40 / 62
第八楽章
黄金の夜明け旅団(3)
しおりを挟む
「だとしても、身ぐるみ剥がされかけた者としちゃ、簡単に信じるわけにはいきませんよ」
ラッドは敢えて強気に出た。
「なんだと?」
「お仲間が捕まったとき、襲われていたの、俺なんですよ。盗賊の被害者なんです、俺は。だから助けてくれた呪歌使いの仲間になったんです」
「それは、不運な巡り合わせだったな」
「町が賞金を懸けていたってなると、相当被害が出ていたはずです。貧乏人からなけなしの財産を奪う人たちの、どこが正義なんですか?」
「善悪とは絶対的ではなく相対的なものだ。君たちは連盟の悪辣さを知らないから、我々が悪く見えるのだろう」
「どうですかね。もし魔法使い連盟が悪の組織なら、俺の同業者が歌っているはずですよ。思い切り揶揄した吟遊詩をね」
「――なんだと?」
「有名な組織の悪事なら、吟遊詩の格好の題材です。権力者をこき下ろすという、庶民の願いを叶えるのが俺たち吟遊詩人ですからね」
「それは、連盟が巧妙に悪事を隠蔽しているからだ」
「その程度で吟遊詩人が『巨悪に気づかない』と思っているなら、随分とバカにしていますよ。あ、だからだ。黄金の夜明け旅団は俺たち吟遊詩人をバカにしているから、そんな組織の言い分なんて誰も耳を貸さないんだ。庶民に情報を、歌で伝えるのが吟遊詩人なのに、それをバカにして遠ざけるなんて。皆さんが正義かどうかは知りませんが、確実に言えるのは間抜けな組織だってことですね」
「貴様、口に気を付けろ」
「もし黄金の夜明け旅団が正義で、巨大な陰謀によって隠蔽されているなら、それこそ吟遊詩人が歌って広めますよ。本当に、正義だとしたらね。でもそれが無い。となると答えは二つに一つ。黄金の夜明け旅団が吟遊詩人をバカにしているからか、実は悪であるか」
「吟遊詩人風情が何を偉そうな」
むかついたがラッドは堪えた。
「だって、巨悪に立ち向かう勇者なら個人だって歌い広めるのが吟遊詩人ですよ。バラキア神国を知っていますか? 既に滅んでいますが、酷い圧政を敷いた国です。そんな暴政にただ一人で立ち向かった勇者がいます。政府が禁じた薬を売り歩く行商人です」
「行商人が勇者だと?」
「ええ。死病と言われた赤熱病の特効薬で、大勢の命を救ったのです。そんな勇敢な行商人の吟遊詩を、国中で歌って広めたのが吟遊詩人ですよ。お陰で人々は希望を持てた。それに腹を立てたバラキア政府は歌を禁じた。そうしたら歌詞を変えて別の歌として歌い続ける。それが吟遊詩人です」
「だ、だが歌っただけではないか」
「その歌を聞きつけて立ち上がったのが、後に伝説の英雄と歌われたフィンギルトです」
「なんだと!?」
「歌は人の心を動かします。そして人が動けば、歴史だって動かせるんです。字が読めない人の方が多いこの国で、リリアーナ大王の事を誰もが知っているのは、吟遊詩人が歌っているからです。断言しますが、字が読めない人が知っている大王様の情報は、全部吟遊詩になっていますからね」
「話が大げさ過ぎるぞ」
「嘘じゃありません。リリアーナ大王の吟遊詩、俺は全部歌えますよ。それが歌えなくちゃ、この国じゃ商売になりませんから。あ、新ネタは除きます。毎月新しい吟遊詩が作られていますから」
「そんなに簡単に吟遊詩など、作れるものなのか?」
「昨夜、即興で作った歌で拍手喝采を浴びましたよ、俺は。広場を埋め尽くした大観衆から」
「いくら何でも嘘くさいぞ」
「カーメンの町で聞いてくださいよ。昨夜、歌姫の舞台に乱入した吟遊詩人が拍手喝采を浴びたって事は、噂になっていますから」
「だとしても、即興だと?」
「ネタは、その前日に俺が盗賊に、あなたのお仲間に襲われた件です。体験談くらい即興で歌えないんじゃ、吟遊詩人として食っていけませんよ。しかも、助けてくれた呪歌使いが隣にいる。その活躍を称える吟遊詩、これで客が喜ばないわけがない。交易都市は盗賊魔法使いに悩まされていましたからね。お陰で、カーメンの町では呪歌使いは大人気ですよ」
ラッドは勝負に出て、印象操作を織り交ぜて語った。
「余計な真似をしてくれたな」
しかし素人はそれに気づいていない。
「助けてくれた恩義に報いたまでです。俺は義理堅いのが信条なんでね。俺が伝えた情報で、カーメンの住人は呪歌使いの味方になりましたよ」
念を入れて誘導する。すると小隊長が間を入れた。
(少しわざとらしかったかな?)
だが怪しんでいるというよりは、考えているような表情だ。そしてゆっくりとしゃべりだす。
「つまりだ、黄金の夜明け旅団を称える吟遊詩を作れば、大勢の支持を取り付けることができるのだな?」
(かかった!)
喜びを圧し殺してラッドは慎重に言葉を選ぶ。
「誰がそんな事を言いました? 呪歌使いが支持されたのは、悪い盗賊を捕まえるという正義を行ったからですよ。盗賊では称えようがありません」
「待て。それは君が、黄金の夜明け旅団の事を知らないからだ」
「そりゃ、真実の姿を知れば作れますよ、吟遊詩の一つや二つ。でも罪の無い人間を人質にして、挙げ句に殺そうなんて人たちが正義だなんて、あるんですか?」
「早合点するな。俺は殺すなどとは言っていないぞ」
それはラッドも知っている。先ほど突っ込んで聞かなかったのは「言わせない」為だ。
「でも人質交換が不成立なら、見せしめに俺を殺すんでしょ?」
「その様は事は避けるとも」
「でも可能性としてでも、自分を殺す人たちの正義を信じるなんて無理です」
「分かった。では取り引きとしよう。吟遊詩を作れば殺さないと約束する。人質交換が不成立でも、だ」
ラッドは心中で勝鬨を上げた。絶体絶命の危機から舌先一つで生き延びたのだ。
「それじゃあ、まず組織について教えてください」
「良かろう。だが俺は疲れた。同志スレーン、説明してやれ」
「は、デニ小隊長」
指名されたのは少女の方だった。
(うわ、これは困る)
年頃の異性だと観察どころではなくなる。だが散々ごねた後だ。さらなる譲歩は引き出せまい。
(意識するな意識するな。相手は悪党相手は悪党相手は悪党)
だが少女が間近に迫ると心臓が高鳴ってしまう。甘い香りが鼻腔をくすぐる。先ほど背中に感じた柔らかい感触が蘇ってくる。
半ば夢心地のラッドに少女は語り出した。
「私たち黄金の夜明け旅団は――」
ラッドは敢えて強気に出た。
「なんだと?」
「お仲間が捕まったとき、襲われていたの、俺なんですよ。盗賊の被害者なんです、俺は。だから助けてくれた呪歌使いの仲間になったんです」
「それは、不運な巡り合わせだったな」
「町が賞金を懸けていたってなると、相当被害が出ていたはずです。貧乏人からなけなしの財産を奪う人たちの、どこが正義なんですか?」
「善悪とは絶対的ではなく相対的なものだ。君たちは連盟の悪辣さを知らないから、我々が悪く見えるのだろう」
「どうですかね。もし魔法使い連盟が悪の組織なら、俺の同業者が歌っているはずですよ。思い切り揶揄した吟遊詩をね」
「――なんだと?」
「有名な組織の悪事なら、吟遊詩の格好の題材です。権力者をこき下ろすという、庶民の願いを叶えるのが俺たち吟遊詩人ですからね」
「それは、連盟が巧妙に悪事を隠蔽しているからだ」
「その程度で吟遊詩人が『巨悪に気づかない』と思っているなら、随分とバカにしていますよ。あ、だからだ。黄金の夜明け旅団は俺たち吟遊詩人をバカにしているから、そんな組織の言い分なんて誰も耳を貸さないんだ。庶民に情報を、歌で伝えるのが吟遊詩人なのに、それをバカにして遠ざけるなんて。皆さんが正義かどうかは知りませんが、確実に言えるのは間抜けな組織だってことですね」
「貴様、口に気を付けろ」
「もし黄金の夜明け旅団が正義で、巨大な陰謀によって隠蔽されているなら、それこそ吟遊詩人が歌って広めますよ。本当に、正義だとしたらね。でもそれが無い。となると答えは二つに一つ。黄金の夜明け旅団が吟遊詩人をバカにしているからか、実は悪であるか」
「吟遊詩人風情が何を偉そうな」
むかついたがラッドは堪えた。
「だって、巨悪に立ち向かう勇者なら個人だって歌い広めるのが吟遊詩人ですよ。バラキア神国を知っていますか? 既に滅んでいますが、酷い圧政を敷いた国です。そんな暴政にただ一人で立ち向かった勇者がいます。政府が禁じた薬を売り歩く行商人です」
「行商人が勇者だと?」
「ええ。死病と言われた赤熱病の特効薬で、大勢の命を救ったのです。そんな勇敢な行商人の吟遊詩を、国中で歌って広めたのが吟遊詩人ですよ。お陰で人々は希望を持てた。それに腹を立てたバラキア政府は歌を禁じた。そうしたら歌詞を変えて別の歌として歌い続ける。それが吟遊詩人です」
「だ、だが歌っただけではないか」
「その歌を聞きつけて立ち上がったのが、後に伝説の英雄と歌われたフィンギルトです」
「なんだと!?」
「歌は人の心を動かします。そして人が動けば、歴史だって動かせるんです。字が読めない人の方が多いこの国で、リリアーナ大王の事を誰もが知っているのは、吟遊詩人が歌っているからです。断言しますが、字が読めない人が知っている大王様の情報は、全部吟遊詩になっていますからね」
「話が大げさ過ぎるぞ」
「嘘じゃありません。リリアーナ大王の吟遊詩、俺は全部歌えますよ。それが歌えなくちゃ、この国じゃ商売になりませんから。あ、新ネタは除きます。毎月新しい吟遊詩が作られていますから」
「そんなに簡単に吟遊詩など、作れるものなのか?」
「昨夜、即興で作った歌で拍手喝采を浴びましたよ、俺は。広場を埋め尽くした大観衆から」
「いくら何でも嘘くさいぞ」
「カーメンの町で聞いてくださいよ。昨夜、歌姫の舞台に乱入した吟遊詩人が拍手喝采を浴びたって事は、噂になっていますから」
「だとしても、即興だと?」
「ネタは、その前日に俺が盗賊に、あなたのお仲間に襲われた件です。体験談くらい即興で歌えないんじゃ、吟遊詩人として食っていけませんよ。しかも、助けてくれた呪歌使いが隣にいる。その活躍を称える吟遊詩、これで客が喜ばないわけがない。交易都市は盗賊魔法使いに悩まされていましたからね。お陰で、カーメンの町では呪歌使いは大人気ですよ」
ラッドは勝負に出て、印象操作を織り交ぜて語った。
「余計な真似をしてくれたな」
しかし素人はそれに気づいていない。
「助けてくれた恩義に報いたまでです。俺は義理堅いのが信条なんでね。俺が伝えた情報で、カーメンの住人は呪歌使いの味方になりましたよ」
念を入れて誘導する。すると小隊長が間を入れた。
(少しわざとらしかったかな?)
だが怪しんでいるというよりは、考えているような表情だ。そしてゆっくりとしゃべりだす。
「つまりだ、黄金の夜明け旅団を称える吟遊詩を作れば、大勢の支持を取り付けることができるのだな?」
(かかった!)
喜びを圧し殺してラッドは慎重に言葉を選ぶ。
「誰がそんな事を言いました? 呪歌使いが支持されたのは、悪い盗賊を捕まえるという正義を行ったからですよ。盗賊では称えようがありません」
「待て。それは君が、黄金の夜明け旅団の事を知らないからだ」
「そりゃ、真実の姿を知れば作れますよ、吟遊詩の一つや二つ。でも罪の無い人間を人質にして、挙げ句に殺そうなんて人たちが正義だなんて、あるんですか?」
「早合点するな。俺は殺すなどとは言っていないぞ」
それはラッドも知っている。先ほど突っ込んで聞かなかったのは「言わせない」為だ。
「でも人質交換が不成立なら、見せしめに俺を殺すんでしょ?」
「その様は事は避けるとも」
「でも可能性としてでも、自分を殺す人たちの正義を信じるなんて無理です」
「分かった。では取り引きとしよう。吟遊詩を作れば殺さないと約束する。人質交換が不成立でも、だ」
ラッドは心中で勝鬨を上げた。絶体絶命の危機から舌先一つで生き延びたのだ。
「それじゃあ、まず組織について教えてください」
「良かろう。だが俺は疲れた。同志スレーン、説明してやれ」
「は、デニ小隊長」
指名されたのは少女の方だった。
(うわ、これは困る)
年頃の異性だと観察どころではなくなる。だが散々ごねた後だ。さらなる譲歩は引き出せまい。
(意識するな意識するな。相手は悪党相手は悪党相手は悪党)
だが少女が間近に迫ると心臓が高鳴ってしまう。甘い香りが鼻腔をくすぐる。先ほど背中に感じた柔らかい感触が蘇ってくる。
半ば夢心地のラッドに少女は語り出した。
「私たち黄金の夜明け旅団は――」
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説


公爵家三男に転生しましたが・・・
キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが…
色々と本当に色々とありまして・・・
転生しました。
前世は女性でしたが異世界では男!
記憶持ち葛藤をご覧下さい。
作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。


家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる