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1-3 新しい日常 新しい非日常
6 良くも悪くも
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「やあやあキミがユイちゃんか!」
「良く来たね! お菓子食べる?」
「た、食べるのじゃ!」
ユイの心配とは裏腹に、異界管理部を訪れたユイは大歓迎されているようだった。
仕事を妨害しない為に神崎さんが事前に連絡を入れていたからなのか、まるで待ち構えるように課内に居た十数人の職員が出入口付近にわらわらと集まってきている。
まあ歓迎して貰えるのは嬉しい事だけど。
「……おいおいこりゃどうした一体」
素で驚くように神崎がそう呟いたのだけが気になった。
そして神崎は鉄平に言う。
「杉浦。悪いけどうまく挨拶しておいてくれ。俺ちょっとここの課長と話してくる。おーい山口さん、ちょっと良いですか」
言いながら神崎は管理部の事務所の奥へと歩いて行き、それに続くように職員の群から40代程の中年男性が抜け出して付いて行く。
(なんだろ。此処来たついでに打ち合わせでもすんのかな?)
まあその辺の事は新入りの自分には良く分からなくて、新入りは新入りらしく目の前の事をちゃんとやるべきだと意識を戻した。
……とはいえ。
「何か飲む?」
「甘いのが良いのじゃ!」
「良し来た。ちょっと私自販機までひとっ走り行ってジュース買ってきます!」
「ほらユイちゃん。座って座って」
「は、はいなのじゃ!」
「はい偶々持ってた良いとこのチョコでーす」
「い、頂くのじゃ」
ユイが何故か大人気すぎて自分が前に出る隙が無い。
自己紹介とかできる流れじゃない。
「キミ杉浦君だっけ。コーヒーでも飲む?」
「あ、お構いなく」
ようやく言えたのがそれだけ。
まあ自己紹介をせずとも最低限の情報は伝わっているみたいなので良しとするが。
(……なんだこれ。本当に一体どうした)
それはそれとして、徐々に徐々に目の前の光景が少々歪に見えて来た。
何かがおかしい。そんな気がする。
別にユイの人気に嫉妬している訳ではない。
流石にそれはない……無いが。それでも。
「どう、美味しい?」
「めっちゃおいしいのじゃ!」
「そっか。この世界には他にも美味しい物とか楽しい事とか一杯あるからさ。楽しんでね」
敵意は感じない。悪意は感じない。
だけど初対面の、それも本来自分達が相手取っていた筈のアンノウンに対して向けられる過剰なまでの好意が、ある種の気味悪さのような物を感じさせる。
(神崎さんが何か話に行ったの、この所為か?)
それは分からないが正直早く帰ってきて欲しい。
……ユイ本人がこの違和感に気付かずに笑っていられているからまだいいが。
それから、徐々に僅かだが室内に落ち着きが戻ってきた所でようやく改めて二人で挨拶ができたものの、それでも最後まで違和感や気味の悪さが消える事は無かった。
ユイはおそらく最後ま気付いていない。
自分以外に気付いているのは。
「そろそろ行くぞ」
複雑な表情を浮かべて戻ってきた神崎位だろう。
「あ、ちょっと待って欲しいのじゃ。もう食べ終わるから」
ユイは何か色々と出て来たお菓子を食している最中だで、残すと悪いと思ったのか全部食べ切るつもりらしい。
「じゃあ外で待ってる。行くぞ杉浦」
「え、ちょっと位待ってても……」
「聞きたい事、あるんじゃねえのか」
「……はい」
神崎の言葉に頷いてからユイに言う。
「やあ俺神崎さんと外で待ってるから、ゆっくり食べて来いよ」
「分かったのじゃ。でもすぐ行くぞ」
「了解」
そう言いながら神崎と共に異界管理局を後にする。
そして部屋を出た所で、やや小さめな声で神崎が問いかけてきた。
「お前、どう思った」
「どうって、此処の人達の事ですか」
「ああ……なんか違和感感じなかったか」
「ええ。悪意は感じないんですけど、ちょっと怖かったというかなんというか……」
「俺も驚いたよ。普段はあんな感じじゃねえんだ当然ながら。そしてお前の言う通り、アイツらがユイに悪意を持って露骨に怪しい事をやってる訳じゃねえ」
「そう断言できるって事は、やっぱりその話してたんですか」
「まあな。流石にスルー出来なかった。部署は違えど知った仲だからな」
そして神崎は一拍空けてから言う。
「罪悪感、だと」
「罪悪感ですか?」
「ああ。この前のお前らとの戦いみたいに俺達は選択しようと思えばする事ができる。だけど此処の連中はそうもいかない。無差別に、問答無用にダンジョンに叩き込む必要がある」
「それが一体……」
「異界管理課の仕事はな、アンノウンが全員碌でも無い侵略者という事を前提とした上で成り立ってる。臨機応変な対応ができない分、俺達よりもそれは顕著だ。だけどその前提は昨日、崩れたんだ」
「……ユイ、ですか」
「ああ。アイツの登場で、アイツらはこれまでダンジョンに送ってきたアンノウンの中に、少しコミュニケーションを取ればそれで解決するような、もしくはそれすらも必要のない奴がいた可能性と向き合わなければならなくなった」
「……」
「そりゃ湧く。罪悪感の一つや二つ。何かしねえとやってられないんだ。あまり仲良くなると余計に自分達の首を絞める事になると分かっていてもな」
「……もしかして此処にユイを連れて来ない方が良かったんじゃないですか?」
「いや、それは知らん」
神崎は小さく溜息を吐いてから言う。
「その辺の判断も良く分からねえ位には、良くも悪くもイレギュラーなんだよアイツの存在は」
「……良くも悪くも、か」
鉄平は一呼吸置いてから言う。
「確かにこういう事がある以上、簡単な話じゃないのは分かってます。だけど……全部良かったって言えるように。アイツが此処に居て良かったって、マイナス面帳消しにして言えるように、これから頑張りますよ俺」
「当然だ。勿論俺達もサポートするからよ」
「頼んます」
こうして異界管理課への挨拶? は終わった。
その後も各部署を回り、挨拶すべき人達へ一通り挨拶を終え、今日やるべき事は全て終了。
体もこうして普通に生活を送れる位には治っていて、だとすればもう医務室のベッドに戻る必要も無い。
帰宅の時間である。
「良く来たね! お菓子食べる?」
「た、食べるのじゃ!」
ユイの心配とは裏腹に、異界管理部を訪れたユイは大歓迎されているようだった。
仕事を妨害しない為に神崎さんが事前に連絡を入れていたからなのか、まるで待ち構えるように課内に居た十数人の職員が出入口付近にわらわらと集まってきている。
まあ歓迎して貰えるのは嬉しい事だけど。
「……おいおいこりゃどうした一体」
素で驚くように神崎がそう呟いたのだけが気になった。
そして神崎は鉄平に言う。
「杉浦。悪いけどうまく挨拶しておいてくれ。俺ちょっとここの課長と話してくる。おーい山口さん、ちょっと良いですか」
言いながら神崎は管理部の事務所の奥へと歩いて行き、それに続くように職員の群から40代程の中年男性が抜け出して付いて行く。
(なんだろ。此処来たついでに打ち合わせでもすんのかな?)
まあその辺の事は新入りの自分には良く分からなくて、新入りは新入りらしく目の前の事をちゃんとやるべきだと意識を戻した。
……とはいえ。
「何か飲む?」
「甘いのが良いのじゃ!」
「良し来た。ちょっと私自販機までひとっ走り行ってジュース買ってきます!」
「ほらユイちゃん。座って座って」
「は、はいなのじゃ!」
「はい偶々持ってた良いとこのチョコでーす」
「い、頂くのじゃ」
ユイが何故か大人気すぎて自分が前に出る隙が無い。
自己紹介とかできる流れじゃない。
「キミ杉浦君だっけ。コーヒーでも飲む?」
「あ、お構いなく」
ようやく言えたのがそれだけ。
まあ自己紹介をせずとも最低限の情報は伝わっているみたいなので良しとするが。
(……なんだこれ。本当に一体どうした)
それはそれとして、徐々に徐々に目の前の光景が少々歪に見えて来た。
何かがおかしい。そんな気がする。
別にユイの人気に嫉妬している訳ではない。
流石にそれはない……無いが。それでも。
「どう、美味しい?」
「めっちゃおいしいのじゃ!」
「そっか。この世界には他にも美味しい物とか楽しい事とか一杯あるからさ。楽しんでね」
敵意は感じない。悪意は感じない。
だけど初対面の、それも本来自分達が相手取っていた筈のアンノウンに対して向けられる過剰なまでの好意が、ある種の気味悪さのような物を感じさせる。
(神崎さんが何か話に行ったの、この所為か?)
それは分からないが正直早く帰ってきて欲しい。
……ユイ本人がこの違和感に気付かずに笑っていられているからまだいいが。
それから、徐々に僅かだが室内に落ち着きが戻ってきた所でようやく改めて二人で挨拶ができたものの、それでも最後まで違和感や気味の悪さが消える事は無かった。
ユイはおそらく最後ま気付いていない。
自分以外に気付いているのは。
「そろそろ行くぞ」
複雑な表情を浮かべて戻ってきた神崎位だろう。
「あ、ちょっと待って欲しいのじゃ。もう食べ終わるから」
ユイは何か色々と出て来たお菓子を食している最中だで、残すと悪いと思ったのか全部食べ切るつもりらしい。
「じゃあ外で待ってる。行くぞ杉浦」
「え、ちょっと位待ってても……」
「聞きたい事、あるんじゃねえのか」
「……はい」
神崎の言葉に頷いてからユイに言う。
「やあ俺神崎さんと外で待ってるから、ゆっくり食べて来いよ」
「分かったのじゃ。でもすぐ行くぞ」
「了解」
そう言いながら神崎と共に異界管理局を後にする。
そして部屋を出た所で、やや小さめな声で神崎が問いかけてきた。
「お前、どう思った」
「どうって、此処の人達の事ですか」
「ああ……なんか違和感感じなかったか」
「ええ。悪意は感じないんですけど、ちょっと怖かったというかなんというか……」
「俺も驚いたよ。普段はあんな感じじゃねえんだ当然ながら。そしてお前の言う通り、アイツらがユイに悪意を持って露骨に怪しい事をやってる訳じゃねえ」
「そう断言できるって事は、やっぱりその話してたんですか」
「まあな。流石にスルー出来なかった。部署は違えど知った仲だからな」
そして神崎は一拍空けてから言う。
「罪悪感、だと」
「罪悪感ですか?」
「ああ。この前のお前らとの戦いみたいに俺達は選択しようと思えばする事ができる。だけど此処の連中はそうもいかない。無差別に、問答無用にダンジョンに叩き込む必要がある」
「それが一体……」
「異界管理課の仕事はな、アンノウンが全員碌でも無い侵略者という事を前提とした上で成り立ってる。臨機応変な対応ができない分、俺達よりもそれは顕著だ。だけどその前提は昨日、崩れたんだ」
「……ユイ、ですか」
「ああ。アイツの登場で、アイツらはこれまでダンジョンに送ってきたアンノウンの中に、少しコミュニケーションを取ればそれで解決するような、もしくはそれすらも必要のない奴がいた可能性と向き合わなければならなくなった」
「……」
「そりゃ湧く。罪悪感の一つや二つ。何かしねえとやってられないんだ。あまり仲良くなると余計に自分達の首を絞める事になると分かっていてもな」
「……もしかして此処にユイを連れて来ない方が良かったんじゃないですか?」
「いや、それは知らん」
神崎は小さく溜息を吐いてから言う。
「その辺の判断も良く分からねえ位には、良くも悪くもイレギュラーなんだよアイツの存在は」
「……良くも悪くも、か」
鉄平は一呼吸置いてから言う。
「確かにこういう事がある以上、簡単な話じゃないのは分かってます。だけど……全部良かったって言えるように。アイツが此処に居て良かったって、マイナス面帳消しにして言えるように、これから頑張りますよ俺」
「当然だ。勿論俺達もサポートするからよ」
「頼んます」
こうして異界管理課への挨拶? は終わった。
その後も各部署を回り、挨拶すべき人達へ一通り挨拶を終え、今日やるべき事は全て終了。
体もこうして普通に生活を送れる位には治っていて、だとすればもう医務室のベッドに戻る必要も無い。
帰宅の時間である。
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