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第一章
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「じゃあ俺はこれで……悪いな、最後まで付き合えなくて」
「そんな事」
私とマークの言葉が重なる。
「俺がいなくなると困る奴らがいて、命はさすがにかけらんねぇ」
「大丈夫、ここまでで充分助かってるから」
「そうです、ありがとうございました」
マークが頭を下げてそう言った。私もそれを見て、頭を下げる。
「やめてくれよ……虫が良い話かもしれないが、上手くいったら連絡してくれ、あんた達の国のために力を貸すよ」
「はい」
頭をあげて、マークがそう返事をしつつ、続けて疑問を投げかけた。
「でも、どうやって連絡すれば」
「あぁ、基本的に商人協会に定期的に顔出すのが義務だからな、商人協会に連絡してくれれば、移動中は無理だが、どこかの街に寄った時に連絡を受け取れる」
「わかりました」
マークがそう言うと、アルクは自分の馬車に戻る。
「無理するなよ! また会おう!」
アルクはそう言いながら、馬車を走らせて去っていった。私達はしばらく見送るようにアルクの馬車を眺める。
「来てしまいましたね」
空白の地に視線を移しながら、マークはそう呟いた。
「やっぱり、ここまで到達できないだろうって思ってた?」
私は少し意地悪く微笑んでマークを見る。
「まぁ、正直に言えば」
「ごめんね、猪突猛進娘で」
「いえ、そういう所を好きになったので、ついていきますよ」
マークが笑ってそう言う。私はマークの笑顔を見つめた。そして、少し距離を詰める私。マークは少し顔を赤らめて、私に顔を近づけた。目をつぶって、私が待つと、唇に柔らかい物が当たる。しばらくそのまま、私達のキスは続いた。
「ちなみに、最後って意味じゃないわよ」
離れてから、私はマークに念を押すように言う。なんか、死ぬ前にそういう感じの事をした様な、雰囲気になった気がした。
「わかってますよ……それに最後になんてさせません、私達は死なない」
「うん、そうだね」
私はマークの手を握る。少し握る力を強くすると、マークも同じように少しだけ強く握った。見つめ合っていない、二人は同じ方向を見ている。
「どこかでひっそり結婚するという選択肢もあるので、無理しないでおきましょう」
マークの慎重な性格に私は少し笑ってしまう。今のタイミングで空気を壊す発言はやめてほしいけど、そこもマークの良い所、好きな所だ。
「笑わないでくださいよ」
「ごめんごめん……まぁ失敗したらマークの案にしようね」
少し不満そうにするマーク。私はそれを無視して、引っ張るように歩き始めた。ポイズンタイガーを目指して。
「そんな事」
私とマークの言葉が重なる。
「俺がいなくなると困る奴らがいて、命はさすがにかけらんねぇ」
「大丈夫、ここまでで充分助かってるから」
「そうです、ありがとうございました」
マークが頭を下げてそう言った。私もそれを見て、頭を下げる。
「やめてくれよ……虫が良い話かもしれないが、上手くいったら連絡してくれ、あんた達の国のために力を貸すよ」
「はい」
頭をあげて、マークがそう返事をしつつ、続けて疑問を投げかけた。
「でも、どうやって連絡すれば」
「あぁ、基本的に商人協会に定期的に顔出すのが義務だからな、商人協会に連絡してくれれば、移動中は無理だが、どこかの街に寄った時に連絡を受け取れる」
「わかりました」
マークがそう言うと、アルクは自分の馬車に戻る。
「無理するなよ! また会おう!」
アルクはそう言いながら、馬車を走らせて去っていった。私達はしばらく見送るようにアルクの馬車を眺める。
「来てしまいましたね」
空白の地に視線を移しながら、マークはそう呟いた。
「やっぱり、ここまで到達できないだろうって思ってた?」
私は少し意地悪く微笑んでマークを見る。
「まぁ、正直に言えば」
「ごめんね、猪突猛進娘で」
「いえ、そういう所を好きになったので、ついていきますよ」
マークが笑ってそう言う。私はマークの笑顔を見つめた。そして、少し距離を詰める私。マークは少し顔を赤らめて、私に顔を近づけた。目をつぶって、私が待つと、唇に柔らかい物が当たる。しばらくそのまま、私達のキスは続いた。
「ちなみに、最後って意味じゃないわよ」
離れてから、私はマークに念を押すように言う。なんか、死ぬ前にそういう感じの事をした様な、雰囲気になった気がした。
「わかってますよ……それに最後になんてさせません、私達は死なない」
「うん、そうだね」
私はマークの手を握る。少し握る力を強くすると、マークも同じように少しだけ強く握った。見つめ合っていない、二人は同じ方向を見ている。
「どこかでひっそり結婚するという選択肢もあるので、無理しないでおきましょう」
マークの慎重な性格に私は少し笑ってしまう。今のタイミングで空気を壊す発言はやめてほしいけど、そこもマークの良い所、好きな所だ。
「笑わないでくださいよ」
「ごめんごめん……まぁ失敗したらマークの案にしようね」
少し不満そうにするマーク。私はそれを無視して、引っ張るように歩き始めた。ポイズンタイガーを目指して。
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