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三章 聖女さん、冒険者やります
4 聖女さん達、依頼を受ける
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色々あったけど気を取り直して私達は今日受ける依頼選びへ。
クエストボードに張られた依頼書を眺め始める。
うん、この前の時は駆け出しなのにとんでもない依頼を選んだんだよね。結果シズクが謹慎処分という……今思い返しても、結構申し訳ないよ。
ちょっとでも報酬が良い感じなのを選ばないと。
……って、ちょっと待った。
「ねえシズク」
「なんすか? なんか良いのあったっすか?」
「いや、私達三人はこの前Aランクの冒険者になった訳だけど……シズクはその時に冒険者になった感じで……つまりFランクって事だよね」
「そうなるっすね……ああ、成程。言いたい事分かったっす」
シズクは一拍空けてから言う。
「皆さんだけなら普通にAランク相当の依頼を受けれるけど、そこにFランクのボクが居た場合どうなるのかって話っすね」
「うん、そういう事」
いや、まあこのメンバーなら此処にある様な依頼ならどれでもこなせるんだろうけどさ、システム的にそれはやっちゃいけない訳で。
今の私達という条件で選べる依頼の基準という奴を頭に入れておく必要がある。
そして流石は現役受付嬢。その辺りの事情をすぐに説明してくれる。
「一応ボクみたいなFランでも上のランクのパーティーに加わればある程度依頼の選びようが出てくるっす。上のランクの人のパーティーに入れるという判断が、そのままある程度の信用情報になるって事っす。まあ当然その場合でも初回はある程度の制限が掛かったりするんで……ちょっと待ってください。Aランクの冒険者三人の所に依頼達成回数0の冒険者が一人加入した場合の初回の上限は……」
そこまで言って、少々言いにくそうにシズクは言う。
「Cランクっすね」
「Cランクか……このメンツでCランクか……」
「なんかこう、思っていた感じよりガクって落ちますね、難易度が」
「ご、ごめんっす。その辺はほんと申し訳ないなと……」
「いや、まあ構わねえよ。そもそもCランクでもそこそこ報酬出るしな」
「ちょっと拍子抜けしてるだけで、別に私達は強い敵を求める戦闘狂みたいな感じじゃないですらね。取り急ぎ生活費が危ないシズクさんがCランクの報酬額で大丈夫そうなら全然良いんじゃないですか?」
「よし、じゃあ選ぶのはCランクで報酬が良い感じの奴だね。そんな訳でシズクも探して探して」
「は、はいっす!」
そんな訳で本日の仕事はCランクの依頼に決定。
前回よりも大幅に楽な仕事だ。
さっさと片付けて、報酬も信用情報も手に入れちゃおう。
……そして。
「とりあえずこれなんてどうですか?」
シルヴィが指差した依頼書に皆で視線を向け、代表してステラがそれを読み上げる。
「えーっとなになに。廃棄した別荘に忘れ物をしたから取ってきて欲しい……なんだこれ」
「場所的に普通に魔物が出る所っすね」
「つまり以前は周囲に結界を張って使ってた場所なんだろうね。でも今はその結界が無くなっていて、普通に敷地内にも魔物が居るかもしれないから近づけないと」
「まあ道中も魔物が出るだろうからな。ちなみにシルヴィはなんでこの依頼選んだんだ?」
「ああ、私が見た感じで一番報酬が多かったんで。正直Cランク程度だったら、中身気にする必要ないかなって思ってよく見てなかったです」
「なるほど、雑な判断かもしれないけど一理あるね」
正直、Cランクならどう転んでもこの前の依頼以上って事は無いだろうから。
「私はこの依頼でもいいかな。二人は?」
「まあ俺も良いと思うぜ」
「ボクも賛成っす」
「じゃあこれで決まり」
「四人での初仕事ですね!」
そんな訳で私達四人の初仕事は、忘れ物を取りに行く事になった。
……なんか仕事っていうよりお使いみたいだよ。
クエストボードに張られた依頼書を眺め始める。
うん、この前の時は駆け出しなのにとんでもない依頼を選んだんだよね。結果シズクが謹慎処分という……今思い返しても、結構申し訳ないよ。
ちょっとでも報酬が良い感じなのを選ばないと。
……って、ちょっと待った。
「ねえシズク」
「なんすか? なんか良いのあったっすか?」
「いや、私達三人はこの前Aランクの冒険者になった訳だけど……シズクはその時に冒険者になった感じで……つまりFランクって事だよね」
「そうなるっすね……ああ、成程。言いたい事分かったっす」
シズクは一拍空けてから言う。
「皆さんだけなら普通にAランク相当の依頼を受けれるけど、そこにFランクのボクが居た場合どうなるのかって話っすね」
「うん、そういう事」
いや、まあこのメンバーなら此処にある様な依頼ならどれでもこなせるんだろうけどさ、システム的にそれはやっちゃいけない訳で。
今の私達という条件で選べる依頼の基準という奴を頭に入れておく必要がある。
そして流石は現役受付嬢。その辺りの事情をすぐに説明してくれる。
「一応ボクみたいなFランでも上のランクのパーティーに加わればある程度依頼の選びようが出てくるっす。上のランクの人のパーティーに入れるという判断が、そのままある程度の信用情報になるって事っす。まあ当然その場合でも初回はある程度の制限が掛かったりするんで……ちょっと待ってください。Aランクの冒険者三人の所に依頼達成回数0の冒険者が一人加入した場合の初回の上限は……」
そこまで言って、少々言いにくそうにシズクは言う。
「Cランクっすね」
「Cランクか……このメンツでCランクか……」
「なんかこう、思っていた感じよりガクって落ちますね、難易度が」
「ご、ごめんっす。その辺はほんと申し訳ないなと……」
「いや、まあ構わねえよ。そもそもCランクでもそこそこ報酬出るしな」
「ちょっと拍子抜けしてるだけで、別に私達は強い敵を求める戦闘狂みたいな感じじゃないですらね。取り急ぎ生活費が危ないシズクさんがCランクの報酬額で大丈夫そうなら全然良いんじゃないですか?」
「よし、じゃあ選ぶのはCランクで報酬が良い感じの奴だね。そんな訳でシズクも探して探して」
「は、はいっす!」
そんな訳で本日の仕事はCランクの依頼に決定。
前回よりも大幅に楽な仕事だ。
さっさと片付けて、報酬も信用情報も手に入れちゃおう。
……そして。
「とりあえずこれなんてどうですか?」
シルヴィが指差した依頼書に皆で視線を向け、代表してステラがそれを読み上げる。
「えーっとなになに。廃棄した別荘に忘れ物をしたから取ってきて欲しい……なんだこれ」
「場所的に普通に魔物が出る所っすね」
「つまり以前は周囲に結界を張って使ってた場所なんだろうね。でも今はその結界が無くなっていて、普通に敷地内にも魔物が居るかもしれないから近づけないと」
「まあ道中も魔物が出るだろうからな。ちなみにシルヴィはなんでこの依頼選んだんだ?」
「ああ、私が見た感じで一番報酬が多かったんで。正直Cランク程度だったら、中身気にする必要ないかなって思ってよく見てなかったです」
「なるほど、雑な判断かもしれないけど一理あるね」
正直、Cランクならどう転んでもこの前の依頼以上って事は無いだろうから。
「私はこの依頼でもいいかな。二人は?」
「まあ俺も良いと思うぜ」
「ボクも賛成っす」
「じゃあこれで決まり」
「四人での初仕事ですね!」
そんな訳で私達四人の初仕事は、忘れ物を取りに行く事になった。
……なんか仕事っていうよりお使いみたいだよ。
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