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1-2 彼女が世界に馴染めるように
3 加害者/凶器にさせない為に
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ユイの声が届いたと同時に、篠原達が目を見開いたのが分かった。
唐突に、なおかつこうして軽い感じで登場してくる事や、そもそも人間の女の子の風貌をしている事など色々な要素がそうさせたのだと思う。
だがそうしたユイのイレギュラーは篠原の動きを一瞬遅れさえただけにとどまり、結局彼は動き出した。
彼女が視線の先にまで出て来た以上、もはや鉄平にどいてもらう必要なんてない。
(……ッ!?)
篠原は懐から拳銃を取り出して瞬時に構える。
銃口はこちら……否、ユイに向いているように思えた。
そしてそれを認識した瞬間だった。
「逃げるぞユイ!」
そう叫んで踵を返し、拳銃からユイへの射線上に盾になるように走り出した。
……賭けだった。
事態をほぼ確実に飲み込めていないユイが自発的に何か行動を起こす前に、構えられた拳銃から射出される銃弾、もしくはそれに準ずる物は届いてしまうだろうから。
篠原がまだこちらを一般人の被害者と認識している上で、そうした相手に当たる可能性がある中で殺傷能力の高い攻撃を放たない事に。
さっさと強行突破すれば良かったのに、あくまでも平和的に通ろうとしていた篠原の甘さに賭けた。
「は、なんじゃなんじゃ!? うわッ!?」
そして賭けには勝った。
申し訳ないがその甘さに付け込んだ。
ユイとの距離を詰め彼女を抱き抱える。
そして窓際まで走り、そこから外へと飛び出した。
二階から、人一人を抱えてのダイブ。
そこに対する不安は無かった。
当然そんな余裕は無かったが、ユイの元に走り出した瞬間から感じた体の異様な軽さが、その程度なら大丈夫という確信をもたらしてくれた事もおそらく大きい。
ユイは自身と契約した事で鉄平の身体能力も上がっていると言っていたがおそらくこれがそれだ。
あの時は何も感じられなかったが、いざ全力で動き出すと明らかに普段と体のキレが違う。
……だが、そこに強く意識を避ける程、楽観的な状況では無い。
(マジかよ……!)
アパートの駐車場や敷地回りに、十数人の黒いスーツの男女が待ち構えているのが見えた。
一瞬で確認が取れただけで、それだけ。
おそらくその全員がウィザード。
しかも強化されても依然常識の範疇程度の力では、焼け石に水だ。
(こんなの一体どう逃げたら……!)
そう心中で叫びながら着地した瞬間だった。
「な、何が起きてるのかは知らんが、ワシの手を握れ!」
抱き抱えていたユイがそう言って手をこちらに向けてくる。
「え、は?」
「いいから!」
そうユイが叫ぶのに反応して、ウィザードを警戒して視線を彼ら彼女らに向けながらも、藁にも縋る気持ちでユイの手を取る。
すると次の瞬間には、こちらに向かって距離を詰めてくる黒スーツのウィザードの動きが、露骨に遅くなった。
否、遅く見える。
そして。
「……ッ!?」
全身に、力が流れ込んでくるのが理解できた。
それこそ自分の体が全く別次元の存在に生まれ変わったと錯覚するような、そんな感覚。
……その供給源は。
『やれやれ、想像以上に貧相な形状になってしもうたの……来るぞ鉄平』
まず間違いなく、鉄平の右手に握られたダガーナイフのような形状になったユイだろう。
大幅に弱体化したであろう彼女の膨大な力が……鉄平の肉体に供給されていた。
「わりいな兄ちゃん! 骨の一本や二本は覚悟しといてくれ!」
駐車場で待機していたウィザードが刀を構えて突っ込んでくるのを視界に捉えながら、心中で鉄平はそう呟く。
(……躱せる)
ウィザードの男の動きに隙があった訳ではない。素人目で見てだが、とても無駄が無い良い動きだと思った。
そういう感想を抱ける位には、今の自分には力がある。
「斬らねえから安心しろよ!」
そう言って振るわれた刀を、体を反らして躱す。
躱せた……かなり精神的にも余裕を持って。
「見切られた!?」
そして無駄の無い動きで躱した鉄平を前に、ウィザードの男は少なくない隙を作っている。
今の身体能力の鉄平にとっては、あまりに大きな隙。
(簡単だ……倒せる)
隙だらけのウィザードを倒す事は。
殺害し、敵の数を減らす事はあまりに簡単だ。
……だが。
『今だ鉄平! ってちょ、鉄平!? 何しとるんじゃ!?』
鉄平はその隙を突くようにアスファルトを踏み抜き加速。
その場からの逃亡を始めた。
男に僅かに遅れるように接近してきた二人組のウィザードの攻撃も、それぞれ反撃する事なく掻い潜りながら突破していき、アパートの敷地内から脱出する。
「よし、うまくいった!」
全力疾走で住宅街の路地を駆けながらそう言う鉄平に対し、ユイが脳内に困惑した声を投げかけてくる。
『うまく行ったじゃないわ! 何しとるんじゃ鉄平! なんか知らんがあやつら敵じゃろう!? というかそもそもいきなりカチこまれるとか、鉄平は誰に何をしたんじゃ!』
「いやあの人らお前の敵な!?」
『え、ごめん』
「いい、謝るな! お前は何も悪い事してねえからよ!」
……だからこそ。
「だからこそ、あの人らに反撃するのはマズい。間違ってもこっちから攻勢に出るなんて事は出来ない!」
『なんでじゃ!? 向こうから滅茶苦茶攻撃してきているじゃろうが!』
「それでもあの人たちはこの世界の正義だ。お前みたいにこの世界を侵略しに来た奴から、この世界を必死こいて守ってる人達だ。そういう人達を此処で力振るって倒してそれからどうするつもりだ!」
『どうするって……』
「お前にこの世界をどうこうするつもりは無いのは分かってる。でもお前の力であの人達をぶっ殺してみろ。もうお前の意思関係なくまともな未来が待ってねえぞ!」
『……』
「襲われてるのに反撃するなっていうのがお前にとって滅茶苦茶理不尽な事だってのは良く分かる。それにあの人達が別件で酷い目に合い過ぎたからって、お前と対話を試みもしない事もそうだし、俺に交渉だとか説得のスキルが何もねえってのがそもそも悪い。お前は悪くない。それでも……強硬策に出たら詰むのはお前なんだよユイ。だから──」
『もうよい、分かったよ鉄平。分かったが、言っている事が少し違うぞ』
ユイは状況を整理するように少し間を空けてから言う。
『鉄平はワシの事を悪くないと言ったが、そもそもこの世界を征服しに来ておる時点で大前提として悪者じゃ。別にあの者達も……勿論鉄平も何も悪くないじゃろ』
「その理屈だとお前の味方してる俺も悪い奴だろ」
『言いたくないがそうかもしれん。だったら尚更お互いに正義の味方の心証が悪くなるような事は出来んわけじゃ。ありがとう。早い段階で考えを改められて良かったのじゃ。そもそも障害を殺して進むなんて考え方は倫理的に良くない。ワシがおかしかった』
「お前はほんと……ほんとさぁ……マジで素直に何でも聞き入れてくれて助かるよ」
本当に無害で、悪い奴じゃない。
あまりにも……根っこの所で善良だ。
別に自分は正義の味方でもなんでもないが……それでも、見捨てる事なんてできない。できる訳が無い。
『じゃがどうする。いつまで逃げるつもりじゃ。どうやって収集を付ける』
「悪いけど逃げながら一緒に考えてくれねえか?」
『了解じゃ。すぺしゃるな案をすぐに出すから待っとれ』
ユイがそう呟いた所で、第二波が来た。
近接武器を携帯する男の二人組の後ろに……突き出した手の平の正面に魔法陣を展開している女。
そして先程の連中も後ろから追ってきているのが分かる。
ひとまず切り抜けなければならない相手が大勢だ。
「まあまず目の前の事だ。全部躱して一人も倒さず切り抜けるぞ。お前を凶器にする訳には行かねえからな」
『賛成じゃ。ワシも鉄平を加害者にする訳にはいかんからの』
そして戦いは継続する。
勝利条件が一切分からない、厄介な戦いが。
唐突に、なおかつこうして軽い感じで登場してくる事や、そもそも人間の女の子の風貌をしている事など色々な要素がそうさせたのだと思う。
だがそうしたユイのイレギュラーは篠原の動きを一瞬遅れさえただけにとどまり、結局彼は動き出した。
彼女が視線の先にまで出て来た以上、もはや鉄平にどいてもらう必要なんてない。
(……ッ!?)
篠原は懐から拳銃を取り出して瞬時に構える。
銃口はこちら……否、ユイに向いているように思えた。
そしてそれを認識した瞬間だった。
「逃げるぞユイ!」
そう叫んで踵を返し、拳銃からユイへの射線上に盾になるように走り出した。
……賭けだった。
事態をほぼ確実に飲み込めていないユイが自発的に何か行動を起こす前に、構えられた拳銃から射出される銃弾、もしくはそれに準ずる物は届いてしまうだろうから。
篠原がまだこちらを一般人の被害者と認識している上で、そうした相手に当たる可能性がある中で殺傷能力の高い攻撃を放たない事に。
さっさと強行突破すれば良かったのに、あくまでも平和的に通ろうとしていた篠原の甘さに賭けた。
「は、なんじゃなんじゃ!? うわッ!?」
そして賭けには勝った。
申し訳ないがその甘さに付け込んだ。
ユイとの距離を詰め彼女を抱き抱える。
そして窓際まで走り、そこから外へと飛び出した。
二階から、人一人を抱えてのダイブ。
そこに対する不安は無かった。
当然そんな余裕は無かったが、ユイの元に走り出した瞬間から感じた体の異様な軽さが、その程度なら大丈夫という確信をもたらしてくれた事もおそらく大きい。
ユイは自身と契約した事で鉄平の身体能力も上がっていると言っていたがおそらくこれがそれだ。
あの時は何も感じられなかったが、いざ全力で動き出すと明らかに普段と体のキレが違う。
……だが、そこに強く意識を避ける程、楽観的な状況では無い。
(マジかよ……!)
アパートの駐車場や敷地回りに、十数人の黒いスーツの男女が待ち構えているのが見えた。
一瞬で確認が取れただけで、それだけ。
おそらくその全員がウィザード。
しかも強化されても依然常識の範疇程度の力では、焼け石に水だ。
(こんなの一体どう逃げたら……!)
そう心中で叫びながら着地した瞬間だった。
「な、何が起きてるのかは知らんが、ワシの手を握れ!」
抱き抱えていたユイがそう言って手をこちらに向けてくる。
「え、は?」
「いいから!」
そうユイが叫ぶのに反応して、ウィザードを警戒して視線を彼ら彼女らに向けながらも、藁にも縋る気持ちでユイの手を取る。
すると次の瞬間には、こちらに向かって距離を詰めてくる黒スーツのウィザードの動きが、露骨に遅くなった。
否、遅く見える。
そして。
「……ッ!?」
全身に、力が流れ込んでくるのが理解できた。
それこそ自分の体が全く別次元の存在に生まれ変わったと錯覚するような、そんな感覚。
……その供給源は。
『やれやれ、想像以上に貧相な形状になってしもうたの……来るぞ鉄平』
まず間違いなく、鉄平の右手に握られたダガーナイフのような形状になったユイだろう。
大幅に弱体化したであろう彼女の膨大な力が……鉄平の肉体に供給されていた。
「わりいな兄ちゃん! 骨の一本や二本は覚悟しといてくれ!」
駐車場で待機していたウィザードが刀を構えて突っ込んでくるのを視界に捉えながら、心中で鉄平はそう呟く。
(……躱せる)
ウィザードの男の動きに隙があった訳ではない。素人目で見てだが、とても無駄が無い良い動きだと思った。
そういう感想を抱ける位には、今の自分には力がある。
「斬らねえから安心しろよ!」
そう言って振るわれた刀を、体を反らして躱す。
躱せた……かなり精神的にも余裕を持って。
「見切られた!?」
そして無駄の無い動きで躱した鉄平を前に、ウィザードの男は少なくない隙を作っている。
今の身体能力の鉄平にとっては、あまりに大きな隙。
(簡単だ……倒せる)
隙だらけのウィザードを倒す事は。
殺害し、敵の数を減らす事はあまりに簡単だ。
……だが。
『今だ鉄平! ってちょ、鉄平!? 何しとるんじゃ!?』
鉄平はその隙を突くようにアスファルトを踏み抜き加速。
その場からの逃亡を始めた。
男に僅かに遅れるように接近してきた二人組のウィザードの攻撃も、それぞれ反撃する事なく掻い潜りながら突破していき、アパートの敷地内から脱出する。
「よし、うまくいった!」
全力疾走で住宅街の路地を駆けながらそう言う鉄平に対し、ユイが脳内に困惑した声を投げかけてくる。
『うまく行ったじゃないわ! 何しとるんじゃ鉄平! なんか知らんがあやつら敵じゃろう!? というかそもそもいきなりカチこまれるとか、鉄平は誰に何をしたんじゃ!』
「いやあの人らお前の敵な!?」
『え、ごめん』
「いい、謝るな! お前は何も悪い事してねえからよ!」
……だからこそ。
「だからこそ、あの人らに反撃するのはマズい。間違ってもこっちから攻勢に出るなんて事は出来ない!」
『なんでじゃ!? 向こうから滅茶苦茶攻撃してきているじゃろうが!』
「それでもあの人たちはこの世界の正義だ。お前みたいにこの世界を侵略しに来た奴から、この世界を必死こいて守ってる人達だ。そういう人達を此処で力振るって倒してそれからどうするつもりだ!」
『どうするって……』
「お前にこの世界をどうこうするつもりは無いのは分かってる。でもお前の力であの人達をぶっ殺してみろ。もうお前の意思関係なくまともな未来が待ってねえぞ!」
『……』
「襲われてるのに反撃するなっていうのがお前にとって滅茶苦茶理不尽な事だってのは良く分かる。それにあの人達が別件で酷い目に合い過ぎたからって、お前と対話を試みもしない事もそうだし、俺に交渉だとか説得のスキルが何もねえってのがそもそも悪い。お前は悪くない。それでも……強硬策に出たら詰むのはお前なんだよユイ。だから──」
『もうよい、分かったよ鉄平。分かったが、言っている事が少し違うぞ』
ユイは状況を整理するように少し間を空けてから言う。
『鉄平はワシの事を悪くないと言ったが、そもそもこの世界を征服しに来ておる時点で大前提として悪者じゃ。別にあの者達も……勿論鉄平も何も悪くないじゃろ』
「その理屈だとお前の味方してる俺も悪い奴だろ」
『言いたくないがそうかもしれん。だったら尚更お互いに正義の味方の心証が悪くなるような事は出来んわけじゃ。ありがとう。早い段階で考えを改められて良かったのじゃ。そもそも障害を殺して進むなんて考え方は倫理的に良くない。ワシがおかしかった』
「お前はほんと……ほんとさぁ……マジで素直に何でも聞き入れてくれて助かるよ」
本当に無害で、悪い奴じゃない。
あまりにも……根っこの所で善良だ。
別に自分は正義の味方でもなんでもないが……それでも、見捨てる事なんてできない。できる訳が無い。
『じゃがどうする。いつまで逃げるつもりじゃ。どうやって収集を付ける』
「悪いけど逃げながら一緒に考えてくれねえか?」
『了解じゃ。すぺしゃるな案をすぐに出すから待っとれ』
ユイがそう呟いた所で、第二波が来た。
近接武器を携帯する男の二人組の後ろに……突き出した手の平の正面に魔法陣を展開している女。
そして先程の連中も後ろから追ってきているのが分かる。
ひとまず切り抜けなければならない相手が大勢だ。
「まあまず目の前の事だ。全部躱して一人も倒さず切り抜けるぞ。お前を凶器にする訳には行かねえからな」
『賛成じゃ。ワシも鉄平を加害者にする訳にはいかんからの』
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