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第六章
聖なる夜に結ばれて③(悠互SIDE)
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何度彼女を愛し尽くしただろう。
散々想いをぶつけた愛しい杷留を腕に抱き、悠互はその寝顔を眺めて微笑んだ。
三条家とは、ずっと決着をつけたいと思っていた。
そしてそれを実現するきっかけをくれたのも、彼女だなんて。
杷留が愛しくて仕方ない。
悠互は静かに寝息を立てる彼女の頬をそっと撫で、決意の日々を振り返る――。
杷留を自分の家に連れ戻したあの日、悠互は三条家のしがらみが離れることを決意した。
杷留のことを、絶対に手放さないために。
彼女をこれ以上、傷つけないために。
幸せな、自分たちの未来のために。
コンペが迫る中、悠互は何度も父親にコンタクトを取った。
最初は勘当したのだから関わるなと相手にされず、何度も追い返された。
しかし、あの日約束したとおりにコンペへとまっしぐらに頑張る杷留を、毎晩腕の中で抱きしめる杷留を思うと、そのくらい何でもなかった。
彼女を幸せにするのは自分だ。
それができなければ、きっとまた杷留は自分から離れてしまう。
そんなのはごめんだ。
都路にあの日言われた言葉を戒めに、悠互はひたすら父親に連絡を続けた。
するとある時、父は連絡を寄越した。
【お前の作った広告を見せてみろ】
父が折れてくれたのは分かったが、まさか、自分の作った広告を父親に見せる日が来るなんて。
だけど、それで父が納得してくれるのならと、悠互は評価の高かった広告を父に送った。
もちろん、インターンで作った、あの広告も一緒に。
すると父は、再び連絡を寄越した。
【今さら三条家を関わらせるななんて、何があったんだ】
悠互は愛する人の存在を伝えた。
自分にとって、彼女がいかに大切であるかを。支えとなってくれているのかを。
【お前たちが想い合っているなら、考えてやらなくもない】
父の心変わりに、悠互は心底安堵した。
これで、杷留との未来を守ることが出来る。彼女との、幸せな未来を。
――そして今、本当にこうして彼女との未来を手に入れた。
父に問い詰められた時、勇気を出して『愛している』と答えてくれた彼女を、心の底から愛おしいと思う。
「杷留のいない未来は、もう考えられない」
たまらずに言葉にし、幸せそうに眠る彼女のおでこにキスを落とす。
ふと窓の外から、鈴の音が聞こえた気がした。
サンタクロースがいるとしたら、きっと今、間違いなく自分にくれたものがある。
悠互は愛しい彼女を、そっと胸に抱きしめた。
かけがえのない存在。
彼女を永遠に、自分が幸せにするのだと、胸に誓いを込めながら。
何度彼女を愛し尽くしただろう。
散々想いをぶつけた愛しい杷留を腕に抱き、悠互はその寝顔を眺めて微笑んだ。
三条家とは、ずっと決着をつけたいと思っていた。
そしてそれを実現するきっかけをくれたのも、彼女だなんて。
杷留が愛しくて仕方ない。
悠互は静かに寝息を立てる彼女の頬をそっと撫で、決意の日々を振り返る――。
杷留を自分の家に連れ戻したあの日、悠互は三条家のしがらみが離れることを決意した。
杷留のことを、絶対に手放さないために。
彼女をこれ以上、傷つけないために。
幸せな、自分たちの未来のために。
コンペが迫る中、悠互は何度も父親にコンタクトを取った。
最初は勘当したのだから関わるなと相手にされず、何度も追い返された。
しかし、あの日約束したとおりにコンペへとまっしぐらに頑張る杷留を、毎晩腕の中で抱きしめる杷留を思うと、そのくらい何でもなかった。
彼女を幸せにするのは自分だ。
それができなければ、きっとまた杷留は自分から離れてしまう。
そんなのはごめんだ。
都路にあの日言われた言葉を戒めに、悠互はひたすら父親に連絡を続けた。
するとある時、父は連絡を寄越した。
【お前の作った広告を見せてみろ】
父が折れてくれたのは分かったが、まさか、自分の作った広告を父親に見せる日が来るなんて。
だけど、それで父が納得してくれるのならと、悠互は評価の高かった広告を父に送った。
もちろん、インターンで作った、あの広告も一緒に。
すると父は、再び連絡を寄越した。
【今さら三条家を関わらせるななんて、何があったんだ】
悠互は愛する人の存在を伝えた。
自分にとって、彼女がいかに大切であるかを。支えとなってくれているのかを。
【お前たちが想い合っているなら、考えてやらなくもない】
父の心変わりに、悠互は心底安堵した。
これで、杷留との未来を守ることが出来る。彼女との、幸せな未来を。
――そして今、本当にこうして彼女との未来を手に入れた。
父に問い詰められた時、勇気を出して『愛している』と答えてくれた彼女を、心の底から愛おしいと思う。
「杷留のいない未来は、もう考えられない」
たまらずに言葉にし、幸せそうに眠る彼女のおでこにキスを落とす。
ふと窓の外から、鈴の音が聞こえた気がした。
サンタクロースがいるとしたら、きっと今、間違いなく自分にくれたものがある。
悠互は愛しい彼女を、そっと胸に抱きしめた。
かけがえのない存在。
彼女を永遠に、自分が幸せにするのだと、胸に誓いを込めながら。
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