54 / 61
54
しおりを挟む
シンヤは咄嵯に止めに入ろうとするが、間に合わない。次の瞬間にはガバニードの体は粉々になっていた。
「うわぁ!?」
「酷い……」
「なんてことを……」
「すまない……。手加減をしたつもりだったのだが……」
「いや、いいんだ……。それより、助けてくれてありがとう」
「礼はいらない……。それよりも、これからどうする?」
「とりあえず、街から出ようと思うんだけど……」
「わかった……。なら、ついてこい……」
シンヤ達はガバニードを倒した後、その場を後にした。
「あれが魔王城か……」
シンヤ達4人は魔王城の前まで来ていた。
「思っていたより小さいな……。もっと大きいのかと思っていたよ……」
「確かにね……」
「でも油断しない方がいいよ……。どんな敵がいるかわかんないし……」
「そうだな……。気を引き締めていくぞ……」
4人はそのまま城内へと入っていった。
「暗いな……」
「うん……。なんか不気味……」
「慎重に進もう……」
「ああ……」
しばらく進むと、前方に大きな扉が現れた。
「この先に誰かいるかもしれない……。注意していこう……」
シンヤ達はゆっくりと扉を開いた。
「誰もいないみたいだね……」
「ああ……」
「じゃあ行こうか!」
5人は部屋の中に足を踏み入れた。すると、奥から声が聞こえてきた。
「よく来たな……」
「だ、だれだ!」
「私の名前は魔王軍四天王の一人、サレルノダス・ダグリアーニだ……」
「お前が魔王軍の幹部なのか!」
「いかにも……。私が魔王軍幹部の一人である……」
「くそっ……。なら、お前を倒して、この世界を救ってみせる!」
「できるものならばやってみるがいい……」
「みんな行くぞ!まずは、俺が突っ込む!」
「待ってくれ……。戦う前に少し話をさせてくれ……」
「なんだ?時間稼ぎでもするつもりか?」
「まあ聞け……。私はお前たちと戦いたくはない……」
「どうしてだ!?」
「この世界に平和をもたらすために戦っているのだろう?」
「ああ……。その通りだ」
「ならば、このまま魔王軍に降れ……。そうすれば、命だけは助けてやる……」
「それはできない!俺は、この世界を救うためにここまで来たんだ!」
「ふっ……。残念だ……。では、死ねぇ!!」
突然現れた魔王軍の四人目であるサレルノダスは、魔法を唱え始めた。
「まずい……。来るぞ!」
「俺に任せろ!」
バルボシクラッブは、魔法を唱えると、黒い球体のようなものを作り出した。そして、それをサレルノダスに向けて放った。
「なんだこれは!?ぐあっ……!?」
黒い球はサレルノダスに当たると同時に爆発し、サレルノダスを吹き飛ばした。
「今のうちに逃げるぞ!」
「はい!」
シンヤ達は急いでその場から離れた。
「危なかったな……」
「助かりました……。ありがとうございます」
「気にするな……。仲間を助けるのは当然のことだからな……」
「それで、これからどうしますか?」
「ひとまず、この城を脱出することが先決だ……」
「わかりました……。それなら出口まで案内してくれますか?」
「もちろんだ……。こっちだ……」
バルボシクラッブは先頭に立って歩き出した。
「ねえ……。バルボシクラッブさんはどうやってこの世界に来たんですか?」
「俺は別の次元の世界からやってきたのだ……」
「別次元……ですか?」
「ああ……。この世界の人間たちは、異世界のことを空想上の存在として認識しているようだが、実は違う……。この世界以外にもたくさんの世界が存在している……」
「そうなんですか!?」
「そうだ……。例えば、俺が元いた世界はこの世界とは全く異なる文明を持っている……」
「へぇ~。なんか面白そうですね!」
「ああ……。だが、こちらの世界で起こっている戦争のせいで、他の世界にまで被害が出始めている……」
「戦争……!?」
「ああ……。今は魔王軍が優勢のようだけど、いずれは、すべての世界が魔王軍の支配下に置かれてしまう……」
「そんなことが……」
「なんとかして止めなければ……」
「なら、早く魔王を倒しましょう!」
「それができればいいのだが……、今の俺たちの力だけでは到底無理だ……」
「確かに……。レベル上げも必要だし、装備も整えないと……」
「レベルを上げるにはモンスターを倒さなければならない……。武器もそうだ……」
「たしかに……」
「それに、お金もないから装備を買うこともできない……」
「うぅ……。厳しいなぁ……」
「とにかく、まずはここから脱出することを考えよう……」
「はい……」
シンヤ達は城の中を進んでいく。しかし、一向に外に出られる気配がない。
「おかしいな……。なかなか外に出ることが出来ない……」
「まさか、迷ったんじゃないでしょうね!?」
「それはないだろう……。こんな広い場所で迷子になるわけがない……」
「じゃあなんで出ないのよ!」
「おそらく、妨害されているんだろう……」
「妨害……?」
「ああ……。魔王軍の幹部たちが、邪魔をしているに違いない……」
「じゃあ、またさっきみたいな敵と戦うってこと!?」
「そういうことになるな……」
「勘弁してほしいぜ……」
「仕方ありませんよ……。行きましょう……」
再び5人は部屋の中に足を踏み入れた。すると、奥の方から声が聞こえてきた。
「うわぁ!?」
「酷い……」
「なんてことを……」
「すまない……。手加減をしたつもりだったのだが……」
「いや、いいんだ……。それより、助けてくれてありがとう」
「礼はいらない……。それよりも、これからどうする?」
「とりあえず、街から出ようと思うんだけど……」
「わかった……。なら、ついてこい……」
シンヤ達はガバニードを倒した後、その場を後にした。
「あれが魔王城か……」
シンヤ達4人は魔王城の前まで来ていた。
「思っていたより小さいな……。もっと大きいのかと思っていたよ……」
「確かにね……」
「でも油断しない方がいいよ……。どんな敵がいるかわかんないし……」
「そうだな……。気を引き締めていくぞ……」
4人はそのまま城内へと入っていった。
「暗いな……」
「うん……。なんか不気味……」
「慎重に進もう……」
「ああ……」
しばらく進むと、前方に大きな扉が現れた。
「この先に誰かいるかもしれない……。注意していこう……」
シンヤ達はゆっくりと扉を開いた。
「誰もいないみたいだね……」
「ああ……」
「じゃあ行こうか!」
5人は部屋の中に足を踏み入れた。すると、奥から声が聞こえてきた。
「よく来たな……」
「だ、だれだ!」
「私の名前は魔王軍四天王の一人、サレルノダス・ダグリアーニだ……」
「お前が魔王軍の幹部なのか!」
「いかにも……。私が魔王軍幹部の一人である……」
「くそっ……。なら、お前を倒して、この世界を救ってみせる!」
「できるものならばやってみるがいい……」
「みんな行くぞ!まずは、俺が突っ込む!」
「待ってくれ……。戦う前に少し話をさせてくれ……」
「なんだ?時間稼ぎでもするつもりか?」
「まあ聞け……。私はお前たちと戦いたくはない……」
「どうしてだ!?」
「この世界に平和をもたらすために戦っているのだろう?」
「ああ……。その通りだ」
「ならば、このまま魔王軍に降れ……。そうすれば、命だけは助けてやる……」
「それはできない!俺は、この世界を救うためにここまで来たんだ!」
「ふっ……。残念だ……。では、死ねぇ!!」
突然現れた魔王軍の四人目であるサレルノダスは、魔法を唱え始めた。
「まずい……。来るぞ!」
「俺に任せろ!」
バルボシクラッブは、魔法を唱えると、黒い球体のようなものを作り出した。そして、それをサレルノダスに向けて放った。
「なんだこれは!?ぐあっ……!?」
黒い球はサレルノダスに当たると同時に爆発し、サレルノダスを吹き飛ばした。
「今のうちに逃げるぞ!」
「はい!」
シンヤ達は急いでその場から離れた。
「危なかったな……」
「助かりました……。ありがとうございます」
「気にするな……。仲間を助けるのは当然のことだからな……」
「それで、これからどうしますか?」
「ひとまず、この城を脱出することが先決だ……」
「わかりました……。それなら出口まで案内してくれますか?」
「もちろんだ……。こっちだ……」
バルボシクラッブは先頭に立って歩き出した。
「ねえ……。バルボシクラッブさんはどうやってこの世界に来たんですか?」
「俺は別の次元の世界からやってきたのだ……」
「別次元……ですか?」
「ああ……。この世界の人間たちは、異世界のことを空想上の存在として認識しているようだが、実は違う……。この世界以外にもたくさんの世界が存在している……」
「そうなんですか!?」
「そうだ……。例えば、俺が元いた世界はこの世界とは全く異なる文明を持っている……」
「へぇ~。なんか面白そうですね!」
「ああ……。だが、こちらの世界で起こっている戦争のせいで、他の世界にまで被害が出始めている……」
「戦争……!?」
「ああ……。今は魔王軍が優勢のようだけど、いずれは、すべての世界が魔王軍の支配下に置かれてしまう……」
「そんなことが……」
「なんとかして止めなければ……」
「なら、早く魔王を倒しましょう!」
「それができればいいのだが……、今の俺たちの力だけでは到底無理だ……」
「確かに……。レベル上げも必要だし、装備も整えないと……」
「レベルを上げるにはモンスターを倒さなければならない……。武器もそうだ……」
「たしかに……」
「それに、お金もないから装備を買うこともできない……」
「うぅ……。厳しいなぁ……」
「とにかく、まずはここから脱出することを考えよう……」
「はい……」
シンヤ達は城の中を進んでいく。しかし、一向に外に出られる気配がない。
「おかしいな……。なかなか外に出ることが出来ない……」
「まさか、迷ったんじゃないでしょうね!?」
「それはないだろう……。こんな広い場所で迷子になるわけがない……」
「じゃあなんで出ないのよ!」
「おそらく、妨害されているんだろう……」
「妨害……?」
「ああ……。魔王軍の幹部たちが、邪魔をしているに違いない……」
「じゃあ、またさっきみたいな敵と戦うってこと!?」
「そういうことになるな……」
「勘弁してほしいぜ……」
「仕方ありませんよ……。行きましょう……」
再び5人は部屋の中に足を踏み入れた。すると、奥の方から声が聞こえてきた。
0
お気に入りに追加
377
あなたにおすすめの小説
運命に勝てない当て馬令嬢の幕引き。
ぽんぽこ狸
恋愛
気高き公爵家令嬢オリヴィアの護衛騎士であるテオは、ある日、主に天啓を受けたと打ち明けられた。
その内容は運命の女神の聖女として召喚されたマイという少女と、オリヴィアの婚約者であるカルステンをめぐって死闘を繰り広げ命を失うというものだったらしい。
だからこそ、オリヴィアはもう何も望まない。テオは立場を失うオリヴィアの事は忘れて、自らの道を歩むようにと言われてしまう。
しかし、そんなことは出来るはずもなく、テオも将来の王妃をめぐる運命の争いの中に巻き込まれていくのだった。
五万文字いかない程度のお話です。さくっと終わりますので読者様の暇つぶしになればと思います。
婚約破棄された私は、処刑台へ送られるそうです
秋月乃衣
恋愛
ある日システィーナは婚約者であるイデオンの王子クロードから、王宮敷地内に存在する聖堂へと呼び出される。
そこで聖女への非道な行いを咎められ、婚約破棄を言い渡された挙句投獄されることとなる。
いわれの無い罪を否定する機会すら与えられず、寒く冷たい牢の中で断頭台に登るその時を待つシスティーナだったが──
他サイト様でも掲載しております。
そんなに妹が好きなら死んであげます。
克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
『思い詰めて毒を飲んだら周りが動き出しました』
フィアル公爵家の長女オードリーは、父や母、弟や妹に苛め抜かれていた。
それどころか婚約者であるはずのジェイムズ第一王子や国王王妃にも邪魔者扱いにされていた。
そもそもオードリーはフィアル公爵家の娘ではない。
イルフランド王国を救った大恩人、大賢者ルーパスの娘だ。
異世界に逃げた大魔王を追って勇者と共にこの世界を去った大賢者ルーパス。
何の音沙汰もない勇者達が死んだと思った王達は……
義理姉がかわいそうと言われましても、私には関係の無い事です
渡辺 佐倉
恋愛
マーガレットは政略で伯爵家に嫁いだ。
愛の無い結婚であったがお互いに尊重し合って結婚生活をおくっていければいいと思っていたが、伯爵である夫はことあるごとに、離婚して実家である伯爵家に帰ってきているマーガレットにとっての義姉達を優先ばかりする。
そんな生活に耐えかねたマーガレットは…
結末は見方によって色々系だと思います。
なろうにも同じものを掲載しています。
義妹のせいで、婚約した相手に会う前にすっかり嫌われて婚約が白紙になったのになぜか私のことを探し回っていたようです
珠宮さくら
恋愛
サヴァスティンカ・メテリアは、ルーニア国の伯爵家に生まれた。母を亡くし、父は何を思ったのか再婚した。その再婚相手の連れ子は、義母と一緒で酷かった。いや、義母よりうんと酷かったかも知れない。
そんな義母と義妹によって、せっかく伯爵家に婿入りしてくれることになった子息に会う前にサヴァスティンカは嫌われることになり、婚約も白紙になってしまうのだが、義妹はその子息の兄と婚約することになったようで、義母と一緒になって大喜びしていた
。
【コミカライズ決定】地味令嬢は冤罪で処刑されて逆行転生したので、華麗な悪女を目指します!~目隠れ美形の天才王子に溺愛されまして~
胡蝶乃夢
恋愛
婚約者である王太子の望む通り『理想の淑女』として尽くしてきたにも関わらず、婚約破棄された挙句に冤罪で処刑されてしまった公爵令嬢ガーネット。
時間が遡り目覚めたガーネットは、二度と自分を犠牲にして尽くしたりしないと怒り、今度は自分勝手に生きる『華麗な悪女』になると決意する。
王太子の弟であるルベリウス王子にガーネットは留学をやめて傍にいて欲しいと願う。
処刑された時、留学中でいなかった彼がガーネットの傍にいることで運命は大きく変わっていく。
これは、不憫な地味令嬢が華麗な悪女へと変貌して周囲を魅了し、幼馴染の天才王子にも溺愛され、ざまぁして幸せになる物語です。
【完結】婚約破棄される前に私は毒を呷って死にます!当然でしょう?私は王太子妃になるはずだったんですから。どの道、只ではすみません。
つくも茄子
恋愛
フリッツ王太子の婚約者が毒を呷った。
彼女は筆頭公爵家のアレクサンドラ・ウジェーヌ・ヘッセン。
なぜ、彼女は毒を自ら飲み干したのか?
それは婚約者のフリッツ王太子からの婚約破棄が原因であった。
恋人の男爵令嬢を正妃にするためにアレクサンドラを罠に嵌めようとしたのだ。
その中の一人は、アレクサンドラの実弟もいた。
更に宰相の息子と近衛騎士団長の嫡男も、王太子と男爵令嬢の味方であった。
婚約者として王家の全てを知るアレクサンドラは、このまま婚約破棄が成立されればどうなるのかを知っていた。そして自分がどういう立場なのかも痛いほど理解していたのだ。
生死の境から生還したアレクサンドラが目を覚ました時には、全てが様変わりしていた。国の将来のため、必要な処置であった。
婚約破棄を宣言した王太子達のその後は、彼らが思い描いていたバラ色の人生ではなかった。
後悔、悲しみ、憎悪、果てしない負の連鎖の果てに、彼らが手にしたものとは。
「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルバ」にも投稿しています。
【完結】婿入り予定の婚約者は恋人と結婚したいらしい 〜そのひと爵位継げなくなるけどそんなに欲しいなら譲ります〜
早奈恵
恋愛
【完結】ざまぁ展開あります⚫︎幼なじみで婚約者のデニスが恋人を作り、破談となってしまう。困ったステファニーは急遽婿探しをする事になる。⚫︎新しい相手と婚約発表直前『やっぱりステファニーと結婚する』とデニスが言い出した。⚫︎辺境伯になるにはステファニーと結婚が必要と気が付いたデニスと辺境伯夫人になりたかった恋人ブリトニーを前に、ステファニーは新しい婚約者ブラッドリーと共に対抗する。⚫︎デニスの恋人ブリトニーが不公平だと言い、デニスにもチャンスをくれと縋り出す。⚫︎そしてデニスとブラッドが言い合いになり、決闘することに……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる