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第59話 声が溶けている ※後編
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決して綺麗な場所ではないのに。それでも、ロスカの大きな舌で実を舐められてしまうと、フレイアは何も考えれなくなってしまった。下の口が閉まっては開いているのもわかるくらいに、感じてしまうのだ。自分の中に疼き始める熱で夢中だったが、ロスカも苦しそうに息を吐いている。彼の中の熱も、同じように彼を苦しめているのだろうか。
「何か考えているな」
微弱な刺激に浮かされていただけだった。でも、ロスカには考え事をしていたように思われたらしく、硬くなった見に歯が立てられてしまった。フレイアの嬌声にも近い悲鳴が上がる。
「ちが、あっ、考えて、ませんっ」
前歯で実を柔らかく挟まれ、フレイアは足の先を思わず震わせた。下の口は閉まったまま開かない。は、は、と短い息が漏れる。もしかしたら、もしかしたら。噛まれただけで達してしまったのだろうか。
「ああっ!ロスカ、そんなに擦っちゃ、だめっ」
そうらしい。歯が離れた後の実を指で擦られると堪え難い熱が広がっていった。堪え難いはずなのに、指で擦られれば擦られる程、蜜は溢れ、太ももの付け根までびしょびしょになってしまった。
「ロスカ、もう」
フレイアの目は潤み、これ以上愛でるのはやめてほしい、と懇願してきた。
「そんな声でねだられても意味はないぞ」
「私、もう、これ以上」
「俺はもっと堪えられない。苦しくてたまらない。受け入れてくれ、フレイア」
先日受け入れたばかりの、肉杭は既に大きく硬くなっていた。そして、その熱くて丸い先は透明に濡れている。この間がどれ程濡れていたか思い出せないが、多分、この間よりももっと濡れているようだった。
「悪いようにはしない」
火照るような体を覆う衣服を脱いでから、ロスカはフレイアの下の口に杭の先をあてがった。丸い先から、すぼまった部分だけを浅く出しては入れる動きを繰り返した。くちゅ、と先に吸い付く音が部屋に響く。一度、受け入れた筈なのにフレイアは少しだけ恐ろしくなった。あの時の痛みがまたあったら、と。
「フレイア」
恐ろしさが顔に出たのだろう。ロスカは優しく彼女に口づけをした。そして、そのまま、杭を中へと進ませてきた。一気に奥まで入れられ、フレイアはああ、と仰け反り返った。背中が弓なりになると、ロスカはベッドと背中の間に腕を回した。抱きすくめられ、フレイアはすっかり彼の腕の中に閉じ込められた。
「ロスカ、まだっ、だめ、そんなに激しくっ」
まだ果肉は馴染んでいない。馴染んでいないのに、ロスカは腰を動かし始めてしまったのだ。与えられるには大きすぎる熱に、フレイアは目を瞑った。瞑っても瞳の中で星がいくつも弾け、彼女はロスカの背中に爪を立てた。この間残した爪痕は、きっと、ようやく消える頃なのに。
「フレイア、もっと、もっと俺の名前を呼んでくれ。声を聞かせてくれ」
はあ、と吐息混じりに願い焦がれ、フレイアの果肉は思わず強く杭を締め上げた。
「っ、そんなにきつく、するな」
咆哮を上げてはならない、と理解しているような堪えるような声だ。自分のせいで彼は苦しんでいる。悩ましげに眉頭を寄せながらも自分を求めているのだ。そんな様にフレイアがそそられない訳もなく。彼女はロスカが酷く愛おしく思えた。
「ロスカ・・・ロスカ。私の、王子様」
首にあった手が頭に回り、フレイアの手が彼の髪の中に優しく沈む。はあ、と先程よりも重いため息が耳にかかった。
「もうだめだ」
背中の下にあった腕が腰の方へ降りてくる。そして、骨盤を握られるようにして高く腰を上げられてしまった。吊り橋のように、下半身を高くされたせいで、彼の熱杭がもっと奥へと入り込んだ。
「あっあっ、ロスカ、こんなっ、あっ奥にっ」
フレイアのどろどろに溶けた甘い声と、繋がった場所から水浸しになった音だけが響く。ロスカは彼女に語り掛ける余裕もないらしい。苦しそうな吐息が彼女の甘い声に混じるくらいだ。やめて、と言ってもやめてくれないだろう。勿論、フレイアはやめてとは言うつもりはない。
「突くたびに、溢れてくる」
「いっちゃ、んうっぅ」
恐ろしい程に蜜が溢れている。奥を突かれれば突かれるほど、蜜が溢れてくるのだ。そして、下腹部で溜まった熱を放ちたい、とフレイアは頭を後ろへと逸らした。
「ロスカ、お願い、もう、私、だめ」
「俺もだ。もう、これ以上は、フレイアの熱で焼き切れそうだ」
腰が更に引き寄せられると、腰の抽出が早くなった。蜜の音などもう聞こえない。フレイアは自分の声以外聞こえなかったのだ。それくらい、大きく喘いでしまったという事である。
「フレイア、俺を見てくれ」
「っ、ロスカ、あっあ、あ、いっちゃう」
「見たまま、見たままいくんだ」
ぐり、と奥を抉るように腰を動かされた時だった。フレイアの下肢が震えた。叫びそうな声を堪えるも、漏れ出した声は泣きそうな喘ぎ声であった。ロスカの熱い丸の先をしっかりと、果肉は吸い付いて離さない。そして、ロスカも程なくして、下腹部で疼いていた白い熱を放った。
「何か考えているな」
微弱な刺激に浮かされていただけだった。でも、ロスカには考え事をしていたように思われたらしく、硬くなった見に歯が立てられてしまった。フレイアの嬌声にも近い悲鳴が上がる。
「ちが、あっ、考えて、ませんっ」
前歯で実を柔らかく挟まれ、フレイアは足の先を思わず震わせた。下の口は閉まったまま開かない。は、は、と短い息が漏れる。もしかしたら、もしかしたら。噛まれただけで達してしまったのだろうか。
「ああっ!ロスカ、そんなに擦っちゃ、だめっ」
そうらしい。歯が離れた後の実を指で擦られると堪え難い熱が広がっていった。堪え難いはずなのに、指で擦られれば擦られる程、蜜は溢れ、太ももの付け根までびしょびしょになってしまった。
「ロスカ、もう」
フレイアの目は潤み、これ以上愛でるのはやめてほしい、と懇願してきた。
「そんな声でねだられても意味はないぞ」
「私、もう、これ以上」
「俺はもっと堪えられない。苦しくてたまらない。受け入れてくれ、フレイア」
先日受け入れたばかりの、肉杭は既に大きく硬くなっていた。そして、その熱くて丸い先は透明に濡れている。この間がどれ程濡れていたか思い出せないが、多分、この間よりももっと濡れているようだった。
「悪いようにはしない」
火照るような体を覆う衣服を脱いでから、ロスカはフレイアの下の口に杭の先をあてがった。丸い先から、すぼまった部分だけを浅く出しては入れる動きを繰り返した。くちゅ、と先に吸い付く音が部屋に響く。一度、受け入れた筈なのにフレイアは少しだけ恐ろしくなった。あの時の痛みがまたあったら、と。
「フレイア」
恐ろしさが顔に出たのだろう。ロスカは優しく彼女に口づけをした。そして、そのまま、杭を中へと進ませてきた。一気に奥まで入れられ、フレイアはああ、と仰け反り返った。背中が弓なりになると、ロスカはベッドと背中の間に腕を回した。抱きすくめられ、フレイアはすっかり彼の腕の中に閉じ込められた。
「ロスカ、まだっ、だめ、そんなに激しくっ」
まだ果肉は馴染んでいない。馴染んでいないのに、ロスカは腰を動かし始めてしまったのだ。与えられるには大きすぎる熱に、フレイアは目を瞑った。瞑っても瞳の中で星がいくつも弾け、彼女はロスカの背中に爪を立てた。この間残した爪痕は、きっと、ようやく消える頃なのに。
「フレイア、もっと、もっと俺の名前を呼んでくれ。声を聞かせてくれ」
はあ、と吐息混じりに願い焦がれ、フレイアの果肉は思わず強く杭を締め上げた。
「っ、そんなにきつく、するな」
咆哮を上げてはならない、と理解しているような堪えるような声だ。自分のせいで彼は苦しんでいる。悩ましげに眉頭を寄せながらも自分を求めているのだ。そんな様にフレイアがそそられない訳もなく。彼女はロスカが酷く愛おしく思えた。
「ロスカ・・・ロスカ。私の、王子様」
首にあった手が頭に回り、フレイアの手が彼の髪の中に優しく沈む。はあ、と先程よりも重いため息が耳にかかった。
「もうだめだ」
背中の下にあった腕が腰の方へ降りてくる。そして、骨盤を握られるようにして高く腰を上げられてしまった。吊り橋のように、下半身を高くされたせいで、彼の熱杭がもっと奥へと入り込んだ。
「あっあっ、ロスカ、こんなっ、あっ奥にっ」
フレイアのどろどろに溶けた甘い声と、繋がった場所から水浸しになった音だけが響く。ロスカは彼女に語り掛ける余裕もないらしい。苦しそうな吐息が彼女の甘い声に混じるくらいだ。やめて、と言ってもやめてくれないだろう。勿論、フレイアはやめてとは言うつもりはない。
「突くたびに、溢れてくる」
「いっちゃ、んうっぅ」
恐ろしい程に蜜が溢れている。奥を突かれれば突かれるほど、蜜が溢れてくるのだ。そして、下腹部で溜まった熱を放ちたい、とフレイアは頭を後ろへと逸らした。
「ロスカ、お願い、もう、私、だめ」
「俺もだ。もう、これ以上は、フレイアの熱で焼き切れそうだ」
腰が更に引き寄せられると、腰の抽出が早くなった。蜜の音などもう聞こえない。フレイアは自分の声以外聞こえなかったのだ。それくらい、大きく喘いでしまったという事である。
「フレイア、俺を見てくれ」
「っ、ロスカ、あっあ、あ、いっちゃう」
「見たまま、見たままいくんだ」
ぐり、と奥を抉るように腰を動かされた時だった。フレイアの下肢が震えた。叫びそうな声を堪えるも、漏れ出した声は泣きそうな喘ぎ声であった。ロスカの熱い丸の先をしっかりと、果肉は吸い付いて離さない。そして、ロスカも程なくして、下腹部で疼いていた白い熱を放った。
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