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二章 隻腕の精霊使い
3 大切な瞬間
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俺達がまず向かったのは服屋だった。
エルが目立つ事もそうだが、おっさんが言っていた通り俺達の衣服の状態も相当に目立つ。だからまず真っ先に買わなければならない物といえば服だろう。
「しっかし……読めねえ」
俺は手にした服の値札を見て、小さくそう呟いた。
例えば地球では全ての国とは言わないにしても、ある程度どこでも統一して使われている文字がある。
……数字だ。
だから文字が読めなくても目の前の商品がいくら位の値の物なのか位は把握できると思うのだけれど……流石に世界の壁を越えてしまえば、そういう常識も通用しなくなってしまっていた。
目の前の数字らしき何かが一体どういう数値を表しているのか、俺にはまるで理解できない。
言葉はどういう訳か理解できているが、目の前に移る文字は数字を含めて記号にしか見えない。これはなんというか……相当にヤバい気がする。
「……大丈夫です。多分それ程高い物ではありません」
エルが俺にしか聞こえない様な声でそう助言してくる。
よく考えればエルはこの世界に住んでいるんだ。人間と精霊という隔たりがあっても、文字位はある程度統一されていてもおかしくないだろう。
「……この服一式が銀貨一枚。多分国によって通貨の事情はある程度変わってくるでしょうけど、金より銅や銀が高いなんて事はまず無い筈です」
「わりぃ、助かった」
「……いえ」
それだけ応えてエルは再び黙りこむ。
……やっぱりなんかこう、状況的に仕方が無いとはいえ、元気の無い様子を見せられるってのは嫌だし、極力させるべきじゃないんだろうなと思う。
だから俺は手早くその場から数着の衣服を掴み取った。
無難にTシャツとジーンズ。柄などのセンスに関しては多分大丈夫だろう。以前誠一にはダサくもなく、特別格好良いわけでもない普通のセンスと称されたから……って、大丈夫なのかあの評価。正直微妙って事なんじゃないのか?
……まあ何はともあれ俺のはコレでいい。コレでいい筈なんだ。
「エルはその……服、どうする?」
俺はあまり周囲に怪しまれない様なボリュームでエルに尋ねる。
「私……ですか?」
エルも小さな声でそう返してくる。
「その……服ってさ、趣味とかあるじゃん。俺男だし、女の子の服って良く分かんねえからさ……あとセンス微妙だし」
「いや、大丈夫ですよ。今着ている服もカッコイイじゃないですか」
「ハハハ……アリガト」
一応そう返すが……誠に言い辛い事だけどこれエルドさんのセンスなんだよね。俺のセンス一欠片も混じってないんだよね。混じってたのは……捨てちゃったし。
まあそれはいい。俺の服の事はどうだっていいんだ。
「で、どうするよ。なんか選べばどうだ? ……丁度、客出て行ったし」
あまり繁盛している店ではないのか、他に客はいない様だった。店員がやる気無さそうに雑誌を呼んでいるのも、暇な店の特徴なのではないだろうか。
まあ何はともあれ、あの店員に怪しまれない程度であれば普通のボリュームでの会話も行えるだろうし、エルが普通に服を選ぶ事だってできそうだ。
というより服を選ぶ事位だったら、普通に客が居る状態でも出来るのかもしれない。
精霊が所有物で、所有者が凄い道楽で、指示をして衣服を運ばせている体とか、そういう風で通じそうだ。まあ今更そんな事に気付いたって仕方が無いが。
「そう……ですね。じゃあ怪しまれない程度に」
幸い女の子が着る様な衣服はカウンターからの死角に位置していた。この世界にあるのかどうかは分からないが、少なくともこの店に監視カメラが無い以上、俺が周囲に気を配っていればある程度楽にできるのではないだろうか。
「コレ、どっちがいいと思いますか?」
周囲に気を配って居ると、エルが両手に服を持ってそんな事を聞いてくる。
この一瞬の光景だけを切り取る事ができるとすれば、それは普通の女の子が買い物に来ているというありふれた光景に見えてくる。だけど切り取られた光景の先にあるのはどうしようもなく理不尽な光景だ。
だからきっと、こういう当たり前の筈の光景は中々訪れない大切な物なんだと思う。
……この大切な物を当たり前にするにはどうすればいい?
「そうだな……俺はこっちが似合うと思う」
「じゃあこっちにします。えーっと、じゃあコレとこれはどうですか?」
「えーっと、それだったら……俺はこっちの方が良いんじゃないかと思う」
「そうですね……あ、でも私こっちの方が好きかもしれないです。というより絶対こっちの方が良い気がします」
「あれ? 俺のセンス否定された……」
こういうどうでもいい楽しい会話を当たり前にする為にも、絶対にエルを絶界の楽園に連れて行く。
それが今の俺の取るべき、正しい行動だ。
店を出た後、俺達は食糧やソレを持ち運ぶために必要なリュックなどを買いそろえる事にした。
その過程でやはりエルには好奇の目が向けられる。先程の空間とは打って変わって、酷く鬱々しい気分が俺達を包み込む。
自然と足取りも早くなった。早く此処から離れたいと思った。とにかく人の少ない場所へ向かうべきだと、そんな思いで。
そしてそんな思いで歩く俺達にとって、今日という日はあまりにもタイミングが悪かったと言えるだろう。
「祭り……か」
どうやらこの街で大規模なお祭りが開催されているらしい。
恐らくこの人混みの何割かは観光客といった所か。
そんな風に観光客をも交えて形成された人混みの先に、俺達の目的地がある。
宿泊施設が集まったエリアだ。
はっきり言って服は買ってもまだ着られない。まだ体は血に汚れている訳だ。そう考えるとよくあの店の人は服を売ってくれたなと思う。本当にいい加減なのか……もしくは何かしらの仮装とでも思われたのか。まあそれはいい。
「どうします?」
エルが小さな声でそう尋ねてくる。
「裏通りから、迂回するか」
「そうですね」
祭りの中心には寄りつかず、迂回して目的地へと向かう。
流石に祭りの人混みの中にエルを連れ込むのは危険だと思った。だからきっとこれでいい。
だけど俺はこの時、この異様な空間の中で感覚が鈍っていたのだと思う。大切な事を失念していたのだと思う。
エルが……いや、精霊がどういう風に見られているか。そして普通の人間は他人の持ち物を見てどういう行動を取るか。そんな簡単な事に対する考えが鈍ってしまっていた。
だから俺は表と比べて人通りがぐっと少なくなるこの裏路地に安心感すら覚えてしまっていたんだ。
俺が異世界に来る前に絡んだ面倒事は、一体どういう場所で行われていたのかも忘れて。
「……ッう」
腹部に突然激痛が走り、声にならない声が漏れた。
次の瞬間、腹部に突き刺さった何かを捻られる。ただの通行人だと認識していた、俺に何かを突き刺した誰かに。
「エイジさん!」
エルが思わずという風に声を上げたと同時、俺は瞬時に肉体強化を発動させ、意識を繋ぎとめる。そしてそれが医学的に正しい判断なのかは分からないが、その何かを抜く為に、もしくはその何かから手を離させる為に男に蹴りを入れた。
当たりの感覚は浅かったが、それでも男の手は何かから離れる。
そしてその男をエルがとび蹴りで追撃し、壁に叩きつけた。
だけど……それで終わりではない。
まるでその音がトリガーとなった様に何人もの男と、そして精霊が俺達を取り囲むように屋根の上から、路地の物かげから、次々に現れる。
その数は目に映るだけでも総勢十一。今エルが蹴り飛ばした奴を含めて十二。
「……くっそ」
俺はその何か……ナイフを抜き取りながらそう呟く。
コイツらが道中で出会った盗賊の仲間なのかは分からない。だけどそれと同じ様な輩だという事は理解できた。
……つまりこの状況から言える事は二つ。
もう少しこの世界の普通の人間を信じてみるべきだったという事。
そして……少なくとも日本よりは治安が悪そうなこの地で、祭中とはいえこれだけいる観光客や住人が殆ど寄りつかないこの場所に足を踏み入れるべきでは無かったと言う事。
つまり俺達は自ら進んで地雷を踏みに行った様な物なのだ。
だけどそんな後悔も後の祭。
「報告通りの面白い精霊……だけど契約者はいらねえんだよなぁ」
現れた内の一人がそう呟いたのが狼煙とばかりに、囲んでいた連中が動き出す。
エルが目立つ事もそうだが、おっさんが言っていた通り俺達の衣服の状態も相当に目立つ。だからまず真っ先に買わなければならない物といえば服だろう。
「しっかし……読めねえ」
俺は手にした服の値札を見て、小さくそう呟いた。
例えば地球では全ての国とは言わないにしても、ある程度どこでも統一して使われている文字がある。
……数字だ。
だから文字が読めなくても目の前の商品がいくら位の値の物なのか位は把握できると思うのだけれど……流石に世界の壁を越えてしまえば、そういう常識も通用しなくなってしまっていた。
目の前の数字らしき何かが一体どういう数値を表しているのか、俺にはまるで理解できない。
言葉はどういう訳か理解できているが、目の前に移る文字は数字を含めて記号にしか見えない。これはなんというか……相当にヤバい気がする。
「……大丈夫です。多分それ程高い物ではありません」
エルが俺にしか聞こえない様な声でそう助言してくる。
よく考えればエルはこの世界に住んでいるんだ。人間と精霊という隔たりがあっても、文字位はある程度統一されていてもおかしくないだろう。
「……この服一式が銀貨一枚。多分国によって通貨の事情はある程度変わってくるでしょうけど、金より銅や銀が高いなんて事はまず無い筈です」
「わりぃ、助かった」
「……いえ」
それだけ応えてエルは再び黙りこむ。
……やっぱりなんかこう、状況的に仕方が無いとはいえ、元気の無い様子を見せられるってのは嫌だし、極力させるべきじゃないんだろうなと思う。
だから俺は手早くその場から数着の衣服を掴み取った。
無難にTシャツとジーンズ。柄などのセンスに関しては多分大丈夫だろう。以前誠一にはダサくもなく、特別格好良いわけでもない普通のセンスと称されたから……って、大丈夫なのかあの評価。正直微妙って事なんじゃないのか?
……まあ何はともあれ俺のはコレでいい。コレでいい筈なんだ。
「エルはその……服、どうする?」
俺はあまり周囲に怪しまれない様なボリュームでエルに尋ねる。
「私……ですか?」
エルも小さな声でそう返してくる。
「その……服ってさ、趣味とかあるじゃん。俺男だし、女の子の服って良く分かんねえからさ……あとセンス微妙だし」
「いや、大丈夫ですよ。今着ている服もカッコイイじゃないですか」
「ハハハ……アリガト」
一応そう返すが……誠に言い辛い事だけどこれエルドさんのセンスなんだよね。俺のセンス一欠片も混じってないんだよね。混じってたのは……捨てちゃったし。
まあそれはいい。俺の服の事はどうだっていいんだ。
「で、どうするよ。なんか選べばどうだ? ……丁度、客出て行ったし」
あまり繁盛している店ではないのか、他に客はいない様だった。店員がやる気無さそうに雑誌を呼んでいるのも、暇な店の特徴なのではないだろうか。
まあ何はともあれ、あの店員に怪しまれない程度であれば普通のボリュームでの会話も行えるだろうし、エルが普通に服を選ぶ事だってできそうだ。
というより服を選ぶ事位だったら、普通に客が居る状態でも出来るのかもしれない。
精霊が所有物で、所有者が凄い道楽で、指示をして衣服を運ばせている体とか、そういう風で通じそうだ。まあ今更そんな事に気付いたって仕方が無いが。
「そう……ですね。じゃあ怪しまれない程度に」
幸い女の子が着る様な衣服はカウンターからの死角に位置していた。この世界にあるのかどうかは分からないが、少なくともこの店に監視カメラが無い以上、俺が周囲に気を配っていればある程度楽にできるのではないだろうか。
「コレ、どっちがいいと思いますか?」
周囲に気を配って居ると、エルが両手に服を持ってそんな事を聞いてくる。
この一瞬の光景だけを切り取る事ができるとすれば、それは普通の女の子が買い物に来ているというありふれた光景に見えてくる。だけど切り取られた光景の先にあるのはどうしようもなく理不尽な光景だ。
だからきっと、こういう当たり前の筈の光景は中々訪れない大切な物なんだと思う。
……この大切な物を当たり前にするにはどうすればいい?
「そうだな……俺はこっちが似合うと思う」
「じゃあこっちにします。えーっと、じゃあコレとこれはどうですか?」
「えーっと、それだったら……俺はこっちの方が良いんじゃないかと思う」
「そうですね……あ、でも私こっちの方が好きかもしれないです。というより絶対こっちの方が良い気がします」
「あれ? 俺のセンス否定された……」
こういうどうでもいい楽しい会話を当たり前にする為にも、絶対にエルを絶界の楽園に連れて行く。
それが今の俺の取るべき、正しい行動だ。
店を出た後、俺達は食糧やソレを持ち運ぶために必要なリュックなどを買いそろえる事にした。
その過程でやはりエルには好奇の目が向けられる。先程の空間とは打って変わって、酷く鬱々しい気分が俺達を包み込む。
自然と足取りも早くなった。早く此処から離れたいと思った。とにかく人の少ない場所へ向かうべきだと、そんな思いで。
そしてそんな思いで歩く俺達にとって、今日という日はあまりにもタイミングが悪かったと言えるだろう。
「祭り……か」
どうやらこの街で大規模なお祭りが開催されているらしい。
恐らくこの人混みの何割かは観光客といった所か。
そんな風に観光客をも交えて形成された人混みの先に、俺達の目的地がある。
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はっきり言って服は買ってもまだ着られない。まだ体は血に汚れている訳だ。そう考えるとよくあの店の人は服を売ってくれたなと思う。本当にいい加減なのか……もしくは何かしらの仮装とでも思われたのか。まあそれはいい。
「どうします?」
エルが小さな声でそう尋ねてくる。
「裏通りから、迂回するか」
「そうですね」
祭りの中心には寄りつかず、迂回して目的地へと向かう。
流石に祭りの人混みの中にエルを連れ込むのは危険だと思った。だからきっとこれでいい。
だけど俺はこの時、この異様な空間の中で感覚が鈍っていたのだと思う。大切な事を失念していたのだと思う。
エルが……いや、精霊がどういう風に見られているか。そして普通の人間は他人の持ち物を見てどういう行動を取るか。そんな簡単な事に対する考えが鈍ってしまっていた。
だから俺は表と比べて人通りがぐっと少なくなるこの裏路地に安心感すら覚えてしまっていたんだ。
俺が異世界に来る前に絡んだ面倒事は、一体どういう場所で行われていたのかも忘れて。
「……ッう」
腹部に突然激痛が走り、声にならない声が漏れた。
次の瞬間、腹部に突き刺さった何かを捻られる。ただの通行人だと認識していた、俺に何かを突き刺した誰かに。
「エイジさん!」
エルが思わずという風に声を上げたと同時、俺は瞬時に肉体強化を発動させ、意識を繋ぎとめる。そしてそれが医学的に正しい判断なのかは分からないが、その何かを抜く為に、もしくはその何かから手を離させる為に男に蹴りを入れた。
当たりの感覚は浅かったが、それでも男の手は何かから離れる。
そしてその男をエルがとび蹴りで追撃し、壁に叩きつけた。
だけど……それで終わりではない。
まるでその音がトリガーとなった様に何人もの男と、そして精霊が俺達を取り囲むように屋根の上から、路地の物かげから、次々に現れる。
その数は目に映るだけでも総勢十一。今エルが蹴り飛ばした奴を含めて十二。
「……くっそ」
俺はその何か……ナイフを抜き取りながらそう呟く。
コイツらが道中で出会った盗賊の仲間なのかは分からない。だけどそれと同じ様な輩だという事は理解できた。
……つまりこの状況から言える事は二つ。
もう少しこの世界の普通の人間を信じてみるべきだったという事。
そして……少なくとも日本よりは治安が悪そうなこの地で、祭中とはいえこれだけいる観光客や住人が殆ど寄りつかないこの場所に足を踏み入れるべきでは無かったと言う事。
つまり俺達は自ら進んで地雷を踏みに行った様な物なのだ。
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