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蛇足の後書き・設定キャラ紹介です

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完結までお読みいただきありがとうございます。
本編では書ききれなかった設定やキャラクター紹介を載せておきます。

セヌート(英雄)……30手前。キースのことは、俺たち(トゥッセと)が守った若い世代の象徴だと思っている。今のキースへの思いは「戦いとか知らずに幸せになって欲しい」。自分はもう隠居した身だから、のんびり生きて死ぬ予定。自ら死ぬほどではないが、地の国でトゥッセに会えるのを心待ちにしている。
 
 トゥッセが生前はせっせと世話をしていたので、自分の生活能力が皆無なことを、あんまり自覚してない。本人の認識は「やればできるけど、やってないだけ」。
 
 彼は、真面目で頑固者が本気になった溺愛を、まだ知らない。
 気づけば数年後には、キースがいないと成り立たない生活になり果てる(いやもうなってるが、本人の認識としては数年後に我にかえって気づく)。これはやばくないか?と思った頃にはもう遅い。人肌は温かくて安心するし、もう助手はいらないと、口に出せなくなった時が堕ちどきか。

セヌートとトゥッセ……2人のイメージはKinKi Kidsの「僕の背中には羽がある」。あの歌で歌われた2人のうち1人がいなくなった時、残った方がどう生きていくかがこの話のテーマ。
 先日のラジオの今日は1日KinKi Kids三昧で久しぶりにこの曲を聞いて、2人のイメージすぎて驚いた。私の頭の中では、ここ数日この曲がずっと流れている。
 

 キース……これから弟子ポジションで英雄をメロメロに甘やかす予定。新居で温かいご飯と寝床を準備し、居心地のいい家をせっせと作る。二十歳そこそこ。今はまだ、半分ぐらい弟妹の世話をしているのと同じ気分。
 彼は身のうちに入れた者は、しっかり幸せになるまで面倒みるタイプ。
 英雄自身の人生を取り戻すという目的のためには、手段にはこだわらないので、新居での生活が落ち着いたら、「眠れないんですか?一緒に寝ましょうか?」とか言い始める。
 生涯仕えると決めたので、英雄が許せば、夜の生活を込みで世話をし始める。

 マードック少尉……彼には何を言っても、もう耳に入らない。イメージはハガレンのキング・ブラットレイの若い感じ。ファンの方がおられたらすみません。

 エインズリー……はじめは、よみがえりの噂をキースの耳に入れる、甦りを企てる集団の一員かつ研究所の同僚、ぐらいの設定だった。
 あれよあれよと誘拐の主犯格になり、死んだ兄ができた。すまない。最終的には、辺境まで行くことになった。本当にすまない。魔物も弱体化しているし、無事に数年後に帰ってきてくれ。
 兄の戦死については、兄本人も覚悟していたんだろうし、仕方ないなと受け入れているが、あまりに兄の婚約者が嘆き悲しむので、放っておけず、同情で事件に加担した。
 
 魔術師協会長……ラクランという名前が一応あったのに、出す機会がなかった。
 もうそろそろ引退したいが、中堅どころは討伐で抜けてしまったし、若者も抜きん出る物もいないし、ずるずる続けている。
 セヌートがいずれ回復するなら、宮廷魔術師長につけたい。

 リーヴァイ師……孤児を魔術師に仕立てて、戦場に送るという役目に耐えきれず、良心の呵責で亡くなる。
 痩せこけている孤児たちが可哀想で、せめて自分の弟子でいる間だけでもと、身銭を切って、女将さんの食堂にいつでも好きなだけ食べさせてやってくれと頼んでいた。

 若旦那…大店の跡取り。セヌートが孤児の頃から知っている。若いころスラムの子どもたちに仕事を回して、少しでも食べれるように手配していた縁で、つきあいがある。
 討伐後、ふらふら生きていた英雄を気がけていたが、やっと骨がある助手がきてホッとした。


 書きたかった2人(トゥッセを入れると3人)を最後まで書けて幸せでした。
 本当にありがとうございました。

 もしここに大切な誰かを亡くした方がおられたら、セヌートの結論が、少しでもなぐさめになったら幸いです。
 
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