心障ニート狂想曲

F星人

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ランドリー

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 2階の事務所には、ホテルの裏口から入って階段を上ることになる。

  ホテルの裏口のすぐそばに、1階の事務所はあった。黒い扉は暗号式のドアロックがかけられている。

「ここに用があるときは、ノックをします」

 鞘師さやしさんはコンコンと黒い扉をノックした。

 すると間もなく、扉がゆっくりと開いた。

 出てきたのは黒スーツ姿の綺麗な女性だった。

 かなり若い。年齢的に大学生くらいか?

「ランドリー回収に来ました」

 鞘師さやしさんが言うと、「はい」と慣れた感じで女性は言い、中に引っ込んだ。

 鞘師さやしさんはビニールで包まれた毛布や敷布団枕、シャワーカーテンを両手いっぱいに持って出てきた。

(おっとと……)

 鞘師さんが落としそうになった毛布を、俺はキャッチした。

「すみません和泉いずみさん」

「ああいえいえ。他も持ちます」

 2人で分配してランドリーを持ち、2階に上がった。

 そして前に面接した狭い部屋に入った。

「あー、ここにランドリーが置かれるわけですね」

 だから狭いのか、と心の中で続けた。

「はい。毛布はそこにお願いします」

 指示通り、俺は毛布の棚に先ほど受け取った毛布を重ねた。

 シャワーカーテンは指定の段ボールの中に入れておいた。

「敷布団にはシングルサイズ、ダブルサイズ等ありますが、まあ今それは覚えなくても良いです。でも今後、他の会社の人にシングルが欲しいとかの要望を受けることになると思うので、記憶の片隅に置いておいてください」

「分かりました。なにか見分け方とかありますか?」

「はい。ランドリーに伝票が貼られてるじゃないですか」

「伝票? あ、ホントだ」

 敷布団が入ったビニールには黄色い伝票がセロハンテープで貼られている。

「そこにシングル、ダブルと書いてあるんです」

「確かに書いてありますね」

「そこで判断します。その伝票は洗濯を出す人が書くんです。洗濯に出すのもリネンの仕事なので、いずれ和泉いずみさんも書くことになります」

「分かりました」

 ここで鞘師さやしさんは腕時計をチラ見して、

「じゃあ、今日はこれくらいにしておきましょう」

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