ヨシキとゼロ

ミミヨシ

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南の国へ

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3人は歩いてボンゴ族の村へ向かった。
20分ほど歩いて着いた。
村の入り口には木でできた柱に「ズンドバ村」とシンプルに書いていた。
視界に初めに入ってきたのは屋根が草でできた小さな家だった。
中から人が出てきた。
「なんだお前ら」村の住人がボソッと言った。
「村長に会いたい。約束している」ヨシキが言った。
「ふーん。あっち」村人は指さして言った。
指先の向こうには大きなまた草の屋根の家があった。
「ありがとう」3人はその家に向かった。
入り口の鐘を鳴らす。カランカラン。
中から女が出てきた。「どちらさま」
「ヨシキと言う。村長に会いたい」
女は一旦中へ消えていった。
5分ほどして白髪で長髪の髭を生やした老人が出てきた。
「おお、ヨシキ殿。よくぞおこしなすった。さあさあ、中へ入ってくれ」
3人は村長の後ろをついて中へ入っていった。木製の椅子が並んでいた。そこへ座った。
村長も大きな椅子に座った。「さて、早速だが曲を作ってほしいと?」
「そうだ。あなた方の作曲した曲が俺は昔から好きだったんだ」
ボンゴ族の民族音楽は世界的に有名で、CDもたくさん売れている。
「うむ。あなたなら全然問題ない。だが、一つお願いを聞いてもらってもいいかな?」
「お願い?なんだ?」
「この島のいたるところに古いタイプのアンドロイドが住み着いていて島を荒らしておる。片づけてくれんかのぉ」
「容易い!それでいいんだな?」
「そうか!そうとくれば早速取り掛かろう」
3人は立ち上がり一礼し、外に出た。
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