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第14話 牙は敵にだけ向ければ良い
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涙を掬い上げるような、そんな口づけであった。
優しく、上唇を啄まれたのだ。フレイアの涙ははた、と止まってしまった。口づけをしておいてなんだが、ロスカもロスカで、自身のした事がわかっていなかったらしい。唇を離した後、彼女を見つめる彼の瞳は動揺しているようだった。黙ったまま何も言わず、瞬きだけを繰り返すばかりであった。そして、歯切れが悪そうにこう告げた。
「・・・涙で頬が凍る前に、城に戻ろう」
ロスカはフレイアをゆっくりと立たせてから、初めて出会った時のように一つの馬に乗った。
婚姻の儀の時の口づけしか知らなかったフレイアは何も考えられなくなってしまった。城に戻る頃には彼らも、近衛兵達も雪で白く染まっていた。侍女長がお妃様、と駆け寄る。彼女は直ちに部屋に連れていかれてしまった。ロスカは本当はもっと聞かねばならない事があったのだが、思考が追いつかなかった。彼の妻の方が大変そうであるが。
◇ ◇ ◇
「わたくしの監督不足ですわ、陛下」
侍女長が両手で顔を覆って落ち込んだ。
今般の事件は、炎帝に対する恨みによるものであった。ロスカにしてみれば要らぬ置き土産である。
聞けば、男と掃除係の女は夫婦で、二人の両親は炎帝の圧政によって命を落としたのだ。領主の度重なる課税に、食べ物まで奪われ冬の間に餓死したと言うものだった。
その供述にロスカは責めれる立場ではない、と頭を抱えた。また、こうして恨みを買うことも珍しくない。長い亡命生活の間、臣下には嫌という程注意をされたし、第二王子だと気づかれた時には子ども等と関係なく、あからさまに嫌悪を向けられる事もあった。
「あの兵士は、陛下のお父様が亡くなった後から行方をくらましていたのですよ。兵服を返す規則にも従わず。機会を狙っていたのかもしれませんね」
ロスカは報告に上がった近衛兵の話を聞き、ため息をついた。憎悪の対象が本人に付随する人間にも向けられる事を、ロスカはよく理解していた。
「どう処分なさいますか」
父親であれば、すぐに彼らを処刑にしていただろう。なんなら、あの場で射殺していてもおかしくなかった。こちらに牙を剥く人間はどんな理由あれど、敵なのだ。
『牙を向けられたら、その牙ごと使えなくしてやれ』
亡き父親の言葉が思い出される。
父親は炎帝として、自身に歯向かうものは誰一人許さなかった。父親の行動も理解は出来る。ただでさえよく思われなかった彼が、あれ以上の反感を抑えるには恐ろしさで封じ込めるしかなかったのだ。だが、ロスカは父親のような国王にはなりたくない。国王としても、一人の人間としても。猜疑心に身体中を冒され、自ら身を滅ぼしていく運命を辿りたくないのだ。
「・・・良い推薦状を出してやれ。彼らの両親に墓はあるのか。なければ、それも手配してくれ」
近衛兵と侍女長は顔を合わせた。
「よろしいのですか、陛下」
「今一度知らせろ。城から出たい者には良い推薦状を出す。平穏を保てぬ者はそれを握りしめ出て行けと」
ロスカの指示は迅速に処理された。
自身の執務室の窓から、近衛兵に連行されて城門へ向かう夫婦を眺める。頭の中で、二人を順番に撃つ姿を想像しながら。赤くあたたかな血が雪を溶かすだろう。遺体を処理する時に引きずると、雪に血痕が残る。でも、今日の雪の強さであれば今夜中には消えるだろう、など。父親と同じ運命は辿りたくない。そう願うのに、ロスカは自身の中で蔓延る黒い蔦の剥がし方がわからないのだ。
『ロスカ、お前にはわかるまい。この、黒い蔦が覆う苦しさを。心臓の鼓動すら聞こえぬのだ。』
父親の瞳は恐ろしかった。大きく窪み、目の下にはいつも大きなクマが住んでいる。
心の内で張り詰めたものが堪えきれないらしく、それが瞳から溢れできそうな程だったのをよく覚えている。
父親のようにはならない、幼いながらそう思っては、亡き兄とはよく話したし、自身にも誓った。なのに、亡命生活を経てから、父親の形をした影がやたらついてまわるのだ。陽の光の元に出てからは次第に濃くなり、影が重くなった。フレイアを見つけた時に破裂しそうな怒りを感じたように、時々感情が抑えれないのだ。
暴発するような、激しい怒りが、苛立ちが渦巻いていた。ロスカはこの感情の答えだけは、はっきりとわかっていた。
自分以外の人間のせいで、父親のせいで我慢を強いられていたという事によるものだと。望むなら、朗らかな家族のもと生まれたかった。誰からの恨みも買わず、自由な鳥のように羽を伸ばして過ごしたかった。人を疑わずに、息を潜めずに生きていたかった。何故、父親は自分にこんな望まれない置き土産を残したのだ。
「ロスカ様、指の関節が泣きますぞ」
親しみのある臣下の声が彼の手の動きを止めた。いつの間にか机を指の第二関節で叩いていたらしい。
「入れ、と言ったか」
「何度もノックしましたとも。うっかり、小石で頭をぶつけてないか心配になったのです」
棘のある言葉だったが、臣下は気にしていないようで、皮肉を返してきた。
「どうした」
「フレイア様のお部屋に行かれたらどうでしょうか。侍女長によれば、酷く落ち込まれているそうです」
それもそうだ、と部屋を出ようとした時、臣下はまた一言彼に進言をした。
「まずは叱るのではなく、優しく、彼女を抱きしめてあげるのです」
優しく、上唇を啄まれたのだ。フレイアの涙ははた、と止まってしまった。口づけをしておいてなんだが、ロスカもロスカで、自身のした事がわかっていなかったらしい。唇を離した後、彼女を見つめる彼の瞳は動揺しているようだった。黙ったまま何も言わず、瞬きだけを繰り返すばかりであった。そして、歯切れが悪そうにこう告げた。
「・・・涙で頬が凍る前に、城に戻ろう」
ロスカはフレイアをゆっくりと立たせてから、初めて出会った時のように一つの馬に乗った。
婚姻の儀の時の口づけしか知らなかったフレイアは何も考えられなくなってしまった。城に戻る頃には彼らも、近衛兵達も雪で白く染まっていた。侍女長がお妃様、と駆け寄る。彼女は直ちに部屋に連れていかれてしまった。ロスカは本当はもっと聞かねばならない事があったのだが、思考が追いつかなかった。彼の妻の方が大変そうであるが。
◇ ◇ ◇
「わたくしの監督不足ですわ、陛下」
侍女長が両手で顔を覆って落ち込んだ。
今般の事件は、炎帝に対する恨みによるものであった。ロスカにしてみれば要らぬ置き土産である。
聞けば、男と掃除係の女は夫婦で、二人の両親は炎帝の圧政によって命を落としたのだ。領主の度重なる課税に、食べ物まで奪われ冬の間に餓死したと言うものだった。
その供述にロスカは責めれる立場ではない、と頭を抱えた。また、こうして恨みを買うことも珍しくない。長い亡命生活の間、臣下には嫌という程注意をされたし、第二王子だと気づかれた時には子ども等と関係なく、あからさまに嫌悪を向けられる事もあった。
「あの兵士は、陛下のお父様が亡くなった後から行方をくらましていたのですよ。兵服を返す規則にも従わず。機会を狙っていたのかもしれませんね」
ロスカは報告に上がった近衛兵の話を聞き、ため息をついた。憎悪の対象が本人に付随する人間にも向けられる事を、ロスカはよく理解していた。
「どう処分なさいますか」
父親であれば、すぐに彼らを処刑にしていただろう。なんなら、あの場で射殺していてもおかしくなかった。こちらに牙を剥く人間はどんな理由あれど、敵なのだ。
『牙を向けられたら、その牙ごと使えなくしてやれ』
亡き父親の言葉が思い出される。
父親は炎帝として、自身に歯向かうものは誰一人許さなかった。父親の行動も理解は出来る。ただでさえよく思われなかった彼が、あれ以上の反感を抑えるには恐ろしさで封じ込めるしかなかったのだ。だが、ロスカは父親のような国王にはなりたくない。国王としても、一人の人間としても。猜疑心に身体中を冒され、自ら身を滅ぼしていく運命を辿りたくないのだ。
「・・・良い推薦状を出してやれ。彼らの両親に墓はあるのか。なければ、それも手配してくれ」
近衛兵と侍女長は顔を合わせた。
「よろしいのですか、陛下」
「今一度知らせろ。城から出たい者には良い推薦状を出す。平穏を保てぬ者はそれを握りしめ出て行けと」
ロスカの指示は迅速に処理された。
自身の執務室の窓から、近衛兵に連行されて城門へ向かう夫婦を眺める。頭の中で、二人を順番に撃つ姿を想像しながら。赤くあたたかな血が雪を溶かすだろう。遺体を処理する時に引きずると、雪に血痕が残る。でも、今日の雪の強さであれば今夜中には消えるだろう、など。父親と同じ運命は辿りたくない。そう願うのに、ロスカは自身の中で蔓延る黒い蔦の剥がし方がわからないのだ。
『ロスカ、お前にはわかるまい。この、黒い蔦が覆う苦しさを。心臓の鼓動すら聞こえぬのだ。』
父親の瞳は恐ろしかった。大きく窪み、目の下にはいつも大きなクマが住んでいる。
心の内で張り詰めたものが堪えきれないらしく、それが瞳から溢れできそうな程だったのをよく覚えている。
父親のようにはならない、幼いながらそう思っては、亡き兄とはよく話したし、自身にも誓った。なのに、亡命生活を経てから、父親の形をした影がやたらついてまわるのだ。陽の光の元に出てからは次第に濃くなり、影が重くなった。フレイアを見つけた時に破裂しそうな怒りを感じたように、時々感情が抑えれないのだ。
暴発するような、激しい怒りが、苛立ちが渦巻いていた。ロスカはこの感情の答えだけは、はっきりとわかっていた。
自分以外の人間のせいで、父親のせいで我慢を強いられていたという事によるものだと。望むなら、朗らかな家族のもと生まれたかった。誰からの恨みも買わず、自由な鳥のように羽を伸ばして過ごしたかった。人を疑わずに、息を潜めずに生きていたかった。何故、父親は自分にこんな望まれない置き土産を残したのだ。
「ロスカ様、指の関節が泣きますぞ」
親しみのある臣下の声が彼の手の動きを止めた。いつの間にか机を指の第二関節で叩いていたらしい。
「入れ、と言ったか」
「何度もノックしましたとも。うっかり、小石で頭をぶつけてないか心配になったのです」
棘のある言葉だったが、臣下は気にしていないようで、皮肉を返してきた。
「どうした」
「フレイア様のお部屋に行かれたらどうでしょうか。侍女長によれば、酷く落ち込まれているそうです」
それもそうだ、と部屋を出ようとした時、臣下はまた一言彼に進言をした。
「まずは叱るのではなく、優しく、彼女を抱きしめてあげるのです」
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