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【SS】魔法がかかるディナータイム
しおりを挟むせっかくの初デート。
それがこんなところだなんて!!!
「どうかした?」
「ううん、素敵なお店ね?来た事あるの?」
「いや、口コミですごく評判のいい店みたいだよ」
「へぇ・・・・・そうなの」
口コミですって?こんな店が?
大方、アイツらの顔がいいのに騙されてるに違いないじゃない!こんな店!
□ ■ □
私の名前は佐々木 麻里子。
私は大きな失恋をした。
いままで男の人と付き合う、なんてお遊び以外のナニモノでもないと思っていた。
大学の頃から私の周りには男友達が絶えた事なんてなかった。
デートの誘いも毎週のように。
友達と遊んでいたって、いつもナンパされていた。
『男なんてこんなもの』
そう思っていた自分。
けれど、会社に入って初めて尊敬できた男の人。
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初めて自分から好きになった人。
そして、初めて相手から振られた。
目が腫れて開かなくなるくらい泣いて、泣いて、泣いて・・・・・。
そうして今、私は新しく出会った人とディナーに来た。
・・・・・あの女の店に。
「いらっしゃいませ」
あの女の声。
こちらを見た一瞬、少し目が見開かれた。
私はぷい、と顔を背けて目線から逃げる。
どうぞこちらへ、と別の女性の声。
あの女は入口前のカウンターから動かずにいた。
ちらり、と振り返ってみれば彼女は次の客を応対していた。・・・・・結構繁盛してるんだ。
内装は落ち着ける雰囲気。
気取らず、けれどカジュアルすぎず。
まるで、外国の小さなレストランみたいだ。
メニューを開くと、全部日本語。
コース料理だけらしい。
それでも何が出るかは大体書いてあるから変なものは出されずに済みそうだ。
何せ、シェフはあの憎たらしいほどイケメンのあの男なのだから。
メニューを聞きに来たのは、席に案内してくれたウェイトレスの女性。
可憐、という方がふさわしいかも。
他にも結構カッコいい人がいる。
なんなのよこの店?あの女、顔で従業員選んだんじゃないの?
「いい店だね」
「え?・・・・・ええ、そうね」
「音楽、ジャズかな。聞いててうるさくないって結構いいポイントだよね」
気づかなかった。
でも、こうやって恋人同士のおしゃべりを妨げない程度の音楽。
いつもは大音量の居酒屋や、バーにいるせいであまり気にしていなかったけど。
そのとき。
「食前酒です」
「っ、!」
頭の上から降ってきた声にどきん、とした。
顔を見なくたってわかる、色気のある声。
ちらりと見上げれば、あの男。
赤い髪に瞳。口元には色気のある笑み。
「ごゆっくりどうぞ」
「ありがとうございます」
「・・・・・」
目を合わせればウインクのひとつでもしそうだ。
そんなことしたら何か言われそうだから、目線は合わせない。
一瞬、目が合った瞬間笑ったように見えた。
きっと、あの女もそうだったはず。
あのイケメンシェフも気づいてるんだろう。私が来た事。
「・・・・・どうかしたのか?」
「あ、ううん。このワイン美味しいわ」
「だな。ここ予約取った甲斐あったよ」
「・・・・・そうね」
出てくる食事はとても、美味しかった。
そこらの高級レストランにも引けを取らないかもしれない。
いつだったか、お金持ちなオジサンに付き合って食事した以来だから、記憶はおぼろげだけど。
けど、美味しいものを食べればそれなりに機嫌も良くなってくる。
「お待たせしました、本日のドルチェです」
「わあ・・・・・」
ことり、と自分の前に置かれた皿を見た瞬間、思わず声が出た。
アメで作ったネットのようなカゴ。
その奥にはケーキとジェラートがライトに照らされて宝石のように煌めいて見えた。
見とれていると、ごゆっくり、と優しい声がした。
そして、笑いを含んだような彼氏の声。
「気に入った?」
「すごく!」
一口食べれば丁度いい甘さが口の中を満たす。
私は幸せな気分になって、周りのテーブルを見渡す。
そこで、ふと気づいた。
同じケーキを食べている人がいない?ように見える。
まさか、だってコースメニューでしょ?
同じものを出したりするものなんじゃないの?
不思議に思った私は、ずっと私達のテーブルを行き来していた彼女を捕まえて聞いた。
「いかがなさいましたか?お客様」
「ねぇ、これディナーのドルチェなのよね?コースの」
「はい、そうですけど」
「なんで他のテーブルには別のケーキなの?」
「え?えっと・・・・・」
「どうしたんだよ?」
「あ、いいえ。貴女を問い詰めてるんじゃないの。
ただ、同じコースメニューなのにどうして同じドルチェじゃないのかって」
そうなのだ。
さっきメニューを確認したら、コースメニューは2つだけだった。
単品もあるのだろうが、メニューは2つ。
なのに、同じドルチェを食べている人はほんのわずか。
ほとんどの人は全然違うドルチェを食べているような気がする。
・・・・・おかしい話。
ふと彼女は私の連れの彼に目配せをした。
彼が頷いたのを見て、彼女は私に話し始めた。
「私共のレストランは、ご予約の時にできるだけお客様の好みをお伺いします。
それからメニューを決めるんです」
「・・・・・え?」
「なので、本日お客様のコースにはお好きな物を使っています。
このデザートも、パティシエがオリジナルで考えたスイーツなんです」
知らなかった。
でも確かに、私の嫌いなもの・・・・・たとえば生のタマネギ。
よくサラダとかに入ってたりするけど、ここはなかった。
その代わりに好きなアボカド。
ケーキも私の好きなティラミス。
付け合せのシャーベットも嫌いな味じゃない。
私は彼を見た。
なんだか得意げな顔。・・・・・なんか憎たらしい。してやられた感がある。
それに、この料理全てがあの無駄にイケメンなシェフとパティシエが作ったと思うと・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・うう、美味しい。
「でも本当に素敵なレストランですね、ここは」
「ありがとうございます」
彼がウェイトレスの彼女に賞賛を送る。
対する彼女も、店を褒められて嬉しそう。
・・・・・ここが、あの女が作ったレストラン。
「うちは『お客様の為のレストラン』がモットーですから。
理想の場所となるべく、私達も精一杯お手伝いさせて頂きます」
「客の好みや予算に合わせて振舞うディナーを出すレストランなんて早々ないですよ」
・・・・・待って、そんな事してるのここ!?
でも確かに、そう考えれば辻褄も合う。
確か、透さんもそんな事言ってたような・・・・・。
彼と話すウェイトレスの彼女。
ここで働けて嬉しい、って全身で言ってるのが伝わる。
他のウェイター達だってそう。
すごく生き生きとしてる。
・・・・・なんだか、完敗。
それでもケーキは美味しくて。
なんだか暖かい気持ちのまま、帰り支度。
□ ■ □
「ありがとうございました」
「美味しかったです」
お会計を済ませ、ドアを出る私達にあの女性の声。
彼が店を出た後、私は振り返って彼女を見た。
「・・・・・ご馳走様」
「お口に合ったようで何よりです」
「透さんといた時から考えてたの」
「・・・・・え?」
「透さんとお付き合いしていた時から、この店を作る事を考えてたの?」
「・・・・・ええ、そう。私は彼よりこの店を取った、のかもしれないわ」
ふふ、と苦笑する彼女。・・・・・眞崎 響子。
以前ならカチンとしたその表情も、今は普通に対する事ができた。
美味しいものを食べたおかげだろうか。
今は驚くほど冷静に見ていられる。
「ここまで考えていた訳じゃなかったんだけど。
シェフやソムリエの彼に出会ってしまったからかしらね。
ビックリするくらいスムーズに開店まで来た。
それからやらなくちゃいけないことに追われているうちに・・・・・いつしか透とも疎遠になった。
そしてお互い、そうやって離れていく事を受け入れていた」
「・・・・・」
初めて聞いた。彼女からの言葉。
もっと恋人同士の関係にしがみついていたのかと思っていた。
世間的に言えば、結婚秒読み段階だった二人。
しかも彼女の年齢からすれぱ、結婚を焦ってもおかしくなかったはずだ。
でも彼女はそうしなかった。
「どうして」
「え?」
「どうして透さんと結婚しなかったんですか」
初めてかもしれない。
彼女に対して、自然に敬語が出たのは。
向こうもそう感じたのだろうか。
目を見張り、そして軽く微笑んで答えてくれた。
「彼じゃなかったんでしょうね」
「!?」
「多分、そういう事だったんじゃないのかしら。
私と彼は、同じ人生を歩く相手じゃなかったのよ。
でも合わなかった訳じゃないわよ?一緒に過ごした時間は楽しかった。
でも、これから先を過ごす相手じゃなかったのね」
「なんで、そんな風に・・・・・」
「・・・・・多分、彼が欲しかったのは傍にいて支えてくれる相手だったのよね。
私も、このレストランを始めなければそうできたのかもしれない。
だけど私はこの道を見つけてしまった。歩き出してしまった。
たくさんの人を雇ってるんだもの。中途半端はできないわ。そうでしょう?」
「・・・・・」
「私も不思議だわ。どうして別れたの?
貴女は何があっても透を支えていきそうだったのに」
「私も、わからないんです。どうしてなのか・・・・・」
そう、あれから透さんとは単なる先輩後輩の関係だけ。
私はすでに新しい彼氏がいるのだ。
「うーん。貴女は自分が主役じゃないと嫌そうだものね」
「はぁ!?何よそれ!?」
「そうそう、貴女はそうでなくちゃね」
うんうん、と納得するような眞崎さん。
なんなのよその言い方!
「透じゃ多分物足りなかったんじゃないかしら。あの人基本的に子供だし。
貴女を誉めてくれたりとかしないでしょ」
た、確かにそうだったかも?
今の彼氏は結構誉め上手だから一緒にいて楽だけれど。
透さんとの時は、私が甲斐甲斐しくお世話してた?ような?
「ふふふ、まだまだ一人に絞らなくたっていいんじゃない?
まだ若いんだし。そしたらまた来て頂戴ね」
「待ちなさいよ!なんで別れる前提なのよ!」
「いやだ、そんなこと言ってないわよ?
いいのかしら?彼氏、待たせているんじゃないの?」
「っ!」
そうだ、きっと車で待ってる。
いつまでもここで喋っているわけにもいかない。
キッ、と睨みつけてもオーナーの彼女は営業用スマイルでドアを開いた。
憎たらしいったらありゃしない。
「またのお越しをお待ちしております」
「また来てやるわよ、あのイヤミなシェフ達にもよろしく!」
「ありがとうございました」
イヤミで言っても効いているんだかいないのか。
わかりはしなかったけど、これ以上彼を待たせる訳にもいかず私は店から出た。
車で待っていた彼は、至極のんびりと『遅かったね』といっただけ。
・・・・・透さんだったら何してたの、とか聞くんだろうな。
そういわないのはこの人の優しさなのか、包容力なのか。
なんにせよ、今はこの人といるのが安心するのは事実。
彼女の言うとおり、きっと私も『透さんじゃなかった』のだろう。
車の窓から夜景を眺めながら、私はそんな事を思った。
□ ■ □
「帰ったのか、あの女」
「あらやだ、お客様でしょ?」
「あんな女、『あの女』で十分だ」
「あらあら」
ぶすっ、とした顔で出てきたのはメインシェフ。巽 浩一朗。
「キッチン空けてきていいの?」
「土屋がいるからなんて事ぁねぇよ」
「ダメよ、こき使っちゃ」
「このくらい普通だ、普通。ソースは俺が作ってあるんだから、他は任せても問題ねぇさ」
「そう。かなり信用してるのね?彼の腕は相当認めているんじゃないの?」
「まあな。筋がいい。元々勘がいいんだろ?
あれこれ言わずとも、色々アレンジしてるみてぇだな」
「貴方に刺激を受けた、と言っていたからね。
今まで伝統を守る事を第一としていたようだから・・・・・。
自分の手で生み出すって事に目覚めちゃったんじゃないの?」
「そうかもな。ま、ウチにとっちゃ喜ばしい事じゃねぇか」
「そうね」
くすっ、と笑って目を合わせる。
そう、彼が来てくれたからこそ、ディナータイムを始められたのだから。
彼には感謝してもしきれないくらいなのだ。
「さて、まだお客様はいらっしゃるんだから。
クローズまで頑張らないとね?メインシェフさん?」
「わかってるさ」
キッチンに消える彼の背中。
そう、まだ私達のレストランはようやく本当のスタートに立ったばかりだ。
これからもっと『理想の場所』となるべく努力していかなければならないのだから。
fin.
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