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第47話 それは熱いもの ※
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首筋や、胸元に降りてくる口づけをしながらもロスカは器用にフレイアの肌着を脱がした。
彼も同じように、シャツを脱ぐ。
胸元の部分はフレイアが力一杯握ったせいで、皺だらけである。
鍛え上げられた体が露になり、フレイアはどきどきした。自分よりも大きく、強い力が出せる体だ。
どんなに抵抗しても押さえつけられてしまうだろう。
「俺には触れてくれないのか」
じっと、見つめていたのがバレたてしまった。
フレイアは恐る恐る、彼の胸元へ手を伸ばした。自分の脂肪だけの胸とは違って、硬い。
触り方がよくわからず、筋肉の隙間に指を這わせてみる。
「こそばゆいな」
そうなの?とフレイアが手を止めた。
でも止めて欲しかったわけではないらしく、手を取られて指先を愛おしげに口づけをしてくる。
「・・・声が出なくても問題がないと言ったのを覚えてるな」
質問ではない。確認するような声音だ。ロスカは彼女の指の付け根から指の先まで舌を這わせた。そして、その手を誘うようにして服越しに自身の硬くなった物に触れさせた。
あ、とフレイアは恥ずかしくなり手を引こうとしたが、引けない。彼に手を押さえつけられているからだ。
「声が出たら、どうなるだろうな」
ロスカはフレイアの手を持って、そのままスラックスの中に滑り込ませる。
今まで触れた事も、想像もした事がない物だ。硬く、血が集まっているようで少しだけ熱い。彼女程ではないが、先は濡れている。
「華奢な手だ」
フレイアの手を解放すると、彼はスラックスから彼女が触れていた物を取り出した。
腹の方へ反り返るように立ち上がっている。恥ずかしさと、恐ろしさから彼女は目を逸らした。
「フレイア」
覆いかぶさられ、耳元で熱っぽく名前を呼ばれる。耳の軟骨の部分を優しく噛まれた。こんなにも熱に浮かされても、ロスカは昨夜、首に手をかけた事が忘れられないらしい。見えない傷跡を癒すように、舌を這わせるのだ。
一度は落ち着いた筈の熱が、フレイアの中で蘇る。もどかしく、下腹部が疼いて腰が揺れてしまう。
こんなのはしたない。
そう思っていても、やめられなかった。ロスカの熱杭が、彼によって大きくなった実に擦れるからだ。一度覚えては忘れられない感覚である。生まれて初めて、甘いジュースを飲んだ時のように、また、あの感覚の中に落ちてしまいたい。フレイアは恥ずかしさと自身の新たな欲の合間で揺れた。
「淫らだな」
言わないで、とフレイアがロスカの口元を手で押さえる。けれども、彼の方が何枚も上手で、掌をべろりと舐められてしまった。驚き手を離せば、悪戯好きな少年のように彼は笑っている。
挿入もしないまま、ロスカは彼女の蜜を自身の熱杭に塗すように腰を動かす。
フレイアも、もどかしい熱の波に悶えながらそれを受け入れた。けれども、彼女の実がしっかりと硬くなる前にそれは終わってしまう。
「力を抜いて。痛かったら、爪を立てて教えてくれ」
嘘、とフレイアは言った。
その言葉にロスカは自嘲気味に笑い、こう付け足した。
「今度は止める」
蜜で濡れた熱杭の先を、下の小さな口にあてがう。焦る気持ちを抑えながら、ロスカはゆっくりと腰を進めた。
「痛いか」
早速、手の甲に爪が立つ。止めてくれないかもしれない、と不安だったが確かに腰を止めた。そして、浮いているフレイアの爪先を捉え、口づけをした。夫とはいえ、一つの国を治める男である。
こんな事させて良いのかしら。
彼女はなんだか後ろめたさを感じてしまった。
感じつつも、今日は彼の優しさに身を預けたかった。昨夜は恐ろしい思いをしたのだから。
彼も同じように、シャツを脱ぐ。
胸元の部分はフレイアが力一杯握ったせいで、皺だらけである。
鍛え上げられた体が露になり、フレイアはどきどきした。自分よりも大きく、強い力が出せる体だ。
どんなに抵抗しても押さえつけられてしまうだろう。
「俺には触れてくれないのか」
じっと、見つめていたのがバレたてしまった。
フレイアは恐る恐る、彼の胸元へ手を伸ばした。自分の脂肪だけの胸とは違って、硬い。
触り方がよくわからず、筋肉の隙間に指を這わせてみる。
「こそばゆいな」
そうなの?とフレイアが手を止めた。
でも止めて欲しかったわけではないらしく、手を取られて指先を愛おしげに口づけをしてくる。
「・・・声が出なくても問題がないと言ったのを覚えてるな」
質問ではない。確認するような声音だ。ロスカは彼女の指の付け根から指の先まで舌を這わせた。そして、その手を誘うようにして服越しに自身の硬くなった物に触れさせた。
あ、とフレイアは恥ずかしくなり手を引こうとしたが、引けない。彼に手を押さえつけられているからだ。
「声が出たら、どうなるだろうな」
ロスカはフレイアの手を持って、そのままスラックスの中に滑り込ませる。
今まで触れた事も、想像もした事がない物だ。硬く、血が集まっているようで少しだけ熱い。彼女程ではないが、先は濡れている。
「華奢な手だ」
フレイアの手を解放すると、彼はスラックスから彼女が触れていた物を取り出した。
腹の方へ反り返るように立ち上がっている。恥ずかしさと、恐ろしさから彼女は目を逸らした。
「フレイア」
覆いかぶさられ、耳元で熱っぽく名前を呼ばれる。耳の軟骨の部分を優しく噛まれた。こんなにも熱に浮かされても、ロスカは昨夜、首に手をかけた事が忘れられないらしい。見えない傷跡を癒すように、舌を這わせるのだ。
一度は落ち着いた筈の熱が、フレイアの中で蘇る。もどかしく、下腹部が疼いて腰が揺れてしまう。
こんなのはしたない。
そう思っていても、やめられなかった。ロスカの熱杭が、彼によって大きくなった実に擦れるからだ。一度覚えては忘れられない感覚である。生まれて初めて、甘いジュースを飲んだ時のように、また、あの感覚の中に落ちてしまいたい。フレイアは恥ずかしさと自身の新たな欲の合間で揺れた。
「淫らだな」
言わないで、とフレイアがロスカの口元を手で押さえる。けれども、彼の方が何枚も上手で、掌をべろりと舐められてしまった。驚き手を離せば、悪戯好きな少年のように彼は笑っている。
挿入もしないまま、ロスカは彼女の蜜を自身の熱杭に塗すように腰を動かす。
フレイアも、もどかしい熱の波に悶えながらそれを受け入れた。けれども、彼女の実がしっかりと硬くなる前にそれは終わってしまう。
「力を抜いて。痛かったら、爪を立てて教えてくれ」
嘘、とフレイアは言った。
その言葉にロスカは自嘲気味に笑い、こう付け足した。
「今度は止める」
蜜で濡れた熱杭の先を、下の小さな口にあてがう。焦る気持ちを抑えながら、ロスカはゆっくりと腰を進めた。
「痛いか」
早速、手の甲に爪が立つ。止めてくれないかもしれない、と不安だったが確かに腰を止めた。そして、浮いているフレイアの爪先を捉え、口づけをした。夫とはいえ、一つの国を治める男である。
こんな事させて良いのかしら。
彼女はなんだか後ろめたさを感じてしまった。
感じつつも、今日は彼の優しさに身を預けたかった。昨夜は恐ろしい思いをしたのだから。
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