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第40話
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「車が一台付いてきてるけど、どうする?」
もし共犯者だったなら、誘拐犯は顔色一つ変えず走り続けろと言うはずだ。しかし明らかな動揺と怒りを見せた。ただ、僕から言ったうえに自分がずっと見張っていたのだから、誘拐犯は僕が呼んだとは考えなかったようだ。心配もあった。僕はあれが警察車両だと確信できて少し安心したけど、誘拐犯はもう逃げられないと思いどう出るのだろうか。ひなちゃんが捕まっている以上、警察も僕も迂闊に手を出せない状況に変わりはない。ここで自暴自棄になった誘拐犯が何をしでかすか、想像するのすら恐くなってきた。
そんな事を考えている間に、誘拐犯はひなちゃんを連れて一番後ろまで行って窓から確認しようとしている。誘拐犯にしたら、僕の勘違いというのを期待しているのだろう。だけどしばらく見てから、さっきの怒りはどこに行ったのだろうというくらいに青白い顔になっていた。それでも、ひなちゃんと刃物を持つ手には力が入っているが。
誘拐犯が観念して自首してくれればと思うが、下手に僕がそんなことは言えない。何をきっかけにして誘拐犯が逆上するか分からないのだから。なので僕はしばらく静観するのが最良の選択だろう。
「もはやここまでか」
誘拐犯が芝居じみた小声で呟きサングラスを外して顔を見せた。誘拐犯の真意は全く分からない。自首するつもりなのか。それとも、ひなちゃんと僕を道連れに死ぬつもりなのか。最悪の結果だけは避けるために、ここで初めて僕は誘拐犯に取り入ろうとした。
「もう、その子を離してやってくれないか?」
誘拐犯は何も答えず遠くをみているだけだ。それでも怒りはしなかっただけでも、少しは安心できた。
「刑務所に入るのは確定だろうけど、あの時あの子を離してやって良かったと思える日が、きっと来るよ」
僕は畳み掛ける。しかしそれでも誘拐犯は黙っている。考えてくれているのだろう。期待しつつ、しばし待つことにした。が、その時、先ほどの警察車両とおぼしき車とは別の車が勢いよく迫ってきて、バスと並走を始めたのだ。助手席から身を乗り出しカメラで撮影しているので、嫌でも視界に入ってくる。おそらくマスコミ関係者だろう。
せっかく誘拐犯の心境に変化が見え始めたのに、ここで二つの不安が出てきてしまった。一つは誘拐犯がさらし者のように扱われたと思って怒り出す事で、もう一つは言うまでもなく、山田ひろしがバスを運転していることに気づかれる事だ。
僕はカメラの方は見ないようにして前だけを見て運転していると、そのマスコミ車がなんとバスの前に割り込んできたのだ。警察車両もここまでされては看過できるはずもなく一気にバスとの間合いを詰めてきたが、もうすでに1台2台どころではなかった。確認できただけでも横に3台後ろに2台の覆面パトカーが付かず離れずの位置で様子を見ているようだ。
その時は突然やってきた。とうとうマスコミ車のカメラマンが明らかに僕を指差し驚いたのだ。ある程度覚悟していたので、僕は至って冷静だ。ただ、それに気づいた誘拐犯はさっきまでの青白い顔が急に赤みを帯びてきて、僕に向かって興奮したように発した。
「あんた、やっぱり山田ひろしだな」
なぜかよせばいいのに、わざわざ僕は伊達メガネを外し素顔を晒す。自分でも理由が分からない。そして簡単に返答した。
「そうだ」
誘拐犯の表情が少し柔らかくなったようだ。今の僕にはそれだけで十分だろう。
「なんでこんな所に……いや、なんでバスを運転してるんだ?」
「バスが好きだから……かな」
誘拐犯の雰囲気が、ファンの人が僕に会った時のような感じに似てきた。
「そっか。好きな仕事ができて、いいな」
「あなたは何になりたかったの?」
誘拐犯に対して同情のようなものが出てきた。
「あんたの前で言うのもあれだけど、俺も小さい頃は役者になりたかった」
急に口数が増えたのは、バス運転士が役者だと分かったからなのだろうか。それとも観念したからなのか。どちらにしろ、このままなんでもいいから話し続けていれば、誘拐犯は投降もしくは自首をするだろう。よほどの事がない限りは。
「そうか。もう手遅れになってしまったな」
下手なお世辞なんて言う時ではない。
「ああ。自業自得……か」
「なんでこんな事をしたんだ?」
「何をやっても上手くいかず、そのうち何もする気がしなくなったんだ。それでどんどん毎日が嫌になって、もう俺の人生なんてどうでもいいやと……。だけどイチかバチかで大金を手に入れたら、生まれ変われるかもと。お金を手に入れても、具体的に何かしたい事もないのに」
「なるほどな。だからこんなに行きあたりばったりの犯行に及んだんだな?」
「ああ。たまに近所で見かけてたかわいい子供が、あの小林健二の娘だとテレビでやってて。これは身代金をたっぷりと取れそうだと安直な発想をしてしまったようだな」
「確かに、健二さんはひなちゃんのためなら、全財産を出しても惜しくはないと考えるだろう。だけど、ひなちゃんの心の傷は一生残ることになるんだよ。その心の傷を少しでも癒やしてあげたいと思ってくれるなら、まずはひなちゃんを離してくれないか?」
「そうだな。恐い思いをさせて悪かったね、ひなちゃん」
「大丈夫よ。この前、ドラマの撮影で同じような事をしたもん。慣れちゃったし、ひろしさんがいてくれたから全然恐くなかったよ。だから、おじさんは反省して、これからは真面目に生きないと許さないよ」
僕は必死で笑うのをこらえたけど、それが誘拐犯に気づかれてしまった。だけど今さら誘拐犯が逆上することはないだろう。
「ひろしさん、笑いたいなら笑ったほうがいいよ。俺はこんな良い子に、なんて事をしたんだろうな。罪を償ったら、世の中ののために俺ができる事をやるよ」
「それは良い考えだ。前科持ちだっていうことで、選択肢はすごく狭まるし世間の人たちの風当たりは強いだろうけど、約束だからな」
「こら、ひろしさん。何も今言うことじゃないし、お世辞だって必要でしょ」
「いいんだよ、ひなちゃん。こんな俺に気を使ってくれてありがとうね。だけどそうやって、ひろしさんに正直に言ってもらえて良かったと思うよ。じゃあ、そろそろバスを止めてくれないかな?」
もし共犯者だったなら、誘拐犯は顔色一つ変えず走り続けろと言うはずだ。しかし明らかな動揺と怒りを見せた。ただ、僕から言ったうえに自分がずっと見張っていたのだから、誘拐犯は僕が呼んだとは考えなかったようだ。心配もあった。僕はあれが警察車両だと確信できて少し安心したけど、誘拐犯はもう逃げられないと思いどう出るのだろうか。ひなちゃんが捕まっている以上、警察も僕も迂闊に手を出せない状況に変わりはない。ここで自暴自棄になった誘拐犯が何をしでかすか、想像するのすら恐くなってきた。
そんな事を考えている間に、誘拐犯はひなちゃんを連れて一番後ろまで行って窓から確認しようとしている。誘拐犯にしたら、僕の勘違いというのを期待しているのだろう。だけどしばらく見てから、さっきの怒りはどこに行ったのだろうというくらいに青白い顔になっていた。それでも、ひなちゃんと刃物を持つ手には力が入っているが。
誘拐犯が観念して自首してくれればと思うが、下手に僕がそんなことは言えない。何をきっかけにして誘拐犯が逆上するか分からないのだから。なので僕はしばらく静観するのが最良の選択だろう。
「もはやここまでか」
誘拐犯が芝居じみた小声で呟きサングラスを外して顔を見せた。誘拐犯の真意は全く分からない。自首するつもりなのか。それとも、ひなちゃんと僕を道連れに死ぬつもりなのか。最悪の結果だけは避けるために、ここで初めて僕は誘拐犯に取り入ろうとした。
「もう、その子を離してやってくれないか?」
誘拐犯は何も答えず遠くをみているだけだ。それでも怒りはしなかっただけでも、少しは安心できた。
「刑務所に入るのは確定だろうけど、あの時あの子を離してやって良かったと思える日が、きっと来るよ」
僕は畳み掛ける。しかしそれでも誘拐犯は黙っている。考えてくれているのだろう。期待しつつ、しばし待つことにした。が、その時、先ほどの警察車両とおぼしき車とは別の車が勢いよく迫ってきて、バスと並走を始めたのだ。助手席から身を乗り出しカメラで撮影しているので、嫌でも視界に入ってくる。おそらくマスコミ関係者だろう。
せっかく誘拐犯の心境に変化が見え始めたのに、ここで二つの不安が出てきてしまった。一つは誘拐犯がさらし者のように扱われたと思って怒り出す事で、もう一つは言うまでもなく、山田ひろしがバスを運転していることに気づかれる事だ。
僕はカメラの方は見ないようにして前だけを見て運転していると、そのマスコミ車がなんとバスの前に割り込んできたのだ。警察車両もここまでされては看過できるはずもなく一気にバスとの間合いを詰めてきたが、もうすでに1台2台どころではなかった。確認できただけでも横に3台後ろに2台の覆面パトカーが付かず離れずの位置で様子を見ているようだ。
その時は突然やってきた。とうとうマスコミ車のカメラマンが明らかに僕を指差し驚いたのだ。ある程度覚悟していたので、僕は至って冷静だ。ただ、それに気づいた誘拐犯はさっきまでの青白い顔が急に赤みを帯びてきて、僕に向かって興奮したように発した。
「あんた、やっぱり山田ひろしだな」
なぜかよせばいいのに、わざわざ僕は伊達メガネを外し素顔を晒す。自分でも理由が分からない。そして簡単に返答した。
「そうだ」
誘拐犯の表情が少し柔らかくなったようだ。今の僕にはそれだけで十分だろう。
「なんでこんな所に……いや、なんでバスを運転してるんだ?」
「バスが好きだから……かな」
誘拐犯の雰囲気が、ファンの人が僕に会った時のような感じに似てきた。
「そっか。好きな仕事ができて、いいな」
「あなたは何になりたかったの?」
誘拐犯に対して同情のようなものが出てきた。
「あんたの前で言うのもあれだけど、俺も小さい頃は役者になりたかった」
急に口数が増えたのは、バス運転士が役者だと分かったからなのだろうか。それとも観念したからなのか。どちらにしろ、このままなんでもいいから話し続けていれば、誘拐犯は投降もしくは自首をするだろう。よほどの事がない限りは。
「そうか。もう手遅れになってしまったな」
下手なお世辞なんて言う時ではない。
「ああ。自業自得……か」
「なんでこんな事をしたんだ?」
「何をやっても上手くいかず、そのうち何もする気がしなくなったんだ。それでどんどん毎日が嫌になって、もう俺の人生なんてどうでもいいやと……。だけどイチかバチかで大金を手に入れたら、生まれ変われるかもと。お金を手に入れても、具体的に何かしたい事もないのに」
「なるほどな。だからこんなに行きあたりばったりの犯行に及んだんだな?」
「ああ。たまに近所で見かけてたかわいい子供が、あの小林健二の娘だとテレビでやってて。これは身代金をたっぷりと取れそうだと安直な発想をしてしまったようだな」
「確かに、健二さんはひなちゃんのためなら、全財産を出しても惜しくはないと考えるだろう。だけど、ひなちゃんの心の傷は一生残ることになるんだよ。その心の傷を少しでも癒やしてあげたいと思ってくれるなら、まずはひなちゃんを離してくれないか?」
「そうだな。恐い思いをさせて悪かったね、ひなちゃん」
「大丈夫よ。この前、ドラマの撮影で同じような事をしたもん。慣れちゃったし、ひろしさんがいてくれたから全然恐くなかったよ。だから、おじさんは反省して、これからは真面目に生きないと許さないよ」
僕は必死で笑うのをこらえたけど、それが誘拐犯に気づかれてしまった。だけど今さら誘拐犯が逆上することはないだろう。
「ひろしさん、笑いたいなら笑ったほうがいいよ。俺はこんな良い子に、なんて事をしたんだろうな。罪を償ったら、世の中ののために俺ができる事をやるよ」
「それは良い考えだ。前科持ちだっていうことで、選択肢はすごく狭まるし世間の人たちの風当たりは強いだろうけど、約束だからな」
「こら、ひろしさん。何も今言うことじゃないし、お世辞だって必要でしょ」
「いいんだよ、ひなちゃん。こんな俺に気を使ってくれてありがとうね。だけどそうやって、ひろしさんに正直に言ってもらえて良かったと思うよ。じゃあ、そろそろバスを止めてくれないかな?」
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