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まさに俺の頭に届く瞬間だった。
気絶覚悟でそれを呆然と見ていたとき、脇から真白な腕が、俺の頭に届くはずだったベブズを受け止めていた。
「……マスターに向かって何してやがるですか、この外道」
冷めた声でそう言ったとき、魔人は勢いよく立ち上がり、本居島先生を蹴り飛ばした。
もちろん、死なない程度の威力だろうが、それでも体育館の壁にぶち当たるところを見ると、それほどの威力だと言うことか。
「マスターの痛みは、私が千倍で返してやるですから、覚悟するですよ!」
びしぃっ、と魔人は指を本居島先生に指す。
というか……。
「お、おま、お前……」
どもって、自分でも何を言っているのか分からない感じに混乱していた。
ええ? だってさっきあいつは腹から血がどばどば出ていて、それなのに今は何もなかったかのように平然と本居島先生を蹴り飛ばしてそんで立ち上がって決めぜりふと決めポーズっぽいのを言っててええ――!?
魔人はぺろっ、と舌を出し、お茶目な顔して、
「ご心配をおかけしてすみませんです、マスター」
「ご心配どころじゃねぇぇ――――――――――――――――――――――――――!」
魔人からベブズをぶんどり、そのまま勢いで、
ごっちん。
「いったぁぁぁぁ――――――――――――――――――――――――!」
毎度おなじみベブズを使って殴り、その場にうずくまる魔人。
「お、おが……おがが……」
毎度おなじみ、悶絶する紙束。
というか……。
「なんで平然と立ってるんだ! さっきまでの血とか、傷とかどうした! 平気なのか!? だとしたら俺の心配を全部返せぇぇ――――!」
「ま、マスター落ち着いて……」
がっつんごっちんがっつんごっちんがっつんがっつんがっつんがっつん!
本日のMAXコンボ、八連撃。
「みぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――――!」
「あ……ああ……あああ…………ああ……あ」
壊れかけの紙束ともはや最大音量を奏でる絶叫マシーン(仮称)となった魔人はその場でごろごろと転がっていた。
「こ、このままじゃ……マスターに殺されねかねないです……」
「……悪い。今のはやりすぎた」
「相棒君。僕には」
「今度はブロック塀に向けて振り下ろすぞ」
「相棒君。その子が何故平気なのか。それについて説明をしよう。なぁに、サルでも分かるように懇切丁寧に説明できるよう努力をする。だから今まさに目の前にある壁に向かって背表紙をこすろうとするのは止めるあがぁぁ――!」
なんかむかついたのでちょっと攻撃。
「んで? 何で平気なんだ?」
すでにもの言わない(それが普通)本になってしまったベブズをビニール紐で縛ってぶら下げる様を見て苦笑いしている魔人に聞いた。
「えっと……前のマスターから、日の下に出るな、って言われているのは知ってるですよね?」
あー、そういえばそんなことを言ってたな。
……まさか。
「そのまさかです。太陽が出ていると私は並以下の力しか発揮できないです。よく言って攻撃力は砂一握程度、防御力は羊皮紙一枚程度です。でもでも、太陽が完璧に隠れる時間帯……夜になったらどんな魔人にも負けない自信があるですよ!」
小さくガッツポーズをしながらこちらに笑いかけてきている。
……いかん。ちょっとかわいい。
「? マスター?」
「……あー分かった分かった! つまりは夜になれば超高速で回復するわ、並以上の力を発揮するわ、つまりは無敵って事だな?」
やっかいな呪いというか何というか。
そんな物をつけてくれたもんだな。前のマスターとやらは。
でもまぁ……おかげで心配事はなくなった。
「マスター」
魔人は冷静な声で問いかけてきた。
「人を、殺す覚悟はあるですか?」
――――。
俺は、その問いに答えられなかった。
「いくらマスターが人を殺したくないといえども、相手は殺すつもりで向かってくるです。もちろん、私も努めてマスターのご命令を遵守するです。しかし、私たちも殺すつもりで行かないと、さっきのように私が死にかねないです。そうなればマスターを守るものは何もないです。
ですからマスター。今ここで聞くです。
マスター。あなたは――人を、殺す覚悟はあるですか?」
魔人は聞いてきた。
人を殺す覚悟はあるかと。でなければ、自分たちが死ぬと。
確かにそうでなければ、今目の前にいる敵は倒せないだろう。しかし、人を殺せば俺は俺ではなくなる……と思う。
あくまで普通の本屋彰。
一応魔導師の本屋彰。
そして……その中に人殺しを作っていいのか。
…………。
そばにいる魔人の少女の顔を見る。
彼女はすでに何人も殺してきたのだろう。だから彼女は太陽の下を歩けない……と言うよりむしろ太陽の下では本来の力を発揮できないのだろう。
そこまで束縛しなければ制御でいない力。それをこの少女はたくさん振るってきた。
魔人は俺の顔を見て聞く。
「答えは、出たですか?」
ああ。
そして俺は一つの答えを出す。
「俺はお前に二つ命令する。
一つめは人を殺すな。何があっても、だ。お前はこの考えを甘いと考えても構わない。だが、今現在では殺しは違法だし、やった後も味が悪い。何より、俺はまだ人殺しにはなりたくない。そしてお前にはこれ以上、人を殺して欲しくない。だから、何があっても絶対に人を殺すな。
二つめは自分を殺すな。さっきのように自分の身を使ってまで、俺を守らなくてもいい。一つめみたいに、人を殺すことを怖がってる奴にとって、いつも殺されるような環境にいることがちょうどいいと思う。そのまま背後からぐっさりやられても仕方がねぇだろ。人を殺す気がない、なんて甘っちょろい考えをしているんだ。それくらいの覚悟がないとやってられないだろ」
あと、これは俺からの個人的な約束だ、と一つ付け加えた。
「――死なない程度に、相手を殺さない程度に全力で戦え」
そう言ったとき。魔人はやれやれという顔と――――やっぱり、と言うような顔で笑っていた。
「マスターなら、そう言うと思ってたです」
魔人は一歩、本居島先生に向かって踏み出す。
途端。
何かは分からない重い物が体全体にのしかかってきた。
あまりの重さに呼吸も忘れる。体が地面に沈みかける。背中に嫌な汗が出てくる。
あいつから、気迫か何かが出てきているとでもいうのだろうか。
「マスター。命令通り私は、今から、あの男を殺さない程度に殺すです」
魔人は静かに言う。
「ですからマスター。私を――道具だと思ってほしいです。決して、人だと思わないでほしいです」
そういって魔人は右腕を振るう。
少し広い袖口からちらりと光るものが見えたが、すぐに消えた。
魔人は右腕を更に振るう。
右に。左に。右上に。左下に。縦横無尽に腕を振るう。
「……何やってるかはしらねぇけどな……」
本居島先生はポケットから魔導書を取り出した。
「……すぐに動けなくして、ころしてやる……!」
先ほどと同じ声。
でも怖いとは感じなかった。恐怖とも感じなかった。
なぜだかは分からないが、俺はその声を聞いても今目の前で歩いている魔人の少女が何とかしてくれる――そう思ってならなかった。
本居島先生は魔導書のページを適当に開いて何かを呟く。
途端。
足が地面に吸い付けられた感覚がした。
まるで何かに――押しとどめられているかのような感覚。
「相棒君……足下を見てみたまえ。見ものだぞ」
ベブズに言われるがままに足下に目をこらしてよく見てみる。
徐々にはっきりと映ってきた。
そこにいたのはぼろぼろの衣服……いや、布を纏った人。
痩せこけ、皮と骨だけになった人。すでに男か女かも分からない。
それが俺の足にへばりついていた。
顔だけはこちらを向いている。目は窪んで、頬はげっそりとなっていた。
そして、
「助けて」「くるしい」「痛い」「怖い」「もういやだ」「殺してくれ」……。
次々と投げられる言葉。
それに俺は徐々に引き込まれていく――。
「――彰っ!」
覚醒した。
「お、俺は……」
「すまない。あんなものだとは思わなかった。君は魔術とか、魔力とかの抵抗が普通の人間と同じくらいのものというのを失念していた……」
相当悔いているようだった。覗いた俺もバカだと思うのでそれについては深くは言わない。
とにかく、と言い直し。
「どうやらあのゲスは魔人だけではなく、こんな風に『奴隷』も扱えるらしい。まぁ、こんなのを大量に使ってたら……」
ああなってしまうだろうな。とベブズは言う。
確かに、こんなのをたくさん使っててなおかつ正気でいられる奴はそうそういないだろう。本居島先生がそうだったように。
「そういえば……俺が動けないって事はあいつも動けないんじゃないのか!?」
「それはないだろう。あの子の足下を見てみるといい」
言われるままに足下を見てみると。
動いていた。
足は先ほどと変わらず、一歩一歩確実に歩いていた。
だが、おかしい。
歩いてはいるのだが、何かがおかしい。
本居島先生もそれに気づいているのかいないのか、どんどん先ほどの奴隷を飛ばしているみたいだった。
だがいくら飛ばしても、奴隷は魔人の足下には届かない。
すると分かった。
あいつは宙を歩いている。
一歩一歩確実に宙を歩いている。
浮いている、でもなく飛んでいるでもない。
あいつは宙を歩いている――!
「な……」
「嘘だろ……」
俺と本居島先生が同時に驚いていた。
木之絵馬達も驚いていたらしく、魔人の方を凝視していた。
気絶覚悟でそれを呆然と見ていたとき、脇から真白な腕が、俺の頭に届くはずだったベブズを受け止めていた。
「……マスターに向かって何してやがるですか、この外道」
冷めた声でそう言ったとき、魔人は勢いよく立ち上がり、本居島先生を蹴り飛ばした。
もちろん、死なない程度の威力だろうが、それでも体育館の壁にぶち当たるところを見ると、それほどの威力だと言うことか。
「マスターの痛みは、私が千倍で返してやるですから、覚悟するですよ!」
びしぃっ、と魔人は指を本居島先生に指す。
というか……。
「お、おま、お前……」
どもって、自分でも何を言っているのか分からない感じに混乱していた。
ええ? だってさっきあいつは腹から血がどばどば出ていて、それなのに今は何もなかったかのように平然と本居島先生を蹴り飛ばしてそんで立ち上がって決めぜりふと決めポーズっぽいのを言っててええ――!?
魔人はぺろっ、と舌を出し、お茶目な顔して、
「ご心配をおかけしてすみませんです、マスター」
「ご心配どころじゃねぇぇ――――――――――――――――――――――――――!」
魔人からベブズをぶんどり、そのまま勢いで、
ごっちん。
「いったぁぁぁぁ――――――――――――――――――――――――!」
毎度おなじみベブズを使って殴り、その場にうずくまる魔人。
「お、おが……おがが……」
毎度おなじみ、悶絶する紙束。
というか……。
「なんで平然と立ってるんだ! さっきまでの血とか、傷とかどうした! 平気なのか!? だとしたら俺の心配を全部返せぇぇ――――!」
「ま、マスター落ち着いて……」
がっつんごっちんがっつんごっちんがっつんがっつんがっつんがっつん!
本日のMAXコンボ、八連撃。
「みぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――――!」
「あ……ああ……あああ…………ああ……あ」
壊れかけの紙束ともはや最大音量を奏でる絶叫マシーン(仮称)となった魔人はその場でごろごろと転がっていた。
「こ、このままじゃ……マスターに殺されねかねないです……」
「……悪い。今のはやりすぎた」
「相棒君。僕には」
「今度はブロック塀に向けて振り下ろすぞ」
「相棒君。その子が何故平気なのか。それについて説明をしよう。なぁに、サルでも分かるように懇切丁寧に説明できるよう努力をする。だから今まさに目の前にある壁に向かって背表紙をこすろうとするのは止めるあがぁぁ――!」
なんかむかついたのでちょっと攻撃。
「んで? 何で平気なんだ?」
すでにもの言わない(それが普通)本になってしまったベブズをビニール紐で縛ってぶら下げる様を見て苦笑いしている魔人に聞いた。
「えっと……前のマスターから、日の下に出るな、って言われているのは知ってるですよね?」
あー、そういえばそんなことを言ってたな。
……まさか。
「そのまさかです。太陽が出ていると私は並以下の力しか発揮できないです。よく言って攻撃力は砂一握程度、防御力は羊皮紙一枚程度です。でもでも、太陽が完璧に隠れる時間帯……夜になったらどんな魔人にも負けない自信があるですよ!」
小さくガッツポーズをしながらこちらに笑いかけてきている。
……いかん。ちょっとかわいい。
「? マスター?」
「……あー分かった分かった! つまりは夜になれば超高速で回復するわ、並以上の力を発揮するわ、つまりは無敵って事だな?」
やっかいな呪いというか何というか。
そんな物をつけてくれたもんだな。前のマスターとやらは。
でもまぁ……おかげで心配事はなくなった。
「マスター」
魔人は冷静な声で問いかけてきた。
「人を、殺す覚悟はあるですか?」
――――。
俺は、その問いに答えられなかった。
「いくらマスターが人を殺したくないといえども、相手は殺すつもりで向かってくるです。もちろん、私も努めてマスターのご命令を遵守するです。しかし、私たちも殺すつもりで行かないと、さっきのように私が死にかねないです。そうなればマスターを守るものは何もないです。
ですからマスター。今ここで聞くです。
マスター。あなたは――人を、殺す覚悟はあるですか?」
魔人は聞いてきた。
人を殺す覚悟はあるかと。でなければ、自分たちが死ぬと。
確かにそうでなければ、今目の前にいる敵は倒せないだろう。しかし、人を殺せば俺は俺ではなくなる……と思う。
あくまで普通の本屋彰。
一応魔導師の本屋彰。
そして……その中に人殺しを作っていいのか。
…………。
そばにいる魔人の少女の顔を見る。
彼女はすでに何人も殺してきたのだろう。だから彼女は太陽の下を歩けない……と言うよりむしろ太陽の下では本来の力を発揮できないのだろう。
そこまで束縛しなければ制御でいない力。それをこの少女はたくさん振るってきた。
魔人は俺の顔を見て聞く。
「答えは、出たですか?」
ああ。
そして俺は一つの答えを出す。
「俺はお前に二つ命令する。
一つめは人を殺すな。何があっても、だ。お前はこの考えを甘いと考えても構わない。だが、今現在では殺しは違法だし、やった後も味が悪い。何より、俺はまだ人殺しにはなりたくない。そしてお前にはこれ以上、人を殺して欲しくない。だから、何があっても絶対に人を殺すな。
二つめは自分を殺すな。さっきのように自分の身を使ってまで、俺を守らなくてもいい。一つめみたいに、人を殺すことを怖がってる奴にとって、いつも殺されるような環境にいることがちょうどいいと思う。そのまま背後からぐっさりやられても仕方がねぇだろ。人を殺す気がない、なんて甘っちょろい考えをしているんだ。それくらいの覚悟がないとやってられないだろ」
あと、これは俺からの個人的な約束だ、と一つ付け加えた。
「――死なない程度に、相手を殺さない程度に全力で戦え」
そう言ったとき。魔人はやれやれという顔と――――やっぱり、と言うような顔で笑っていた。
「マスターなら、そう言うと思ってたです」
魔人は一歩、本居島先生に向かって踏み出す。
途端。
何かは分からない重い物が体全体にのしかかってきた。
あまりの重さに呼吸も忘れる。体が地面に沈みかける。背中に嫌な汗が出てくる。
あいつから、気迫か何かが出てきているとでもいうのだろうか。
「マスター。命令通り私は、今から、あの男を殺さない程度に殺すです」
魔人は静かに言う。
「ですからマスター。私を――道具だと思ってほしいです。決して、人だと思わないでほしいです」
そういって魔人は右腕を振るう。
少し広い袖口からちらりと光るものが見えたが、すぐに消えた。
魔人は右腕を更に振るう。
右に。左に。右上に。左下に。縦横無尽に腕を振るう。
「……何やってるかはしらねぇけどな……」
本居島先生はポケットから魔導書を取り出した。
「……すぐに動けなくして、ころしてやる……!」
先ほどと同じ声。
でも怖いとは感じなかった。恐怖とも感じなかった。
なぜだかは分からないが、俺はその声を聞いても今目の前で歩いている魔人の少女が何とかしてくれる――そう思ってならなかった。
本居島先生は魔導書のページを適当に開いて何かを呟く。
途端。
足が地面に吸い付けられた感覚がした。
まるで何かに――押しとどめられているかのような感覚。
「相棒君……足下を見てみたまえ。見ものだぞ」
ベブズに言われるがままに足下に目をこらしてよく見てみる。
徐々にはっきりと映ってきた。
そこにいたのはぼろぼろの衣服……いや、布を纏った人。
痩せこけ、皮と骨だけになった人。すでに男か女かも分からない。
それが俺の足にへばりついていた。
顔だけはこちらを向いている。目は窪んで、頬はげっそりとなっていた。
そして、
「助けて」「くるしい」「痛い」「怖い」「もういやだ」「殺してくれ」……。
次々と投げられる言葉。
それに俺は徐々に引き込まれていく――。
「――彰っ!」
覚醒した。
「お、俺は……」
「すまない。あんなものだとは思わなかった。君は魔術とか、魔力とかの抵抗が普通の人間と同じくらいのものというのを失念していた……」
相当悔いているようだった。覗いた俺もバカだと思うのでそれについては深くは言わない。
とにかく、と言い直し。
「どうやらあのゲスは魔人だけではなく、こんな風に『奴隷』も扱えるらしい。まぁ、こんなのを大量に使ってたら……」
ああなってしまうだろうな。とベブズは言う。
確かに、こんなのをたくさん使っててなおかつ正気でいられる奴はそうそういないだろう。本居島先生がそうだったように。
「そういえば……俺が動けないって事はあいつも動けないんじゃないのか!?」
「それはないだろう。あの子の足下を見てみるといい」
言われるままに足下を見てみると。
動いていた。
足は先ほどと変わらず、一歩一歩確実に歩いていた。
だが、おかしい。
歩いてはいるのだが、何かがおかしい。
本居島先生もそれに気づいているのかいないのか、どんどん先ほどの奴隷を飛ばしているみたいだった。
だがいくら飛ばしても、奴隷は魔人の足下には届かない。
すると分かった。
あいつは宙を歩いている。
一歩一歩確実に宙を歩いている。
浮いている、でもなく飛んでいるでもない。
あいつは宙を歩いている――!
「な……」
「嘘だろ……」
俺と本居島先生が同時に驚いていた。
木之絵馬達も驚いていたらしく、魔人の方を凝視していた。
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