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第三章 北の帝国戦役編
087 内政に励む
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「主君、あの魔導具を盗まれたら拙いのではないか?」
ターニャが唐突に指摘したのは、食料増産のために移動式にした【農地回復】と【促成栽培】の魔法が使える魔導具のことだった。
今まで農園では農地脇の台座に固定されていたため並大抵の労力では盗めるものではなかったのだが、農地拡大による魔導具不足で移動式にしたことで簡単に盗める状態になってしまっていた。
「確かに。使って良い人員は限られているが、持ち出すだけなら誰にでも出来るな」
今のところは、魔導具使用者に制限をかけていたのだが、それでは不十分だった。
人が増えると、外部の人間に潜入されても区別がつかなくなる。
盗人が混ざっていないと誰が言えよう。
「うーん。魔導具を持ち出されたら魔宝石が自壊する術式を組み込んでおこう。
魔宝石が勿体ないけど仕方ない」
そもそも人の出入りを制限していないのは問題だな。
都市としての治安維持のためにも人の出入りを管理するべきか。
俺が常に【鑑定】を発動して監視するのも物理的に無理だしな。
それは俺が居なければ警備が破綻するということであり、それを実現させるために俺は寝ることすら出来なくなる。
そういや【探査】の魔法で魔物や人でも味方と敵の区別が出来るはずだな。
ああ、これは味方だった者に突然裏切られたらわからないか……。
「都市計画を前倒しにして防壁を建設して出入りを管理するべきかな」
国民達の中にも不満を持って離脱しようと考える者が出るかもしれない。
そういった連中が国の財産を持ち逃げする可能性はある。
さらに、リーンワース王国から奴隷を運んで来た者たちの中には、どのような者が混ざっているかわからない。
疑えば疑うほどキリがなくなる。
であれば、こちらが率先して出入り管理を強化することで、魔導具盗難に対処するべきだろう。
あの魔導具は友好国のはずのリーンワース王国も喉から手が出るほど欲しいものだろう。
その効果は国宝級のアーティファクトだと言えるので、売ればとんでもない金額で売れるだろう。
それが簡単に盗めてしまうからと魔が差す者が出る可能性も否定できない。
ならば盗んでも持ち出せないという環境を作って抑止しよう。
外壁に囲まれ出入口は限られた門だけ。
そこには常駐の警備がいて、人と物の出入りをチェックする。
よくよく考えれば街として当然の機能だな。
「とりあえずズイオウ川の橋に繋がる道に壁と門――所謂関所――を設けよう。
川が自然の防壁となってくれる」
ズイオウ領は西の大河とズイオウ川に挟まれたズイオウ山と周辺の土地だ。
南下する以外は川を渡らなければ外部に出られない。
南に防壁を建設すれば残り三方は川となり容易に出入りを管理できそうだ。
「南側は俺が土魔法でサクッと防壁を造ってしまおう。
関所には警備隊にも人員の派遣を頼んでおこうか」
◇ ◇ ◇ ◇ ◆
次の懸案事項はズイオウ領の防衛問題だ。
大きい声では言えないが、今のままではリーンワース王国に攻め込まれて占領される可能性がある。
まあ。リーンワース王国も果実は熟れてから収穫した方が良いと思っているだろうから、当分は大丈夫だろうけどね。
ガイアベザル帝国も大きな脅威だが、リーンワース王国も俺が渡した兵器によって脅威となってしまっていた。
リーンワース王とリーンクロス公爵は話せばどうにかなりそうだが、軍部には独断でやらかしかねない危うさがある。
蒸気砲は爆裂弾の供給をやめればいいが、通常弾はリーンワース王国でも生産可能だろうし、既に量産されているふしがある。
それがこちらに向けられる可能性が皆無というわけではない。
事実、雷撃杖は俺達に向けられた。
あれ以来、雷撃杖の供給は止め、在庫も全て破棄させた。
あれは対人兵器として強力で危険すぎる。
ガイアベザル帝国の督戦隊対策で渡したものだったが、よくよく考えたら纏めてグミ弾で無力化した後で督戦隊だけ別途処分しても良かったのだ。
つまり俺らが対処しなければならないのは、ガイアベザル帝国の火薬砲とリーンワース王国の蒸気砲だということになる。
火薬砲や蒸気砲に対抗するならそれらよりも射程が長く強力な武器が必要だ。
「やっぱりレールガンだな」
俺はレールガンの開発を再開することにした。
今現在の技術的課題は磁力加速の制御問題だ。
弾体をリニアモーターカー、砲身をリニア線路に見立てて開発していたのだが、知識不足で制御がうまく行かない。
生産の極も異世界技術に関してはお手上げだ。
俺の知識を再現する手助けは出来るが、その俺の知識に抜けがあるのだから成功するわけがないのだ。
このためレールガンの開発は以前から頓挫してしまっていたのだ。
うーん。パソコンでもないと電磁加速のシミュレーションなんて出来ないな。
加速パラメータを手作業で書いていくなんて無謀だろ。
ん? 加速か。
何も加速させるのにリニアを使う必要はないな。
身体魔法に【加速】がある。
肉体的に強化して加速するのではなく魔法補助で加速するのだ。
この【加速】術式を連続でかけ続けたら、弾体をリニア並みに加速出来るのではないか?
魔法の発動はその場所を通過する時で可能だから、どんな速度で突入しても加速がかかるように出来る。
リニアで問題となっていたタイミングなんて魔法なら感覚的に無視できる。
しかも【加速】は魔力コストがやたら低い。
雷魔法で大電力を発生させる必要なんてなかったんだ。
俺は早速試作品を作る。
元は雷撃杖だから簡単に作れた。
砲身内に連続で【加速】の魔法陣を刻む。
この一つ一つを通過する度に加速が加わるのだ。
機構的には引き金を引くことで重力の属性石が加速術式を発動、チャンバーに装填された弾体が加速を続け発射される。
苦労したのは次弾装填の機械式機構のみだった。
俺はライフルを構えてズイオウ山の山頂に向ける。
カチリと引き金を引くとブンという音がして弾体が発射された。
その弾体がズイオウ山山頂に直撃し土煙を上げる。
成功だ。これを拡大して大砲にしてゴレーム照準を付ければ、飛んで来た砲弾だって迎撃できる。
どうやら俺はまたとんでもない物を作ってしまったようだ。
◇ ◇ ◇ ◆ ◇
「旦那様、何を作ってらっしゃるのですか?」
俺の前に新しい嫁のクラリスがやって来た。
さすが王族の娘。政略結婚でどこの馬の骨とも知れない男の所に嫁いで来ても、王族としての役割を全うするために文句の一つも言わない。
他の嫁二人が俺を好きになってくれて一緒にいるのとは少し毛色が違う。
ある意味【任務】という感じだろうか。
だけど、クラリスの見た目は俺の好みのドストライクなんだよな。
この姫とも心から愛し合いたいものだ。
「これは銃というものだ。魔銃は知ってるよね?」
「はい。存じ上げております」
「魔銃は自分の魔力で撃つ銃だけど、これは属性石の魔力で撃てる銃なんだ」
「そうなんですか。凄いですね」
俺の説明にクラリスは感心しているようだが、御付きの侍女は興味を失ったようだ。
実はこの侍女、リーンワース王国のスパイで間違いない。
巧妙に隠蔽しているが、俺の【鑑定】には【諜報員】というJOBが見えている。
俺の魔導の極と【鑑定】のレベルだから気付けたんだろうな。
だから、このライフルが究極の質量兵器だとは気付かせないようにしたのだ。
「まあ、趣味の玩具だな」
俺は銃の話を打ち切った。
これ以上は聞くなというサインでもある。
それをクラリスは察してくれる。
どれだけ王国で教育されたんだろうか、元々頭が良いのかもしれないが良く出来た嫁である。
「ところで生活に不自由はないか? 何かあったら言ってくれよ」
「いろんな属性石の魔道具があって生活は快適ですわ。一日に何度もお風呂に入れるなんて王宮でも有り得ないことですわ」
「そうか」
「それにシャンプーとリンス。あのような素敵なものは王国では売っておりませんわよ?
おかげで髪が綺麗になって驚いてますの」
「ははは、それは良かった」
シャンプーとリンスか。
異世界チートあるあるの定番だから作ったんだけど、やはり効果的らしいな。
お金に困ったら売るとしよう。
「ザールの民達はどうだ?」
「皆さん、私がザールの王家の血筋だと髪色の特徴で直ぐにわかっていただけて敬っていただいております」
「そうか」
ザール王家に好印象ならば良かった。
勝手に戦争に負けて戦争奴隷にされたことで王家を恨む者もいるからな。
敬ってくれるなら統治も楽になるだろう。
ターニャが唐突に指摘したのは、食料増産のために移動式にした【農地回復】と【促成栽培】の魔法が使える魔導具のことだった。
今まで農園では農地脇の台座に固定されていたため並大抵の労力では盗めるものではなかったのだが、農地拡大による魔導具不足で移動式にしたことで簡単に盗める状態になってしまっていた。
「確かに。使って良い人員は限られているが、持ち出すだけなら誰にでも出来るな」
今のところは、魔導具使用者に制限をかけていたのだが、それでは不十分だった。
人が増えると、外部の人間に潜入されても区別がつかなくなる。
盗人が混ざっていないと誰が言えよう。
「うーん。魔導具を持ち出されたら魔宝石が自壊する術式を組み込んでおこう。
魔宝石が勿体ないけど仕方ない」
そもそも人の出入りを制限していないのは問題だな。
都市としての治安維持のためにも人の出入りを管理するべきか。
俺が常に【鑑定】を発動して監視するのも物理的に無理だしな。
それは俺が居なければ警備が破綻するということであり、それを実現させるために俺は寝ることすら出来なくなる。
そういや【探査】の魔法で魔物や人でも味方と敵の区別が出来るはずだな。
ああ、これは味方だった者に突然裏切られたらわからないか……。
「都市計画を前倒しにして防壁を建設して出入りを管理するべきかな」
国民達の中にも不満を持って離脱しようと考える者が出るかもしれない。
そういった連中が国の財産を持ち逃げする可能性はある。
さらに、リーンワース王国から奴隷を運んで来た者たちの中には、どのような者が混ざっているかわからない。
疑えば疑うほどキリがなくなる。
であれば、こちらが率先して出入り管理を強化することで、魔導具盗難に対処するべきだろう。
あの魔導具は友好国のはずのリーンワース王国も喉から手が出るほど欲しいものだろう。
その効果は国宝級のアーティファクトだと言えるので、売ればとんでもない金額で売れるだろう。
それが簡単に盗めてしまうからと魔が差す者が出る可能性も否定できない。
ならば盗んでも持ち出せないという環境を作って抑止しよう。
外壁に囲まれ出入口は限られた門だけ。
そこには常駐の警備がいて、人と物の出入りをチェックする。
よくよく考えれば街として当然の機能だな。
「とりあえずズイオウ川の橋に繋がる道に壁と門――所謂関所――を設けよう。
川が自然の防壁となってくれる」
ズイオウ領は西の大河とズイオウ川に挟まれたズイオウ山と周辺の土地だ。
南下する以外は川を渡らなければ外部に出られない。
南に防壁を建設すれば残り三方は川となり容易に出入りを管理できそうだ。
「南側は俺が土魔法でサクッと防壁を造ってしまおう。
関所には警備隊にも人員の派遣を頼んでおこうか」
◇ ◇ ◇ ◇ ◆
次の懸案事項はズイオウ領の防衛問題だ。
大きい声では言えないが、今のままではリーンワース王国に攻め込まれて占領される可能性がある。
まあ。リーンワース王国も果実は熟れてから収穫した方が良いと思っているだろうから、当分は大丈夫だろうけどね。
ガイアベザル帝国も大きな脅威だが、リーンワース王国も俺が渡した兵器によって脅威となってしまっていた。
リーンワース王とリーンクロス公爵は話せばどうにかなりそうだが、軍部には独断でやらかしかねない危うさがある。
蒸気砲は爆裂弾の供給をやめればいいが、通常弾はリーンワース王国でも生産可能だろうし、既に量産されているふしがある。
それがこちらに向けられる可能性が皆無というわけではない。
事実、雷撃杖は俺達に向けられた。
あれ以来、雷撃杖の供給は止め、在庫も全て破棄させた。
あれは対人兵器として強力で危険すぎる。
ガイアベザル帝国の督戦隊対策で渡したものだったが、よくよく考えたら纏めてグミ弾で無力化した後で督戦隊だけ別途処分しても良かったのだ。
つまり俺らが対処しなければならないのは、ガイアベザル帝国の火薬砲とリーンワース王国の蒸気砲だということになる。
火薬砲や蒸気砲に対抗するならそれらよりも射程が長く強力な武器が必要だ。
「やっぱりレールガンだな」
俺はレールガンの開発を再開することにした。
今現在の技術的課題は磁力加速の制御問題だ。
弾体をリニアモーターカー、砲身をリニア線路に見立てて開発していたのだが、知識不足で制御がうまく行かない。
生産の極も異世界技術に関してはお手上げだ。
俺の知識を再現する手助けは出来るが、その俺の知識に抜けがあるのだから成功するわけがないのだ。
このためレールガンの開発は以前から頓挫してしまっていたのだ。
うーん。パソコンでもないと電磁加速のシミュレーションなんて出来ないな。
加速パラメータを手作業で書いていくなんて無謀だろ。
ん? 加速か。
何も加速させるのにリニアを使う必要はないな。
身体魔法に【加速】がある。
肉体的に強化して加速するのではなく魔法補助で加速するのだ。
この【加速】術式を連続でかけ続けたら、弾体をリニア並みに加速出来るのではないか?
魔法の発動はその場所を通過する時で可能だから、どんな速度で突入しても加速がかかるように出来る。
リニアで問題となっていたタイミングなんて魔法なら感覚的に無視できる。
しかも【加速】は魔力コストがやたら低い。
雷魔法で大電力を発生させる必要なんてなかったんだ。
俺は早速試作品を作る。
元は雷撃杖だから簡単に作れた。
砲身内に連続で【加速】の魔法陣を刻む。
この一つ一つを通過する度に加速が加わるのだ。
機構的には引き金を引くことで重力の属性石が加速術式を発動、チャンバーに装填された弾体が加速を続け発射される。
苦労したのは次弾装填の機械式機構のみだった。
俺はライフルを構えてズイオウ山の山頂に向ける。
カチリと引き金を引くとブンという音がして弾体が発射された。
その弾体がズイオウ山山頂に直撃し土煙を上げる。
成功だ。これを拡大して大砲にしてゴレーム照準を付ければ、飛んで来た砲弾だって迎撃できる。
どうやら俺はまたとんでもない物を作ってしまったようだ。
◇ ◇ ◇ ◆ ◇
「旦那様、何を作ってらっしゃるのですか?」
俺の前に新しい嫁のクラリスがやって来た。
さすが王族の娘。政略結婚でどこの馬の骨とも知れない男の所に嫁いで来ても、王族としての役割を全うするために文句の一つも言わない。
他の嫁二人が俺を好きになってくれて一緒にいるのとは少し毛色が違う。
ある意味【任務】という感じだろうか。
だけど、クラリスの見た目は俺の好みのドストライクなんだよな。
この姫とも心から愛し合いたいものだ。
「これは銃というものだ。魔銃は知ってるよね?」
「はい。存じ上げております」
「魔銃は自分の魔力で撃つ銃だけど、これは属性石の魔力で撃てる銃なんだ」
「そうなんですか。凄いですね」
俺の説明にクラリスは感心しているようだが、御付きの侍女は興味を失ったようだ。
実はこの侍女、リーンワース王国のスパイで間違いない。
巧妙に隠蔽しているが、俺の【鑑定】には【諜報員】というJOBが見えている。
俺の魔導の極と【鑑定】のレベルだから気付けたんだろうな。
だから、このライフルが究極の質量兵器だとは気付かせないようにしたのだ。
「まあ、趣味の玩具だな」
俺は銃の話を打ち切った。
これ以上は聞くなというサインでもある。
それをクラリスは察してくれる。
どれだけ王国で教育されたんだろうか、元々頭が良いのかもしれないが良く出来た嫁である。
「ところで生活に不自由はないか? 何かあったら言ってくれよ」
「いろんな属性石の魔道具があって生活は快適ですわ。一日に何度もお風呂に入れるなんて王宮でも有り得ないことですわ」
「そうか」
「それにシャンプーとリンス。あのような素敵なものは王国では売っておりませんわよ?
おかげで髪が綺麗になって驚いてますの」
「ははは、それは良かった」
シャンプーとリンスか。
異世界チートあるあるの定番だから作ったんだけど、やはり効果的らしいな。
お金に困ったら売るとしよう。
「ザールの民達はどうだ?」
「皆さん、私がザールの王家の血筋だと髪色の特徴で直ぐにわかっていただけて敬っていただいております」
「そうか」
ザール王家に好印象ならば良かった。
勝手に戦争に負けて戦争奴隷にされたことで王家を恨む者もいるからな。
敬ってくれるなら統治も楽になるだろう。
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