【完結】皇太子も妹も決して許しませんので覚悟してください

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　幸い命に別状はなく、数日で退院できるらしい。
一方、イレイナはギルドへと報告しに行った。
「そうか……。そんなことがあったのか……」
「はい……。私のせいでシンヤさんを巻き込んでしまいました……」
「気にするな。お前はよく頑張ってくれたよ……」
「ありがとうございます……」
イレイナの目には涙を浮かべていた。
「それと、あのブレスレットだけど……」
「はい？」
「あれは俺が預かっておくことにする」
「どうしてですか？」
「今回の件の原因かもしれないからだ」
「なるほど……」
「あと、もう一つ……」
「なんでしょうか？」
「その男とは縁を切った方がいい」
「それはできません……」
「なぜだ？」
「シンヤさんは私の恩人です。だから、私は彼を助けたいんです！」
「わかった……。ただ、無理だけはしないでくれ」
「はい……」
イレイナは、部屋を出た。
それから数日後、シンヤは無事に退院した。そして、今日は待ちに待った給料日だ。2人は、ギルドに向かっていた。
「ついに来たな！」
「そうですね」
「これで装備を整えられるぜ！」
「楽しみです！」
2人が話していると、ギルドに到着した。そして、いつものように中に入った。
「お疲れ様です！」
「おっす！」
「こんにちは！」
3人の受付嬢に挨拶をした。そして、掲示板の前に立った。「どれにするかなぁ～」
「迷っちゃいますね～！」
「とりあえず、全部見ようぜ！」
2人は、依頼書を見た。すると、気になるものを見つけた。
「なんだこれ？」
そこには、『ゴブリン討伐』という文字があった。
「これはどういった内容の依頼なんでしょう？」
「さあなぁ……。まあいっか！これにしようぜ！」
「わかりました！」
2人は依頼を受けることにした。すると、ギルドマスターが現れた。
「君達、ちょっといいかい？」
「あっ！はい！」
2人は、カウンターに移動した。
「実は、ある村がモンスターに襲われていてな……。それで助けに行ってほしいんだ」
「そうなんですか！？」
「ああ……。頼めるか？」
「もちろんですよ！」
2人は即答した。
「そうか。なら、よろしく頼むぞ！」
「はい！」
こうして、2人は依頼を受けることになった。
「それじゃあ、早速行くか！」
「はいっ！頑張りましょう！」
シンヤ達は、出発した。
「ここが、その村なのか……」
「なんか、寂れてますね……」
シンヤ達の目の前にある村は、廃墟となっていた。
「誰もいないみたいだな……」
シンヤ達は村の中を歩いていた。すると、1人の女性が倒れているのを発見した。
「おい！大丈夫か！？」
シンヤが駆け寄ると、女性は苦しんでいた。
「ううっ……」
「どうすれば……」
その時だった。突然、女性が苦しみ始めた。
「うわあっ！」
女性の体が変化していき、魔物へと変化した。
「こいつは……！」
「グガァッ！」
魔物は、襲いかかってきた。
「くそっ！」
シンヤは剣を抜き、応戦しようとした。だが、魔物の触手によって吹き飛ばされてしまった。
「ぐあっ……！」
さらに追い討ちをかけてきた。
「くらえっ……！」
イレイナも魔法を放ったが、簡単に弾かれてしまう。
（まずいな……。このままだとやられてしまう……。何か手はないのか？）
シンヤが考えている間に、魔物が迫ってきていた。そして、再び攻撃を仕掛けようとした時、突然銃声音が響いた。銃弾を受けた魔物は消滅した。
「大丈夫ですか！？」
「助かった……」
シンヤは立ち上がり、女性の元へ向かった。
（この人も人間じゃないんだよな……。それにしても、美人だな……）
シンヤは女性の顔に見惚れていたが、すぐに気を引き締めて話しかけた。
「俺はシンヤっていうんだけど……。君は一体何者なんだ？」
「私は……。いえ、なんでもありません……」
「そうか……。それより、どうしてこんなところにいるんだ？まさか、村人全員襲われたのか？」
「はい……」
「マジかよ……」
2人が話していると、イレイナがやってきた。
「2人とも無事ですか？」
「ああ……。なんとかな……」
「えっと、そちらの方は？」
「そういえば、まだ名前を聞いてなかったな。なんていうんだ？」
シンヤが質問すると、女性は答えてくれた。
「私はイレイナといいます」
「イレイナか……。いい名前だな」
シンヤは、素直に褒めた。すると、イレイナは顔を赤くした