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第二章
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シルクが、コホンと咳払いして、言葉を続ける。
「作戦、戦い方についてです」
シルクの、さっき聞いた言葉から、なんとなく想像は出来る。
「作戦としては、私と兵士三人で馬車を守って、リコ様が単独で戦う、ですね」
「あぁ、そういう事なのね、やっぱり」
危険な所に特攻させられる。その言葉は、そういう意味だった。
「本人がいないところで、決めてしまった事は申し訳ないですが」
「私が、朝起きなかったから、了承を得られなかった訳ね」
私が苦笑しながら、そう言うと、シルクが「はい」と頷く。実は、信用されていないか、本当に捨て駒扱いか。私はすぐに諦める。しょうがないのだ。状況を考えれば。突然、現れた私の様な存在は、そういう扱いが妥当である。
「一応、釈明というわけではないですが、理由を説明します」
特に気にする素振りもなく、シルクが、話を続けた。
「いろいろな事情から、リコ様に特攻をお願いする形になりました」
「どういう事情?」
「一つは兵士の実力です、まぁリコ様にはわかると思いますが」
私は少し考える。影の魔物が何度か襲撃してきたけど、あの三人は一体も影の魔物を倒せていない。エネリーはそもそも、戦っていないけど、ニールはもちろんの事、ドレグでさえ、一対一で勝てないのだろう。
「察した」
「話が早くて、助かります」
正直、足手まといだ。近くで、殺されそうなのを、見て見ぬふりは、できない。そうなると、守ってやらないといけない。雑魚だけなら、それでもいけるけど、ボスはそうはいかないだろう。
「そういう事で、あの三人は馬車を守ってもらいます」
「三人で守り切れないよね」
実力の問題があるから、当然、三人だけで馬車を守るのは、心もとない。となると。
「シルクも残って、四人で馬車を守るって事か」
シルクと戦ったから、実力は把握している。影の魔物を、一人でも倒せるだろう。遠距離攻撃タイプだから、近づいてくる前に倒す事ができれば。何とかなりそう。
「馬車の護衛はケガ人が出た場合や、リコ様が動けないほど、体力を消耗した場合を、想定しています、例え全員、動けなくなっても、馬車で何とか移動できます」
嫌な想定だけど、最悪を、考えておかないといけないのは、理解している。
「まぁ、一人で頑張るよ」
私は、気合を入れなおすように、残ったサンドウィッチを口に放り込む。シルクがサンドウィッチを食べ終わるの見て、紅茶の様な物を、コップに注いで渡してくれた。
「あっ、いい匂い」
フルーツの様な甘い香りのする。口に含むと、香りとほのかな甘みが広がる。
「クリンジュースです」
「クリン?」
聞いた事ないのは当然として、どういう物だろう。完全に正体不明の物だと、ちょっと不安になる。透き通ってるけど、色が赤っぽいけど、生き物の血とかじゃないよね。
「果実ですが……知らない様ですね」
「どういう物か想像もできない」
ただ、私は果実と聞いて、安心する。生き物の血がこんな味の訳がない。
「クリンは持ってきていないです、あまり、保存がききませんので」
「気になるな」
「作戦が成功すれば、祝賀会です、そこで見れるでしょう」
「作戦、戦い方についてです」
シルクの、さっき聞いた言葉から、なんとなく想像は出来る。
「作戦としては、私と兵士三人で馬車を守って、リコ様が単独で戦う、ですね」
「あぁ、そういう事なのね、やっぱり」
危険な所に特攻させられる。その言葉は、そういう意味だった。
「本人がいないところで、決めてしまった事は申し訳ないですが」
「私が、朝起きなかったから、了承を得られなかった訳ね」
私が苦笑しながら、そう言うと、シルクが「はい」と頷く。実は、信用されていないか、本当に捨て駒扱いか。私はすぐに諦める。しょうがないのだ。状況を考えれば。突然、現れた私の様な存在は、そういう扱いが妥当である。
「一応、釈明というわけではないですが、理由を説明します」
特に気にする素振りもなく、シルクが、話を続けた。
「いろいろな事情から、リコ様に特攻をお願いする形になりました」
「どういう事情?」
「一つは兵士の実力です、まぁリコ様にはわかると思いますが」
私は少し考える。影の魔物が何度か襲撃してきたけど、あの三人は一体も影の魔物を倒せていない。エネリーはそもそも、戦っていないけど、ニールはもちろんの事、ドレグでさえ、一対一で勝てないのだろう。
「察した」
「話が早くて、助かります」
正直、足手まといだ。近くで、殺されそうなのを、見て見ぬふりは、できない。そうなると、守ってやらないといけない。雑魚だけなら、それでもいけるけど、ボスはそうはいかないだろう。
「そういう事で、あの三人は馬車を守ってもらいます」
「三人で守り切れないよね」
実力の問題があるから、当然、三人だけで馬車を守るのは、心もとない。となると。
「シルクも残って、四人で馬車を守るって事か」
シルクと戦ったから、実力は把握している。影の魔物を、一人でも倒せるだろう。遠距離攻撃タイプだから、近づいてくる前に倒す事ができれば。何とかなりそう。
「馬車の護衛はケガ人が出た場合や、リコ様が動けないほど、体力を消耗した場合を、想定しています、例え全員、動けなくなっても、馬車で何とか移動できます」
嫌な想定だけど、最悪を、考えておかないといけないのは、理解している。
「まぁ、一人で頑張るよ」
私は、気合を入れなおすように、残ったサンドウィッチを口に放り込む。シルクがサンドウィッチを食べ終わるの見て、紅茶の様な物を、コップに注いで渡してくれた。
「あっ、いい匂い」
フルーツの様な甘い香りのする。口に含むと、香りとほのかな甘みが広がる。
「クリンジュースです」
「クリン?」
聞いた事ないのは当然として、どういう物だろう。完全に正体不明の物だと、ちょっと不安になる。透き通ってるけど、色が赤っぽいけど、生き物の血とかじゃないよね。
「果実ですが……知らない様ですね」
「どういう物か想像もできない」
ただ、私は果実と聞いて、安心する。生き物の血がこんな味の訳がない。
「クリンは持ってきていないです、あまり、保存がききませんので」
「気になるな」
「作戦が成功すれば、祝賀会です、そこで見れるでしょう」
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