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ウルティア国戦役編
201 カナタ、獣を狩る1
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「ミュー4、ミュー5、ミュー6、イオタ2、イオタ3、イオタ4、ゼータ6、ゼータ7、ラムダ5、ベータ。
便宜上番号で呼ぶことになってごめん」
カナタが申しわけ無さそうに言うが、それを見守っていたマイ、ミュー、ミュー2、イプシロンはホッと胸を撫で下していた。
「マスターの命名センスは壊滅的だから、ある意味それが一番だと思う」
アルファをニクと名付けたカナタのネーミングセンスをミューたちは信用していなかった。
アルファマイナスでさえマイナスのマイなのだ。
これでもアウト寄りのギリギリセーフなだけだった。
ならば型式と数字の方がマシだというものだ。
「ハハハ……」
カナタの乾いた笑いが響く。
カナタもそれは重々承知していたので型式+番号にしたのだ。
「これからカルカイムの街に転移して迷宮に潜り、獣型3体と組織の指揮官2人を討伐する。
向こうにはニク「アルファ姉さまです」ああ、アルファね」
ニクでは皆に誰の事か伝わらないと思ったミューが話の途中だが補足を入れた。
カナタもその趣旨を理解してアルファと言い直した。
そして、新たに加わった10人も、ここにカナタのネーミングセンスの酷さを理解し、変な名前を付けられなくて良かったと安堵するのだった。
「アルファとニュー、ゼータ5、ラムダ3が現在迷宮を監視中だ。
そして緊急時の戦力としてイオタとデルタが待機している。
僕らはそこに増援として加わり迷宮に打って出る。
10人にミュー、ミュー2、イプシロン、マイ、そしてイータを加えた15人が増援だ。
これにより、こちらは合計21人の愛砢人形で敵を叩く!」
「「「「はい!」」」」
「あちらの戦力は獣型3体に負傷した男型、黒ローブの女1人だ。
黒ローブの女は正体不明なので気を付けるように。
もしかすると愛砢人形かもしれないので、そのつもりで対応する」
メインで狙うは獣型3体であり、男型は負傷により使い物にならないだろうとカナタは判断していた。
右腕から右脚にかけて損傷しているため身動きがとれず、最後には失神して担がれていたからだ。
しかし、指揮を引き継いだ女と思われる黒ローブの人物が、どの程度戦えるかは未知数だった。
黒ローブの女も愛砢人形と同等の戦力と見做して対応するべきだとカナタは思っていた。
「なので、皆を4チームに分けたいと思う。
アルファ、ベータ、マイ、ニューを各チームのリーダーとする。
アルファチームにはデルタ、イプシロン、イオタ、イオタ2。
ベータチームにはゼータ5、ラムダ3、イオタ3、イオタ4。
マイチームにはゼータ6、ラムダ5、ミュー、ミュー2。
ニューチームにはゼータ7、ミュー4、ミュー5、ミュー6。
イータは僕と共に後方待機だ」
「ガンマ1は?」
イータがガンマ1の蘇生はしないのかと問う。
そのためにガーディアの工房まで戻って来たようなものだ。
しかし、カナタは新たに10人の愛砢人形を得ることが出来たので、ガンマ1には少し休んでもらおうと思っていた。
当初の計画とは違ってしまうが、チーム分けの人数的にもしっくり来ているため、これで通すことにした。
「いや、ガンマ1には少し休んでもらうつもりだ。
シータのことで悲しませたくない……」
ガンマ1が蘇生すれば、そこにシータが居ないことを直ぐに理解するだろう。
カナタがガンマ1を助けようとしたことが引き金になりシータが昏睡状態だとは、さすがに伝えられなかった。
ならば、シータを助けてからガンマ1には起きてもらった方が良いとカナタは思っていた。
「迷宮ではチームで1体の獣型と黒ローブの女に対してもらう。
5人でお互いを護りながら確実に倒せ!」
「「「「「了解しました!」」」」」
「では、カルカイムの街まで【転移】する。
そこで現地組に合流次第迷宮に突入する」
「マスター、冒険者登録をしていないと迷宮に入れないよ」
ミューが新たな10人とマイを冒険者登録するべきだと進言する。
しかし、カナタは時間が惜しかったので、その進言を却下した。
「いや、今回は迷宮には直接【転移】で入る。
時間が惜しい」
「わかった」
ミューもカナタの討伐を急ぎたいという気持ちを汲んで引き下がった。
「よし、転移門を開くぞ!」
カナタの目の前に、カルカイムの街へと続く転移門が現れた。
門の向こう側には、待機組であるイオタとデルタが見える。
二人により転移先の安全は確保されていた。
「さあ、皆、出陣だ!」
カナタの合図で15人が次々と門を潜った。
カナタの【転移】の携行人数は5人だが、愛砢人形はカウント外なため、15人だろうが転移出来るのだ。
最後にカナタが門を潜り扉を閉めると転移門は目の前から消えて行った。
『ニク、動きは?』
ミューに中継させてニクと愛砢人形通信を繋げた。
『ありません』
『ならば、一旦ここまで戻ってくれ』
『了解しました』
「全員が合流したら、迷宮内に転移門を繋げる。
現在不在の各指揮官にはチームメイトが作戦内容を伝えてくれ。
4チームで謎の組織を狩るぞ!」
「「「「「はい!」」」」」
カナタの謎の組織に対する反撃が始まった。
便宜上番号で呼ぶことになってごめん」
カナタが申しわけ無さそうに言うが、それを見守っていたマイ、ミュー、ミュー2、イプシロンはホッと胸を撫で下していた。
「マスターの命名センスは壊滅的だから、ある意味それが一番だと思う」
アルファをニクと名付けたカナタのネーミングセンスをミューたちは信用していなかった。
アルファマイナスでさえマイナスのマイなのだ。
これでもアウト寄りのギリギリセーフなだけだった。
ならば型式と数字の方がマシだというものだ。
「ハハハ……」
カナタの乾いた笑いが響く。
カナタもそれは重々承知していたので型式+番号にしたのだ。
「これからカルカイムの街に転移して迷宮に潜り、獣型3体と組織の指揮官2人を討伐する。
向こうにはニク「アルファ姉さまです」ああ、アルファね」
ニクでは皆に誰の事か伝わらないと思ったミューが話の途中だが補足を入れた。
カナタもその趣旨を理解してアルファと言い直した。
そして、新たに加わった10人も、ここにカナタのネーミングセンスの酷さを理解し、変な名前を付けられなくて良かったと安堵するのだった。
「アルファとニュー、ゼータ5、ラムダ3が現在迷宮を監視中だ。
そして緊急時の戦力としてイオタとデルタが待機している。
僕らはそこに増援として加わり迷宮に打って出る。
10人にミュー、ミュー2、イプシロン、マイ、そしてイータを加えた15人が増援だ。
これにより、こちらは合計21人の愛砢人形で敵を叩く!」
「「「「はい!」」」」
「あちらの戦力は獣型3体に負傷した男型、黒ローブの女1人だ。
黒ローブの女は正体不明なので気を付けるように。
もしかすると愛砢人形かもしれないので、そのつもりで対応する」
メインで狙うは獣型3体であり、男型は負傷により使い物にならないだろうとカナタは判断していた。
右腕から右脚にかけて損傷しているため身動きがとれず、最後には失神して担がれていたからだ。
しかし、指揮を引き継いだ女と思われる黒ローブの人物が、どの程度戦えるかは未知数だった。
黒ローブの女も愛砢人形と同等の戦力と見做して対応するべきだとカナタは思っていた。
「なので、皆を4チームに分けたいと思う。
アルファ、ベータ、マイ、ニューを各チームのリーダーとする。
アルファチームにはデルタ、イプシロン、イオタ、イオタ2。
ベータチームにはゼータ5、ラムダ3、イオタ3、イオタ4。
マイチームにはゼータ6、ラムダ5、ミュー、ミュー2。
ニューチームにはゼータ7、ミュー4、ミュー5、ミュー6。
イータは僕と共に後方待機だ」
「ガンマ1は?」
イータがガンマ1の蘇生はしないのかと問う。
そのためにガーディアの工房まで戻って来たようなものだ。
しかし、カナタは新たに10人の愛砢人形を得ることが出来たので、ガンマ1には少し休んでもらおうと思っていた。
当初の計画とは違ってしまうが、チーム分けの人数的にもしっくり来ているため、これで通すことにした。
「いや、ガンマ1には少し休んでもらうつもりだ。
シータのことで悲しませたくない……」
ガンマ1が蘇生すれば、そこにシータが居ないことを直ぐに理解するだろう。
カナタがガンマ1を助けようとしたことが引き金になりシータが昏睡状態だとは、さすがに伝えられなかった。
ならば、シータを助けてからガンマ1には起きてもらった方が良いとカナタは思っていた。
「迷宮ではチームで1体の獣型と黒ローブの女に対してもらう。
5人でお互いを護りながら確実に倒せ!」
「「「「「了解しました!」」」」」
「では、カルカイムの街まで【転移】する。
そこで現地組に合流次第迷宮に突入する」
「マスター、冒険者登録をしていないと迷宮に入れないよ」
ミューが新たな10人とマイを冒険者登録するべきだと進言する。
しかし、カナタは時間が惜しかったので、その進言を却下した。
「いや、今回は迷宮には直接【転移】で入る。
時間が惜しい」
「わかった」
ミューもカナタの討伐を急ぎたいという気持ちを汲んで引き下がった。
「よし、転移門を開くぞ!」
カナタの目の前に、カルカイムの街へと続く転移門が現れた。
門の向こう側には、待機組であるイオタとデルタが見える。
二人により転移先の安全は確保されていた。
「さあ、皆、出陣だ!」
カナタの合図で15人が次々と門を潜った。
カナタの【転移】の携行人数は5人だが、愛砢人形はカウント外なため、15人だろうが転移出来るのだ。
最後にカナタが門を潜り扉を閉めると転移門は目の前から消えて行った。
『ニク、動きは?』
ミューに中継させてニクと愛砢人形通信を繋げた。
『ありません』
『ならば、一旦ここまで戻ってくれ』
『了解しました』
「全員が合流したら、迷宮内に転移門を繋げる。
現在不在の各指揮官にはチームメイトが作戦内容を伝えてくれ。
4チームで謎の組織を狩るぞ!」
「「「「「はい!」」」」」
カナタの謎の組織に対する反撃が始まった。
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