。
……ようやく分かった。俺達は俺達が思っている以上にシオンに助けられていたんだ。
そしてレベッカは、おそるおそるという風に俺達に聞いてきた。
「……元気そうだった?」
果たしてその問いにどう答えればいいのかは分からない。
アイツが元気だったかどうなのかは俺には判断しかねる。
何しろアイツのおかれている境遇は俺の非にならない程に酷い物で、とても元気にやれるようなものではなかった筈だ。
……だけど。
「元気だったよ」
結局俺はそう答える事にした。
何が正しいのかは分からないけれど、少なくともシオンの片腕を奪ってしまった相手に元気じゃないなんて事は言えない。
それはあまりにもレベッカに酷だと思った。
レベッカがシオンの腕を切断するに至ったのも全ては人間の責任で、きっとレベッカは加害者とは呼んではいけない存在だろうから。
「……そっか。元気だったんだ」
「ああ」
「……ねえ」
レベッカが聞いてくる。
「あの人……そのシオンって人は……今、どこにいるかな?」
どこにいるのか……か。
「最後に会ったのが二ヶ月前。この世界に来た数日後だったからな。今どこでなにをしているのかは分からないんだ」
そしてまともな生活を送っていれば何かしらの手段でシオン・クロウリーという有名人の動向を知れたかも知れないが、俺はこの1ヶ月を地球で過ごしていたので知りようがない。
「悪いな」
「ううん、いいよ。元々ダメ元で聞いてるから」
「それ聞いてどうするつもりだったんですか?」
「お礼を言うんだ。そして……謝るの。償える事があったら償うの。もしかしたら何か聞いているかもしれないけど……ウチ、あの人に酷い事をしているからさ」
「……なあ、レベッカ。ひとついいか?」
俺はひとつ気になった事を聞いてみることにした。
「なにかな?」
「……シオンさ、お前がそのペンダントを捨てているって思ってるんだ。無理矢理押し付けて、最終的に受け取ってくれたのも恐怖を感じたからじゃないかなって」
「……」
「それなのにお前……どうしてペンダントを捨てずに持っていてくれたんだ」
俺もシオンも、そのペンダント……枷は、捨てられていて当然の物だと思っていたんだ。
……それが俺には分からなかった。
そして。
「そして……一体どうしてそれを使う気になったんだ?」
レベッカはシオンに信頼を向けている。
その発端となったのはその枷だが、その枷を実際に使ってみなければシオンへの信頼には繋がらないだろう。
そしてエルが当初それを渋っていたように、そんな物を人間への信頼無しで付ける可能性は限りなく低い。
……本当に、一体その時何があったのだろうか。
「……正直、受け取るのも使うのも怖かった」
レベッカは言う。
「あの時のウチは、このペンダントを無理矢理にでも渡そうとするあの人に恐怖を感じた。そして最終的に押し付けられるように受け取った後……捨てようと思ったんだ」
だけど、とレベッカは言う。
「結局ウチは捨てなかった。どうしてだと思う?」
「……分からない」
「……ほんの少しだけ躊躇したんだ。それだけの事をしてまで渡されたこのペンダントを捨てる事を。どこかでもしかしたらって思えるようになって、そしたらいずれどうしようもなくなった時に、駄目元で使えるかもしれないって思って。とりあえず持っておくことにしたんだ」
「……それで、使う時が来た」
「うん。絶界の楽園に辿り着く直前に」
……辿りつく直前、か。
絶界の楽園、もとい地球へ辿り着く為のポイントが俺達が訪れた湖だけだとすれば、レベッカもあの湖へと辿りついているという事になる。
……だから直前と聞いて思いだすのは、あの精霊捕獲業者達か。
俺達の時と同じ人員配置でも相当突破は難しいと思うけど、俺の記憶が正しければアイツらは俺があの場所に辿り着く一か月まで超高性能の精霊探知機を現場に導入していた筈だ。
だからギリギリまだ探知機が動いているタイミングだとすれば、本当に難易度の高い……っていや、ちょっと待て。
確か俺の記憶では、派手な髪をした女にぶっ壊されたって言っていた。
そして目の前のレベッカの紫色の髪は、人間でああしようと思えば染めでもしなければそうならない派手目の色。そしてレベッカはシオンの枷で自身を人間と偽る事ができた。
……つまりだ。
「……精霊捕獲業者の探知機ぶっ壊したのはお前か」
「その通り。もうあと少しで絶界の楽園っていう時だったから。一か八かそれを使ってでも進まなくちゃいけないって思った……ってなんで知ってんの?」
「……アイツらともドンパチやったからな」
「……そっか。アンタ達も行ったんだったね。絶界の楽園」
「俺達が通った時には少し前に誰かが探知機を壊していたおかげである程度突破しやすくなっていたんだ。まあ結局薄かろうが厚かろうが全員ぶっ飛ばして先に進んだんだけども………まあ俺の話はいい」
そう言って話の軌道を修正する。
「まあとにかくお前が壊したわけだ。っていうか壊してからどうやって逃げたんだ。普通に精霊じゃなくても人間として捕まる案件だろそれ……というかそれ以前に、よくアイツらがそういう探知機を持っているって分かったな」
「……ウチはあの時、結構大人数で行動してたんだ。その中には一度その業者と戦って逃げ返ってきた子もいた。だからその子の情報で人間がそういう機械を使っているってのが分かったんだ」
「なるほど」
「それで後はどう壊して逃げたかだけど、それはウチが駄目元で使ってみたペンダントが効果を発揮したから実行できたシンプルな作戦を考えたから。今思うと良く成功したなって思うよ」
懐かしむようにレベッカはその時の事を口にする。
「まずウチが人間役。そして強力な幻術と高い身体能力を持っていた仲間の精霊が、幻術で黒い刻印を作りながら人間達に近寄ったんだ。読み通りだったよ。別に大人数で向かった訳じゃないからウチ達が辿り着いた場所には数人の人間しかいなくて、そしてウチはペンダントの力で人間みたいな扱いをされていたから、探知機を壊す直前までただの人間とドール化した精霊にしかみられなかった」
「……それで油断していつ所を破壊して逃げた」
「そういう事。ウチが探知機を破壊して、ウチの仲間は不意打ちで攻撃。そしてそのままその子に抱えられて逃走。不意打ちで先手を打てば数人から逃げられる位にはその子強かったから逃げるのは楽勝だった。後はこちらにも探知の精霊術を使える子がいたから、その子の力を使ってうまく薄い所を突いて突破。犠牲者ゼロで絶界の楽園へってわけ。まあ結局、最終的に生き残ったのは私一人なんだけれど」
「……」
「ウチは、このペンダントを壊さなかった」
改めてペンダントに視線を落としながらレベッカは言う。
「精霊術を使おうと思えば使えたのは分かっていたけど、それでもそうすればこれが壊れる事も察する事ができた。その時はまだ人間のフリをできるこの道具が必要になるかもっていうのが仲間内の方針で……そして壊したくなくなっていたのがウチの方針で。ウチは精霊術を使わずに絶界の楽園まで辿りついたんだ」
だからかな、とレベッカは言う。
「ウチだけが自我を保てた」
「……ッ」
「別にウチは特別な精霊じゃない。だとすれば精霊術を使う瞬間までだけど、ウチにだけ自我が残っていたのはこのペンダントって事になると思うんだ。だから……ほんとうに、何から何まで救ってもらってる」
そう言って、レベッカはあの場で精霊術を使って壊れたであろうペンダントを握りしめる。
……ああ、そうだ。本当に救ってもらっている。
……もしアイツがレベッカに枷を渡していなければ、俺達は何も始まらなかった。
かもしれないじゃなく、確実にそうだったんだ。
そしてアルダリアスで俺達を終わらさないでくれて。
「……だから。そんなあの人と出会ったから分かったんだ。人間にもいい人はいるって。だから……アンタの事も信頼できる」
そして今もこういう形で助けられている。
……多分、俺はシオン・クロウリーという人間に対して到底返せる訳がない程の借りを作ってしまったのだと思う。
……果たして今、アイツは一体どこで何をしているのだろうか?
……俺がアイツにしてやれる事は、何か無いだろうか?
少しでも借りを返せる方法は無いだろうか?
……まあ今の俺は下手に接触すれば逆に迷惑を掛ける。だから、できる事なんてなにもないのかもしれないけれど。
「まあそんな訳で、ウチはアンタを信頼を信頼する。だから連れて行くの」
「連れていく……そうだ、この先に一体何があるんですか?」
「そうね。なんて言えばいいか……」
エルの問いにそう答えたレベッカは、少しだけ間を空けるようにこう答えた。
「此処の噂を聞いて来た子達はこう言っていたかな……精霊の国って。大袈裟だけどね」
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