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第二章 逃亡生活
053 時計
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ケイトを街――ペリテという名だそうだ――まで送った後、俺は彼女から得られた情報から今後の対応を検討していた。
あれだけ変装していたにも関わらず俺たちが疑われた理由は次の点だった。
男の身長体格、小さな茶色い犬、美人の複数連れ、金使いが荒い、ワイバーンの色。
なんとまあ、他人の空似で片づけても良いだろう範囲の不確かな情報で疑われていた。
この世界、写真や人相書きなどという個人を特定するための手段が乏しい。
中には文字がほとんど読めず、依頼書にあるいくつかの知っている単語によって依頼内容を推測し、依頼を受ける冒険者もいるという。
俺の捜索依頼をどのように見ているのか想像すると頭が痛くなる。
人探し、金貨5枚、男、犬、女沢山、ワイバーン、この程度の大雑把な情報で人探しをしているとしたら、変装程度の誤差はそこで何の意味もなくなるということが良くわかる。
あれだけ力を入れて他人に見えるようにと変装した部分など、どうでもいいと捨てられてしまっていたのだと思うと脱力感しか残らない。
しかも冒険者が冒険者ギルドに情報提供したとして、それが間違っていても偽情報を掴まされたと罪に問われることがない。
単純に依頼達成の報奨金が出ないだけだ。
情報の精査は冒険者ギルドの仕事であり、どうしようもない情報などはそこで取捨選択されて消えていく。
冒険者は個人の時間が無駄になるだけなので、宝くじを買うかの如く当たれば儲けものと情報提供が行われているのだ。
だが、そうして集まった情報には正解が紛れ込んでいることがある。
実際、俺たちもケイトに嗅ぎつけられるという失態を冒している。
俺がやっていた細かな差異による変装など、その大らかな捜査体制にとっては誤差以下だったのだ。
そうなると今後は依頼書に該当しないメンバーに買い物を委ねるしかない。
俺の関係者だという情報が全くないアイとアン、変化で活動する二人、これらを二手に分けて別行動させよう。
これで複数の美人というワードから除外されるだろう。
俺が今回街まで行った理由は、俺が一度は行った場所ではないと転移ポイントが作れないからだ。
転移ならワイバーンに乗らなくても街まで行ける。これでワイバーンをクリア。
俺が彼女達を転移で運び、目撃されないように街に入らずに戻る。
当然プチは連れて行かないので、男と犬をクリア。
金遣いは町に行く頻度を上げて、一回の買い物料金を減らすしかない。
今後は街に行くメンバーを転移で密かに運び、時間で待ち合わせるという方法で物資を調達しよう。
これで手配書の内容を全てクリア出来るはずだ。
尤も、ここに長居はしないつもりだ。
そろそろ次の場所まで移動生活になる予定だ。
街での買い物はそのための必要物資の調達でもあるのだ。
そこで俺ははたと気付いた。
待ち合わせて送り迎えをしようにも、現在の時間がわからないと。
この世界では昼間の時間を等分して時間を決める不定時法が採用されているらしく、太陽が出ている時間を十二等分して一時間とし、二時間に一回鐘を鳴らし時間を知らせるというのが習わしとなっている。
だが、これもほぼ適当なのだ。
鐘を鳴らす仕事の者が太陽の位置、太陽の作る影の位置などを見て個人の経験と勘でやっているのだ。
曇ったり雨の日で太陽が見えなかったりすると、ロウソクの溶けた長さを基準にしたりもするそうだ。
それに対して農園での時間は、システムコンソールから支給されたモバイル端末に表示される定時法の時間が基準なので、街の時間とはどうしても違ってしまう。
一番簡単な方法は、そのモバイル端末を買い物組に持たせることだが、逆にそれこそが俺の関係者という証拠になりかねない。
危険を冒さないために、この世界の人間に気付かれない何らかの単純な方法で時間を知る必要がある。
錬金術で機械式の時計を作ろう。
生産の極に助けてもらえば、簡単に出来るはずだ。
うろ覚えの時計の知識で機械式時計が完成する。
過去に見たテレビ番組で曖昧ながら歯車時計の仕組みを知っていたのが大きかったようだ。
結構な時間を使って完成をみた時計は満足のいく出来だった。
動力は燃料石で、制御に魔宝石を使っているのが地球の時計と違うところだ。
大きさは懐中時計のサイズまでに収めた。
「主君、それは何だ?」
リーゼが興味津々で時計を見ている。
「これは時計と言って、時間を数値化する道具だ。
これで買い物班と定時に待ち合わせをする」
俺のその言葉にリーゼが呆然とする。
「主君、そんなものが存在するなど、私たちの常識では知らない。
それは国宝級アイテムだ……」
俺は「まさかそんなことが……」という疑いの目でリーゼの顔を見つめる。
それに対しリーゼが「冗談ではないのですよ?」という真剣な目を返す。
そうだった。この世界に機械式時計なんて存在しなかったんだ。
論外だ。こんなもの国宝級のNTRアイテムだ。
俺は機械式時計を諦めた。目視の不定時法の世界に正確な定時法の時計を持ち込むのも論外だろう。
以前も魔法鞄を彼女たちに持たせたとき、URアイテムだからと隠蔽用の背嚢を作ったではないか。
魔法鞄も小さすぎると目立ってしまうし、あのポシェットが身元特定の鍵にもなりかねない。
見た目は嵩張って見える背嚢に、収納空間増大と重量無効に時間停止を付けておこう。
所謂ダミー型魔法鞄だな。それを人数分(四つ)用意しよう。
話を戻して時計。
俺は熟考し一つの結論を導き出した。
時間魔法があるから、魔法で時間がわかりそうなものだ。
その俺の考えに魔導の極が反応する。
時間経過で色の変わる属性石が作れるらしい。
しかも不定時法対応が可能。定時法で動くと目立ってしまうからね。
時間魔法の難易度としては遊びレベルの魔法らしい。ロストマジックらしいけど。
その魔法【タイム】を闇の属性石に付与する。
闇の属性石は魔法鞄にも使っているので物凄く簡単に作れる。
これを指輪に嵌め込んで完成。
機械式時計で使った労力と時間がバカみたいだ。
光をプリズムに通して分光した時に虹色の光が出来るのをご存じだろうか?
その虹色の赤から紫までの六色に時間毎に変化するという宝石の指輪が出来た。
赤、橙、黄、緑、青、紫の六色だ。この六色にを時間できっかり色が変わるようになっている。
最初に完成したものは秒単位でジワジワ色が変化していくので中間色が何時ぐらいかわからなかった。
それを改良したのが二時間毎の色変化バージョンだ。
これで何色の時に集合とすれば待ち合わせが簡単に出来る。
どうせ変装用の変化の魔道具の有効時間は四時間だ。
買い物は色一つ変わる間または色二つ変わらない間ということで大丈夫かな?
余談だが、ジワジワ色の変化する失敗作の属性石はサラーナとシャーロに綺麗だと大好評だった。
指輪にしてあげた。もしかしたら、前例の無い特別な宝石を作ってしまったのかもしれない。
他の者たちも属性石には興味がないけど、指輪には興味があるようだ。
なんらかの宝石を採取しに行って指輪をプレゼントしようかな。
丁度元火山もあるし、どこかで宝石が採取出来るかもしれない。
やっぱり不公平はいけないよね?
うっとりと指輪を眺める2人に俺はそのようなことを考えていた。
そこでふと我に返った。
「あれ? この時間のわかる属性石こそ目立ってしまうんじゃないか?」
本末転倒だった。
目立たないためには、これが大量に普及することだろう。
どこかの街で大量に売りさばこうか?
そうすればありふれた物になって目立たなくなってくれるかな?
「よし、この時間のわかる属性石を時計石と命名して売り払おう!」
俺はこの新しい属性石を時計石と命名することにした。
これによりこの世界の庶民にも時を知る手段が簡単に手に入るのだ。
あれだけ変装していたにも関わらず俺たちが疑われた理由は次の点だった。
男の身長体格、小さな茶色い犬、美人の複数連れ、金使いが荒い、ワイバーンの色。
なんとまあ、他人の空似で片づけても良いだろう範囲の不確かな情報で疑われていた。
この世界、写真や人相書きなどという個人を特定するための手段が乏しい。
中には文字がほとんど読めず、依頼書にあるいくつかの知っている単語によって依頼内容を推測し、依頼を受ける冒険者もいるという。
俺の捜索依頼をどのように見ているのか想像すると頭が痛くなる。
人探し、金貨5枚、男、犬、女沢山、ワイバーン、この程度の大雑把な情報で人探しをしているとしたら、変装程度の誤差はそこで何の意味もなくなるということが良くわかる。
あれだけ力を入れて他人に見えるようにと変装した部分など、どうでもいいと捨てられてしまっていたのだと思うと脱力感しか残らない。
しかも冒険者が冒険者ギルドに情報提供したとして、それが間違っていても偽情報を掴まされたと罪に問われることがない。
単純に依頼達成の報奨金が出ないだけだ。
情報の精査は冒険者ギルドの仕事であり、どうしようもない情報などはそこで取捨選択されて消えていく。
冒険者は個人の時間が無駄になるだけなので、宝くじを買うかの如く当たれば儲けものと情報提供が行われているのだ。
だが、そうして集まった情報には正解が紛れ込んでいることがある。
実際、俺たちもケイトに嗅ぎつけられるという失態を冒している。
俺がやっていた細かな差異による変装など、その大らかな捜査体制にとっては誤差以下だったのだ。
そうなると今後は依頼書に該当しないメンバーに買い物を委ねるしかない。
俺の関係者だという情報が全くないアイとアン、変化で活動する二人、これらを二手に分けて別行動させよう。
これで複数の美人というワードから除外されるだろう。
俺が今回街まで行った理由は、俺が一度は行った場所ではないと転移ポイントが作れないからだ。
転移ならワイバーンに乗らなくても街まで行ける。これでワイバーンをクリア。
俺が彼女達を転移で運び、目撃されないように街に入らずに戻る。
当然プチは連れて行かないので、男と犬をクリア。
金遣いは町に行く頻度を上げて、一回の買い物料金を減らすしかない。
今後は街に行くメンバーを転移で密かに運び、時間で待ち合わせるという方法で物資を調達しよう。
これで手配書の内容を全てクリア出来るはずだ。
尤も、ここに長居はしないつもりだ。
そろそろ次の場所まで移動生活になる予定だ。
街での買い物はそのための必要物資の調達でもあるのだ。
そこで俺ははたと気付いた。
待ち合わせて送り迎えをしようにも、現在の時間がわからないと。
この世界では昼間の時間を等分して時間を決める不定時法が採用されているらしく、太陽が出ている時間を十二等分して一時間とし、二時間に一回鐘を鳴らし時間を知らせるというのが習わしとなっている。
だが、これもほぼ適当なのだ。
鐘を鳴らす仕事の者が太陽の位置、太陽の作る影の位置などを見て個人の経験と勘でやっているのだ。
曇ったり雨の日で太陽が見えなかったりすると、ロウソクの溶けた長さを基準にしたりもするそうだ。
それに対して農園での時間は、システムコンソールから支給されたモバイル端末に表示される定時法の時間が基準なので、街の時間とはどうしても違ってしまう。
一番簡単な方法は、そのモバイル端末を買い物組に持たせることだが、逆にそれこそが俺の関係者という証拠になりかねない。
危険を冒さないために、この世界の人間に気付かれない何らかの単純な方法で時間を知る必要がある。
錬金術で機械式の時計を作ろう。
生産の極に助けてもらえば、簡単に出来るはずだ。
うろ覚えの時計の知識で機械式時計が完成する。
過去に見たテレビ番組で曖昧ながら歯車時計の仕組みを知っていたのが大きかったようだ。
結構な時間を使って完成をみた時計は満足のいく出来だった。
動力は燃料石で、制御に魔宝石を使っているのが地球の時計と違うところだ。
大きさは懐中時計のサイズまでに収めた。
「主君、それは何だ?」
リーゼが興味津々で時計を見ている。
「これは時計と言って、時間を数値化する道具だ。
これで買い物班と定時に待ち合わせをする」
俺のその言葉にリーゼが呆然とする。
「主君、そんなものが存在するなど、私たちの常識では知らない。
それは国宝級アイテムだ……」
俺は「まさかそんなことが……」という疑いの目でリーゼの顔を見つめる。
それに対しリーゼが「冗談ではないのですよ?」という真剣な目を返す。
そうだった。この世界に機械式時計なんて存在しなかったんだ。
論外だ。こんなもの国宝級のNTRアイテムだ。
俺は機械式時計を諦めた。目視の不定時法の世界に正確な定時法の時計を持ち込むのも論外だろう。
以前も魔法鞄を彼女たちに持たせたとき、URアイテムだからと隠蔽用の背嚢を作ったではないか。
魔法鞄も小さすぎると目立ってしまうし、あのポシェットが身元特定の鍵にもなりかねない。
見た目は嵩張って見える背嚢に、収納空間増大と重量無効に時間停止を付けておこう。
所謂ダミー型魔法鞄だな。それを人数分(四つ)用意しよう。
話を戻して時計。
俺は熟考し一つの結論を導き出した。
時間魔法があるから、魔法で時間がわかりそうなものだ。
その俺の考えに魔導の極が反応する。
時間経過で色の変わる属性石が作れるらしい。
しかも不定時法対応が可能。定時法で動くと目立ってしまうからね。
時間魔法の難易度としては遊びレベルの魔法らしい。ロストマジックらしいけど。
その魔法【タイム】を闇の属性石に付与する。
闇の属性石は魔法鞄にも使っているので物凄く簡単に作れる。
これを指輪に嵌め込んで完成。
機械式時計で使った労力と時間がバカみたいだ。
光をプリズムに通して分光した時に虹色の光が出来るのをご存じだろうか?
その虹色の赤から紫までの六色に時間毎に変化するという宝石の指輪が出来た。
赤、橙、黄、緑、青、紫の六色だ。この六色にを時間できっかり色が変わるようになっている。
最初に完成したものは秒単位でジワジワ色が変化していくので中間色が何時ぐらいかわからなかった。
それを改良したのが二時間毎の色変化バージョンだ。
これで何色の時に集合とすれば待ち合わせが簡単に出来る。
どうせ変装用の変化の魔道具の有効時間は四時間だ。
買い物は色一つ変わる間または色二つ変わらない間ということで大丈夫かな?
余談だが、ジワジワ色の変化する失敗作の属性石はサラーナとシャーロに綺麗だと大好評だった。
指輪にしてあげた。もしかしたら、前例の無い特別な宝石を作ってしまったのかもしれない。
他の者たちも属性石には興味がないけど、指輪には興味があるようだ。
なんらかの宝石を採取しに行って指輪をプレゼントしようかな。
丁度元火山もあるし、どこかで宝石が採取出来るかもしれない。
やっぱり不公平はいけないよね?
うっとりと指輪を眺める2人に俺はそのようなことを考えていた。
そこでふと我に返った。
「あれ? この時間のわかる属性石こそ目立ってしまうんじゃないか?」
本末転倒だった。
目立たないためには、これが大量に普及することだろう。
どこかの街で大量に売りさばこうか?
そうすればありふれた物になって目立たなくなってくれるかな?
「よし、この時間のわかる属性石を時計石と命名して売り払おう!」
俺はこの新しい属性石を時計石と命名することにした。
これによりこの世界の庶民にも時を知る手段が簡単に手に入るのだ。
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