49 / 115
1-3 新しい日常 新しい非日常
22 魔法に掛かったように
しおりを挟む
「ふー満足じゃ! いやほんと、全部食べ終わった後に雑炊とかいう昨日のお粥のパワーアップ版みたいなのが出てくるの、控えめに言ってヤバいのじゃ!? いや昨日のお粥もアレはアレで優しい感じですきじゃがの」
「満足してくれたなら良かったよ……なんてまるで作った側みたいな事言ってるけど、結構な割合でユイが作ってたんだよな」
「ワシ天才じゃ!」
「はい天才天才」
(まあ天才なのはお手軽に美味しい鍋を作る出汁売ってる食品メーカーだとは思うけど……まあ良いか)
雑炊までしっかり堪能して残す事無く完食大満足。
「いやーなんか凄い幸せな気分じゃ」
そう言ってそのまま床に寝転がるユイ。
「おい、食ってすぐ寝るな。牛になるぞ」
「それめっちゃヤバくないかの!?」
ガバっと起き上がったユイは、やや困惑した表情で鉄平に言う。
「ワシの体に人間の常識が当て嵌められるかどうかは分からんがヤバいのじゃ……というか人間の体どうなってるんじゃ!?」
「いやいや健康に良くないからそう言われてる感じだよ知らんけど。マジかと思ったか?」
「さ、流石に冗談だと分かっておったが?」
「じゃあそういう事にしといてやるよ」
「信じとらんな鉄平! ワシ本当に冗談だってわかってたもん!」
「ストップごめんユイ、壁薄いからちょっとボリューム抑えてな」
「あ、ごめん」
「ああ、そうだ。ちなみに食後のデザートにプリン買ってあるぞ」
「ほう、それどんなのじゃ?」
「甘い奴」
「やったー!」
とまあ久々にした賑やかな食事に鉄平も満足しながら、冷蔵庫へと足取りを向ける。
そうして先程一緒に購入してきた三パック入りのプリンを二つと小皿にスプーンを用意していると、部屋から先程まで付けていなかったテレビの音声が聞こえて来る。
「ん、テレビ付けたのか?」
「なんか近くにあった奴を適当に押したら付いたのじゃ」
「分かんねえもん適当に押すなよ……ほらよ、プリンだ」
「ありがとうなのじゃ……というか鉄平甘い物苦手とか言っておらんかったか?」
「この程度なら全然大丈夫。砂糖の塊みてえに甘い奴が駄目なんだよ俺は」
言いながらパックに入ったプリンを皿に落す。
「おぉ……これそんな風になるのか。見た目良い感じじゃの!」
そう言って目を輝かせるユイを見て自然と笑みを零した後、視線を反らしてテレビへと向ける。
(……まあやっぱこうなるよな)
流れていたのはニュース番組。
そこに映し出されているのは県内で起きた事件の話。
それも地方ローカルなどではなく全国ニュースだ
「ん? 鉄平これワシらが戦ってた場所じゃないか?」
「ああ。最初に行ったショッピングモールの映像だな。今日起きた事は控えめに言って大事件だ。そりゃこうなるって」
メディアの扱いは国内で大規模なテロが起きた場合に近い。
当然だ。それだけの化物が出現して、致し方ないとはいえ大勢の人がショッピングモール内に閉じ込められ、ジェノサイドボックスの影響下でエネルギーを吸い取られ病院に搬送された人も大勢いるだろう。
当然のように全国ニュースでどこの局も大々的に取り上げている。
……それだけ大きな事件だった。
(……しかしまあ、こういう立場でウィザード絡みのニュースを見る事になるとは思わなかったな)
今までの自分は起きた事に対して心を痛めながらもどこか他人事のように感じてしまっていた訳だが……今回はその中心に居たのだ。違和感が凄い。
だけどその違和感に不快感は無く、逆に普段感じる事が無いような達成感が湧いて来る。
「なあユイ」
「なんじゃ?」
「俺達さ、国中の結構な数の人が注目するような事件を解決したんだぜ」
もっとも自分達の力だけでは無いし、鉄平の力の源は柚子や神崎や杏のように鍛錬で身に付けたものでは無く、ユイというある意味ぽっと出の力だ。
別に杉浦鉄平という人間が何か凄い存在になった訳では決してない。
それでも。
「……マジで頑張ったよな、俺達」
少し位その達成感に浸ってもバチは当たらない筈だ。
「そうじゃな。滅茶苦茶頑張ったぞワシら。といっても、結局ワシがした事といえば鉄平に力の使い方をその都度伝える。その位じゃがの。頑張った比率を考えればワシ1割鉄平9割位じゃないかの」
「いやいやそんな事ねえって。その都度適切なの伝えてくれてるのがマジで助かってるんだから」
「でも前に出て力を振るっているのは鉄平じゃ。多分そういう訓練なんて受けていない筈なのに、当たれば死ぬかもしれない攻撃を前にしながら戦っていたのは鉄平なのじゃ……鉄平は多分自分が思っているより頑張ってたと思うぞ」
そしてユイは手にしたプリンのパックを一旦置いて、真剣な声音で言う。
「あの化物との戦い云々の前に……ワシと出会った時からずっとじゃな。鉄平はずっと頑張っている。頑張り屋さんじゃな。凄いと思うよワシは」
「……ありがと」
否定するのも何か違う気がして、ユイの言葉を素直に受け入れておく。
受け入れて……ようやくプリンのプッチンに挑戦し始めたユイを見ながら考える。
(頑張り屋さん……か)
そんな事を今まで言われた事がなかった。
言われるような事を一切やってこなかった。
面倒な事から逃げ、やりたくない事をのらりくらりと交わし、たまに動いても最低限で。
何をどうするべきか自分なりの答えを出しても、それを実行に移す事はない。
ユイが言ってくれた言葉は、そんな今までの自分にはまるで似合わない言葉だった。
そう自覚して……静かに思う。
(よくやったよ本当に……まるで自分が自分じゃないみたいだ)
昨日の深夜、ユイと出会ったあの瞬間から、まるで杉浦鉄平という人間が作り変わったみたいに。
良い意味で自分が、まるで別人のように思えてきた。
「なあユイ」
「なんじゃ?」
「明日からも頑張ろうな」
「うん、勿論じゃ」
そう、明日からも頑張ろう。
ユイが生きていく為の立場を維持する為に。
自分の中で悪くないと思ったこの二日間の杉浦鉄平を単発的なイレギュラーで終らせず、胸を張って自分だと言えるように。
明日からも頑張っていこうと思った。
まるで魔法にでも掛かったように、杉浦鉄平らしからぬ前向きさで。
「満足してくれたなら良かったよ……なんてまるで作った側みたいな事言ってるけど、結構な割合でユイが作ってたんだよな」
「ワシ天才じゃ!」
「はい天才天才」
(まあ天才なのはお手軽に美味しい鍋を作る出汁売ってる食品メーカーだとは思うけど……まあ良いか)
雑炊までしっかり堪能して残す事無く完食大満足。
「いやーなんか凄い幸せな気分じゃ」
そう言ってそのまま床に寝転がるユイ。
「おい、食ってすぐ寝るな。牛になるぞ」
「それめっちゃヤバくないかの!?」
ガバっと起き上がったユイは、やや困惑した表情で鉄平に言う。
「ワシの体に人間の常識が当て嵌められるかどうかは分からんがヤバいのじゃ……というか人間の体どうなってるんじゃ!?」
「いやいや健康に良くないからそう言われてる感じだよ知らんけど。マジかと思ったか?」
「さ、流石に冗談だと分かっておったが?」
「じゃあそういう事にしといてやるよ」
「信じとらんな鉄平! ワシ本当に冗談だってわかってたもん!」
「ストップごめんユイ、壁薄いからちょっとボリューム抑えてな」
「あ、ごめん」
「ああ、そうだ。ちなみに食後のデザートにプリン買ってあるぞ」
「ほう、それどんなのじゃ?」
「甘い奴」
「やったー!」
とまあ久々にした賑やかな食事に鉄平も満足しながら、冷蔵庫へと足取りを向ける。
そうして先程一緒に購入してきた三パック入りのプリンを二つと小皿にスプーンを用意していると、部屋から先程まで付けていなかったテレビの音声が聞こえて来る。
「ん、テレビ付けたのか?」
「なんか近くにあった奴を適当に押したら付いたのじゃ」
「分かんねえもん適当に押すなよ……ほらよ、プリンだ」
「ありがとうなのじゃ……というか鉄平甘い物苦手とか言っておらんかったか?」
「この程度なら全然大丈夫。砂糖の塊みてえに甘い奴が駄目なんだよ俺は」
言いながらパックに入ったプリンを皿に落す。
「おぉ……これそんな風になるのか。見た目良い感じじゃの!」
そう言って目を輝かせるユイを見て自然と笑みを零した後、視線を反らしてテレビへと向ける。
(……まあやっぱこうなるよな)
流れていたのはニュース番組。
そこに映し出されているのは県内で起きた事件の話。
それも地方ローカルなどではなく全国ニュースだ
「ん? 鉄平これワシらが戦ってた場所じゃないか?」
「ああ。最初に行ったショッピングモールの映像だな。今日起きた事は控えめに言って大事件だ。そりゃこうなるって」
メディアの扱いは国内で大規模なテロが起きた場合に近い。
当然だ。それだけの化物が出現して、致し方ないとはいえ大勢の人がショッピングモール内に閉じ込められ、ジェノサイドボックスの影響下でエネルギーを吸い取られ病院に搬送された人も大勢いるだろう。
当然のように全国ニュースでどこの局も大々的に取り上げている。
……それだけ大きな事件だった。
(……しかしまあ、こういう立場でウィザード絡みのニュースを見る事になるとは思わなかったな)
今までの自分は起きた事に対して心を痛めながらもどこか他人事のように感じてしまっていた訳だが……今回はその中心に居たのだ。違和感が凄い。
だけどその違和感に不快感は無く、逆に普段感じる事が無いような達成感が湧いて来る。
「なあユイ」
「なんじゃ?」
「俺達さ、国中の結構な数の人が注目するような事件を解決したんだぜ」
もっとも自分達の力だけでは無いし、鉄平の力の源は柚子や神崎や杏のように鍛錬で身に付けたものでは無く、ユイというある意味ぽっと出の力だ。
別に杉浦鉄平という人間が何か凄い存在になった訳では決してない。
それでも。
「……マジで頑張ったよな、俺達」
少し位その達成感に浸ってもバチは当たらない筈だ。
「そうじゃな。滅茶苦茶頑張ったぞワシら。といっても、結局ワシがした事といえば鉄平に力の使い方をその都度伝える。その位じゃがの。頑張った比率を考えればワシ1割鉄平9割位じゃないかの」
「いやいやそんな事ねえって。その都度適切なの伝えてくれてるのがマジで助かってるんだから」
「でも前に出て力を振るっているのは鉄平じゃ。多分そういう訓練なんて受けていない筈なのに、当たれば死ぬかもしれない攻撃を前にしながら戦っていたのは鉄平なのじゃ……鉄平は多分自分が思っているより頑張ってたと思うぞ」
そしてユイは手にしたプリンのパックを一旦置いて、真剣な声音で言う。
「あの化物との戦い云々の前に……ワシと出会った時からずっとじゃな。鉄平はずっと頑張っている。頑張り屋さんじゃな。凄いと思うよワシは」
「……ありがと」
否定するのも何か違う気がして、ユイの言葉を素直に受け入れておく。
受け入れて……ようやくプリンのプッチンに挑戦し始めたユイを見ながら考える。
(頑張り屋さん……か)
そんな事を今まで言われた事がなかった。
言われるような事を一切やってこなかった。
面倒な事から逃げ、やりたくない事をのらりくらりと交わし、たまに動いても最低限で。
何をどうするべきか自分なりの答えを出しても、それを実行に移す事はない。
ユイが言ってくれた言葉は、そんな今までの自分にはまるで似合わない言葉だった。
そう自覚して……静かに思う。
(よくやったよ本当に……まるで自分が自分じゃないみたいだ)
昨日の深夜、ユイと出会ったあの瞬間から、まるで杉浦鉄平という人間が作り変わったみたいに。
良い意味で自分が、まるで別人のように思えてきた。
「なあユイ」
「なんじゃ?」
「明日からも頑張ろうな」
「うん、勿論じゃ」
そう、明日からも頑張ろう。
ユイが生きていく為の立場を維持する為に。
自分の中で悪くないと思ったこの二日間の杉浦鉄平を単発的なイレギュラーで終らせず、胸を張って自分だと言えるように。
明日からも頑張っていこうと思った。
まるで魔法にでも掛かったように、杉浦鉄平らしからぬ前向きさで。
0
お気に入りに追加
261
あなたにおすすめの小説
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
ド田舎からやってきた少年、初めての大都会で無双する~今まで遊び場にしていたダンジョンは、攻略不可能の規格外ダンジョンだったみたい〜
むらくも航
ファンタジー
ド田舎の村で育った『エアル』は、この日旅立つ。
幼少の頃、おじいちゃんから聞いた話に憧れ、大都会で立派な『探索者』になりたいと思ったからだ。
そんなエアルがこれまでにしてきたことは、たった一つ。
故郷にあるダンジョンで体を動かしてきたことだ。
自然と共に生き、魔物たちとも触れ合ってきた。
だが、エアルは知らない。
ただの“遊び場”と化していたダンジョンは、攻略不可能のSSSランクであることを。
遊び相手たちは、全て最低でもAランクオーバーの凶暴な魔物たちであることを。
これは、故郷のダンジョンで力をつけすぎた少年エアルが、大都会で無自覚に無双し、羽ばたいていく物語──。
最強の職業は付与魔術師かもしれない
カタナヅキ
ファンタジー
現実世界から異世界に召喚された5人の勇者。彼等は同じ高校のクラスメイト同士であり、彼等を召喚したのはバルトロス帝国の3代目の国王だった。彼の話によると現在こちらの世界では魔王軍と呼ばれる組織が世界各地に出現し、数多くの人々に被害を与えている事を伝える。そんな魔王軍に対抗するために帝国に代々伝わる召喚魔法によって異世界から勇者になれる素質を持つ人間を呼びだしたらしいが、たった一人だけ巻き込まれて召喚された人間がいた。
召喚された勇者の中でも小柄であり、他の4人には存在するはずの「女神の加護」と呼ばれる恩恵が存在しなかった。他の勇者に巻き込まれて召喚された「一般人」と判断された彼は魔王軍に対抗できないと見下され、召喚を実行したはずの帝国の人間から追い出される。彼は普通の魔術師ではなく、攻撃魔法は覚えられない「付与魔術師」の職業だったため、この職業の人間は他者を支援するような魔法しか覚えられず、強力な魔法を扱えないため、最初から戦力外と判断されてしまった。
しかし、彼は付与魔術師の本当の力を見抜き、付与魔法を極めて独自の戦闘方法を見出す。後に「聖天魔導士」と名付けられる「霧崎レナ」の物語が始まる――
※今月は毎日10時に投稿します。
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
現代ダンジョンで成り上がり!
カメ
ファンタジー
現代ダンジョンで成り上がる!
現代の世界に大きな地震が全世界同時に起こると共に、全世界にダンジョンが現れた。
舞台はその後の世界。ダンジョンの出現とともに、ステータスが見れる様になり、多くの能力、スキルを持つ人たちが現れる。その人達は冒険者と呼ばれる様になり、ダンジョンから得られる貴重な資源のおかげで稼ぎが多い冒険者は、多くの人から憧れる職業となった。
四ノ宮翔には、いいスキルもステータスもない。ましてや呪いをその身に受ける、呪われた子の称号を持つ存在だ。そんな彼がこの世界でどう生き、成り上がるのか、その冒険が今始まる。
アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活
ゼウママ
ファンタジー
50歳目前、突然異世界生活が始まる事に。原因は良く聞く神様のミス。私の身にこんな事が起こるなんて…。
「ごめんなさい!もう戻る事も出来ないから、この世界で楽しく過ごして下さい。」と、言われたのでゆっくり生活をする事にした。
現役看護婦の私のゆっくりとしたどたばた異世界生活が始まった。
ゆっくり更新です。はじめての投稿です。
誤字、脱字等有りましたらご指摘下さい。
おっさんの異世界建国記
なつめ猫
ファンタジー
中年冒険者エイジは、10年間異世界で暮らしていたが、仲間に裏切られ怪我をしてしまい膝の故障により、パーティを追放されてしまう。さらに冒険者ギルドから任された辺境開拓も依頼内容とは違っていたのであった。現地で、何気なく保護した獣人の美少女と幼女から頼られたエイジは、村を作り発展させていく。
食うために軍人になりました。
KBT
ファンタジー
ヴァランタイン帝国の片田舎ダウスター領に最下階位の平民の次男として生まれたリクト。
しかし、両親は悩んだ。次男であるリクトには成人しても継ぐ土地がない。
このままではこの子の未来は暗いものになってしまうだろう。
そう思った両親は幼少の頃よりリクトにを鍛え上げる事にした。
父は家の蔵にあったボロボロの指南書を元に剣術を、母は露店に売っていた怪しげな魔導書を元に魔法を教えた。
それから10年の時が経ち、リクトは成人となる15歳を迎えた。
両親の危惧した通り、継ぐ土地のないリクトは食い扶持を稼ぐために、地元の領軍に入隊試験を受けると、両親譲りの剣術と魔法のおかげで最下階級の二等兵として無事に入隊する事ができた。
軍と言っても、のどかな田舎の軍。
リクトは退役するまで地元でのんびり過ごそうと考えていたが、入隊2日目の朝に隣領との戦争が勃発してしまう。
おまけに上官から剣の腕を妬まれて、単独任務を任されてしまった。
その任務の最中、リクトは平民に対する貴族の専横を目の当たりにする。
生まれながらの体制に甘える貴族社会に嫌気が差したリクトは軍人として出世して貴族の専横に対抗する力を得ようと立身出世の道を歩むのだった。
剣と魔法のファンタジー世界で軍人という異色作品をお楽しみください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる