【完結】帝都一の色男と純朴シンデレラ ~悲しき公爵様は愛しき花を探して~

朝永ゆうり

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8 文字と恋文と恋心

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 翌日、ハナは眠い目をこすりながらアーモンドの花弁を掃いていた。満開を迎えた木はより多くの花弁を落とす。それを少しずつ掃きながら、少しでも鷹保に見つからないようにと木の陰を小さく移動した。

 恋心を、自覚してしまった。しかしこの気持ちには蓋をするしかない。
 ハナは夜会が終わってしまったことで、また鷹保の話し相手にされることを危惧していた。

 夜会準備の一週間は、給仕の仕事を覚えるのに必死で鷹保の話し相手をする時間は無かった。もっとも、鷹保に会うことも無かったのだが。
 けれど、夜会が終わってしまえば元の日常が戻ってくる。鷹保に見つかってしまえば、有無を言わせず話し相手にされてしまうだろう。

(こんな気持ちで鷹保様の話し相手なんて、出来るわけがないわ)

 そう思っていたのに、昼食をとった後ハナはうっかりしていた。
 塀沿いに新たに花の種を巻いていたところを、鷹保に見つかってしまったのだ。
 
「精が出るねえ、おひいさん」

 ハナはビクリと大きく肩を震わせ、恐る恐る振り返る。鷹保はシルクハットを軽く上げ、屈んだままのハナに向かって会釈する。まるで令嬢にそうするように。

 ハナの鼓動は大きく跳ねるが、できるだけ平静を装って立ち上がった。

「何か御用でしょうか?」

 きっとガゼボにいざなわれるだろう、そうしたら何を話せば良いのだろう、いつものようにいられるかしらと頭の中でぐるぐる考えていると、鷹保は思いもよらないことを口にした。

「お使いを頼まれてほしいんだ」

 鷹保はそう言うと、ハナに向かって小さな巾着を差し出した。

「お使い、ですか……?」

 土で汚れていた手を慌てて前掛けで拭き、差し出された巾着を受け取る。ずっしりと重くて、硬貨が入っていることが分かった。

「チェリーを買ってきてほしいんだ。昨日の夜会で食べすぎてしまってね。ほら、瓶に入ったルビーみたいに赤い果実だよ」

 ハナは思い出した。十蔵の喫茶店で、鷹保が瓶入りの何かを購入していた。

「十蔵さんのお店……ですか?」

 少しの間を置いて、鷹保が「ああ」と言う。

「ほとんど出回っていないんだよ。あの、赤くてコロンとしたチェリーのシロップ漬け。マスターのところなら、いつでも売ってくれるからね。あの日もたまたまチェリーを買いに行ったのさ」

「で、でも……私、行けるでしょうか?」

「大丈夫だよ、おひいさん。屋敷を出てまっすぐ行ったところにある赤坂駅から、都電に乗って浅草まで行けばいい。余ったお金はお給金だと思ってつかっていいさ」

 鷹保は微笑みながら『淺草』という文字の書かれた紙をハナに渡し、「この漢字の駅で降りるんだよ」と指差した。ハナに「いいえ」という選択肢はないらしい。

「分かりました、行って参ります」

 ハナは胸元に巾着と紙ををしまう。くるりと門の方に向かおうとして、鷹保に呼び止められた。

「着替えてから向かうんだよ。マスターに、失礼のないようにね」

 はっとして自分の姿を見下ろした。先程まで土いじりをしていたハナの着物は裾も前掛けも汚れている。

「し、失礼いたしました!」

(恥ずかしい……!)

 ハナは顔が熱くなるのを感じながら慌てて使用人棟の自分の部屋へ駆ける。背後で鷹保がクスクスと笑う声が聞こえた。


 ハナが浅草で都電を降りると、煉瓦造りの二階建ての店が立ち並ぶ通りに出た。どうやら、お寺の参道らしい。
 前に訪れた時よりも遥かに活気に溢れ、そこかしこから威勢のいい売り子の声が聞こえる。前にマ訪れた時はまだ朝早く、店が開いていなかったのだ。

 ハナは鷹保に教えられた通り、3つ目の角を右に曲がった。そこに見覚えのある看板と二輪車を見つけ、やっと安心した。

 店の戸を開けると、カランカランとベルのなる音がする。以前も嗅いだ異国の飲み物の香りが鼻をくすぐった。

 店内では、何組かの紳士淑女が静かに茶を嗜んでいる。背の高い長椅子の座席には、学制と思しき学帽を被った男の子たちが何やら難しそうな議論に花を咲かせていた。
 かすかに店内に洒落た洋楽が流れていて、ハナはここが改めて帝都の茶屋であることを実感した。

「お、ハナちゃん。いらっしゃい」

 カウンターの向こう側から、皿を拭いていた十蔵に声をかけられた。
 以前ハナがココアを頂いた席が空いていて、十蔵は笑顔を浮かべ「どうぞ」と手のひらで座るよう指し示す。
 ハナがそこに腰掛けると、十蔵はハナの耳元で囁いた。

「また逃げ出してきたのかい?」

「ち、違います!」

 思わず大きな声を出し、ハナははっと店内を見回した。誰もハナを気にしていないようで、ほうと安堵の息を吐き出した。
 十蔵はクスクス笑っている。

「きょ、今日はお使いに来ました」

 いつもの声量でそう言って、ハナは懐から巾着を取り出した。硬貨を渡すと、十蔵はカウンターの下からチェリーの瓶を取り出す。

「まいどあり」

 十蔵はハナの前にその瓶を置く。中に詰められたチェリーという果物は、近くで見ると宝石のように赤く、輝いている。

(どんな味がするのだろう?)

 そんなことを思うけれど、鷹保のお使いなので食べることなど許されない。名残惜しいがハナは持ってきた風呂敷で丁寧に瓶を包んだ。

「ハナちゃん、せっかく来たんだ。何か食べていくかい?」

 十蔵はそう言って、ハナに品書きを手渡す。ハナが首をかしげると、十蔵ははっと品書きを引っ込めた。

(字が読めないことで、また気を使わせてしまったわ)

 ハナは複雑な気持ちになるけれど、もしまたこの店に来れたら頼もうと思っていたものはある。
 鷹保から、預かった硬貨のお釣りはお給金にして良いと聞いた。

「あの、アイスクリームが食べたいです」

「かしこまりました」

 十蔵は微笑んで、カウンターの中で手を動かし始める。ハナは両手で頬杖をついて、改めて店内を見回した。
 壁に貼られた広告らしき絵画には、洋装の男女が口に何かの棒を咥え、そこから煙が溢れている。文字が並んでいるが、それが読めないハナは帝都には不思議なものがあるんだな、と思った。

「タバコだよ」

 十蔵がハナの方に目配せをして言った。

「そこに小さな箱があるだろう? その中にマッチ棒が入ってる。タバコは火をつけて煙を嗜むものなんだ」

 へえ、とハナはカウンターの上の小さなかごに入れられていた箱を手に取る。

「良かったらひとつどうぞ。うちの広告だから」

 よく見ると、マッチの箱には喫茶店の表にある看板と同じ文字が並んでいる。

(これ、アイスクリイムと読むのね)

 ハナがまじまじと箱を眺めていると「はい、お待ちどうさま」と十蔵の声が響く。
 その声とともに、ガラス製の器に入った生成きなり色の物体が、目の前に現れる。

 玉のようなそれはとろりと艷やかな表面で、頂点には先程ハナが風呂敷に包んだ瓶の中身のような、コロンとした赤い宝石が乗っている。

「これが、アイスクリーム……」

「ああ。上の赤いのは、チェリーだよ」

 ハナは初めて見る甘い香りを放つそれに心を踊らせた。添えられた銀色のさじですくい、そうっと口に運ぶ。

(冷たい!)

 思っていたより大分冷たくて、ハナは思わずぶるっと震えた。それは、口の中で甘い香りを放ちながら、トロンと溶けてゆく。
 思わず目をつぶり、その舌触りを堪能した。

(なんて甘くて冷たくて、爽やかで美味しいの!?)

 店内を流れる音楽は、まるで口の中の幸せを体現するかのように陽気なものに変わった。

 ハナの様子に、十蔵は「そんなに美味しいか」とケラケラ笑った。

「はい、とっても」

「そりゃ店主冥利につきるなあ……」

 うっとりとしながら答えると、十蔵はまたクスクス笑った。

「でも早く食べねえと、全部溶けちまうよ」

 急いで食べるのは勿体ない。けれど、溶けてしまってはもっと勿体ない。帝都の食べ物は、甘くて儚いらしい。
 アイスクリームを全てさじで綺麗に口に運んだハナは、最後にチェリーを口に放った。

(これは……!)

 口の中にコロンと広がる甘み。すこしかじれば、酸味も相まって不思議な心地がした。

(これが、鷹保様の好きなお味なのね)

 想い人の好物と同じものを食べているという優越感、同じものを自分も美味しいと思えた喜び。
 幸せでいっぱいになるけれど、同時に胸を切なさが襲う。

 同じものを同じように美味しいと思えても、鷹保への想いは決して届かない。届かせてはいけない。
 甘くて儚いアイスクリームのようだと、ハナは手元に置いたままだったマッチの箱に目を向けた。

「帝都の、アイスクリーム……」

「アイスクリヰムは読めるようになったのか、嬉しいね」

 食べ終わったハナの前から器を下げながら、十蔵がハナに声をかけた。

「なあ、ハナちゃん。俺で良かったら、文字を教えようか?」

 ハナの顔を覗き込むように十蔵が言った。

「帝都で生きていくっていうのに、文字が読めないと不便だろう? 初めて覚えてくれた文字が店名だっていうのも嬉しいし、何よりアイスクリームをそんなに美味しそうに食べてくれた礼だよ」

「え、いいんですか!?」

 ハナはキョトンと十蔵を見つめた。

「ああ、いいよ。一度『先生』って呼ばれてみたかったんだ」

 十蔵はケラケラ笑う。

「じゃあ、よろしくお願いします、先生」

 ハナは笑いながら、その場で深く頭を下げた。


 ハナは屋敷に戻ると、ガゼボで横になり空を仰いでいた鷹保にチェリーの瓶を差し出した。

「ありがとう、おひいさん」

 鷹保は身体を起こす。

「ところで、おひいさんはどうしてそんなに嬉しそうなんだい?」

 意識はしていなかったが、どうやらウキウキしていたらしい。ハナは身を引き締めて「すみません」と鷹保に謝った。

 今晩、十蔵は店を閉めたら鷹保邸に迎えに行くとハナに言ってくれた。

(もうすぐ、私も文字が読めるようになる!)

 ハナはまた頬が垂れそうになって、慌てて顔を釣り上げた。

「何かいいことがあったのかな?」

 鷹保はクスクス笑った。


 今日の仕事を済ませ、使用人室で夕飯をいただく。リサに外出をしたいと言うと、執事長の許可を取ればいつでも可能だと言われたので、夕飯のあとは執事長の部屋を訪れた。

 無事に許可を得て、ハナは夜の星が輝く鷹保邸の前で十蔵を待っていた。正面だと目立つからという理由で、場所は前にハナを拾ってくれた松の木の下だ。

「待たせたね、ハナちゃん」

 十蔵がそう言いながら二輪車で現れると、ハナはすぐにその後ろに腰掛ける。以前も乗ったので、覚えている。ハナはすぐに十蔵の腰に手を回した。

「お願いしますね、先生」

 ハナが言うと、十蔵は二輪を漕ぎ出した。

 夜の帝都の街は、街灯や店の看板が輝く。カラフルに光る看板はネオンという光なのだと、十蔵が二輪を漕ぎながら教えてくれた。

 どことなく妖艶で、大人な街だとハナは思った。昼間の帝都もハナの育った村とは全然違うが、夜の帝都はまた違う顔を持っている。

 やがて喫茶店につくと、ハナは昼間も座ったカウンターに座るよう十蔵に促された。そこには、仮名文字の書かれた紙や本が置かれている。
 十蔵が自分のために用意してくれたのだと思うと、胸が熱くなる。

「先生、ありがとうございます」

 ハナは座る前に、隣にいた十蔵に深く頭を下げた。
 十蔵はケラケラ笑いながら、ハナよりも早く隣の椅子に腰掛けた。

「さあ、おいで。生徒さん」


 十蔵の教え方はおもしろく、わかりやすかった。ハナはその日のうちに平仮名と片仮名を全て覚えることが出来た。自分の名前を渡された鉛筆で紙に記すことができて、ハナはとても嬉しくなった。

「普段から目にすることもあるだろうからね、ハナちゃんの努力の賜物だよ」

 十蔵はそう言ってハナを褒めたが、ハナは十蔵に頭が上がらない。

「じゃあ、そろそろお帰りかな。続きはまた明日。送るよ」

 十蔵はそう言って立ち上がる。
 門限までに帰らなくてはならないと、執事長に言われていたのだ。

「あの、これお借りしていいですか?」

 ハナはカウンターに置かれた50音の表を指差す。十蔵が頷いたのを確認して、折りたたんで懐にしまった。

「復習もするのか。うちの生徒は優秀優秀!」

 十蔵はそう言いながら、優しくハナに微笑んだ。


 鷹保邸の前で十蔵と別れ使用人棟に戻ると、リサがベッドに寝転び何かの本を読んでいた。

「おかえりなさい、何処へ行っていたの?」

 リサは身体を起こすとベッドの縁に腰を掛け、ニヤニヤしながらハナに問う。

「ちょ、ちょっと……ね」

 文字が読めないだなんて、恥ずかしくて言えない。けれど、文字が読めるようになって嬉しくて、ハナの頬はだらしなく垂れる。

「あら、その顔は……殿方と逢引かしら?」

 リサがハナの顔を覗き込む。

「ち、違いますっ!」

 ハナは急いで否定して、寝支度を整える。リサは「え~?」と面白そうに言うが、やがて自分のベッドに戻っていった。

「ああ、そうだリサさん」

 ハナはリサの机の上をちらりと見てから、声をかけた。「何?」と聞き返されて、ハナはリサの机に置かれた本を指差した。

「これ、お借りしてもいいですか?」

 ハナは色々なものを読んでみたいと思った。リサの持っている本は、どれも表紙に素敵な少女の絵が描いてある。

「ええ、いいわよ。最新刊じゃないけれど、それでも良ければ」

 リサは適当に言うと、手元の本に視線を戻した。
 ハナは可愛らしい洋装の少女が描かれた本を一冊手に取ると、自分の机につきさっそく本を開く。

 本の文には、漢字も多かったが全てにルビが振ってある。ハナはこれなら読めると、頬を垂らしながら本の世界に入っていった。


 どれくらいたっただろう。リサが「そろそろ明かりを落としていい?」と聞いてきて、ハナははっと顔を上げた。

「ごめんなさい、読み込んでしまって!」

 ハナが慌てて声の方を向くと、リサは思ったよりも近くにいて、ハナの手元を覗き込んでくる。

「へえ、恋文の書き方。……やっぱり、いい殿方がいるんじゃない!」

 リサはニヤニヤと笑いながら、ハナの肩をツンツンと突く。

(これ、恋文の指南書だったんだ!)

 ハナはどうりで『コイ』だの『ホオガマッカニ』だの書いてあるわけだと悟ったが、同時に他人の書いた恋文を覗いてしまったような恥ずかしさに顔が熱くなった。
 リサはふふふっと笑って照明を落とす。

「夢の中でも想い人に会えるといいわね」

 リサはそう言って、ベッドに潜り込む。ハナも急いでベッドに潜り込んだが、熱を上げた頭ではうまく眠りにつけない。
 リサの「おやすみ」代わりの言葉に、脳内に鷹保の顔がちらつく。

(もしも鷹保様に恋文をしたためるなら、どんな内容がいいかしら……?)

 そんな事を考えて、慌てて頭をブンブンと振った。

 叶わない恋に期待などしてはいけない。けれど、文字の持つ大きな可能性にハナはやっぱり嬉しくなって、ニヤけながら目を閉じた。
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