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ウルティア国戦役編
167 カナタ、カルカイムの街に入る
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カナタ、ニク、ガンマ1、イプシロン+強化外装、シータ、ラムダ3、ミュー、ミュー2、ミュー3、そしてリュゼットとラキスが今回の遠征メンバーだった。
クヮァの獣車と強化外装が変形した鉄ゴーレムが引く幌馬車――ゴーレム馬車――が旅の足となっていた。
クヮァの獣車は4人乗りで、ゴーレム馬車は6人乗りだった。
つまり1人余る。空を飛べるニクと、高速移動の出来るガンマ1とシータが降りるという案もあったが、さすがにその姿を街の人に見せるわけにはいかない。
なので、子供体形のカナタとラムダ3がクヮァの獣車に乗って5人乗りとした。
長旅なら問題なのだが、街へと入る時の偽装用で乗っているため距離も短く、定員オーバーでも許容できるという判断だった。
獣車とゴーレム馬車に分乗した一行は、そのままカルカイムの街へと向かった。
ウルティア国は、メルティーユ王国と冒険者の行き来があったため、共通の冒険者ギルドが存在していた。
カナタ一行は冒険者ギルドカードを身分証明書としてカルカイムの街の街門を通過した。
魔物の氾濫以降、メルティーユ王国とウルティア国は、人の行き来が止まっていた。
しかし、ウルティア国の中心部に近いカルカイムの街では、特に移動制限がかかっているわけではなかった。
おそらく、国境に近い街で何らかの制限をかけられているのだろうが、なぜ未だに行き来が止まっているのかは、メルティーユ王国では事情を把握していなかった。
「ここを見る限りでは、移送制限がかかっているようには見えないね」
街へ入る際にも出身国によって止められることもなかったこともあり、ウルティア国で何かが起こっているとは思えなかった。
もしかすると、中央と国境付近では事情が違うのかもしれなかった。
「とりあえず、宿をとって獣車と馬車を預けてから行動しよう」
カナタ一行はカルカイムの街でも有数の高級宿をとった。
この世界では、どの国もDGが基本通貨なため、両替を必要としない。
カナタが儲けたお金は、こういった時にこそ皆に還元されていた。
「この街は長いのですが、この宿を使うのは初めてですわ」
ガンマ1とラムダ3は泣きながら喜んでいた。
よっぽど赤貧生活を強いられていたのだろう。
その様子を見たカナタはこっそり夕食に特別料理を注文するのだった。
きっと喜んでくれることだろう。
カナタは商人として商人ギルドに登録しているため、商人としてカルカイムの街を散策することにした。
だが、さすがに11人で行動するわけにはいかなかったため、クヮァの獣車に乗った5人をパーティーとして行動することにした。
メンバーはカナタ、ニク、ラムダ3とリュゼット、ラキスの5人だった。
ほとんどの愛砢人形が別行動だが、ガンマ1の指揮のもと砢システム2つの反応を探ってもらうことにした。
こちらはガンマ1、イプシロン、シータ、ミュー、ミュー2、ミュー3の6人だ。
索敵特化型のシータがいるので、直ぐに砢システムの所在が判明するだろう。
もし、それがゼータ5であれば、ガンマ1に顔つなぎしてもらって仲間に引き込むつもりだった。
カナタたちは、その間いかにも商売で来ましたというように、アイテムを売ったり、商品を仕入れたりと偽装工作をすることになっていた。
だが、カナタにとって迷宮の街であるカルカイムの街は、知らないアイテムに溢れた魅力的な街であり、そんな思惑なしで楽しんでしまうのだった。
クヮァの獣車と強化外装が変形した鉄ゴーレムが引く幌馬車――ゴーレム馬車――が旅の足となっていた。
クヮァの獣車は4人乗りで、ゴーレム馬車は6人乗りだった。
つまり1人余る。空を飛べるニクと、高速移動の出来るガンマ1とシータが降りるという案もあったが、さすがにその姿を街の人に見せるわけにはいかない。
なので、子供体形のカナタとラムダ3がクヮァの獣車に乗って5人乗りとした。
長旅なら問題なのだが、街へと入る時の偽装用で乗っているため距離も短く、定員オーバーでも許容できるという判断だった。
獣車とゴーレム馬車に分乗した一行は、そのままカルカイムの街へと向かった。
ウルティア国は、メルティーユ王国と冒険者の行き来があったため、共通の冒険者ギルドが存在していた。
カナタ一行は冒険者ギルドカードを身分証明書としてカルカイムの街の街門を通過した。
魔物の氾濫以降、メルティーユ王国とウルティア国は、人の行き来が止まっていた。
しかし、ウルティア国の中心部に近いカルカイムの街では、特に移動制限がかかっているわけではなかった。
おそらく、国境に近い街で何らかの制限をかけられているのだろうが、なぜ未だに行き来が止まっているのかは、メルティーユ王国では事情を把握していなかった。
「ここを見る限りでは、移送制限がかかっているようには見えないね」
街へ入る際にも出身国によって止められることもなかったこともあり、ウルティア国で何かが起こっているとは思えなかった。
もしかすると、中央と国境付近では事情が違うのかもしれなかった。
「とりあえず、宿をとって獣車と馬車を預けてから行動しよう」
カナタ一行はカルカイムの街でも有数の高級宿をとった。
この世界では、どの国もDGが基本通貨なため、両替を必要としない。
カナタが儲けたお金は、こういった時にこそ皆に還元されていた。
「この街は長いのですが、この宿を使うのは初めてですわ」
ガンマ1とラムダ3は泣きながら喜んでいた。
よっぽど赤貧生活を強いられていたのだろう。
その様子を見たカナタはこっそり夕食に特別料理を注文するのだった。
きっと喜んでくれることだろう。
カナタは商人として商人ギルドに登録しているため、商人としてカルカイムの街を散策することにした。
だが、さすがに11人で行動するわけにはいかなかったため、クヮァの獣車に乗った5人をパーティーとして行動することにした。
メンバーはカナタ、ニク、ラムダ3とリュゼット、ラキスの5人だった。
ほとんどの愛砢人形が別行動だが、ガンマ1の指揮のもと砢システム2つの反応を探ってもらうことにした。
こちらはガンマ1、イプシロン、シータ、ミュー、ミュー2、ミュー3の6人だ。
索敵特化型のシータがいるので、直ぐに砢システムの所在が判明するだろう。
もし、それがゼータ5であれば、ガンマ1に顔つなぎしてもらって仲間に引き込むつもりだった。
カナタたちは、その間いかにも商売で来ましたというように、アイテムを売ったり、商品を仕入れたりと偽装工作をすることになっていた。
だが、カナタにとって迷宮の街であるカルカイムの街は、知らないアイテムに溢れた魅力的な街であり、そんな思惑なしで楽しんでしまうのだった。
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