ヨシキとゼロ

ミミヨシ

文字の大きさ
上 下
10 / 42
世界の終わり

10

しおりを挟む
冷や汗をかいている出雲に美桜が、何か買って行けばいいのよと言って先を行こうという。出雲と美桜が商店街を歩いていると、コロッケを中心に様々な揚げ物を打っている店を見つけた。

「あっ、コロッケだ! これ美味しいんだよな!」

美桜の家でも数回はコロッケが出ているので、懐かしい味だと思っていた。出雲は美桜にコロッケを食べようと言うと、美桜はそうねと微笑して言う。

出雲達がコロッケを売っている店に行くと、夕食時や会社が終わる時間帯でもあるので多くの人が商店街を歩いていた。子連れから大人、家族まで幅広く歩いており、夕食の買い物やファストフード店に入って一人で食べている人もいる。

その中で出雲と美桜はくじを引くためと、二人で夕食を食べるためにコロッケ店に並ぶ。そのコロッケ店には五人程度が並んでいるので、二人はそれくらいなら待とうと決めて列に並ぶ。

「あ、このシーフードコロッケやハムコロッケが美味しそうだよ!」

出雲が商品を見ていると美桜が商品が並べられているガラス窓を見て、キャベツが入っている肉キャベコロッケが美味しそうと言った。

「それも美味しそうだね! それを二つにしよう!」

そう決めると、出雲と美桜の番が回ってきた。美桜は店員のお婆さんに肉キャベコロッケを二つ下さいと言った。

「はい。 肉キャベコロッケね。 二つで二百円ね」

そう言われた美桜は、鞄から財布を取り出してその財布から二百円を取り出して渡す。美桜は肉キャベコロッケを受け取ると、美桜は出雲に一個手渡した。出雲はありがとうと言うと、その場で食べ始める。

「いただきまーす!」

出雲はそう言って美桜より先に食べ始めた。出雲は一口食べると、口の中に広がる肉汁と、シャキシャキとしているキャベツの触感がマッチしていて美味しかった。美桜はその美味しそうに食べている出雲を見て、私も早く食べようと思った。

「美味しそうに食べるわね。 私もいただくわ」

そう呟くと美桜はコロッケに巻かれている包装紙を取って、出雲のように一口食べた。すると、肉キャベコロッケの中にある肉とキャベツのハーモニーが素晴らしいと感じていた。

「雫の料理以外にもこんなに感動をするなんて思わなかったわ。 商店街に売っている料理も悪くなさそうね」

そんなことを一人で呟きながら食べていると、出雲が他のも買おうよと美桜に言った。美桜はその言葉を聞くと、そうねと返答をしていた。

「次は何がいいかなー。 あっあそこにあるたこ焼き食べよう!」

出雲は少し離れた場所にあるたこ焼き屋を指さす。美桜は出雲が指さしている先を見ると、そこには最近店舗を構えたと有名になっていた。

「あそこにはいつか行ってみたいと思っていたの! 早く行きましょう!」

美桜が出雲の右手を取って走り出す。出雲は元気な美桜が一番だなと思いながら後に続いていく。美桜がたこ焼き屋の前に行くと、そこには既に多数の列が出来ていた。美桜は人気過ぎよと文句を言うと、出雲に並んで買うわよと言う。

「そうだね! でも、このたこ焼き屋はどうしてこんなに人気なんだろう?」

出雲がそう美桜に聞くと、美桜は目を見開いて出雲に詰め寄った。

「そんなことも知らないの!? このたこ焼き屋は有名な洋食店が初めて出店をしたカジュアルなたこ焼き店で、素材が高級な食材で作っているにも関わらずに値段が安いと最高なのよ!」

美桜が胸を張って言うと、出雲がそうなんだと目を点にしながら聞いていた。美桜は目を点にしていないのと出雲の背中を叩くと、買いに行くわよと出雲に言うと、たこ焼き店の商品が展示されている看板を見た。

「私はこの明太子たこ焼きにするわ! 一パック六個入りだからこれを買いましょう!」

美桜が眼を輝かせて出雲に言うと、出雲に反論をする余地はなかった。出雲はそうだねと賛同をすると、それでいいのよと美桜は喜んでいた。二人は商品を決めると、自分達の順番が回ってくるまで話していた。

「次のお客様どうぞー」

楽しく談笑を二人がしていると、いつの間にか自分達の順番が回ってきていた。出雲は美桜が選んだ明太子たこ焼きを下さいと言うと、はいよと店員の男性から返事が来た。

「楽しみだね! 明太子とたこ焼きの味って何だろう?」

出雲が美桜に聞くと、美桜は食べればわかるわと返事をした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ベル・エポック

しんたろう
SF
この作品は自然界でこれからの自分のいい進歩の理想を考えてみました。 これからこの理想、目指してほしいですね。これから個人的通してほしい法案とかもです。 21世紀でこれからにも負けていないよさのある時代を考えてみました。 負けたほうの仕事しかない人とか奥さんもいない人の人生の人もいるから、 そうゆう人でも幸せになれる社会を考えました。 力学や科学の進歩でもない、 人間的に素晴らしい文化の、障害者とかもいない、 僕の考える、人間の要項を満たしたこれからの時代をテーマに、 負の事がない、僕の考えた21世紀やこれからの個人的に目指したい素晴らしい時代の現実でできると思う想像の理想の日常です。 約束のグリーンランドは競争も格差もない人間の向いている世界の理想。 21世紀民主ルネサンス作品とか(笑) もうありませんがおためし投稿版のサイトで小泉総理か福田総理の頃のだいぶん前に書いた作品ですが、修正でリメイク版です。保存もかねて載せました。

裏切りダメ、絶対。

胸の轟
SF
幼なじみの描く未来に、私は存在しなかった… ※望まない行為を強いられる描写があります

200万年後 軽トラで未来にやってきた勇者たち

半道海豚
SF
本稿は、生きていくために、文明の痕跡さえない200万年後の未来に旅立ったヒトたちの奮闘を描いています。 最近は温暖化による環境の悪化が話題になっています。温暖化が進行すれば、多くの生物種が絶滅するでしょう。実際、新生代第四紀完新世(現在の地質年代)は生物の大量絶滅の真っ最中だとされています。生物の大量絶滅は地球史上何度も起きていますが、特に大規模なものが“ビッグファイブ”と呼ばれています。5番目が皆さんよくご存じの恐竜絶滅です。そして、現在が6番目で絶賛進行中。しかも理由はヒトの存在。それも産業革命以後とかではなく、何万年も前から。 本稿は、2015年に書き始めましたが、温暖化よりはスーパープルームのほうが衝撃的だろうと考えて北米でのマントル噴出を破局的環境破壊の惹起としました。 第1章と第2章は未来での生き残りをかけた挑戦、第3章以降は競争排除則(ガウゼの法則)がテーマに加わります。第6章以降は大量絶滅は収束したのかがテーマになっています。 どうぞ、お楽しみください。

僕は君を思うと吐き気がする

月山 歩
恋愛
貧乏侯爵家だった私は、お金持ちの夫が亡くなると、次はその弟をあてがわれた。私は、母の生活の支援もしてもらいたいから、拒否できない。今度こそ、新しい夫に愛されてみたいけど、彼は、私を思うと吐き気がするそうです。再び白い結婚が始まった。

反帝国組織MM⑪完 Seraph――生きていくための反逆と別れ

江戸川ばた散歩
SF
時系列では「ジュ・トゥ・ヴ」のあと。 自分が、敵対していた筈の組織「SERAPH」の待たれていた党首だ、とイェ・ホゥから言われたG。 無論彼等の接触は上の知ることとなり、連絡員と同時に組織内の検察でもあるキムは裏切者の粛正を告げる。 Gは果たして何処をどうさまよい、最後に何を選択するのか。 未来史ものの「反帝国組織MM」シリーズの最終話。

ヒナの国造り

市川 雄一郎
SF
不遇な生い立ちを持つ少女・ヒナこと猫屋敷日奈凛(ねこやしき・ひなりん)はある日突然、異世界へと飛ばされたのである。 飛ばされた先にはたくさんの国がある大陸だったが、ある人物から国を造れるチャンスがあると教えられ自分の国を作ろうとヒナは決意した。

【なろう430万pv!】船が沈没して大海原に取り残されたオッサンと女子高生の漂流サバイバル&スローライフ

海凪ととかる
SF
離島に向かうフェリーでたまたま一緒になった一人旅のオッサン、岳人《がくと》と帰省途中の女子高生、美岬《みさき》。 二人は船を降りればそれっきりになるはずだった。しかし、運命はそれを許さなかった。  衝突事故により沈没するフェリー。乗員乗客が救命ボートで船から逃げ出す中、衝突の衝撃で海に転落した美岬と、そんな美岬を助けようと海に飛び込んでいた岳人は救命ボートに気づいてもらえず、サメの徘徊する大海原に取り残されてしまう。  絶体絶命のピンチ! しかし岳人はアウトドア業界ではサバイバルマスターの通り名で有名なサバイバルの専門家だった。  ありあわせの材料で筏を作り、漂流物で筏を補強し、雨水を集め、太陽熱で真水を蒸留し、プランクトンでビタミンを補給し、捕まえた魚を保存食に加工し……なんとか生き延びようと創意工夫する岳人と美岬。  大海原の筏というある意味密室空間で共に過ごし、語り合い、力を合わせて極限状態に立ち向かううちに二人の間に特別な感情が芽生え始め……。 はたして二人は絶体絶命のピンチを生き延びて社会復帰することができるのか?  小説家になろうSF(パニック)部門にて400万pv達成、日間/週間/月間1位、四半期2位、年間/累計3位の実績あり。 カクヨムのSF部門においても高評価いただき80万pv達成、最高週間2位、月間3位の実績あり。  

そのご令嬢、婚約破棄されました。

玉響なつめ
恋愛
学校内で呼び出されたアルシャンティ・バーナード侯爵令嬢は婚約者の姿を見て「きたな」と思った。 婚約者であるレオナルド・ディルファはただ頭を下げ、「すまない」といった。 その傍らには見るも愛らしい男爵令嬢の姿がある。 よくある婚約破棄の、一幕。 ※小説家になろう にも掲載しています。

処理中です...