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東の大陸
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全てのアンドロイドが停止している為、最上階へはスムーズに行けた。長い通路の先の大きなドアには「総統室」と書かれていた。
「ここに奴がいるはずだ」ヨシキ達は銃を構えて扉を蹴り開けた。
「動くな!」中央に大きな机があり、奴は後ろで手を組み窓の外を眺めていた。
「来ると思ったよヨシキさん」奴はそう言いながら振り返った。
「やっと会えたな、高宮隆」ヨシキは銃口を向けて言った。
「あなたがあの天才科学者の高宮隆。アンドロイドに頭脳を与えて戦争を仕掛けた張本人の。」ゼロは静かに言った。
「あんたのせいで何千万人の人間が死んだんだよ!」ジャックは声を荒げた。
「なぜお前はアンドロイドを戦争に使ったんだ。平和に利用する事だって出来たはずだ。」ヨシキは少し興奮していた。
高宮隆は椅子に座ってケラケラ笑い出した。「あんたの父親が嫌いだったからさ!世界の王とか言いながらやってる事は奴隷制度と変わらない。人間がトップに立つと碌なことがないと悟ったんだよ!だからピュアなアンドロイドに任せて世界を動かして欲しかった……。あんたのせいでその計画も終わったがな。」高宮隆は泣き崩れた。
「そのアンドロイドを利用していたお前は俺の父親以下の残虐な事をしたじゃないか。」
「そう。結局人間の私には素晴らしい世界なんか作れなかったんだよ。」そう言い、机の下から拳銃を取り出そうとした。
ドン!
ヨシキは素早くその右腕を撃った。
ギャー。ゴトっと拳銃が地面に落ちた。
「言い残したことはないか?」ヨシキは照準を高宮の頭にセットした。
「くくく、これからも変わらないさ。誰かが世界を狙うだろう。精々王様として頑張れよ。ハハハハハ。」
「ああ、お前よりは賢くやってみせるよ。」ドン!そう言ってヨシキは引き金を引いた。
「ここに奴がいるはずだ」ヨシキ達は銃を構えて扉を蹴り開けた。
「動くな!」中央に大きな机があり、奴は後ろで手を組み窓の外を眺めていた。
「来ると思ったよヨシキさん」奴はそう言いながら振り返った。
「やっと会えたな、高宮隆」ヨシキは銃口を向けて言った。
「あなたがあの天才科学者の高宮隆。アンドロイドに頭脳を与えて戦争を仕掛けた張本人の。」ゼロは静かに言った。
「あんたのせいで何千万人の人間が死んだんだよ!」ジャックは声を荒げた。
「なぜお前はアンドロイドを戦争に使ったんだ。平和に利用する事だって出来たはずだ。」ヨシキは少し興奮していた。
高宮隆は椅子に座ってケラケラ笑い出した。「あんたの父親が嫌いだったからさ!世界の王とか言いながらやってる事は奴隷制度と変わらない。人間がトップに立つと碌なことがないと悟ったんだよ!だからピュアなアンドロイドに任せて世界を動かして欲しかった……。あんたのせいでその計画も終わったがな。」高宮隆は泣き崩れた。
「そのアンドロイドを利用していたお前は俺の父親以下の残虐な事をしたじゃないか。」
「そう。結局人間の私には素晴らしい世界なんか作れなかったんだよ。」そう言い、机の下から拳銃を取り出そうとした。
ドン!
ヨシキは素早くその右腕を撃った。
ギャー。ゴトっと拳銃が地面に落ちた。
「言い残したことはないか?」ヨシキは照準を高宮の頭にセットした。
「くくく、これからも変わらないさ。誰かが世界を狙うだろう。精々王様として頑張れよ。ハハハハハ。」
「ああ、お前よりは賢くやってみせるよ。」ドン!そう言ってヨシキは引き金を引いた。
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