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一章
ジルじいの提案
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音もたてずに背後に、しかも鍵の閉められていたはずの第一聖師団長の執務室に現れた男にロゼは驚きを隠せず、口を意味もなく開けては閉じを繰り返していた。そんな声も出ない様子のロゼに、好々爺と言う言葉が相応しいような老人はにっこりと笑いかけた。
「初めまして、君のことは報告を受けているよ。ロゼちゃんと呼んでもいいかな?」
「っえ、あ、はい」
にこにことしながら突然名前を親しげに呼ばれては、戸惑ってしまうのもしょうがないだろう。
しかしこの老人が無断で入ってきたにもかかわらず、誰もそれを問い詰めるどころか誰何の声さえもかけない。それを不思議に思った時、ふと老人の細まった瞳と目が合った。
榛色の、吸い込まれるような、見ていて安心するようなその瞳。
それを見た瞬間に、ロゼはこの老人が誰であるかをすとんと理解した。
「聖師長様。こんな朝早くから、どうして第一棟に」
最初に老人へと声を掛けたのは、困惑気味のリデナスだった。
「なぁに、朝っぱらから騒がしいと思って来てみただけさな。しかし、事は重大のようだの」
のほほんと答える老人――聖師長ジル=ガルシアにの言葉に、失礼と分かっていながらもリデナスは口端がひくつくのを抑えられなかった。その顔には、聖殿に住んでいるはずのジルがどうして離れた第一棟の様子まで分かるのかと、そういった疑問と純粋な畏れが滲み出ていた。
「ジル様、参加者を送り込む、と言うのは?」
気の置けない間柄なのであろう、聖師長である彼をレライは名前で呼び、先程の発言についての詳細を訪ねようとした。
「そのままの意味じゃよ。舞踏会は、財政会の重鎮や各国の要人で固めるじゃろう。ある国に住まう、わしの友のところにもその招待状が来ておるそうじゃ。まあ、断ったらしいがな。まあつまりは、ある程度は地位がないとその舞踏会に参加できず、しかも神殿の手の者と知られたら追い出される可能性があるわけじゃ。じゃが、何事にも例外はあるものよ」
にたり、という表現の相応しいような顔で、老人は顔に笑い皺を刻む。そして、ロゼの隣に無表情で立つ、ゼルドに向き直った。
「――ゼルド、おぬしが舞踏会に参加せい」
無表情のゼルドの眉が、ぴくりと跳ねる。
「名目は、わしの代理じゃ。友人から話を通してもらおう。なぁに、世界でも最大勢力を誇る神殿の聖師長の面子を潰すようなことはせんじゃろう。今回に限ってはその限りではないかもしれんが……ゼルドはわしの孫とはいえ今は未だ名の知られていない一介の御使い。向こうもわし自らが行かずにその孫が行くとなれば、多少は警戒を解くじゃろう」
「……神殿内部から逃げ出した内通者がいたことは知っているだろう、ジルじい。そいつらは恐らく、俺の情報も持っている」
「ほほっ。おぬしが多少功績を上げているとはいえ、まだ二十歳の若造であることに変わりはない。たかが小童ひとりごときに、無用な警戒は敷かんじゃろうて」
「相手が年齢で実力を測るほど、愚かには思えないが」
「随分自分に自信があるようじゃな。わしに勝てたこともないくせに、若気とは恐ろしいものよ」
朗らかに笑ってはいるが、ゼルドとの言葉の応酬は容赦ないものだ。ゼルドが言葉で誰かにやり込められるのを初めてみたロゼは、段々と不機嫌面になっていくゼルドを見ておろおろと視線を彷徨わせるしかなかった。困った様子のロゼに、ジルはわざとらしく目をぱちくりさせた。
「ほれほれ、おぬしがそんな怖い顔をするから、ロゼちゃんが怖がっておるぞ」
「っえ、あ、私?いえ、別に怖がっては」
「おうおう、眉間に皺なんぞ寄せて、皺が取れなくなっても知らんぞ?それとももう手遅れかのう、ほほほほっ」
この老人、明らかに孫をおちょくっている。ジルがロゼちゃん呼びをしたあたりから、ゼルドの眉間には深い深い渓谷のような皺が寄せられている。彫りの深い顔が更に極悪面に変わる。
「ジル様。ロードで遊ぶのはおやめください、話が進みません。――彼の参加自体には、私は賛成ですよ。まあ本人が希望すればの話ですが」
「――参加します」
レライの言葉尻に被せるようにして即座に回答したゼルドに、レライは呆れを多少含んだ笑みを零した。もっとも、ロゼのことに関してゼルドが断るはずもないことも彼には分かり切っていたことだ。
「では、そのように調整いたしましょう。私を含めた他の御使いの会場への侵入経路や潜伏に関しては後日決定し、会議に回します」
話がひと段落着いたといったところで、レライは座っていた椅子から腰を上げた。
手紙に記載されていた舞踏会は、今日から十日後、夕暮れ時から開催される。この短い期間の中で、会場となる邸宅の情報収集、参加者の詳細、作戦参加の人員決定、侵入経路の確保など様々な事を決定しなければならない。今は寝る間も惜しいというように身なりを整え始めたレライの目には、少し隈ができている。
ロゼは少し前に出て、腰を折って頭を下げた。
「……どうか、よろしくお願いします」
何を、とは言わなかった。家族のことも、組織のことも、一介の御使いでしかないロゼ一人ではどうすることもできないことだ。今はただ、疲れをにじませている目の前の御仁に対して、そして関わる神殿の人すべてに対して、頭を下げることしか出来ない。
「――シュワルツェ。あなたの性質は、奇跡なんですよ」
突然そう切り出したレライに、ロゼは下げていた頭を上げる。今自分の顔には、困惑が浮かんでいる事だろう。だがそんな顔で見つめられているレライは、柔らかな笑顔をその美しい顔に浮かべるばかりだ。その笑顔には、今まで見てきた彼の顔とは少しだけ、ほんの少しだけ違う柔らかさが秘められている気がした。
「神力の強い御使いの中で、あなたのように同調性が強い者は稀です。二百年に一度、もしくはそれよりも低い確率でしか存在しない。……得難い宝は、狙われるもの。それはどの時代でも同じなのですよ。だからその性質は、風神からのあなたへの贈り物だ。守るのは当然の事です」
そうですよね、とレライはロゼの傍らに立つゼルドへと視線をよこす。
「はい。掛け替えのない、神殿の――俺の、宝です。必ず奪わせはしない。身命を賭して、守りきる」
甘い睦ごとのようでいて、真剣みを帯びたその言葉。ゼルドに真っすぐに見つめられて、ロゼの頬が熱を帯びる。
「……ありがとうございます」
今は、そういうだけで精いっぱいだった。胸に暖かなものがこみ上げて、声に感情が滲み出てしまいそうだった。
―――ああ、なんて……なんて、恵まれているのだろう。
神殿に来てからのすべての出会いが、縁が、今のロゼを形作り、そして優しく守ってくれている。自分一人で戦わなくていい。家族を守るために、手を貸してくれる存在がいる。それこそが奇跡だと言っても過言ではないようにロゼには思えた。
「そうじゃそうじゃ。こんなにかわいい子を守れるなぞ、男冥利に尽きるというもの。ロゼちゃん、この老いぼれも頼りにしてええぞ?そこのはなたれ小僧よりもよほど頼りになるぞ?」
「黙れじじい」
挑発のようなジルの言葉にゼルドはあからさまな不快感を滲ませながら、傍に立つロゼを抱き上げた。
………………抱き上げたっ?
―――ひっ、ひぃぃぃぃぃぃぇぇぇぁぁ!?いっ、えっ?なななぜに?!!
先程までの感慨深さはどこへやら、ロゼの頭は大混乱に陥った。ゼルドとロゼの二人でいるのならともかく、今は己の上司であるリデナスと、更にその上の立場であるフランチェスカ、レライ、そしてゼルドの祖父であるジルが部屋にいて自分たちを見ているのだ。
ゼルドの片腕に抱かれた状態で彼らを見下ろしているため、それぞれの口をあんぐり開けた顔、驚愕に目を見開いた顔、呆れを滲ませた顔、そして悪戯が成功した時の子供のようにニマニマする顔が、本当によく見えてしまう。
ロゼは居たたまれなかった。非常に居たたまれなかった。
自分を抱き上げているこの顔の厳つい大男は、羞恥心をどこに投げ捨ててきたのだろうか。それを拾ってきて頭にぶち込めば、すこしは治るのだろうか。
「……っは、は、はなっ」
羞恥でふるえる口から紡ぎ出す音は、意味をなさず乾いた部屋の空気中に消えていく。はくはくと口を動かすロゼの顔を、抱えてようやっと同じ高さになったゼルドの顔が覗く。その特徴的な榛色の目には、どうしたのかという疑問がありありと映し出されていた。
それを見たロゼが、キレた。
「どうした?じゃないよ!あなたの距離感がどうしたですよ!!!!」
語彙力が一時的に低下した。いや、致し方ないことだ。
こんな声が出たのかと思う程に、ロゼは大声をあげた。小さな体から発せられた第一棟に響き渡らんばかりの大声に、この事態の元凶である老人は、腹を抱えて笑っていたのだった。
「初めまして、君のことは報告を受けているよ。ロゼちゃんと呼んでもいいかな?」
「っえ、あ、はい」
にこにことしながら突然名前を親しげに呼ばれては、戸惑ってしまうのもしょうがないだろう。
しかしこの老人が無断で入ってきたにもかかわらず、誰もそれを問い詰めるどころか誰何の声さえもかけない。それを不思議に思った時、ふと老人の細まった瞳と目が合った。
榛色の、吸い込まれるような、見ていて安心するようなその瞳。
それを見た瞬間に、ロゼはこの老人が誰であるかをすとんと理解した。
「聖師長様。こんな朝早くから、どうして第一棟に」
最初に老人へと声を掛けたのは、困惑気味のリデナスだった。
「なぁに、朝っぱらから騒がしいと思って来てみただけさな。しかし、事は重大のようだの」
のほほんと答える老人――聖師長ジル=ガルシアにの言葉に、失礼と分かっていながらもリデナスは口端がひくつくのを抑えられなかった。その顔には、聖殿に住んでいるはずのジルがどうして離れた第一棟の様子まで分かるのかと、そういった疑問と純粋な畏れが滲み出ていた。
「ジル様、参加者を送り込む、と言うのは?」
気の置けない間柄なのであろう、聖師長である彼をレライは名前で呼び、先程の発言についての詳細を訪ねようとした。
「そのままの意味じゃよ。舞踏会は、財政会の重鎮や各国の要人で固めるじゃろう。ある国に住まう、わしの友のところにもその招待状が来ておるそうじゃ。まあ、断ったらしいがな。まあつまりは、ある程度は地位がないとその舞踏会に参加できず、しかも神殿の手の者と知られたら追い出される可能性があるわけじゃ。じゃが、何事にも例外はあるものよ」
にたり、という表現の相応しいような顔で、老人は顔に笑い皺を刻む。そして、ロゼの隣に無表情で立つ、ゼルドに向き直った。
「――ゼルド、おぬしが舞踏会に参加せい」
無表情のゼルドの眉が、ぴくりと跳ねる。
「名目は、わしの代理じゃ。友人から話を通してもらおう。なぁに、世界でも最大勢力を誇る神殿の聖師長の面子を潰すようなことはせんじゃろう。今回に限ってはその限りではないかもしれんが……ゼルドはわしの孫とはいえ今は未だ名の知られていない一介の御使い。向こうもわし自らが行かずにその孫が行くとなれば、多少は警戒を解くじゃろう」
「……神殿内部から逃げ出した内通者がいたことは知っているだろう、ジルじい。そいつらは恐らく、俺の情報も持っている」
「ほほっ。おぬしが多少功績を上げているとはいえ、まだ二十歳の若造であることに変わりはない。たかが小童ひとりごときに、無用な警戒は敷かんじゃろうて」
「相手が年齢で実力を測るほど、愚かには思えないが」
「随分自分に自信があるようじゃな。わしに勝てたこともないくせに、若気とは恐ろしいものよ」
朗らかに笑ってはいるが、ゼルドとの言葉の応酬は容赦ないものだ。ゼルドが言葉で誰かにやり込められるのを初めてみたロゼは、段々と不機嫌面になっていくゼルドを見ておろおろと視線を彷徨わせるしかなかった。困った様子のロゼに、ジルはわざとらしく目をぱちくりさせた。
「ほれほれ、おぬしがそんな怖い顔をするから、ロゼちゃんが怖がっておるぞ」
「っえ、あ、私?いえ、別に怖がっては」
「おうおう、眉間に皺なんぞ寄せて、皺が取れなくなっても知らんぞ?それとももう手遅れかのう、ほほほほっ」
この老人、明らかに孫をおちょくっている。ジルがロゼちゃん呼びをしたあたりから、ゼルドの眉間には深い深い渓谷のような皺が寄せられている。彫りの深い顔が更に極悪面に変わる。
「ジル様。ロードで遊ぶのはおやめください、話が進みません。――彼の参加自体には、私は賛成ですよ。まあ本人が希望すればの話ですが」
「――参加します」
レライの言葉尻に被せるようにして即座に回答したゼルドに、レライは呆れを多少含んだ笑みを零した。もっとも、ロゼのことに関してゼルドが断るはずもないことも彼には分かり切っていたことだ。
「では、そのように調整いたしましょう。私を含めた他の御使いの会場への侵入経路や潜伏に関しては後日決定し、会議に回します」
話がひと段落着いたといったところで、レライは座っていた椅子から腰を上げた。
手紙に記載されていた舞踏会は、今日から十日後、夕暮れ時から開催される。この短い期間の中で、会場となる邸宅の情報収集、参加者の詳細、作戦参加の人員決定、侵入経路の確保など様々な事を決定しなければならない。今は寝る間も惜しいというように身なりを整え始めたレライの目には、少し隈ができている。
ロゼは少し前に出て、腰を折って頭を下げた。
「……どうか、よろしくお願いします」
何を、とは言わなかった。家族のことも、組織のことも、一介の御使いでしかないロゼ一人ではどうすることもできないことだ。今はただ、疲れをにじませている目の前の御仁に対して、そして関わる神殿の人すべてに対して、頭を下げることしか出来ない。
「――シュワルツェ。あなたの性質は、奇跡なんですよ」
突然そう切り出したレライに、ロゼは下げていた頭を上げる。今自分の顔には、困惑が浮かんでいる事だろう。だがそんな顔で見つめられているレライは、柔らかな笑顔をその美しい顔に浮かべるばかりだ。その笑顔には、今まで見てきた彼の顔とは少しだけ、ほんの少しだけ違う柔らかさが秘められている気がした。
「神力の強い御使いの中で、あなたのように同調性が強い者は稀です。二百年に一度、もしくはそれよりも低い確率でしか存在しない。……得難い宝は、狙われるもの。それはどの時代でも同じなのですよ。だからその性質は、風神からのあなたへの贈り物だ。守るのは当然の事です」
そうですよね、とレライはロゼの傍らに立つゼルドへと視線をよこす。
「はい。掛け替えのない、神殿の――俺の、宝です。必ず奪わせはしない。身命を賭して、守りきる」
甘い睦ごとのようでいて、真剣みを帯びたその言葉。ゼルドに真っすぐに見つめられて、ロゼの頬が熱を帯びる。
「……ありがとうございます」
今は、そういうだけで精いっぱいだった。胸に暖かなものがこみ上げて、声に感情が滲み出てしまいそうだった。
―――ああ、なんて……なんて、恵まれているのだろう。
神殿に来てからのすべての出会いが、縁が、今のロゼを形作り、そして優しく守ってくれている。自分一人で戦わなくていい。家族を守るために、手を貸してくれる存在がいる。それこそが奇跡だと言っても過言ではないようにロゼには思えた。
「そうじゃそうじゃ。こんなにかわいい子を守れるなぞ、男冥利に尽きるというもの。ロゼちゃん、この老いぼれも頼りにしてええぞ?そこのはなたれ小僧よりもよほど頼りになるぞ?」
「黙れじじい」
挑発のようなジルの言葉にゼルドはあからさまな不快感を滲ませながら、傍に立つロゼを抱き上げた。
………………抱き上げたっ?
―――ひっ、ひぃぃぃぃぃぃぇぇぇぁぁ!?いっ、えっ?なななぜに?!!
先程までの感慨深さはどこへやら、ロゼの頭は大混乱に陥った。ゼルドとロゼの二人でいるのならともかく、今は己の上司であるリデナスと、更にその上の立場であるフランチェスカ、レライ、そしてゼルドの祖父であるジルが部屋にいて自分たちを見ているのだ。
ゼルドの片腕に抱かれた状態で彼らを見下ろしているため、それぞれの口をあんぐり開けた顔、驚愕に目を見開いた顔、呆れを滲ませた顔、そして悪戯が成功した時の子供のようにニマニマする顔が、本当によく見えてしまう。
ロゼは居たたまれなかった。非常に居たたまれなかった。
自分を抱き上げているこの顔の厳つい大男は、羞恥心をどこに投げ捨ててきたのだろうか。それを拾ってきて頭にぶち込めば、すこしは治るのだろうか。
「……っは、は、はなっ」
羞恥でふるえる口から紡ぎ出す音は、意味をなさず乾いた部屋の空気中に消えていく。はくはくと口を動かすロゼの顔を、抱えてようやっと同じ高さになったゼルドの顔が覗く。その特徴的な榛色の目には、どうしたのかという疑問がありありと映し出されていた。
それを見たロゼが、キレた。
「どうした?じゃないよ!あなたの距離感がどうしたですよ!!!!」
語彙力が一時的に低下した。いや、致し方ないことだ。
こんな声が出たのかと思う程に、ロゼは大声をあげた。小さな体から発せられた第一棟に響き渡らんばかりの大声に、この事態の元凶である老人は、腹を抱えて笑っていたのだった。
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