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この世界での私の立場
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しおりを挟む言われるがままに、魔力反応石に両手を押し当て、しばし待つ。
周りにいてくれるお弟子さんと学園について雑談レベルの質問をしていると、ふと石がほんのりと輝きだした。
見た感じ、タッチライトみたい。
明滅する事もなく、ほわん、と光るだけ。
これで属性とかわかるの?ホントに?
ゼクスさんがふむ、とヒゲを撫でて呟いた。
「なるほどのう、こうきたか」
「えっ、何か見えてます?
私単に光ってるだけにしか見えないんですけど」
すると、ゼクスさんは説明をしてくれた。
「この石は、対象者の魔力を読み取る石なんじゃ。
コズエ殿には光ってる、としか見えておらんじゃろうが、鑑定魔法を使うと属性や魔力量が見えるのですな」
「あ、なるほど」
「そもそも魔力がない人は石を光らせる事はできませんでな」
「じゃあ光ったって事は、私にも魔力があるって事になりますよね」
「その通りです。で、ですな。
コズエ殿には全属性の魔力適性があります。
魔力量は・・・そうですな、まだこれからも伸び代がありそうです」
「すごいですよコズエ様!全属性!」
「わー俺師匠以外で初めて見ましたよコレ」
「魔力量の底・・・見えないっすね」
「今現在の魔力量は普通程度ですけど、どの程度まで伸びるかこれは観察しがいがありますねぇ」
どうやら属性は全部に適性があるらしい。
でも魔力量は普通、だって。まぁ普通でいいんですよ。
『大魔法使いに!』とか野望持ってないからね。
全部の属性に適性があるとはいっても、適性レベルにも大小があるらしい。そこは全部同じじゃないのね。
私の適性は以下の通り。
『火』 C
『水』 A
『風』 C
『土』 C
『光』 C
『闇』 C
『聖』 SSS
魔力量 C
魔力回復速度 SSS
ちなみに、AからEまであって、Cが普通らしい。
「・・・なんですかこの『SSS』って」
「これは儂も初めて見ましたわ」
「回復速度・・・っていうのは?」
「それは魔力を消費した分の回復速度ですな。
コズエ殿は魔力量は普通ですが、回復速度が著しく早い。
同じ魔力量の人間と比べて、全快するのも早いということになりますな」
『聖』に関してSSSってどうなんだ。
これは治癒魔法にすっごく適性あるよ!みたいな?
現代日本の医療技術は世界でもトップレベルだけど、そういう知識とか関係あるのかな。だとすると納得できるけど。
「コズエ様は『聖』だけでなく『水』の適性も高いですし、ポーションとか作るの上手そうですねえ」
「えっ!ポーション!?」
「ええ、薬草と水と魔力を混ぜて作るんですけど、傷を治したり、病気も緩和したりと万能回復薬の一つですよ」
聞きましたか皆さん!
RPGにはお馴染みのポーション来ましたよ!
これはアトリエシリーズ並にポーション作って売ろうかな!?
作り方教えてもらいたい!私にもできるかな?
「是非とも教えてください!」
「ほほう、薬作りにも興味があるのですかな?
ならば明日からは午後の時間は研究所で魔法の訓練と、ポーション作りでもすることにしましょうかな」
「お願いします!」
午前中はこれまで通りに、セバスさんとお勉強。
歴史は本を読めばいいけど、一般常識を教わらないとね。まだまだ足りないんです。
貨幣価値とかも教えてもらわないとな。ひとりでお買い物ができないし。
魔力がある事がわかり、『自分にも魔法が使える!私魔法少女じゃない!?』なんて思って能天気にもご機嫌で帰宅する私。
私がいなくなった研究室で、ゼクスさんと研究員達の会話なんて知る由もない。
「それにしても・・・大丈夫ですか、師匠?」
「なんじゃ?コズエ殿は勤勉家だし器用じゃ。
あっさり魔法も覚えてしまうかもしれんぞ?」
「じゃなくて、ですよ。全属性なんて・・・
しかも『聖』がSSS? 神殿に知られたら不味くないですか?」
「彼女に関しては神殿も手出しは不可能じゃよ。
なんせ国王直々に『保護』されとるからの。
タロットワークの『影』達が常に御身を守っておる」
「あー・・・なら平気そうですね。
いやでも全属性となると、学園入りも考えるべきでは?
師匠に教わるのが一番ですけど、さすがに今後ずっとという訳にもいかないでしょう」
「それは儂も考えておる。ある程度環境が整ったら、コズエ殿に選択させるつもりでおるよ。
まぁ、このまま研究員扱いでも儂は構わんがの」
********************
それからは、毎日が充実していた。
この年齢になって、さらに勉強と来ると記憶力にも危ない所があるけれどそこは異世界仕様。
アラフォーの頭ではなく、10代ってホントにスポンジが水を吸い込むように知識入るのね!
勉強の内容にもよるかもしれない。
魔法の勉強は、ハッキリ言って、ゲーム脳の私にとっては面白くて面白くて仕方がない。
元々RPGやってた時も、魔法効果だとか属性効果だとか覚えてしまうのは早かった。クリアのためにね!
その延長戦上のようなものだし、楽しみながら覚えていける。
魔法の実地訓練も、わりとすんなり進んだ。
これもゲーム上でどんなものかはエフェクトで知ってるし、イメージは豊富だ。魔法はイメージが大事ということだから、そこも私にとってはアドバンテージがあるようなもの。
ポーション作りも、なんかお菓子作りみたいな感覚。
作る工程は理科の実験みたいだったし、薬草を刻んだりとかはお料理みたいなものだ。
魔力を流しながら攪拌、とかはちょっと難しかったけど。
魔力の使い方については、ラノベ読書がものを言った。
なんのお話だったかは覚えていないが、魔力の使い方のイメージは水道を捻って水を出す、みたいな事が書いてあった。まさか本当にそのイメージで使えるようになるとは思えなかったけど、それが思いのほか上手くいった。
コントロールについてはコツを掴むまで時間がかかったけど、これも妄想力のお陰で成功している。
アニメ好きで見まくっていたのがここで役に立つなんて。
人生ホントに何がどこでどう役に立つかわからない。
魔術研究所に通い、私が使える魔法についてわかったことがある。
私には『攻撃魔法』が使えないということ。
イメージはできるし、適性があるのだから、使える能力もあるはず。
けれど、発動しないのだ。マッチレベルの火くらいは出せた。でもそれは生活魔法の範疇だった。
これについては、ゼクスさんにもお弟子さん達にもわからなかった。
他の『支援魔法』『治癒魔法』『生活魔法』については問題なく発動する。特に『治癒魔法』に関してはもう詠唱の必要も無い。これが『適性SSS』の恩恵なのか…?
「ダメ、ですねえ」
「できそうではありますけどねえ」
「・・・これ以上どうにかなる気がしないです」
「他の魔法は問題ないんですけどねー」
『攻撃魔法』の発動しない理由。
私にはなんとなくわかっていた。
『攻撃魔法』というからには、使えば誰かを傷つける。
身を守るには使えた方がいいのだろうけど、私はそれが怖い。
元の世界では殺人は何があっても『禁忌』だ。
その考えが無意識にリミッターをかけて、発動しないんだろう。
何か心当たりはないか、と聞かれたゼクスさんにそう言うと、頭を撫でられた。
よくわからないけど気を遣われました。
「確かに、それはあるかもしれませんの」
「多分、それじゃないかなと。他の魔法は普通に使えますしね。
極端な話、温風出す魔法だって、高温にしたら怪我するのに使えますから」
「・・・『攻撃魔法』が使えずとも、コズエ殿は身を守る為の魔法は使えますし、無理に習得しなくてもよいでしょうな。
基本は護衛を付けておりますし、滅多なことでは危ない目に合わせはしませんからの」
護衛?どこに?そんなものついてたのか。
身の安全が保障されるのなら、それはそれでありがたい事なのだけれども。
********************
護衛がいる、なんて事を聞かされた後。
どんな人が付いているのだろう、SPってやつですか?なんて思っていた朝。
「護衛・・・」
「護衛がどうかしました?コズエ様?」
食後のお茶を堪能していた私。
この間ゼクスさんが行っていた『護衛』の事を考えていた。
…と思ったら口に出ちゃったみたい。
それを食器を下げていたターニャが不思議に思ったのか、聞いてきた。
「あー、いやね、こないだゼクスさんに『護衛をつけてるから安心していい』って言われてね、そんな人つけてたんだなぁって」
「嫌ですよぉコズエ様ったら。毎日会ってるのに」
「はっ!?」
「コズエ様の目の前にいるじゃないですかぁ♡」
うふっ、とばかりにポーズを取るターニャ。
え、まさかターニャ…?
すると、いつの間にか来ていたライラが、お茶のお代わりを注ぐ。
横にはリンゴが2切れ。デザート付き。
「ターニャと私がコズエ様の護衛兼お世話係です」
「えっ!?ライラも!?」
「そーですよ?お守りする対象が女性ということで、私とライラが選ばれました」
「その通りですわ、コズエ様」
…やたら体術に長けているのはそれで?
こちらの世界の『メイドの嗜み』かなんかだと…
するとセバスさんが登場。
それを見て、ターニャとライラは一礼し、食器を持って退場した。
セバスさんは私に微笑むと、説明してくれた。
ていうかいつから聞いてたんですか?
「コズエ様にはまだお話しておりませんでしたね。
ターニャとライラの言う通り、あの2人はコズエ様専用の側仕え兼護衛を命じております」
「そ、そうだったんですね・・・」
「はい。旦那様よりそう命じられておりました。
ターニャもライラも若いですが、私が1から育てましたのでご安心ください」
それなら…ものすごく…安心です…
セバスさんの教育…厳しいんだろうな…フフ…
するとセバスさんは表情を真剣なものに変えた。
何か重要な話をしたいみたい。私も真剣に聞かなければ、と思い姿勢を正した。
「タロットワーク家が元王族、と言うことは既にご存知の事ですね。ならばコズエ様は『暗部』という言葉はご存知ですか」
「あるんですね、本当に」
「やはりご存知でしたね」
「こちらの物と同じかどうかはわかりません。
それに、私は単なる一般市民でしたので、直に目にした事はありませんよ。あくまでそういうものがある、いたらしいというだけで」
「どのような事をするのかわかりますか?」
「諜報、暗殺、護衛・・・ですか?」
「その通りでございます。表向きの警護は近衛騎士で足りますが、それだけではない部分もありましたので」
「えーと、まさか、と思いますけど」
これは…?もしかしてセバスさん、それなのかな~?
まさかタロットワーク家で働いてる使用人全部とか言わないよね?王族だった時って数十年前だったんだろうし、セバスさんはまだしも、ターニャやライラ…はどうなんだ?でもここて働くくらいだから、手解きは受けてるとか?
私の想像をそっくりそのまま理解したのか、目が合ったセバスさんは満面の笑みを浮かべた。
ああ…そうですか…全員ですね、ハイ。
「コズエ様のご想像通りです。さすがはコズエ様。私が説明するまでもなく理解してくださるとは」
「いやあのさすがに全員とは思いたくないんですけど、全員ですよね、部外者を内部に飼っておく訳ないですよね」
「飼っておくとは素晴らしい表現ですね」
ならこの家ものすごく安全地帯なのね…
あの優しそうな庭師のゴルドもか…人は見かけによらないと言うけれど、こんなによらないものですか?
********************
「そういえば、コズエ様は学園には通われませんの?」
「学園、ですか?」
タロットワーク本邸でお茶会。
すったもんだあったけれど、あれからエオリアさんとたまにお茶会をしている。セバスさんの教育があったからか、こちらのお屋敷のメイドさんも私に『とても』親切になりました。
ゲオルグさんともお話を何度かするうちに、和解しましたよ?
セバスさんが一体どういうお話をしたのかわかりませんが、あれからゲオルグさんに会うたびに、ビクッとされるんです。
まるで、私の後ろに何か怖い物がいるかのように…何かいたのかしら。
なので、今ではゲオルグさんともエオリアさんとも友好的な関係を築いています。
ふと、あの時のメイドさんは見かけない事をゲオルグさんに聞いたら、『セバスチャンに連れられてお勉強に行っています』との事。
どこかに秘密の特訓施設とかあるのかな…?目が泳いでいたから、それ以上は聞かなかった。うん。
「ええ、ステラワーズ学園というのですわ。貴族の子息や息女、それに平民からも将来有望な者が通う施設なんですの」
「そういえば、研究所で聞きましたね」
「15歳から通えるようになるんですのよ。
コズエ様には少し物足りないかもしれませんけれど、大きな図書館もありますし、各分野の第一人者が授業をしてくださるから、学問や魔法を学ぶにはいい所ですわ。
私の息子達も通いましたし、タロットワークの者は皆、学園の卒業者ですのよ。コズエ様にその気があれば、微力ながら私も力になりますわ。私の実のお父様は学園の理事の1人ですから」
「そうなんですね」
元の世界でいう高校や大学の位置づけなのかな。
貴族の子供は家庭教師がついて、勉強するらしい。
平民は、神殿がやっている学校に通い、有望な子供は学園への進学を許可されるとか。
貴族の子供にとっては人脈作り、だっけ?
…将来のお婿さんお嫁さん探しとかもあるんだろうな。
「私とゲオルグ様も学園で出会いましたのよ」
「あらっ?もしかして恋愛結婚ですか?」
「ええ、そうなんですの。学園にいる間に社交界へデビューもありますけれど、やはり学園の方がお互いの距離が近いですもの。
もちろん、婚約は学園を卒業してからでしたけれど」
「エオリアさんのお家の爵位は何だったんですか?」
「私は公爵家ですわ。とはいえ兄も姉もいましたから、私はわりと結婚相手に拘らなくてよかったんですのよ」
「相手が『タロットワーク』では何かとあったんじゃないですか?」
そう言うと、エオリアさんは扇を開き、ウフっと笑った。
「それはまぁありましたわ。
嫉妬の雨あられって感じでしたわね」
「あら、そっちですか」
「コズエ様の予想は違いまして?」
「ゲオルグさんがやたら爵位に拘っていましたから、エオリアさんをお嫁さんにする時に色々あったのかなぁと」
「・・・そう、かもしれませんわね。
けれど、最終的にに私のお父様もお母様も許してくださいましたわ。お父様としては同じ公爵家に嫁いで欲しかった様でしたけど、私はゲオルグ様以外と添う気はありませんでしたの」
「いいですねぇゲオルグさんたら幸せ者」
「ゲオルグ様は学生時代、ものすごく女性に人気があったんですのよ。平民の方からもかなりアプローチされてましたわ。
私、それを見てやきもきしたものです」
「『爵位を持たない貴族』だから貴族平民問わずって事ですか」
「ええ、そうですの。血筋からしてもタロットワークは前王族ですもの。
アルゼイド王家から王女を降嫁させることもできますし、両者の同意があれば平民でも娶ることはできますわ。
一族の中には元平民の方も多数いましてよ?」
「そうなんですね、すごく寛容ですね」
「寛容・・・と言えば聞こえはいいですけれど、突き詰めれば『タロットワークの変人についていける器量の持主』でなければ不可能ですわね。ゲオルグ様はタロットワークの中では数少ない『凡人』ですもの」
「えっ?凡人?」
「タロットワークの人間は圧倒的に多数がお義父様みたいな研究肌の方や突出的な才能のある方ばかりですもの。ゲオルグ様のように、一般的な貴族の子息、みたいな方は少ないんですのよ」
そうですか、それは大変だ。
ゼクスさんの兄弟ってどのくらいいるんだろ?
でも一族、ってくらいだからそこそこ人数いるんだよね?
「ゼクスさんて一人っ子じゃないですよね?」
「ええ、お義父様には弟が2人、妹が2人いますわ。
弟様のうち、1人は王国騎士団におりましたけれど既に引退していますわね。今は息子さんが王国騎士団にいるはずですわ。
後のお1人は税務官として活躍なさっていますわね。ゲオルグ様がまだまだ認めてもらえない、とこぼしていらっしゃいましたわ。
妹様は現在の近衛騎士団長の奥様ですわね。女性ながら本人もなかなかお強いのですわよ?確かプロポーズされて決闘されたとか。
もうお1人は商人に嫁がれたはずですわ。商才がおありになるみたいで、今は色々な国を回ってらっしゃるそうですわよ?」
えーと?
なんかズラーっと羅列されましたが、ここでひとつ整理してみましょう。
長男はゼクスさんで、魔術研究所の所長兼王宮魔術師。
次男の上の弟が元・王宮騎士団所属の騎士さん。
三男の下の弟が現・税務官。活躍というくらいだし、偉い人っぽいなあ。
長女の上の妹が現在の近衛騎士団長の奥様。エオリアさんが言うには本人も騎士団所属。女騎士さんかあ。
次女の下の妹が、商人へ嫁いだ、と。…商才でもあったのかしら。バリバリの商売人だったりして。
タロットワーク家、なかなかの発展ぶり。
確かに王族じゃなくなってよかったのかもしれない。
「待ってください、なんで決闘?」
「ええ、なんでも『私より弱い男に嫁ぐ気はない』と仰られて。
その決闘も引き分けだったそうですけれどね」
ひ、引き分け…。
それも近衛騎士団長に?
そうとうお強いのではないでしょうか。
ちょっと見てみたい…。
しかし学園かぁ。
確かに、セバスさんとの授業も最近は『私から教えることはもうないですね』と言われちゃったし、もっと深く勉強するなら学園に通った方がいいのかな。エオリアさんの話だと各分野の偉い人の講義も受けられるんだろう。
ゼクスさんに話してみようかな。
見学とかしにいけるのかな?
********************
ゼクスさんに『学園に行ってみたいけどどう思いますか?』と聞くと、ふたつ返事でOKを出された。
どうやら研究所の人達とも話していたらしく、私がこの先元の世界に戻る為の魔法を探すにも、学園に通ってみる事は無駄じゃないだろうから、と。
「とはいえ、コズエ殿の好きにしたらいい、と儂は思ってますのでな。このまま研究所で魔法を学ぶもよし、学園に通って学ぶもよし」
「学園に通うのは正直面白そうだなぁと思ってるんですよ。
ただ、私って貴族じゃないけど平民でもない宙ぶらりんの立場の人間が通っても問題ないのかなって」
「そこはほれ、タロットワークの遠縁としてしまえば解決です」
「いいんですか?そんな簡単に・・・」
「なに、そもそも儂が後見に立つということはそういう事も含んでですからの。
タロットワークの名を名乗らずとも、コズエ殿には一族の人間同様の後ろ楯を付けます」
「でも・・・」
「ご不満なら王族の後ろ盾でもよいのですぞ?」
「イエケッコウデス」
王族の後ろ盾なんてそんな怖いものは要りません。
ゼクスさんの好意に甘えてタロットワークの後ろ盾をいただこう。それに、バックにタロットワークがいると知られれば、貴族からの面倒くさいお誘いなんかも来ないのでは!それはお得!
こうして私は『タロットワークの遠縁』というお飾りの地位をいただき、学園へ入学をする事になる。
すでに学園の新学期は始まっていて、編入という形となるという。
手続きはトントン拍子に進み、来月から通うことになった。
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