5 / 187
第一章 天才の持ち腐れ
ゴーレムオタク
しおりを挟む
天才の持ち腐れ。
それがルークス・レークタへの大方の評価である。
風の大精霊と契約できたのに活かそうとせず、相性が正反対のノームが必須のゴーレムに固執した挙げ句に成果を出せないからだ。
しかも王立精霊士学園では風精使いの評価は高くない。国を守る要はゴーレムであり、土精使いの育成がこの学園の最優先事項だからだ。
ゴーレムに必須のノームと契約できた生徒は学内でカーストが上がり、召喚もできない生徒は下位カーストに甘んじるのが学園の不文律である。
さすがに貴族と平民という越えられない壁ほどではないが、学園生活を送るうえで所属カーストは重要だ。
たとえ風の大精霊と契約していても、ノームを召喚できないルークスは平民で下位カーストという底辺である。
しかし国内で二人目の大精霊契約者という事実は大きく重く、羨望とそれ以上の嫉妬を招いていた。
それに加えて、彼の父親は知らない人がいないほどの有名人――英雄である事が嫉妬に拍車をかけている。
とりわけ貴族たちは嫉妬と蔑視とが入り交じった感情をルークスにぶつけていた。
とは言え直接的な暴力に及ぼうものなら、ルークスを常に見守るグラン・シルフに(一部の生徒が「ルークスに使われない鬱憤を晴らしている」と言うくらいに)猛烈な反撃を喰らう。
結果、ルークスに対するイジメは陰口や近づく生徒を追い払うなど陰湿な方向に悪化していた。
ルークスがゴーレム史の授業に行った時は終業間近だった。
不機嫌極まりない表情で女性教師オリムは尋ねる。
「今まで何をしていたのです?」
「ゴーレムを作っていました」
悪びれず答えるルークスに教師の表情はさらに険しくなった。
「それは前の科目ですね」
「終わったのに気付きませんでした」
「嘘をおっしゃい」
「え? 先生は何かに集中したりしないんですか?」
「しゅ、集中していても、終業の鐘くらい分かるでしょう」
「周囲の音が聞こえるなんて、集中力が足りないんじゃないですか?」
「そ、それは、普通そんな事はありません」
「はあ。僕は普通じゃないんですね」
オリムは赤髪の少女に顔を向けた。
「彼の言っている事は本当ですか」
深々とため息をついてアルティは立ち上がった。
「本当です。声が聞こえないどころか、軽く肩を叩いたくらいじゃ気付きません」
「だったら、なおさら引っ張って来なさい」
「私はそいつの保護者じゃありません!」
きっぱり言って座った。
納得できないオリムは「席に付くよう」指示したルークスに言い添える。
「あなたの大好きなゴーレムが戦場に現れてから、ゴーレム同士が最初に戦った辺りの講義を聞き逃したのは、身から出た錆ですからね」
その余計な発言が呼び水となった。
「え? それは講義で扱わなかったじゃないですか」
「何を言っているのです? 今日やったのですよ。あなたがいない時に」
「六百二十五年七月、エタラヤ国内における領主間の紛争が、記録に残る最古のゴーレム戦ですが、七世紀を扱ったとき省かれました」
「そ、それは等身大の作業用ゴーレムの転用ではありませんか?」
「ゴーレムはマスターの命令に従うだけで、作業の内容を決めて作られるものではありません。作業用と戦闘用との区分は、巨大ゴーレムの集団運用が始まった大戦期に生まれた、新しい区分です。七世紀では全てゴーレムです」
「今日の講義はゴーレム大戦です」
「九百十七年四月二十四日のアミンの戦いですね。コモド共和国のゴーレム部隊十六基が移動中の帝国軍ゴーレム中隊――既に帝国は三基からなる小隊単位の運用を始めていました――十基に奇襲をかけました。小型のコモドゴーレムは帝国軍の馬車を振り回し、ぶつけました。これが巨大ゴーレムが最初に武器を使った戦いとも記録されています。双方の被害は帝国軍が中破二、小破多数に対し、コモド軍は撃破七、大破三、中破六で、投入した全てが破壊、もしくは戦闘力喪失という完敗でした。この戦いでゴーレムの大きさが勝敗の決定的要因であるとの認識が広まり、ゴーレムの巨大化競争が始まりました。しかしこの戦闘を観戦していた中にフィンドラ軍の武官がいた事はもっと注目を――」
「も、もう結構です。席に付きなさい」
なおも喋りたがるルークスを、追い払うようにオリムは席に戻らせる。
隣に座るルークスに、アルティは頭痛を覚えた。
重度のゴーレムオタクであるルークスにゴーレムについて語る機会を与えるなど、火に油を注ぐも同然なのだ。
ノームと契約できない欠点を補う方法を探す為か、ルークスはゴーレムの知識を貪欲に求めている。
学園の図書室にあるゴーレム関連の文献は全て読破したルークスだ。中等部で教えるゴーレム史程度、頭に刻み込まれているはず。
それ位ゴーレムオタクのルークスがゴーレム関連の授業を忘れるのは「内容を既に知っているからだ」とアルティは思っている。
ゴーレムについて未知の知識を得られるなら、それが楽しみでワクワクしすぎ、ゴーレム製作に集中できなくなるのがルークスなのだ。
白けた空気のまま講義は惰性で続き、程なく終業の鐘が尖塔で鳴らされた。
「それでは、今日の復習をしておくように」
教師としての威厳を損ねたオリムは、不機嫌な顔のまま教室を後にした。
緊張していた生徒たちが一斉にゆるむ。
「またルークスがやらかしやがった!」
大柄な男子ワーレンスが怒鳴ると賛同の声が広まる。生徒たちのとげとげしい視線が注がれる先でルークスは、我関せずとばかり肩からオムの幼女を下ろしている。
げんなりしているアルティに、話しかけてくる女子がいた。
「いやー、ルークスは相変わらずマイペースっすね」
眼鏡という珍しい補正具を使う、お下げ髪の少女はヒーラリだ。
「お陰でディープな話が聞けたっすよ。まあ、アルティには毎度の事でしょうけど」
「ええ、ええ。どうせそうですとも」
アルティが冷ややかな視線を向けた当人はノンノンとの会話に夢中だ。
見とがめたヒーラリが眼鏡の位置を直す。
「ちょっと注意してやるっすか?」
「それこそ毎度の事よ。次は選択だから、ヒーラリは移動でしょ」
土精科を選択しているアルティたちと違い、ノームを使えないヒーラリは契約精霊のシルフを活かすべく風精科を選択している。
「本来ならルークスもこっちっすよねー」
「それは言わない約束よ」
ノームを使えず、シルフどころかグラン・シルフと契約しているルークスこそ「風精科を選択すべき」とは、本人以外の全員が思っている。
もっともアルティにしても契約しているのは火精サラマンダーで、ノームは召喚できるだけでありる。それでも土精科を選択しているのは「将来ノームと契約できたときにその方が有利」と判断したからだ。学園生活においても、家業においても。
ルークスはいそいそと次の講義の支度を始めた。頭の中はゴーレムしか詰まっておらず、周囲の反応は見えもせず聞こえもしない。
聞こえたところで、価値観を押しつけられて感情を害するだけだから、むしろ本人には都合が良かった。
それがルークス・レークタへの大方の評価である。
風の大精霊と契約できたのに活かそうとせず、相性が正反対のノームが必須のゴーレムに固執した挙げ句に成果を出せないからだ。
しかも王立精霊士学園では風精使いの評価は高くない。国を守る要はゴーレムであり、土精使いの育成がこの学園の最優先事項だからだ。
ゴーレムに必須のノームと契約できた生徒は学内でカーストが上がり、召喚もできない生徒は下位カーストに甘んじるのが学園の不文律である。
さすがに貴族と平民という越えられない壁ほどではないが、学園生活を送るうえで所属カーストは重要だ。
たとえ風の大精霊と契約していても、ノームを召喚できないルークスは平民で下位カーストという底辺である。
しかし国内で二人目の大精霊契約者という事実は大きく重く、羨望とそれ以上の嫉妬を招いていた。
それに加えて、彼の父親は知らない人がいないほどの有名人――英雄である事が嫉妬に拍車をかけている。
とりわけ貴族たちは嫉妬と蔑視とが入り交じった感情をルークスにぶつけていた。
とは言え直接的な暴力に及ぼうものなら、ルークスを常に見守るグラン・シルフに(一部の生徒が「ルークスに使われない鬱憤を晴らしている」と言うくらいに)猛烈な反撃を喰らう。
結果、ルークスに対するイジメは陰口や近づく生徒を追い払うなど陰湿な方向に悪化していた。
ルークスがゴーレム史の授業に行った時は終業間近だった。
不機嫌極まりない表情で女性教師オリムは尋ねる。
「今まで何をしていたのです?」
「ゴーレムを作っていました」
悪びれず答えるルークスに教師の表情はさらに険しくなった。
「それは前の科目ですね」
「終わったのに気付きませんでした」
「嘘をおっしゃい」
「え? 先生は何かに集中したりしないんですか?」
「しゅ、集中していても、終業の鐘くらい分かるでしょう」
「周囲の音が聞こえるなんて、集中力が足りないんじゃないですか?」
「そ、それは、普通そんな事はありません」
「はあ。僕は普通じゃないんですね」
オリムは赤髪の少女に顔を向けた。
「彼の言っている事は本当ですか」
深々とため息をついてアルティは立ち上がった。
「本当です。声が聞こえないどころか、軽く肩を叩いたくらいじゃ気付きません」
「だったら、なおさら引っ張って来なさい」
「私はそいつの保護者じゃありません!」
きっぱり言って座った。
納得できないオリムは「席に付くよう」指示したルークスに言い添える。
「あなたの大好きなゴーレムが戦場に現れてから、ゴーレム同士が最初に戦った辺りの講義を聞き逃したのは、身から出た錆ですからね」
その余計な発言が呼び水となった。
「え? それは講義で扱わなかったじゃないですか」
「何を言っているのです? 今日やったのですよ。あなたがいない時に」
「六百二十五年七月、エタラヤ国内における領主間の紛争が、記録に残る最古のゴーレム戦ですが、七世紀を扱ったとき省かれました」
「そ、それは等身大の作業用ゴーレムの転用ではありませんか?」
「ゴーレムはマスターの命令に従うだけで、作業の内容を決めて作られるものではありません。作業用と戦闘用との区分は、巨大ゴーレムの集団運用が始まった大戦期に生まれた、新しい区分です。七世紀では全てゴーレムです」
「今日の講義はゴーレム大戦です」
「九百十七年四月二十四日のアミンの戦いですね。コモド共和国のゴーレム部隊十六基が移動中の帝国軍ゴーレム中隊――既に帝国は三基からなる小隊単位の運用を始めていました――十基に奇襲をかけました。小型のコモドゴーレムは帝国軍の馬車を振り回し、ぶつけました。これが巨大ゴーレムが最初に武器を使った戦いとも記録されています。双方の被害は帝国軍が中破二、小破多数に対し、コモド軍は撃破七、大破三、中破六で、投入した全てが破壊、もしくは戦闘力喪失という完敗でした。この戦いでゴーレムの大きさが勝敗の決定的要因であるとの認識が広まり、ゴーレムの巨大化競争が始まりました。しかしこの戦闘を観戦していた中にフィンドラ軍の武官がいた事はもっと注目を――」
「も、もう結構です。席に付きなさい」
なおも喋りたがるルークスを、追い払うようにオリムは席に戻らせる。
隣に座るルークスに、アルティは頭痛を覚えた。
重度のゴーレムオタクであるルークスにゴーレムについて語る機会を与えるなど、火に油を注ぐも同然なのだ。
ノームと契約できない欠点を補う方法を探す為か、ルークスはゴーレムの知識を貪欲に求めている。
学園の図書室にあるゴーレム関連の文献は全て読破したルークスだ。中等部で教えるゴーレム史程度、頭に刻み込まれているはず。
それ位ゴーレムオタクのルークスがゴーレム関連の授業を忘れるのは「内容を既に知っているからだ」とアルティは思っている。
ゴーレムについて未知の知識を得られるなら、それが楽しみでワクワクしすぎ、ゴーレム製作に集中できなくなるのがルークスなのだ。
白けた空気のまま講義は惰性で続き、程なく終業の鐘が尖塔で鳴らされた。
「それでは、今日の復習をしておくように」
教師としての威厳を損ねたオリムは、不機嫌な顔のまま教室を後にした。
緊張していた生徒たちが一斉にゆるむ。
「またルークスがやらかしやがった!」
大柄な男子ワーレンスが怒鳴ると賛同の声が広まる。生徒たちのとげとげしい視線が注がれる先でルークスは、我関せずとばかり肩からオムの幼女を下ろしている。
げんなりしているアルティに、話しかけてくる女子がいた。
「いやー、ルークスは相変わらずマイペースっすね」
眼鏡という珍しい補正具を使う、お下げ髪の少女はヒーラリだ。
「お陰でディープな話が聞けたっすよ。まあ、アルティには毎度の事でしょうけど」
「ええ、ええ。どうせそうですとも」
アルティが冷ややかな視線を向けた当人はノンノンとの会話に夢中だ。
見とがめたヒーラリが眼鏡の位置を直す。
「ちょっと注意してやるっすか?」
「それこそ毎度の事よ。次は選択だから、ヒーラリは移動でしょ」
土精科を選択しているアルティたちと違い、ノームを使えないヒーラリは契約精霊のシルフを活かすべく風精科を選択している。
「本来ならルークスもこっちっすよねー」
「それは言わない約束よ」
ノームを使えず、シルフどころかグラン・シルフと契約しているルークスこそ「風精科を選択すべき」とは、本人以外の全員が思っている。
もっともアルティにしても契約しているのは火精サラマンダーで、ノームは召喚できるだけでありる。それでも土精科を選択しているのは「将来ノームと契約できたときにその方が有利」と判断したからだ。学園生活においても、家業においても。
ルークスはいそいそと次の講義の支度を始めた。頭の中はゴーレムしか詰まっておらず、周囲の反応は見えもせず聞こえもしない。
聞こえたところで、価値観を押しつけられて感情を害するだけだから、むしろ本人には都合が良かった。
0
お気に入りに追加
67
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
拝啓、お父様お母様 勇者パーティをクビになりました。
ちくわ feat. 亜鳳
ファンタジー
弱い、使えないと勇者パーティをクビになった
16歳の少年【カン】
しかし彼は転生者であり、勇者パーティに配属される前は【無冠の帝王】とまで謳われた最強の武・剣道者だ
これで魔導まで極めているのだが
王国より勇者の尊厳とレベルが上がるまではその実力を隠せと言われ
渋々それに付き合っていた…
だが、勘違いした勇者にパーティを追い出されてしまう
この物語はそんな最強の少年【カン】が「もう知るか!王命何かくそ食らえ!!」と実力解放して好き勝手に過ごすだけのストーリーである
※タイトルは思い付かなかったので適当です
※5話【ギルド長との対談】を持って前書きを廃止致しました
以降はあとがきに変更になります
※現在執筆に集中させて頂くべく
必要最低限の感想しか返信できません、ご理解のほどよろしくお願いいたします
※現在書き溜め中、もうしばらくお待ちください
捨てられた転生幼女は無自重無双する
紅 蓮也
ファンタジー
スクラルド王国の筆頭公爵家の次女として生を受けた三歳になるアイリス・フォン・アリステラは、次期当主である年の離れた兄以外の家族と兄がつけたアイリスの専属メイドとアイリスに拾われ恩義のある専属騎士以外の使用人から疎まれていた。
アイリスを疎ましく思っている者たちや一部の者以外は知らないがアイリスは転生者でもあった。
ある日、寝ているとアイリスの部屋に誰かが入ってきて、アイリスは連れ去られた。
アイリスは、肌寒さを感じ目を覚ますと近くにその場から去ろうとしている人の声が聞こえた。
去ろうとしている人物は父と母だった。
ここで声を出し、起きていることがバレると最悪、殺されてしまう可能性があるので、寝たふりをして二人が去るのを待っていたが、そのまま本当に寝てしまい二人が去った後に近づいて来た者に気づくことが出来ず、また何処かに連れていかれた。
朝になり起こしに来た専属メイドが、アイリスがいない事を当主に報告し、疎ましく思っていたくせに当主と夫人は騒ぎたて、当主はアイリスを探そうともせずに、その場でアイリスが誘拐された責任として、専属メイドと専属騎士にクビを言い渡した。
クビを言い渡された専属メイドと専属騎士は、何も言わず食堂を出て行き身支度をして、公爵家から出ていった。
しばらく歩いていると、次期当主であるカイルが後を追ってきて、カイルの腕にはいなくなったはずのアイリスが抱かれていた。
アイリスの無事に安心した二人は、カイルの話を聞き、三人は王城に向かった。
王城で、カイルから話を聞いた国王から広大なアイリス公爵家の領地の端にあり、昔の公爵家本邸があった場所の管理と魔の森の開拓をカイルは、国王から命られる。
アイリスは、公爵家の目がなくなったので、無自重でチートし続け管理と開拓を命じられた兄カイルに協力し、辺境の村々の発展や魔の森の開拓をしていった。
※諸事情によりしばらく連載休止致します。
※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる