【完結】皇太子も妹も決して許しませんので覚悟してください

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　セリーナだ……。なぜ、こんなところにいるんだろうか……。
シンヤは気になり、その場所へと向かった。
「おい！シンヤ！」
「ちょっと行ってくるよ……」
「おい待てって！」
3人の制止を振り切り、シンヤは走った。しばらくすると、戦いの場所に到着した。そこでは、セリーナがゴーレムを相手にしている。
「さっきの魔物の仲間かしら？また邪魔をするの？」
「グガァッ！」
「どうやら仲間ではないようね……。それじゃあ、遠慮なく殺させてもらうわ！」
セリーナは、素早い動きで攻撃を繰り出した。しかし、全く効いていないようだ。
「やっぱりダメか……。仕方がない……。こうなったら……」
セリーナは、再び魔力を解放する。今度は、狼のような姿に変わった。そして、爪による攻撃を行う。
「グガァッ！」
「少しはダメージを与えられたようだけど、まだ足りないわね……」
すると、セリーナの体に異変が起きた。突然苦しみだし、地面に膝をつく。
「くっ……。力が入らない……」
「どうした！？」
そこに、シンヤが現れた。
「あなたは……。どうしてここに？」
「助けに来たんだよ……。それより、どうかしたのか？」
「それが、よくわからないの……」
「グガアアッ！！」
2人が会話をしていると、魔物が襲ってきた。シンヤは剣を構えて攻撃を防いだ。
「こいつをどうにかしないと……」
「そうね……。でも、今の私には戦う力がないわ……」
「俺に任せろ！必ず倒す！」
「無理よ……。相手はゴーレムなのよ……」
「それでもやってみる！いくぞ！」
シンヤはゴーレムに向かって走り出した。しかし、簡単に避けられてしまう。その後も何度も攻撃を仕掛けるが、全て空振りに終わる。
「ダメだ……。全然当たらない……」
「諦めないで……。きっと何か手があるはずよ」
「そう言われてもなぁ……。そうだ！」
シンヤは、あることを思いついた。
「確か魔法を使えばいいんだよな？」
「ええ、そうよ……」
「よし！ならこれしかない！」
セリーナが教えてくれた方法とは……。
「あいつを倒すために、協力してほしいことがあるんだけど……」
「何？なんでも言ってみて」
「まずは目を閉じてくれないか？」
セリーナは言われた通りに目を閉じる。すると、シンヤはセリーナにキスをした。
「ちょ、ちょっと……///いきなり何をするのよ！」
「ごめん……。でも、これが一番効率の良いやり方なんだ……」
「そ、そうなのね……。それで次は？」
「次に、体の中にある魔力を、口移しで送るから、それを受け取ってくれ」
「わかったわ……」
セリーナは再び目を閉じると、今度は舌を絡めてきた。シンヤもそれに応えるように、激しく絡み合う。
しばらくして、唇を離すと2人の口から糸を引いた。
「これで準備ができたわ……。早く倒してちょうだい」
「ああ……。任せてくれ！」
シンヤはゴーレムの方に走り出した。そして、剣を振るうと、ゴーレムの体がバラバラになる。
「やったか？」
「ええ……。すごいわね……」
「ありがとう……。それじゃあ、俺は行くよ」