ずっと、欲しかった

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「あっ、あっ、あっ、ああっ……」

 森本の掠れた色気のある声と、倉田の荒い息づかいが保健室に響いた。後ろから、森本の中へと思い切り腰を打ち付ける。森本がベッドの脇に両手を突いて床に足を踏ん張り、体を仰け反らせて喘ぐ度にはだけたワイシャツも揺れる。重なる部分が卑猥な音を出す度に、ベッドも押されてギシギシと音を立てた。

 突き出された尻を揉みしだきながら、倉田は欲のまま腰を振り続ける。後背位で繋がると、正常位とはまた違った快感が得られた。それは森本も同じようで、敏感な例の場所もまた違った快感が生まれるらしかった。

 倉田の体から汗が流れ出た。限界に近づいてきたのを感じ、ぐっと森本へと体を近づけて前屈みになると、後ろから森本の自身を掴んだ。そして、力任せに扱き出す。途端、森本がびくりと反応して喘ぎが激しくなった。

「あっ、んんっ、それ……あっ……」
「なんですか?」
「いや、それ……あっ、あっ……」
「言って下さい」
「だって……はっ……あっ……あっ……き……」
「き?」
「あっ、あっ、あっ、言え……ない……んっ」
「ちゃんと言ってくれないなら、止めますよ」
「あっ、あっ、だって……はず……」
「恥ずかしがらなくていいですよ。俺しかいないし」

 ほら。聞かせて下さい。そう言って、倉田は空いている方の手で後ろから森本の胸の突起を強く摘まんだ。

「ああっ、んっ……やっ……」
「止めて欲しいんですか?」

 そう意地悪く聞くと、森本が首を横に必死で動かした。

「そしたら、ちゃんと言って下さい。これ、どうです?」

 扱いている手をわざと速めた。森本の腰が立っていられず崩れそうになる。倉田は逃すまいと胸の飾りを貪っていた手を森本の腰に回し引き付けた。

「言って」
「……きもち…いい……です」
「……もう一度、はっきり言って下さい」

 森本が顔をこちらに向けた。とろんとした瞳で倉田を見つめる。息が少し上がった唇がゆっくりと開いた。

「気持ちいいです……」
「…………」

 最高に妖艶な顔だった。倉田はそこから一気に抽送を速めた。同時に扱く手も同じ速度で速めていく。

「あっ、あっ、あっ、んんっ、やっ、あっ、も……あっ、イっ……」

 ああっ、と大きな声を出して、森本の自身から欲が飛び出し、床へと散らばった。

「んっ……」

 ほぼ同時に倉田も絶頂に達した。ふうっと、どちらからともなく息を吐いた。全てが終わってもまだ森本と繋がっていたくて、そのままの姿勢でしばらくそっと森本の背中を撫でていた。
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