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第十一章 戦争終結

その手に掴みし者は

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 眩しくてルークスは目覚めた。
 遥か東の果て、海から太陽が昇っている。
 イノリの水繭の内面には集落が点在する農地が映し出されていた。
「ここはどこ?」
「さて、かなり北へ走りましたが」
 集落に破壊の痕が見られない。
(敵軍の進撃路から外れたのかな?)
 やがて東西に流れる大きな川が見えて来た。
「ソロス川の北にこんな大きな川なんて……あったな」
 かつて国境だったテルミナス川が。
 九年前に隣国に奪われた、かつてはパトリアだった地をイノリは走っているのだ。つまりここは既に敵国、リスティア大王国である。
「敵のグラン・シルフ使いって、こんな遠くにいたんだ」
「まだまだ先になります、主様」
「ルークスちゃん、川を渡る?」
「イノリなら橋を渡れる――ああ、敵の本拠地に乗り込むかってことか。リスティアは公称でゴーレム二百基保有。百五十と二十をパトリアに。国境に配置した以外のゴーレム全部を差し向けたんだろうな。なら、この先は無防備だ。進もう」
 川を渡ってさらに北上しても、イノリを阻む者はいなかった。
 夕べ、アルティからもらったバスケットの残りを朝食にして、ルークスはさらに進んだ。
 いくつもの小さな町を迂回した先に、大きな町が見えた。都市と呼ぶべきか。
 イノリの腰より高い壁に囲まれ、その上に大型弩が据えられてある。
「いかがします?」
「グラン・シルフ使いがいるなら乗り込むまでだ。でもあの壁、石積みかレンガか。火炎槍じゃ壊せないな」
「心配ありませんよ、ルークスちゃん」
 リートレが言うので任せる事にした。
「シルフに周囲の安全を確保させます」
「頼む」
 弩をつむじ風が襲った。さすがに破壊はできないが、照準させなければ脅威ではない。
 イノリが近づくと、胸壁から矢が放たれてきたが、突風が吹き流した。
「いくわよ、ノンノンちゃん」
「頑張るです!」
 イノリは走りだす。さらに加速して全力疾走。壁に迫るや跳躍した。左手を壁上に着き、体を横にして壁を飛び越えた。両足で着地を決める。
「凄いや! 二人共」
 下りた先は大通りだった。人々が蜘蛛の子を散らすように逃げ惑っている。
「人を踏まないように気を付けて」
 大通りを北に進むと外壁より高い壁があり、その向こうに城がそびえていた。
 白亜と色とりどりの石で飾り立てられ、領主の城にしては豪華すぎるように見える。
「ひょっとして、王城?」
 城壁の上には兵が並び、一斉に矢を放ってきた。
 シルフの群れが矢を全て運びさる。刺さっても人間相手の矢ではゴーレムにダメージは与えられない。
「主様! 左の塔に大型弩があります!」
 シルフが飛ぶが、間に合わず丸太の矢が放たれた。
 咄嗟に突き出した左手に衝撃があり、弾かれた腕が鎧にぶつかる。前腕当てに付けられていた円盾が宙を舞い、右の路面に落ちた。矢は向きを変えられ、どこかへ飛んで行く。
「右の塔にもありました。シルフが封じております」
 旋風に巻かれ兵たちが塔から逃げて行く。
 城壁はイノリの胸元まであるので、跳び越えるには高すぎた。
 火炎槍を背中に戻し、両手を城壁の上にかけ、膝を曲げ、跳躍する勢いで上体を持ち上げ――きれなかった。
 一度着地、その反動で空気バネを活かし、さらに高くジャンプ。両手をしっかり伸ばして上体を持ち上げた。右脚を振り上げ城壁に乗せ、左脚を持ち上げ、乗り越え中庭に着地した。

 リスティア大王にして大将軍アラゾニキ四世は、王城のテラスから中庭に整列する将兵に訓示を行っていた。
「これより諸君は、野蛮なパトリア王国を開化する為に進駐する! 激しい抵抗が予想されるが、勇猛なる諸君ならば必ず――」
 言葉を失った。
 城壁の向こうに異様な存在を見たのだ。
 ゴーレムほどの巨大な人型が、大王都の外壁を跳び越えたのだ。
 大通りをこちらに向かって歩いてくる。
「あれは何だ?」
 アラゾニキ四世が指で差しても、後ろに居並ぶ将官たちは答えられなかった。
 女神像が動いているとしか思えない。白銀の鎧を身に纏い槍を手にしている。
 鎧の胸にはパトリアの紋章が描かれていた。
「!?」
 城壁の塔から大型弩が放たれるも、女神像は片手で弾き飛ばした。
 そして城壁に両手をかけると、飛び上がって乗り越えてきた。
 やっとアラゾニキ四世には「あれがパトリアのゴーレムである」と「ゴーレムが城壁を破壊せずに城に入った」が理解できた。
 その時はもう敵ゴーレムは眼前に迫っていた。

 中庭に降り立ったイノリの足下から、リスティア兵が逃げ散っている。
 城のテラスで、一人の男が腰を抜かしてへたり込んでいた。他が皆、城中に逃げ込んで取り残されたのだ。
 やたら腹が突き出した男だ。
「グラン・シルフ使い、じゃなさそうだな」
「建物の奥にいるようです」
「うーん、燻しだすか」
 邪魔な男を左手で掴んでどけ、背中から抜いた火炎槍を城の奥へと突き込む。
「カリディータ、グラン・シルフ使いを捕まえて」
「任せろ!」
 炎から躍り出たサラマンダーは怯える人間どもを尻目に室内を歩き回り、さらに奥の部屋に踏み込んだ。
 そこに精霊使いがいた。灰色のマントを着た痩せた男で、背後のグラン・シルフに命じた。
「ラファール! そのサラマンダーを吹き飛ばせ!」
 グラン・シルフが強風が吹き付けるも、カリディータの炎は勢いを増すばかり。
「そんなそよ風じゃ、あたしの炎は消せないぜ!」
 不敵に笑ってカリディータが迫るも、グラン・シルフは無駄な作業を続けるだけだ。
「家の中だから力を出せねえ、てわけじゃなさそうだな」
 この風精使いの為に本気を出す気がないのだ。
 ルークスの為なら何でも厭わない魂持ちに比べたら、契約者への想いなど無いに等しい。
 カリディータは簡単に男を捕まえ、首に手を回した。
「抵抗したら焼き殺すぞ!」
 男はがくりとうな垂れた。
 カリディータは意気揚々と男をテラスに引きずり出した。
「こいつがグラン・シルフに命令していたぜ」
 ルークスは左手で掴んでいた男を解放し、精霊使いを掴もうとした。
 カリディータが手を離したその瞬間、男は駆けだした。イノリの手をかいくぐり、テラスの手すりを乗り越える。
 あ、と思う間も無く落下し、白い石畳に鮮血と肉片の破片を散らした。
「ど……どうして?」
 理解できない事態にルークスは動揺した。
「せっかく生け捕りにしたのに! あたしの手間を無駄にしやがって」
「あれでは私でも治せないわ」
 カリディータは怒り、リートレは嘆いた。
「高さが分からなかったって、訳じゃないよね? つまり、自殺?」
「精霊には考えられない行動だわ。だから命を粗末にしているように見えるの」
「主様、グラン・シルフが去ります。シルフに確認させましたが、契約者が死んだとの事です」
「そこまでして素性を隠したかったのか」
「無駄死にでしたな。あれはラファール。グラン・シルフが確認できた以上、契約者を特定するのは容易です」
「本当に、無駄死になんだ」
 ルークスは即死であって欲しいと願った。
「ルールー、こっちの人はどうするですか?」
 先程掴んだ肥満男は腰が抜けたままらしく、まだテラスにいた。
「あ」
 頭に王冠があるのに、やっとルークスは気付いた。グラン・シルフ使いしか頭に無かったので、目に入らなかったのだ。
「まさか……リスティア王なのか?」
 もしそうなら両親の仇である。
 漠然としていた「敵」が、今始めて血肉ある人間としてルークスの前に現れたのだ。
 少年の心に暗い感情が湧いた。全身が強ばり手が小刻みに震えている。
「こいつ、どうしてやろう」
 自分でもわかるほど異様な音が口から出た。
「ルークスちゃん、どうしちゃったの?」
「いつものルールーと違うです」
「焼いちまうか? 言ってくれればすぐ焼くぜ」
 親友たちの声が遠くから聞こえる。
 ルークスは想像した。イノリの腕を動かすだけで男を潰せるのだ、と。
「主様、我らは主様の意思に従います」とインスピラティオーネが遠くで言う。「されど、リスティアの王ならば、処遇をパトリアの王に相談すべきと存じます」
 パトリアに王はいない。今は女王だ。
 そう思い至ったとき、ルークスの脳裏に幼い顔が閃き、意識が現実に戻った。
「そ、そうか。そうだよね。女王陛下に無断で敵国の王をどうこうなんて、とんでもない」
 ルークスは浅い息を繰り返し、頷いた。
「ノンノン、捕まえて。連れ帰るから」
「いつものルールーに戻ったです」
 イノリは男を掴んだ。
「よし、帰ろう」
 腰ほどの高さの城門の閂を外し、門を開けてイノリはくぐり抜ける。
 城を出たところで左手で掴んでいる男が喚きだした。
「離せ、無礼者!! 余はリスティア大王にして大将軍のアラゾニキ四世なるぞ! 下ろせ、下郎が!!」
「ああ、やっぱりリスティア王だったか」
 お陰で城を守る将兵や首都の住民に「国王がパトリアのゴーレムに捕まった」と知れ渡ることになった。
 イノリは大通りを今度は南下し、助走を付け外壁を飛び越した。
 掴んでいるリスティア王が死にそうな悲鳴をあげる。
 敵国の首都を後にしたルークスは、故郷へとイノリを走らせるのだった。

                   א

 イノリがパトリアの王都アクセムに到着したとき、太陽は西に大きく傾いていた。
 途中で親切な人から食べ物をもらっただけなので、ルークスはかなり空腹なうえ、イノリの中で寝るときも立ち姿勢でいたので疲れ果て、時折意識が途切れていた。
 前夜の勝利をもたらした女神の凱旋に王都中が沸き返ったが、ルークスにとっては良い迷惑である。
 迎えに出た将官にリスティア王を引き渡し、敵のグラン・シルフがラファールである事を伝えると、引き留める声も聞かず家路についた。
 一刻も早くベッドで寝たかったし、何より待っている人たちがいるのだ。
 帰宅しかルークスには考えられなかった。

 フェルームの町も戦勝祝いの真っ最中で、王都に負けないくらいの熱狂でルークスは迎えられた。
 イノリから降りるや、ルークスにアルティが飛びついてきた。体力が尽きていたルークスは、またしても尻餅をつかされた。
「まただよ、アルティ。加減を覚えて」
「こんなに疲れるまで! どうしてすぐ帰ってこなかったのよ!?」
「あれ? また僕叱られているの?」
 強い既視感に襲われた。
「そうじゃない。そうじゃないけど、少しは自分を労りなさい」
 アルティはルークスを引き起こして言う。
「ええとね、敵のグラン・シルフ使いを探していたんだ。見つけたけど、飛び降りて自殺した」
 それ以上説明すると面倒になりそうなので、場所や他の人間については黙っていた。
「良く帰ったな」
 満面の笑みでアルタスに肩を叩かれ、また倒れそうになる。
「ただいま」
「ルークス、お帰りだ!」
 アルティの友達やフォルティスら学園の生徒たちが群がってくる。
「疲れた」
 を連呼して何とか人々の祝福「攻撃」から家に逃げ込み、ベッドに倒れ込んだ。
 枕を手探りすることもできず眠りに落ちた。
 程なく王都から急使が駆けつけ「ルークスがリスティア国王を捕まえてきた」と告げたので、人々の驚きは二桁増した。そして喜びも。
 敵ゴーレム三十七基撃破、捕虜一万という戦場の活躍だけでも奇蹟の成せる技だったが、国王を捕らえたとなると別次元である。
「戦争に勝ったぞ!」 
 とカルミナが先走りするが、あながち間違いではなかった。
 それほどルークスは決定的な戦果を挙げたのだ。
 喜びに沸き返るパトリア人の誰もがまだ知らなかった。
 ルークスがリスティア国王を捕まえた場所がどこであるかは。
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