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第一章 異世界スローライフ?
035 オーク襲来
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「大変にゃ! オークの群れが攻めて来たにゃ!」
ミーナがリビングに駆け込んで来た。
そっと鏡を渡す。
「にゃんだこの鏡は!」
綺麗に反射する鏡に驚くミーナ。そしてうっとりと自分の顔を眺める。
気に入ってくれたようで何よりだ。
俺はモバイル端末を取り出してシステムコンソールに詳細を確認する。
警戒中のゴーレムから情報がいってるはずだからね。
「システムコンソール、報告を頼む」
『オークジェネラルを含む300体程度の群です。
オークプリースト、オークメイジ、オークアーチャー、オークナイトも含まれています。
只今20体ほどのオークが北門に攻撃を集中しています」
300体かよ。大群じゃないか。
しかし考えようによっては、これはレベルアップボーナスだな。
俺とプチが瀕死にして嫁達が止めを刺せば、パワーレベリングができるぞ。
「全員で迎撃する。俺とプチで瀕死にするから、お前達が止めを刺せ。
これでお前達も魔の森の魔物を相手に出来るようになるぞ」
俺の指示に怯える嫁達。
「「「無理ーーーー!!」」」
「「「我らでも厳しいかと」」」
「にゃーーーーーーーーーーーー!」
非戦闘系のサラーナやアイリーン、アリマたちが無理だと言う。
騎士だったターニャ、リーゼロッテ、ティアンナも腰が引けている。
ミーナも右往左往してパニック状態だ。
「大丈夫だ。俺がお前達に結界魔法をかける。オーク程度に抜かれはしない。
お前達に渡す剣には【斬撃強化】の付与をかける。オークの皮でも簡単に斬れるはずだ。
プチ、聖獣モードだ。オークメイジとオークアーチャーを先に仕留めろ」
「わん(がんばる)」
俺達は北の塀の上にやって来た。
塀といっても所謂城壁だ。矢間と遮蔽物で凸凹が並ぶあの西洋のお城の感じだ。
オークアーチャーから矢が射かけられる。
俺の結界魔法が完璧に矢を弾くのを見て、やっと嫁たちが安心したようだ。
嫁達には遮蔽物の裏で身を隠してもらっている。
結界魔法みより当たっても無傷なのは確信している。
「よしプチ、行け」
プチが風魔法のウィンドカッターを複数展開しつつオークの群れに飛び込んでいった。
近寄るオークをウィンドカッターで始末しつつオークアーチャーとオークメイジに向かっていく。
俺は新しい魔法を試すため、オークの群れの1匹1匹を目で追い認識することから始めた。
この魔法は思い付きで創った【マルチロックバースト】というターゲット自動追尾魔法だ。
オークを目で捕らえる度に目標がロックオンされ、魔法がその個体に誘導されるという魔法だ。
攻撃魔法は別途唱えることになるため、火だろうが氷だろうが雷だろうが任意の魔法が自動追尾で当たる。
そしてスキル【手加減】を発動、【マルチロックバースト】でロックオンしたオークに【サンダー】の魔法を撃つ。
最初の目標は中心後方に陣取るオークジェネラルやオークナイトにオークプリーストだ。
ドドドドーン!
多数の雷が視界に入る範囲にいるオークを直撃した。
スキル【手加減】により肉に影響を与えない威力でオークが瀕死になる。
続けて残りにも【マルチロックバースト】をかけ、二発目の【サンダー】を生き残りにお見舞いしてやると、ほとんど動くものがいなくなった。
オークジェネラルやオークプリーストといった魔法に耐性のある上位種も麻痺の状態異常になっている。
「よし、みんなで狩りに行くぞ」
後は倒れているオークの頸動脈を剣で切っていく簡単なお仕事だ。
剣には【斬撃強化】の付与をしておいたのでサクッと切れる。
最初は怖がっていた嫁達もノルマ30体を無表情な目で刺して回った。
何か大切なものを失ったのか、ドン引きしているのかは定かではない。
俺が見逃した視界の外にいたオークは嫁に危害を加える間もなくプチがサクッと始末した。
全てのオークを倒しインベントリに収納するまでに、そんなに時間はかからなかった。
こうしてオークの襲来はお肉の大収穫祭となった。
嫁達のレベルも上がり、様々なスキルが生えていた。
これで塀の周辺監視も任せられるようになるだろう。
「ところで、なんでオークは襲って来たんだ?」
「ん。これ」
ニルが黒い塊を見せる。
「トリュフ?」
「ん。オークこれの臭い大好き」
俺が試しに召喚して果樹園で育てていたトリュフだった。
この臭いに誘われてオークが大挙してやって来たのだった。
今後はトリュフの取り扱いには充分注意をしよう。
たまに肉収穫のためのオークほいほいとして活用するのは言うまでもない。
ミーナがリビングに駆け込んで来た。
そっと鏡を渡す。
「にゃんだこの鏡は!」
綺麗に反射する鏡に驚くミーナ。そしてうっとりと自分の顔を眺める。
気に入ってくれたようで何よりだ。
俺はモバイル端末を取り出してシステムコンソールに詳細を確認する。
警戒中のゴーレムから情報がいってるはずだからね。
「システムコンソール、報告を頼む」
『オークジェネラルを含む300体程度の群です。
オークプリースト、オークメイジ、オークアーチャー、オークナイトも含まれています。
只今20体ほどのオークが北門に攻撃を集中しています」
300体かよ。大群じゃないか。
しかし考えようによっては、これはレベルアップボーナスだな。
俺とプチが瀕死にして嫁達が止めを刺せば、パワーレベリングができるぞ。
「全員で迎撃する。俺とプチで瀕死にするから、お前達が止めを刺せ。
これでお前達も魔の森の魔物を相手に出来るようになるぞ」
俺の指示に怯える嫁達。
「「「無理ーーーー!!」」」
「「「我らでも厳しいかと」」」
「にゃーーーーーーーーーーーー!」
非戦闘系のサラーナやアイリーン、アリマたちが無理だと言う。
騎士だったターニャ、リーゼロッテ、ティアンナも腰が引けている。
ミーナも右往左往してパニック状態だ。
「大丈夫だ。俺がお前達に結界魔法をかける。オーク程度に抜かれはしない。
お前達に渡す剣には【斬撃強化】の付与をかける。オークの皮でも簡単に斬れるはずだ。
プチ、聖獣モードだ。オークメイジとオークアーチャーを先に仕留めろ」
「わん(がんばる)」
俺達は北の塀の上にやって来た。
塀といっても所謂城壁だ。矢間と遮蔽物で凸凹が並ぶあの西洋のお城の感じだ。
オークアーチャーから矢が射かけられる。
俺の結界魔法が完璧に矢を弾くのを見て、やっと嫁たちが安心したようだ。
嫁達には遮蔽物の裏で身を隠してもらっている。
結界魔法みより当たっても無傷なのは確信している。
「よしプチ、行け」
プチが風魔法のウィンドカッターを複数展開しつつオークの群れに飛び込んでいった。
近寄るオークをウィンドカッターで始末しつつオークアーチャーとオークメイジに向かっていく。
俺は新しい魔法を試すため、オークの群れの1匹1匹を目で追い認識することから始めた。
この魔法は思い付きで創った【マルチロックバースト】というターゲット自動追尾魔法だ。
オークを目で捕らえる度に目標がロックオンされ、魔法がその個体に誘導されるという魔法だ。
攻撃魔法は別途唱えることになるため、火だろうが氷だろうが雷だろうが任意の魔法が自動追尾で当たる。
そしてスキル【手加減】を発動、【マルチロックバースト】でロックオンしたオークに【サンダー】の魔法を撃つ。
最初の目標は中心後方に陣取るオークジェネラルやオークナイトにオークプリーストだ。
ドドドドーン!
多数の雷が視界に入る範囲にいるオークを直撃した。
スキル【手加減】により肉に影響を与えない威力でオークが瀕死になる。
続けて残りにも【マルチロックバースト】をかけ、二発目の【サンダー】を生き残りにお見舞いしてやると、ほとんど動くものがいなくなった。
オークジェネラルやオークプリーストといった魔法に耐性のある上位種も麻痺の状態異常になっている。
「よし、みんなで狩りに行くぞ」
後は倒れているオークの頸動脈を剣で切っていく簡単なお仕事だ。
剣には【斬撃強化】の付与をしておいたのでサクッと切れる。
最初は怖がっていた嫁達もノルマ30体を無表情な目で刺して回った。
何か大切なものを失ったのか、ドン引きしているのかは定かではない。
俺が見逃した視界の外にいたオークは嫁に危害を加える間もなくプチがサクッと始末した。
全てのオークを倒しインベントリに収納するまでに、そんなに時間はかからなかった。
こうしてオークの襲来はお肉の大収穫祭となった。
嫁達のレベルも上がり、様々なスキルが生えていた。
これで塀の周辺監視も任せられるようになるだろう。
「ところで、なんでオークは襲って来たんだ?」
「ん。これ」
ニルが黒い塊を見せる。
「トリュフ?」
「ん。オークこれの臭い大好き」
俺が試しに召喚して果樹園で育てていたトリュフだった。
この臭いに誘われてオークが大挙してやって来たのだった。
今後はトリュフの取り扱いには充分注意をしよう。
たまに肉収穫のためのオークほいほいとして活用するのは言うまでもない。
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