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家出編
019 カナタ、街に向かう
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「しょうがない。その恰好で移動してもらうしかないか」
ニクが目覚め、下半身丸出しという状況も脱したので、カナタは移動することにした。
いつまでもこの場に留まっていて、他の魔物に襲われる可能性を危惧したからだ。
【魔力探知】と【MAP】を常時使用することで、カナタは魔物分布地図を作成していた。
これにより、カナタを中心とした一定範囲内に魔物が侵入することを把握出来ていた。
この探知範囲は、常時使用では現在300m。
【魔力探知】のレベル×100mという性能だった。
もちろん立ち止まった状態で意識して魔力を伸ばせば、探知距離はその限りではないのだが、移動する魔物の情報を常時更新して探知するには、探知範囲に制限があった。
「うわ!」
突然、目の前にウサギが飛び出してくる。
このウサギは魔物ではなく動物だ。
人にとって脅威ではないが、探知の管轄外で把握出来ていなかったのだ。
もし脅威である熊などの猛獣だったらと思うとカナタは気が気では無かった。
「魔物分布地図じゃだめだ、魔物限定はやめよう。
そうだ。生き物分不地図(体長20cm以上)で探知してみよう。
それに動物(虫含む)と魔物、人は色で区別できないかな?」
カナタは、自ら能力を限定することでスキルの性能を下げてしまうという現実を経験した。
魔物地図では、自分らにとって脅威となる動物や人を除外しかねないと理解したのだ。
体長20cm以上という条件を付けたのは小さな虫を排除するためだった。
小さな虫まで地図化したら、おそらくその地図は虫の光点で埋め尽くされるだろう。
しかし、虫も大きければ脅威となると、カナタは思った。
それで条件を付けてしまったのだが、それがまさにスキルの性能を下げる能力の限定になっているとは、経験の浅いカナタは思っても居なかった。
「ニク、悪いけど、ガチャは移動しながらにするよ。
探知範囲ギリギリに魔物がいる」
「はい。マスター」
カナタは魔物の反応が探知範囲ギリギリに出ていることに気付いていた。
おそらくヴァルチャードッグとの戦闘で出た血の臭いで寄って来た魔物だ。
カナタはニクが起きるまでに周辺を生活魔法の【クリーン】で掃除したので、臭いに釣られていた魔物が行先を見失ったのだ。
生活魔法のスキルは生活に使う便利な魔法のセットだ。
これは神様が設定した基本セットであり、庶民でも魔力があれば比較的簡単に覚えられるスキルとして重宝されている。
一般の平民にとって【お財布】に次ぐ所持人数の多いスキルだ。
300mという距離は、風向きによっては魔物にこちらの臭いを把握されてしまう距離だった。
カナタは迎撃するか逃げるかを選択するしかなかった。
最悪ニクには裸ブラウスの恰好で移動してもらうところだった。
「バスタオルがガチャで出て良かったよ」
ニクがきょとんと小首を傾げている。
おそらくニクは全裸でも気にしないのかもしれない。
だがそんな恰好で美少女を連れまわすのは、カナタ自身が絶えられなかった。
カナタは【クリーン】でニクの血を綺麗にしておいたシャツを着ると皮の鎧(小)と鋼の剣+2を装備し、ニクの様子を確認する。
ニクもブラウスの上に皮の鎧+1を着て、鋼の盾、魔鋼の槍を持ち準備をし終わった。
カナタはニクに向け頷くと移動を開始した。
「あの冒険者たちが逃げた先に向かう」
「はい。マスター」
ニクを先頭にカナタは移動を開始した。
魔物の状況は逐一確認している。
生き物分不地図は、カナタの思った通り、魔物と動物を色分けしてくれていた。
魔物は赤、動物は黄色の光点で、目の前に半透明の地図として表示されていた。
人が何色かは、まだ遭遇していないのでわからなかった。
しかし、ニクが排除されていて映っていないことにカナタは気付いていなかった。
能力を限定したために、人ならざる砢であるニクは表示されなかったのだ。
移動の目標は近隣の街。
あの冒険者は街の方向か街に繋がる街道の方向に逃げたはずだ。
彼ら悪質冒険者と遭遇することも視野に、カナタは慎重に森の中を進んだ。
その移動の間もカナタはガチャを引くことにした。
ヴァルチャードッグを倒して得たお金も、5千DG使ってしまったので、残りは1万3千3百DGだ。
1回1000DGのアイテム限定ガチャなら、あと13回引ける。
だが、全てのオーブがランダムで出るノーマルガチャなら1回500DGなので倍の26回。
むしろ魔法やスキルのオーブも出るノーマルガチャの方がお得感がある。
だが、カナタはそのお得感に引っかかった。
(2倍引けるなら半分アイテム以外が出たとしても、アイテムガチャを10回引いたと考えればどうだ?
ノーマルガチャならばアイテム10回分以外が丸々得というとになる。
ならば、どうして限定ガチャが存在するのか?
これはアイテム限定ガチャの方が良いアイテムが出るのではないか?
つまりノーマルガチャはハズレ率が高い?)
カナタはその考えに行きついた。
「よし、とりあえず3回だけアイテム限定ガチャを引こう。
その後はノーマルガチャを6回引いてみてアイテムの差を見てみよう」
カナタは移動しながらアイテム限定ガチャを3回引いた。
6回目 HNアイテム 美味しい水 樽10リットル
通常より美味しい水。樽入り。
7回目 Rアイテム ビキニアーマー
付与魔法により小さな面積でも身体全体を守ることの出来る鎧。
ある特定のマニアに大好評。
8回目 HNアイテム エッチな下着(下)
下着の基本性能から逸脱した腰布。
その面積で隠れるのか?
「下着! ニクこれ履いて」
カナタは良かれと思って下着を渡したのだが、ニクからはジト目で見られてしまった。
「これがマスターの趣味なのですね?」
恥じらいながら下着を履くニクが可愛すぎだった。
「……」
カナタは慌てて横を向くしかなかった。
続けてノーマルガチャ6回
9回目 Nアイテム タワシ
所謂ハズレの定番。
ハズレではあるが高性能。
「おお、ハズレが出たか!」
10回目 HNスキル 【遠見】
望遠鏡のように遠くが見れるようになるスキル。
使用は任意。
11回目 Nアイテム 石鹸
普通の石鹸。
ハズレ感があるが、普通に高級品。
12回目 HNアイテム エッチな下着(上)
下着の基本性能から逸脱した胸布。
その穴はなんのために?
13回目 N魔法 ウォーターボール
水魔法の水球を飛ばす攻撃魔法。
水魔法スキルが無ければ使用できない。
14回目 Nアイテム フェイスタオル×2
日用品である洗顔用のタオル。品質は普通。
芋虫系やクモ系の糸を紡ぐ魔物がドロップするガチャに入っていることがある。
「ノーマルガチャは1回しか引いてなかったけど、回復(微小)は当たりだったんだ……」
実験結果は、驚くべきものだった。
なんとノーマルガチャには携帯ガチャ機の1UPの効果が反映されていない。
いや、反映されてこの結果なのかもしれない。
つまり、ノーマルガチャは限定ガチャに劣るということだった。
「よし、ノーマルガチャを引いてスカートをゲットだ!」
カナタはDGの続く限りノーマルガチャを引くことにした。
レアリティが下がって喜ぶというのもおかしな話だが、必要なものが出るならむしろ有難いのか?
15回目 HNスキル 風魔法
風魔法を使用出来るようになるスキル。
魔法とセットで効果が発現する。
16回目 Nアイテム タワシ
所謂ハズレの定番。以下略。
17回目 Nアイテム 靴下
日用品である靴下。品質は普通。
芋虫系やクモ系の糸を紡ぐ魔物がドロップするガチャに入っていることがある。
18回目 Nアイテム 下着(下 女性用)
日用品である女性用下着の腰布。品質は普通。
芋虫系やクモ系の糸を紡ぐ魔物がドロップするガチャに入っていることがある。
19回目 HNアイテム 美味しい携帯食×3
携帯食としては美味しい部類。
20回目 Nアイテム 黒狼の肉(モモ)
食べられないことはないが、美味しくないことで有名な魔物肉。
黒狼がドロップするガチャに入っていることがある。
21回目 Nアイテム 下着(上)
所謂丸クビシャツ。男女兼用(サイズしだい)。
芋虫系やクモ系の糸を紡ぐ魔物がドロップするガチャに入っていることがある。
22回目 HNアイテム 杖
魔法の発現を補助する能力のある杖。魔法使いの標準装備。
トレントなどの樹木系魔物がドロップするガチャに入っていることがある。
23回目 Nアイテム ワンピース
女性用の一般的な服。シャツとスカートが一体になっている。
芋虫系やクモ系の糸を紡ぐ魔物がドロップするガチャに入っていることがある。
「出た! ワンピース。
ニク、次の休憩で着替えてね」
ニクがコクリと頷く。
これで少しはカナタが変態だとの見解から脱することが出来るのか?
アイテム限定ガチャ3回、ノーマルガチャ15回、合計1万5百DG使って、残金2千8百DGとなった。
「ちょっと使いすぎたか……。
街で宿屋に泊まるとして、ちょっとお金が厳しいかも。
あ、余計なアイテムを売ればいいか」
カナタは街でニクの服を買うという考えが頭になかった。
これも全人生を館のベッドの上で過ごしてきた弊害だった。
ニクが目覚め、下半身丸出しという状況も脱したので、カナタは移動することにした。
いつまでもこの場に留まっていて、他の魔物に襲われる可能性を危惧したからだ。
【魔力探知】と【MAP】を常時使用することで、カナタは魔物分布地図を作成していた。
これにより、カナタを中心とした一定範囲内に魔物が侵入することを把握出来ていた。
この探知範囲は、常時使用では現在300m。
【魔力探知】のレベル×100mという性能だった。
もちろん立ち止まった状態で意識して魔力を伸ばせば、探知距離はその限りではないのだが、移動する魔物の情報を常時更新して探知するには、探知範囲に制限があった。
「うわ!」
突然、目の前にウサギが飛び出してくる。
このウサギは魔物ではなく動物だ。
人にとって脅威ではないが、探知の管轄外で把握出来ていなかったのだ。
もし脅威である熊などの猛獣だったらと思うとカナタは気が気では無かった。
「魔物分布地図じゃだめだ、魔物限定はやめよう。
そうだ。生き物分不地図(体長20cm以上)で探知してみよう。
それに動物(虫含む)と魔物、人は色で区別できないかな?」
カナタは、自ら能力を限定することでスキルの性能を下げてしまうという現実を経験した。
魔物地図では、自分らにとって脅威となる動物や人を除外しかねないと理解したのだ。
体長20cm以上という条件を付けたのは小さな虫を排除するためだった。
小さな虫まで地図化したら、おそらくその地図は虫の光点で埋め尽くされるだろう。
しかし、虫も大きければ脅威となると、カナタは思った。
それで条件を付けてしまったのだが、それがまさにスキルの性能を下げる能力の限定になっているとは、経験の浅いカナタは思っても居なかった。
「ニク、悪いけど、ガチャは移動しながらにするよ。
探知範囲ギリギリに魔物がいる」
「はい。マスター」
カナタは魔物の反応が探知範囲ギリギリに出ていることに気付いていた。
おそらくヴァルチャードッグとの戦闘で出た血の臭いで寄って来た魔物だ。
カナタはニクが起きるまでに周辺を生活魔法の【クリーン】で掃除したので、臭いに釣られていた魔物が行先を見失ったのだ。
生活魔法のスキルは生活に使う便利な魔法のセットだ。
これは神様が設定した基本セットであり、庶民でも魔力があれば比較的簡単に覚えられるスキルとして重宝されている。
一般の平民にとって【お財布】に次ぐ所持人数の多いスキルだ。
300mという距離は、風向きによっては魔物にこちらの臭いを把握されてしまう距離だった。
カナタは迎撃するか逃げるかを選択するしかなかった。
最悪ニクには裸ブラウスの恰好で移動してもらうところだった。
「バスタオルがガチャで出て良かったよ」
ニクがきょとんと小首を傾げている。
おそらくニクは全裸でも気にしないのかもしれない。
だがそんな恰好で美少女を連れまわすのは、カナタ自身が絶えられなかった。
カナタは【クリーン】でニクの血を綺麗にしておいたシャツを着ると皮の鎧(小)と鋼の剣+2を装備し、ニクの様子を確認する。
ニクもブラウスの上に皮の鎧+1を着て、鋼の盾、魔鋼の槍を持ち準備をし終わった。
カナタはニクに向け頷くと移動を開始した。
「あの冒険者たちが逃げた先に向かう」
「はい。マスター」
ニクを先頭にカナタは移動を開始した。
魔物の状況は逐一確認している。
生き物分不地図は、カナタの思った通り、魔物と動物を色分けしてくれていた。
魔物は赤、動物は黄色の光点で、目の前に半透明の地図として表示されていた。
人が何色かは、まだ遭遇していないのでわからなかった。
しかし、ニクが排除されていて映っていないことにカナタは気付いていなかった。
能力を限定したために、人ならざる砢であるニクは表示されなかったのだ。
移動の目標は近隣の街。
あの冒険者は街の方向か街に繋がる街道の方向に逃げたはずだ。
彼ら悪質冒険者と遭遇することも視野に、カナタは慎重に森の中を進んだ。
その移動の間もカナタはガチャを引くことにした。
ヴァルチャードッグを倒して得たお金も、5千DG使ってしまったので、残りは1万3千3百DGだ。
1回1000DGのアイテム限定ガチャなら、あと13回引ける。
だが、全てのオーブがランダムで出るノーマルガチャなら1回500DGなので倍の26回。
むしろ魔法やスキルのオーブも出るノーマルガチャの方がお得感がある。
だが、カナタはそのお得感に引っかかった。
(2倍引けるなら半分アイテム以外が出たとしても、アイテムガチャを10回引いたと考えればどうだ?
ノーマルガチャならばアイテム10回分以外が丸々得というとになる。
ならば、どうして限定ガチャが存在するのか?
これはアイテム限定ガチャの方が良いアイテムが出るのではないか?
つまりノーマルガチャはハズレ率が高い?)
カナタはその考えに行きついた。
「よし、とりあえず3回だけアイテム限定ガチャを引こう。
その後はノーマルガチャを6回引いてみてアイテムの差を見てみよう」
カナタは移動しながらアイテム限定ガチャを3回引いた。
6回目 HNアイテム 美味しい水 樽10リットル
通常より美味しい水。樽入り。
7回目 Rアイテム ビキニアーマー
付与魔法により小さな面積でも身体全体を守ることの出来る鎧。
ある特定のマニアに大好評。
8回目 HNアイテム エッチな下着(下)
下着の基本性能から逸脱した腰布。
その面積で隠れるのか?
「下着! ニクこれ履いて」
カナタは良かれと思って下着を渡したのだが、ニクからはジト目で見られてしまった。
「これがマスターの趣味なのですね?」
恥じらいながら下着を履くニクが可愛すぎだった。
「……」
カナタは慌てて横を向くしかなかった。
続けてノーマルガチャ6回
9回目 Nアイテム タワシ
所謂ハズレの定番。
ハズレではあるが高性能。
「おお、ハズレが出たか!」
10回目 HNスキル 【遠見】
望遠鏡のように遠くが見れるようになるスキル。
使用は任意。
11回目 Nアイテム 石鹸
普通の石鹸。
ハズレ感があるが、普通に高級品。
12回目 HNアイテム エッチな下着(上)
下着の基本性能から逸脱した胸布。
その穴はなんのために?
13回目 N魔法 ウォーターボール
水魔法の水球を飛ばす攻撃魔法。
水魔法スキルが無ければ使用できない。
14回目 Nアイテム フェイスタオル×2
日用品である洗顔用のタオル。品質は普通。
芋虫系やクモ系の糸を紡ぐ魔物がドロップするガチャに入っていることがある。
「ノーマルガチャは1回しか引いてなかったけど、回復(微小)は当たりだったんだ……」
実験結果は、驚くべきものだった。
なんとノーマルガチャには携帯ガチャ機の1UPの効果が反映されていない。
いや、反映されてこの結果なのかもしれない。
つまり、ノーマルガチャは限定ガチャに劣るということだった。
「よし、ノーマルガチャを引いてスカートをゲットだ!」
カナタはDGの続く限りノーマルガチャを引くことにした。
レアリティが下がって喜ぶというのもおかしな話だが、必要なものが出るならむしろ有難いのか?
15回目 HNスキル 風魔法
風魔法を使用出来るようになるスキル。
魔法とセットで効果が発現する。
16回目 Nアイテム タワシ
所謂ハズレの定番。以下略。
17回目 Nアイテム 靴下
日用品である靴下。品質は普通。
芋虫系やクモ系の糸を紡ぐ魔物がドロップするガチャに入っていることがある。
18回目 Nアイテム 下着(下 女性用)
日用品である女性用下着の腰布。品質は普通。
芋虫系やクモ系の糸を紡ぐ魔物がドロップするガチャに入っていることがある。
19回目 HNアイテム 美味しい携帯食×3
携帯食としては美味しい部類。
20回目 Nアイテム 黒狼の肉(モモ)
食べられないことはないが、美味しくないことで有名な魔物肉。
黒狼がドロップするガチャに入っていることがある。
21回目 Nアイテム 下着(上)
所謂丸クビシャツ。男女兼用(サイズしだい)。
芋虫系やクモ系の糸を紡ぐ魔物がドロップするガチャに入っていることがある。
22回目 HNアイテム 杖
魔法の発現を補助する能力のある杖。魔法使いの標準装備。
トレントなどの樹木系魔物がドロップするガチャに入っていることがある。
23回目 Nアイテム ワンピース
女性用の一般的な服。シャツとスカートが一体になっている。
芋虫系やクモ系の糸を紡ぐ魔物がドロップするガチャに入っていることがある。
「出た! ワンピース。
ニク、次の休憩で着替えてね」
ニクがコクリと頷く。
これで少しはカナタが変態だとの見解から脱することが出来るのか?
アイテム限定ガチャ3回、ノーマルガチャ15回、合計1万5百DG使って、残金2千8百DGとなった。
「ちょっと使いすぎたか……。
街で宿屋に泊まるとして、ちょっとお金が厳しいかも。
あ、余計なアイテムを売ればいいか」
カナタは街でニクの服を買うという考えが頭になかった。
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