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四章 冒険者達の休日

19 ランクアップチャレンジ 上

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「「「「……」」」」

 俺達四人共、あまりに話が生々しすぎて黙り込んでしまう。
 ほら、こう……確かに無茶苦茶な事にはなっているんだけど……なんだろう。流れが鮮やかというか、起こるべくして起きたというか、とにかく改革が起きた流れだけはあまりに真っ当な感じがして、非難しにくい。

「……皆さんまで黙らないでくださいよ。横暴だーとか文句言っちゃってくださいよ」

「いや、だって……なぁ」

「気の毒っすけど、そういう監査が入る事自体は凄く真っ当というか……」

「寧ろ色々起きて完全放置してたらそれはそれで行政どうなってんだって話になるからな。結構早い段階で動いたフットワークは中々な気はするな」

「そうですね。結果こんな事になってますけど、そこ自体は非難しにくいですよね」

「えぇ……」

「……まあ、それはそれとして」

 うん、監査が入ったとかそういうのは、まあそれは入るわって事で納得した。
 裏で事を起こしていたアンチ・ギフターズの事も把握していて、混乱する現場で精一杯の対策を打ち一定の効果を出せていたのも分かるけど、気の毒だけどこういう事態になったのはまあ理解できる。
 ……だけどだ。

「やっぱりアリサとリーナの評価がおかしいよな……」

 そこは納得できない。

「なんか自分の仲間が不当な評価を受けてるってのは無茶苦茶腹立つし、大体アレですよね。これじゃ俺達四人で依頼受けるのに支障も出ますよね」

「「……ッ!?」」

 アリサとリーナが驚いたように声にならない声を上げる。

「お前ら二人、特にアリサは深刻に考えて無かっただろ」

 グレンの指摘にアリサも頷く。

「あ……はい。低く見られてもまあ、ボクの周りの皆がボクの事をちゃんと理解してくれていればそれでって……思ってました」

「ちょ、じゃあ真剣にこの状況ヤバイじゃないっすか」

「ああ、割と本気でシャレになってねえんだけど」

 俺達四人のパーティ。
 実力差を含め色々と歪なのかもしれないけれど、それでも今はこの四人でやっていくって決めたんだ。
 ……この四人で頑張りたいって思っているんだ。
 だから……本当にシャレになっていない。

「……そこで皆さんに提案があります。私は皆さんに……特に今現在の実力と実際のランクがあまりにかけ離れているアリサさんが来るのを待ってたんです」

「待ってた? ……ボクをですか」

「はい」

 そう言った受付嬢さんは、少し悪そうな笑みを浮かべて言う。

「思い知らせてやるんですよ。自分達の評価の付け方がいい加減だったと」
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