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第一章
04
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「はい」
私はどう説明した物か、と頭を回転させつつ、口を開く。
「どうやってここに来たのかわかりません、目を覚ましたらここにいて、たぶんですが私はここの人間ではないです、違う国、もしかしたら違う世界の可能性も」
「なるほど」
クロエの反応は私の予想とは大きく違っていて、納得したような表情をしていた。
「……驚かないんですね」
「過去にも同じように、突然現れた人間がいた」
「え?」
「過去にも同じように、影の魔物が現れた事があってな、その時、リコが、先ほど使ったあの武器を持った者が現れて、助けてくれた、英雄だ」
「じゃあ、もしかして、私と同じという事?」
「おそらく……それから、先ほど調べたところ、リコが使っていた技が、英雄が使っていた技と似ている」
クロエの話を聞いて、とても関係ありそうな記憶が、私の中で蘇った。
「私の過去の家の人、先祖が家の家宝である刀……あの武器の名称なんですけど、それを持って、忽然と消えてしまったという話を、聞いたことがあります、その英雄が私の先祖なら、同じ技を使っていてもおかしくない、あの刀も私の家の家宝かも」
「そうか……疑うわけじゃないがあの武器、刀が家宝なら、どういう物か答えられるか?」
手放しには信用は出来ない。そういう事だ。私も、違ったらどうしよう、と少し心配になりながら答える。
「抜いたものに力を与えるけど、鞘にしまわなければ、持っている者を狂気に飲み込みます」
「こちらが把握している情報と一致している」
クロエが少し安心したように言った。
「英雄が亡くなった後、武芸自慢の者があの刀を抜いたんだ、それで酷い事になった、それ以来、接触禁止になっていた」
クロエは、そのおかげでどういう物かわかったんだが、と少し笑う。
「私の先祖は、あの刀を活用する為の技を、編み出しました、鞘から抜きながら斬って、すぐ鞘に戻すという技ですね」
「なるほど」
感心したように頷いて、クロエは話を続ける。
「リコにあの刀を返そう、私たちでは使えないし、そもそも所持する資格はリコにあるだろう」
私はお礼を言うとクロエが続けた。
「……この国は今、いきなり現れた影の魔物に、脅かされている、都市が孤立状態で、援軍を出すことも、援軍を頼むこともできない」
姿勢を正し、一層、重みのある言葉をクロエは発する。
「だから、英雄の子孫であるリコに頼みたい、私たちを助けてほしい、その代わり、君が元の場所に帰れるように、全力で手助けをする」
クロエが深々と頭を下げた。この見知らぬ地で、私は一人で生き残りながら、帰る方法を探す。そんな無茶をするより、条件をのむ方が、はるかに安全だし、快適でいられる。それに、今まで、なんとなく稽古してきた技が、人の助けになるとわかった。それがとんでもなく嬉しい。助けを求めてる人を助けたい。私は力を込めて答えた。
「私でよければ力になります!」
「ありがとう」
クロエが深々と頭を下げる。私は申し訳なくなってしまう。頭を下げられるとちょっと辛い。私は空気を変えようとして、この国について質問する事にした。
私はどう説明した物か、と頭を回転させつつ、口を開く。
「どうやってここに来たのかわかりません、目を覚ましたらここにいて、たぶんですが私はここの人間ではないです、違う国、もしかしたら違う世界の可能性も」
「なるほど」
クロエの反応は私の予想とは大きく違っていて、納得したような表情をしていた。
「……驚かないんですね」
「過去にも同じように、突然現れた人間がいた」
「え?」
「過去にも同じように、影の魔物が現れた事があってな、その時、リコが、先ほど使ったあの武器を持った者が現れて、助けてくれた、英雄だ」
「じゃあ、もしかして、私と同じという事?」
「おそらく……それから、先ほど調べたところ、リコが使っていた技が、英雄が使っていた技と似ている」
クロエの話を聞いて、とても関係ありそうな記憶が、私の中で蘇った。
「私の過去の家の人、先祖が家の家宝である刀……あの武器の名称なんですけど、それを持って、忽然と消えてしまったという話を、聞いたことがあります、その英雄が私の先祖なら、同じ技を使っていてもおかしくない、あの刀も私の家の家宝かも」
「そうか……疑うわけじゃないがあの武器、刀が家宝なら、どういう物か答えられるか?」
手放しには信用は出来ない。そういう事だ。私も、違ったらどうしよう、と少し心配になりながら答える。
「抜いたものに力を与えるけど、鞘にしまわなければ、持っている者を狂気に飲み込みます」
「こちらが把握している情報と一致している」
クロエが少し安心したように言った。
「英雄が亡くなった後、武芸自慢の者があの刀を抜いたんだ、それで酷い事になった、それ以来、接触禁止になっていた」
クロエは、そのおかげでどういう物かわかったんだが、と少し笑う。
「私の先祖は、あの刀を活用する為の技を、編み出しました、鞘から抜きながら斬って、すぐ鞘に戻すという技ですね」
「なるほど」
感心したように頷いて、クロエは話を続ける。
「リコにあの刀を返そう、私たちでは使えないし、そもそも所持する資格はリコにあるだろう」
私はお礼を言うとクロエが続けた。
「……この国は今、いきなり現れた影の魔物に、脅かされている、都市が孤立状態で、援軍を出すことも、援軍を頼むこともできない」
姿勢を正し、一層、重みのある言葉をクロエは発する。
「だから、英雄の子孫であるリコに頼みたい、私たちを助けてほしい、その代わり、君が元の場所に帰れるように、全力で手助けをする」
クロエが深々と頭を下げた。この見知らぬ地で、私は一人で生き残りながら、帰る方法を探す。そんな無茶をするより、条件をのむ方が、はるかに安全だし、快適でいられる。それに、今まで、なんとなく稽古してきた技が、人の助けになるとわかった。それがとんでもなく嬉しい。助けを求めてる人を助けたい。私は力を込めて答えた。
「私でよければ力になります!」
「ありがとう」
クロエが深々と頭を下げる。私は申し訳なくなってしまう。頭を下げられるとちょっと辛い。私は空気を変えようとして、この国について質問する事にした。
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