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2-2 剣と銃
3 更新される最悪
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一瞬、何を言っているのか理解できなかった。
否、数刻経ってもその意味を正しく認識できない。
認識しようとしない。
「柚子がアンノウンに……え? 神崎さん、それって一体どういう……」
『わりいが時間がねえ。一発で理解して後は移動中になんとか理解して飲み込め』
そして神崎は言う。
『現れたのはユイの同系だ』
「ユイと同系……?」
『キリング…………人間体を持つ武器のアンノウンだ。形状は銃っていう報告が上がっている』
一瞬何かを言いかけた気がするが、そんな事はどうでもよくて。
「ゆ、柚子は!? 今そっちはどうなってるんですか!? 他の皆は!? ていうか神崎さんは大丈夫なんですか!?」
『悪いが俺は現場に居ねえ。俺や杏さんはディルバインの監視をしていないといけなかったからな……今俺は、現場から上がって来た報告を俺の判断でお前に流してる』
「それって……」
諸々の状況を聞く前に、最悪な可能性が脳裏を過った。
今の話を聞く限り、ディルバインの監視を神崎が。
そして現場の指揮を篠原が担っていると考えても良いだろう。
そう……その篠原が現場の責任者として立っている筈なのだ。
にも関わらず、別件に当たっている筈の部隊のナンバー2である神崎の元へ情報が入り、こうして指示が下ってきている。
それはつまりこの一件の指揮系統に何かしらの問題が発生しているという事になる筈だ。
それがつまりどういう事なのか。
「……篠原……さんは?」
現場で篠原が指揮を取れない状態にあるという事だ。
『一命は取り留めたらしい。意識は戻ってねえみたいだが……』
「……」
薄々察してはいたのに血の気が引いた。
柚子の精神が乗っ取られ、篠原は一命は取り留めたものの、意識不明の重体。
……この時点で既に、感覚的には四月上旬のジェノサイドボックスの出現よりも最悪な状況になってしまっている。
「とにかく、その辺も含めて上がって来た情報を纏めて流すぞ』
「……ええ」
そして神崎は詳細な状況を端的に伝えてくる。
変わらず……否、より酷く重い声音で。
否、数刻経ってもその意味を正しく認識できない。
認識しようとしない。
「柚子がアンノウンに……え? 神崎さん、それって一体どういう……」
『わりいが時間がねえ。一発で理解して後は移動中になんとか理解して飲み込め』
そして神崎は言う。
『現れたのはユイの同系だ』
「ユイと同系……?」
『キリング…………人間体を持つ武器のアンノウンだ。形状は銃っていう報告が上がっている』
一瞬何かを言いかけた気がするが、そんな事はどうでもよくて。
「ゆ、柚子は!? 今そっちはどうなってるんですか!? 他の皆は!? ていうか神崎さんは大丈夫なんですか!?」
『悪いが俺は現場に居ねえ。俺や杏さんはディルバインの監視をしていないといけなかったからな……今俺は、現場から上がって来た報告を俺の判断でお前に流してる』
「それって……」
諸々の状況を聞く前に、最悪な可能性が脳裏を過った。
今の話を聞く限り、ディルバインの監視を神崎が。
そして現場の指揮を篠原が担っていると考えても良いだろう。
そう……その篠原が現場の責任者として立っている筈なのだ。
にも関わらず、別件に当たっている筈の部隊のナンバー2である神崎の元へ情報が入り、こうして指示が下ってきている。
それはつまりこの一件の指揮系統に何かしらの問題が発生しているという事になる筈だ。
それがつまりどういう事なのか。
「……篠原……さんは?」
現場で篠原が指揮を取れない状態にあるという事だ。
『一命は取り留めたらしい。意識は戻ってねえみたいだが……』
「……」
薄々察してはいたのに血の気が引いた。
柚子の精神が乗っ取られ、篠原は一命は取り留めたものの、意識不明の重体。
……この時点で既に、感覚的には四月上旬のジェノサイドボックスの出現よりも最悪な状況になってしまっている。
「とにかく、その辺も含めて上がって来た情報を纏めて流すぞ』
「……ええ」
そして神崎は詳細な状況を端的に伝えてくる。
変わらず……否、より酷く重い声音で。
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