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一章 聖女さん、追放されたので冒険者を始めます。
58 聖女ちゃん、羨ましがる
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そして私達が見付けたのとほぼ同時にステラもこちらに気付いて、そのまま歩み寄ってくる。
「ん? どうしたんだ三人共。解散したんじゃなかったのか?」
「あーそれなんだけどね」
と、ステラに此処までの経緯を軽く説明する事にした私達。
そして別れてからそれ程大した何かがあった訳でもないので、あっさりと説明を終えた私達にステラは言う。
「なるほど。隠蔽工作をやった後、アンナの家に泊まりか。まあ断る理由はねえな。マジで暇だから散歩でも行くかって感じだったし」
ステラはそう即答してくれる。
「家一軒分の隠蔽工作位そこまで手間じゃねえだろうし、何より友達の家がもしかしたら危ないかもって事になると、そりゃ手伝える事は手伝わねえと」
それに、とステラは言う。
「明日もそうと言えばそうなんだろうけど、作業終えれば後は軽い親睦会みてえなもんだしな。正直誘ってくれてありがとな」
そう言ってステラは笑みを浮かべる。
あ、ほんと戻ってきてよかった。
戻ってこなかったら、明日なんか気まずい感じになってたかもしれない。
多分ステラはこの中で意外にも一番繊細な性格してそうだから尚更。
「っと、そういう事なら軽く準備してこねえと。すぐ用意してくるからちょっと待っててくれ」
「分かったよ」
「了解っす」
「ごゆっくりどうぞ」
そうしてステラはお店の中へととんぼ帰り。
私の家に泊まりに来る準備をしに行った。
そしてそんなステラを待ちながら、私も少し気になっていた事をシルヴィは言う。
「それにしても……今日の報酬結構ありましたけど、ステラさんの目標額の何割位まで稼げたんですかね」
「どうだろうね。流石にデリケートな話だからそこまで踏み込んで聞けなかったし……まあ普通に一日働くよりも遥かに高い報酬額だったから、それなり足しになってるんじゃないかな」
「あーそう言えば今回結構報酬出てるんすよね。Sランクの依頼の報酬を三分割に手当が諸々と……一日でそれだけ稼ぐって、なんかヤバい仕事に手を染めてるみたいっすね。闇の仕事っていうか」
「それ仕事提供してるサイドの人間が言わないでよ」
「あはは冗談っすよ。ホワイトな仕事になるよう頑張ってるっすから」
そう言ったシルヴィは、ふと気になったように私達に聞いて来る。
「ところでステラさんの目標金額ってなんの事っすか? 冒険者でお金貯めて何か事業でも起こそうって計画っすかね?」
シズクの問いに応えようと思ったけど、流石に踏み止まった。
「あーそれなんだけどさ、ステラから直接聞いてよ」
「事が事なんで、あまり本人が居ない所でペラペラ喋られないんで」
「あー成程。あんまり明るい話じゃ無さそうっすね。色々と会話に齟齬生まれてもアレなんで確認はするつもりっすけど、あまりグイグイはいかないようにするっす」
「それがいいよ。ほんとデリケートな話だからさ」
「了解っす」
だから本人不在でこれ以上この話を広げるのは止めにして、少し話題を変えた方が良い。
そんな訳でこの話は一旦此処までにして、もう一つ私が気になった事を口にする。
「それにしてもステラといえば……似合ってたね」
「そうですねえ。中々レベル高いですよ」
「なんかカッコよさと可愛さ両立しているような感じでいいっすね」
これから散歩に出るつもりだったらしいステラの私服は結構ボーイッシュ風な感じで、それがまあ似合っていて。
結構良いファッションセンスをしてるよステラ。
「でもああいうのも良いですけど、もっと可愛さに振り切ったような服着せても無茶苦茶似合いますよ」
「というかステラスタイル良いから何着せても似合いそうだよね」
色々大体平均的感のある私と違って、ステラはほんとスタイル良いから……なんかこう、羨ましい。
そしてそれはシルヴィも同じみたいで。
「羨ましいです。正直モデルさんみたいですよ。ほら、えーっとなんというか……私はあんまり子供っぽさ抜けてかないんで。ちょっと憧れるというか……」
いや……抜けてかないというか、シルヴィ間違いなく私やステラより年下だし抜けてる方が不思議なんじゃないの?
14、15……位かな。聖女任されてたって事は最低限その位の年齢はあると思うし。
いや、でもよくよく考えるともうちょっと下にも見えるし……。
うーん、というか冷静に考えると私まだ三人の歳も知らないんだ。
誕生日とかも。
色々と知らないといけない事一杯あるね。
「まあ子供っぽさ抜けなくても、そういう需要もあると思うんで別に良いんじゃないっすかね?」
「じゅ、需要……」
「シズクそれ褒めてるようで、絶妙に喜んで良いのか微妙なラインの奴じゃない?」
……ちょっとフォローしておこう。
「シルヴィはまだ大丈夫。信じよう成長期」
「去年位からほぼ身長伸びて無いです」
「ち、ちなみにシルヴィ今いくつだっけ?」
「じゅ、15です」
だ、大体予想通りの年齢だったけど、どうだろう成長期。もうだいぶ終わりに差し掛かってない?
聖女やってたから年齢その位でしょってだけで、実際もうちょっと下に見えるけど、成長期さんまだ息してますか?
し、してないから伸びてない……のかな?
ふぉ、フォローになってない……。
「え、私の一個下っすか? もっと離れてると思ったっす」
「あ、そ、そうですか……ははは」
追い打ちを、掛けるな!
と、とりあえず……甦れシルヴィの成長期!
死んでるのかはしらないけど!
ちなみにこれまでそういう話題にならなかったから気にしないようにしてたけど、シルヴィより一歳だけ年上なシズクの胸元辺りが普通に羨ましい事になってるから余計にダメージ入ってると思うよ。
あと私にも少しダメージ入ってる。
シルヴィ程じゃないけど。
シルヴィ程じゃないけどォッ!
「ん? どうしたんだ三人共。解散したんじゃなかったのか?」
「あーそれなんだけどね」
と、ステラに此処までの経緯を軽く説明する事にした私達。
そして別れてからそれ程大した何かがあった訳でもないので、あっさりと説明を終えた私達にステラは言う。
「なるほど。隠蔽工作をやった後、アンナの家に泊まりか。まあ断る理由はねえな。マジで暇だから散歩でも行くかって感じだったし」
ステラはそう即答してくれる。
「家一軒分の隠蔽工作位そこまで手間じゃねえだろうし、何より友達の家がもしかしたら危ないかもって事になると、そりゃ手伝える事は手伝わねえと」
それに、とステラは言う。
「明日もそうと言えばそうなんだろうけど、作業終えれば後は軽い親睦会みてえなもんだしな。正直誘ってくれてありがとな」
そう言ってステラは笑みを浮かべる。
あ、ほんと戻ってきてよかった。
戻ってこなかったら、明日なんか気まずい感じになってたかもしれない。
多分ステラはこの中で意外にも一番繊細な性格してそうだから尚更。
「っと、そういう事なら軽く準備してこねえと。すぐ用意してくるからちょっと待っててくれ」
「分かったよ」
「了解っす」
「ごゆっくりどうぞ」
そうしてステラはお店の中へととんぼ帰り。
私の家に泊まりに来る準備をしに行った。
そしてそんなステラを待ちながら、私も少し気になっていた事をシルヴィは言う。
「それにしても……今日の報酬結構ありましたけど、ステラさんの目標額の何割位まで稼げたんですかね」
「どうだろうね。流石にデリケートな話だからそこまで踏み込んで聞けなかったし……まあ普通に一日働くよりも遥かに高い報酬額だったから、それなり足しになってるんじゃないかな」
「あーそう言えば今回結構報酬出てるんすよね。Sランクの依頼の報酬を三分割に手当が諸々と……一日でそれだけ稼ぐって、なんかヤバい仕事に手を染めてるみたいっすね。闇の仕事っていうか」
「それ仕事提供してるサイドの人間が言わないでよ」
「あはは冗談っすよ。ホワイトな仕事になるよう頑張ってるっすから」
そう言ったシルヴィは、ふと気になったように私達に聞いて来る。
「ところでステラさんの目標金額ってなんの事っすか? 冒険者でお金貯めて何か事業でも起こそうって計画っすかね?」
シズクの問いに応えようと思ったけど、流石に踏み止まった。
「あーそれなんだけどさ、ステラから直接聞いてよ」
「事が事なんで、あまり本人が居ない所でペラペラ喋られないんで」
「あー成程。あんまり明るい話じゃ無さそうっすね。色々と会話に齟齬生まれてもアレなんで確認はするつもりっすけど、あまりグイグイはいかないようにするっす」
「それがいいよ。ほんとデリケートな話だからさ」
「了解っす」
だから本人不在でこれ以上この話を広げるのは止めにして、少し話題を変えた方が良い。
そんな訳でこの話は一旦此処までにして、もう一つ私が気になった事を口にする。
「それにしてもステラといえば……似合ってたね」
「そうですねえ。中々レベル高いですよ」
「なんかカッコよさと可愛さ両立しているような感じでいいっすね」
これから散歩に出るつもりだったらしいステラの私服は結構ボーイッシュ風な感じで、それがまあ似合っていて。
結構良いファッションセンスをしてるよステラ。
「でもああいうのも良いですけど、もっと可愛さに振り切ったような服着せても無茶苦茶似合いますよ」
「というかステラスタイル良いから何着せても似合いそうだよね」
色々大体平均的感のある私と違って、ステラはほんとスタイル良いから……なんかこう、羨ましい。
そしてそれはシルヴィも同じみたいで。
「羨ましいです。正直モデルさんみたいですよ。ほら、えーっとなんというか……私はあんまり子供っぽさ抜けてかないんで。ちょっと憧れるというか……」
いや……抜けてかないというか、シルヴィ間違いなく私やステラより年下だし抜けてる方が不思議なんじゃないの?
14、15……位かな。聖女任されてたって事は最低限その位の年齢はあると思うし。
いや、でもよくよく考えるともうちょっと下にも見えるし……。
うーん、というか冷静に考えると私まだ三人の歳も知らないんだ。
誕生日とかも。
色々と知らないといけない事一杯あるね。
「まあ子供っぽさ抜けなくても、そういう需要もあると思うんで別に良いんじゃないっすかね?」
「じゅ、需要……」
「シズクそれ褒めてるようで、絶妙に喜んで良いのか微妙なラインの奴じゃない?」
……ちょっとフォローしておこう。
「シルヴィはまだ大丈夫。信じよう成長期」
「去年位からほぼ身長伸びて無いです」
「ち、ちなみにシルヴィ今いくつだっけ?」
「じゅ、15です」
だ、大体予想通りの年齢だったけど、どうだろう成長期。もうだいぶ終わりに差し掛かってない?
聖女やってたから年齢その位でしょってだけで、実際もうちょっと下に見えるけど、成長期さんまだ息してますか?
し、してないから伸びてない……のかな?
ふぉ、フォローになってない……。
「え、私の一個下っすか? もっと離れてると思ったっす」
「あ、そ、そうですか……ははは」
追い打ちを、掛けるな!
と、とりあえず……甦れシルヴィの成長期!
死んでるのかはしらないけど!
ちなみにこれまでそういう話題にならなかったから気にしないようにしてたけど、シルヴィより一歳だけ年上なシズクの胸元辺りが普通に羨ましい事になってるから余計にダメージ入ってると思うよ。
あと私にも少しダメージ入ってる。
シルヴィ程じゃないけど。
シルヴィ程じゃないけどォッ!
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