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第25話
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帰りは塚谷君運転の車に小野さんが助手席に座り、僕は一人寂しく広めの後部座席を占領していた。それでも二人の楽しげな会話を聞いて、僕も同じように楽しくなっていたが。そしてまず当たり前に小野さんの住んでいるマンションのすぐ前まで行って小野さんを降ろすと、塚谷君は僕の家に向かってくれた。
「ひろしさん、あっちの家の方まで送りましょうか?」
「ありがとう。でも、今日もいつものように車を東京の家に置いてあるから、こっちの家までお願い」
「そうでしたね。じゃあ、今日のうちに車であっちの家に行くということですね?」
「そうだねえ。あんな形で急に仕事が入るなんて想像すらしてなかったから、大幅に予定は狂ったけど、それでも今日中に戻ってあっちの家で寝た方がいいからね。バスの仕事に備えて、疲れが取れるくらいの睡眠時間が十分にあるはずだよ」
「まあ、ひろしさんがそう言うのなら大丈夫でしょう」と言ってから、こっちの家まで塚谷君は僕を無事に送ってくれた。
「今日は美樹のおかげで最高の仕事ができたよ。美樹もそう思うでしょ?」
「そうですね。寝てたから仕事ぶりは全然わからないけど、きっとそうだと思います」
「ありがとう。そして今日はすごく嬉しかったよ」
「え? 何がですか?」
「なんだろうね?」
塚谷君がたまにするいやらしい笑顔を僕も真似てみた。
「教えてくださいよ」と言う塚谷君を尻目に僕はそそくさと駐車場に停めてある自分の車へと向かったので、塚谷君がどんな顔をしていたかは見ていないが、笑顔だったと確信している。
昨日は帰ってきてシャワーを浴びてすぐに眠ったので、7時間は寝られたと思うけど、やはり目覚まし時計に八つ当たりをしてしまった。何時間寝ても無理やり起こされるのは、どんな人でも嫌に決まっていると言い訳をして、自分を正当化することで反省しない僕は壊れた目覚まし時計から目を逸らす。そして都合の悪い事はすぐに忘れて、気分を入れ替えて愛車に乗りバス会社へと向かった。
もうすでに『山田ひろし』ではなく『山田広志』になっている僕は、役者の時とは違う種類の緊張と役者では決して得られない種類の楽しみに包まれていた。
「おはようございまーす」
「おはよう。山田君はいつも元気だね」
「それはもう。週に2、3日しかバスに乗れないんだから、一回一回が楽しくてしょうがないですよ。あっ、もちろんふざけるなんてせずに安全運転しかしないですよ」
「そんなに楽しいなら、社員になって毎日のように乗ればいいのにと思うけど……あっ、ごめんごめん。みんなそれぞれ都合があるもんね。でも山田君が社員になりたいって言えば、会社としては歓迎大歓迎だから遠慮しないで言ってね」
「はい、ありがとうございます。それではバスの点検をしてきます」
バスの点検を終えると、僕はいつもよりも浮き浮きしていた。なぜなら今日は僕の大好きな23番ダイヤを担当するからだ。この23番ダイヤというのは結構お客さんがいっぱい乗る、と言っても観光客の人が大半を占めるが、そういう運行がたくさんあるのだ。大勢乗って何回も止まったり動いたりを繰り返すと疲れるから嫌だと言う人もいるけれど、幸か不幸か今の僕はそういう事がいかにもバスを運転していろいろな人の役に立っていると思えてやりがいを感じている。しかしそれはあくまでも週に2、3日しか出てないからで、もしほとんど毎日だったならどう思うのか自分でも分からない。
ただ、お客さんの乗り降りが多いということは必然的にバスが遅れる時間も長くなるので、中には舌打ちしたりため息をついたりして苛立ちを表す人もいるし、遅いというような事を直接言われることもある。僕は人間ができていないのか、一応ポーカーフェイスを作りながらも心の中で言い返している時もあるが、それでさらに自己嫌悪に陥ったりしてしまう。だけど、そんな時は塚谷君の笑顔を思い描くと、機嫌が良くなるまでは無理としてもすごく冷静になれる。なんだかんだで傍にいなくても、塚谷君には助けられてばかりだ。
まあそういう事は稀なので、今日も仕事を無事に終えた時には充実感があるのだろうと思いながら、僕は点呼に向かった。
「点呼お願いします」
「はい、山田君は……おお、お気に入りの23番ダイヤだね。これはほとんどの運行で遅延が発生するので、遅れたからといって焦ったりスピードを出したりしないように。いくら遅れてもいいので、事故を起こさないように安全運転でお願いしますね」
「はい。行ってきます」
1つ目の運行、2つ目の運行、そして3つ目の運行は主に通勤通学のお客さんなので、バスが遅れて来ることは百も承知だ。なので、淡々と乗って淡々と降りていかれる。この淡々とが、とにかく僕の焦る気持ちを和らげてくれるので、いつも感謝だ。
やはり僕も人間なので、待たしてるとか遅れてるとか思ってスピードを出したいと思った事は一度や二度ではない。だけど、立ち客もたくさんいる中、スピードを出して万が一事故を起こせば大惨事に繋がる。奇跡的にけが人が出なくても、念の為に警察や救急車を呼んでさらに代わりのバスか次の時間のバスかが来るまで、お客さんには待機をしてもらわなければならなくなる。なので、たかだか5分かそこらを縮めるためにリスクは取れない。
いや、例えいかなる時であっても、僕は安全運転をしなければならないのだ。
そして、朝のラッシュ時をいつもの安全運転で無難にこなしてから、小休止を挟んでいよいよ観光客が増えてくる時間帯の運行になる。観光客は日本人だけではなく海外からの人もちらほらといるので、英語がペラペラの僕は大歓迎だ。だけど、なぜだか僕の素晴らしい英語を外国人はほとんど理解してくれない。英語をまるで母国語のように操れる僕は大げさな身振り手振りで必死に説明するが、なかなか分かってもらえない時があってへこんだりもする。本当の意味で英語がペラペラになりたいので、いつかそのうち英会話学校に通おうかと心の奥底で誓う時がたまにある。と思ってから、昼になるちょっと前の運行を出発するのは、今日で何回目だろう。
しかし一度出発すれば、バス運転士としての仕事に集中するので、ほどよく緊張して始発のバス停につけて後ろのドアを開けた。平日というのもあるのだろう。観光客らしき人が3人だけ乗ってきた。寂しいとは思ったが30人でも3人でも大事な命にはかわりがない。いつも通りの安全運転を約束して、もちろん声には出さないけど、僕はバスを発車させる。
たった3人でも楽しく会話してくれているので、賑やかになってほっとしたのが本音だ。というのも、最近のバスの車内は非常に静かなので、お客さんがいるのに静まり返っているとなんとなく気まずい気持ちになってしまう時がある。しかし間違っても僕が話すわけにはいかないので、意味もなく気を使ってしまうのだ。そんな訳で、お客さんがほどよく賑やかにしてくれていると、僕にとっては助けてくれていることになるので、世の中持ちつ持たれつでいいなあとつくづく思うことが多々ある。
とまあ少し横道に逸れたかもしれないが、僕の運転するバスは横道に逸れるはずがないので、決められたコースをのんびり進んでいった。すると、あるバス停に何か気になる集団がいるのを発見してしまったのだ。その集団とは、カメラを持った人が2、3人とそれを守るかのような人が4、5人、そしてカメラに映されているであろう人が一人いる。出演者だと思われる明らかにオーラを放っている一人と、僕は目が合うのを嫌って横目でちらっと見ただけで、その集団を後ろのドアに合わせてバスを停めた。
「ひろしさん、あっちの家の方まで送りましょうか?」
「ありがとう。でも、今日もいつものように車を東京の家に置いてあるから、こっちの家までお願い」
「そうでしたね。じゃあ、今日のうちに車であっちの家に行くということですね?」
「そうだねえ。あんな形で急に仕事が入るなんて想像すらしてなかったから、大幅に予定は狂ったけど、それでも今日中に戻ってあっちの家で寝た方がいいからね。バスの仕事に備えて、疲れが取れるくらいの睡眠時間が十分にあるはずだよ」
「まあ、ひろしさんがそう言うのなら大丈夫でしょう」と言ってから、こっちの家まで塚谷君は僕を無事に送ってくれた。
「今日は美樹のおかげで最高の仕事ができたよ。美樹もそう思うでしょ?」
「そうですね。寝てたから仕事ぶりは全然わからないけど、きっとそうだと思います」
「ありがとう。そして今日はすごく嬉しかったよ」
「え? 何がですか?」
「なんだろうね?」
塚谷君がたまにするいやらしい笑顔を僕も真似てみた。
「教えてくださいよ」と言う塚谷君を尻目に僕はそそくさと駐車場に停めてある自分の車へと向かったので、塚谷君がどんな顔をしていたかは見ていないが、笑顔だったと確信している。
昨日は帰ってきてシャワーを浴びてすぐに眠ったので、7時間は寝られたと思うけど、やはり目覚まし時計に八つ当たりをしてしまった。何時間寝ても無理やり起こされるのは、どんな人でも嫌に決まっていると言い訳をして、自分を正当化することで反省しない僕は壊れた目覚まし時計から目を逸らす。そして都合の悪い事はすぐに忘れて、気分を入れ替えて愛車に乗りバス会社へと向かった。
もうすでに『山田ひろし』ではなく『山田広志』になっている僕は、役者の時とは違う種類の緊張と役者では決して得られない種類の楽しみに包まれていた。
「おはようございまーす」
「おはよう。山田君はいつも元気だね」
「それはもう。週に2、3日しかバスに乗れないんだから、一回一回が楽しくてしょうがないですよ。あっ、もちろんふざけるなんてせずに安全運転しかしないですよ」
「そんなに楽しいなら、社員になって毎日のように乗ればいいのにと思うけど……あっ、ごめんごめん。みんなそれぞれ都合があるもんね。でも山田君が社員になりたいって言えば、会社としては歓迎大歓迎だから遠慮しないで言ってね」
「はい、ありがとうございます。それではバスの点検をしてきます」
バスの点検を終えると、僕はいつもよりも浮き浮きしていた。なぜなら今日は僕の大好きな23番ダイヤを担当するからだ。この23番ダイヤというのは結構お客さんがいっぱい乗る、と言っても観光客の人が大半を占めるが、そういう運行がたくさんあるのだ。大勢乗って何回も止まったり動いたりを繰り返すと疲れるから嫌だと言う人もいるけれど、幸か不幸か今の僕はそういう事がいかにもバスを運転していろいろな人の役に立っていると思えてやりがいを感じている。しかしそれはあくまでも週に2、3日しか出てないからで、もしほとんど毎日だったならどう思うのか自分でも分からない。
ただ、お客さんの乗り降りが多いということは必然的にバスが遅れる時間も長くなるので、中には舌打ちしたりため息をついたりして苛立ちを表す人もいるし、遅いというような事を直接言われることもある。僕は人間ができていないのか、一応ポーカーフェイスを作りながらも心の中で言い返している時もあるが、それでさらに自己嫌悪に陥ったりしてしまう。だけど、そんな時は塚谷君の笑顔を思い描くと、機嫌が良くなるまでは無理としてもすごく冷静になれる。なんだかんだで傍にいなくても、塚谷君には助けられてばかりだ。
まあそういう事は稀なので、今日も仕事を無事に終えた時には充実感があるのだろうと思いながら、僕は点呼に向かった。
「点呼お願いします」
「はい、山田君は……おお、お気に入りの23番ダイヤだね。これはほとんどの運行で遅延が発生するので、遅れたからといって焦ったりスピードを出したりしないように。いくら遅れてもいいので、事故を起こさないように安全運転でお願いしますね」
「はい。行ってきます」
1つ目の運行、2つ目の運行、そして3つ目の運行は主に通勤通学のお客さんなので、バスが遅れて来ることは百も承知だ。なので、淡々と乗って淡々と降りていかれる。この淡々とが、とにかく僕の焦る気持ちを和らげてくれるので、いつも感謝だ。
やはり僕も人間なので、待たしてるとか遅れてるとか思ってスピードを出したいと思った事は一度や二度ではない。だけど、立ち客もたくさんいる中、スピードを出して万が一事故を起こせば大惨事に繋がる。奇跡的にけが人が出なくても、念の為に警察や救急車を呼んでさらに代わりのバスか次の時間のバスかが来るまで、お客さんには待機をしてもらわなければならなくなる。なので、たかだか5分かそこらを縮めるためにリスクは取れない。
いや、例えいかなる時であっても、僕は安全運転をしなければならないのだ。
そして、朝のラッシュ時をいつもの安全運転で無難にこなしてから、小休止を挟んでいよいよ観光客が増えてくる時間帯の運行になる。観光客は日本人だけではなく海外からの人もちらほらといるので、英語がペラペラの僕は大歓迎だ。だけど、なぜだか僕の素晴らしい英語を外国人はほとんど理解してくれない。英語をまるで母国語のように操れる僕は大げさな身振り手振りで必死に説明するが、なかなか分かってもらえない時があってへこんだりもする。本当の意味で英語がペラペラになりたいので、いつかそのうち英会話学校に通おうかと心の奥底で誓う時がたまにある。と思ってから、昼になるちょっと前の運行を出発するのは、今日で何回目だろう。
しかし一度出発すれば、バス運転士としての仕事に集中するので、ほどよく緊張して始発のバス停につけて後ろのドアを開けた。平日というのもあるのだろう。観光客らしき人が3人だけ乗ってきた。寂しいとは思ったが30人でも3人でも大事な命にはかわりがない。いつも通りの安全運転を約束して、もちろん声には出さないけど、僕はバスを発車させる。
たった3人でも楽しく会話してくれているので、賑やかになってほっとしたのが本音だ。というのも、最近のバスの車内は非常に静かなので、お客さんがいるのに静まり返っているとなんとなく気まずい気持ちになってしまう時がある。しかし間違っても僕が話すわけにはいかないので、意味もなく気を使ってしまうのだ。そんな訳で、お客さんがほどよく賑やかにしてくれていると、僕にとっては助けてくれていることになるので、世の中持ちつ持たれつでいいなあとつくづく思うことが多々ある。
とまあ少し横道に逸れたかもしれないが、僕の運転するバスは横道に逸れるはずがないので、決められたコースをのんびり進んでいった。すると、あるバス停に何か気になる集団がいるのを発見してしまったのだ。その集団とは、カメラを持った人が2、3人とそれを守るかのような人が4、5人、そしてカメラに映されているであろう人が一人いる。出演者だと思われる明らかにオーラを放っている一人と、僕は目が合うのを嫌って横目でちらっと見ただけで、その集団を後ろのドアに合わせてバスを停めた。
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