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高いらしいです。
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「和泉さん、丁度、ゲストが居ないので乗りましょう」
俺は鞘師さんと一緒にエレベーターに乗った。
「ゲストが居る時は絶対に乗らないでください。乗っているときにゲストが乗ってきた場合は乗り続けても良いですが」
「はい」
「気を付けて下さいね。ちょっと一悶着があったので」
「へ、へえ……」
このワケも聞かない方がいいだろう。
「二十八階まで誰も乗らなければ良いんですけど」鞘師さんは二十八階のボタンを押した。「エレベーター清掃は、ゲストが乗っていない間にします」
ゲストが居ない間、ということは、
「……あ、なるほど、掃除だからか……」
掃除してる人と鉢合わせるの嫌がる人だっているしな。
清掃道具は必然として汚れるから、見たくないって人の気持ちは俺も分からなくはないし。
「つまりゲストが乗ってきたらなるべく清掃道具は隠して、掃除は絶対中断しなきゃいけないって感じですか?」
「そうです。良かった……」
はぁ……と鞘師さんは笑いながらため息。
「えっ。鞘師さん、どうしたんですか?」
「いやあの、和泉さんが理解力高いかたで安心して……。そう言われても気づかない人が居ますし、言ってもゲストが乗ってる間に掃除する人が居るんですよ……」
そんなに理解力を要することじゃないし、乗ってたら掃除しちゃダメって分かると思うけど……。
「へ、へえ……。そうなんですね……」
余計なことは言わずにしておいた。
俺は鞘師さんと一緒にエレベーターに乗った。
「ゲストが居る時は絶対に乗らないでください。乗っているときにゲストが乗ってきた場合は乗り続けても良いですが」
「はい」
「気を付けて下さいね。ちょっと一悶着があったので」
「へ、へえ……」
このワケも聞かない方がいいだろう。
「二十八階まで誰も乗らなければ良いんですけど」鞘師さんは二十八階のボタンを押した。「エレベーター清掃は、ゲストが乗っていない間にします」
ゲストが居ない間、ということは、
「……あ、なるほど、掃除だからか……」
掃除してる人と鉢合わせるの嫌がる人だっているしな。
清掃道具は必然として汚れるから、見たくないって人の気持ちは俺も分からなくはないし。
「つまりゲストが乗ってきたらなるべく清掃道具は隠して、掃除は絶対中断しなきゃいけないって感じですか?」
「そうです。良かった……」
はぁ……と鞘師さんは笑いながらため息。
「えっ。鞘師さん、どうしたんですか?」
「いやあの、和泉さんが理解力高いかたで安心して……。そう言われても気づかない人が居ますし、言ってもゲストが乗ってる間に掃除する人が居るんですよ……」
そんなに理解力を要することじゃないし、乗ってたら掃除しちゃダメって分かると思うけど……。
「へ、へえ……。そうなんですね……」
余計なことは言わずにしておいた。
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