【完結】皇太子も妹も決して許しませんので覚悟してください

asami

文字の大きさ
上 下
45 / 61

45

しおりを挟む
 (一体何を買おうとしてたんだろう……)
シンヤは考えた。
すると、突然、お腹が鳴ってしまった。
グゥ~ッ!
「お昼ご飯を食べに行きましょう……」
「そうですね……」
二人は、近くのレストランに入った。
「いらっしゃいませ!」
店内は賑やかだった。
「空いてますか……?」
「ちょうど席が空いたところですよ!」
「良かった……」
二人は、案内されたテーブルについた。
「メニューが決まりましたら、お呼びください!」
「わかりました……」
シンヤはメニューを見た。
(どれも美味しそうだな……)
「決まりました!」
「はい!では、呼んできます!」
店員は厨房へと向かって行った。
しばらくして、料理が運ばれてきた。
「お待たせしました!こちらがステーキセットになります!」
目の前に置かれた皿を見ると、肉が乗っていた。
「おお!」
(すごいボリュームだ!)
「こっちが、サラダになります!」
次に、野菜が乗った大皿が置かれた。
「こちらもどうぞ!」
パンが入ったバスケットが置いてあった。
「ありがとうございます!」
「それでは、ごゆっくり!」
シンヤはフォークを手に取った。
そして、食べ始めた。
(うまい!)
一口食べると、止まらなかった。
「シンヤさん……」
イレイナは心配していた。
「はい?」
「そんなに急いで食べたら、喉に詰まりますよ……」
「そうかもしれませんね……」
「私もいただきます!」
イレイナは自分の分を取り分けた。
「いただきます!」
シンヤと同じスピードで食べていた。
「ふぅ……。食べきれましたね……」
「はい……」
「次は、デザートにしましょうか……」
「そうですね……」
二人はケーキを注文した。
数分後、二人の前にケーキが運ばれた。
「わあ!」
「綺麗ですねぇ……」
「それじゃあ、早速……」
シンヤが手を伸ばした時、誰かが横切った。
「ちょっと待って!」
「えっ?」
見ると、女の子がいた。
「あなた達も、ここで食事するの?」
「はい……」
「そうなんですか……。私は、アサシメリアと言います……。よろしくお願いします……」
「僕は、シンヤといいます……。よろしく……」
「イレイナよ……。よろしくね……」
「ところで、なんの話をしてたんですか……?」
「実は、一緒にダンジョンに行かないかと思って……」
「なるほど……。でも、どうして僕たちに声をかけたんですか?」
「だって、同じ宿にいたから……」
「ああ……」「それに、あなた達は強いわ……。だから、ぜひ仲間になってほしいの!」
「そういうことなら、喜んで仲間になりますよ……」
「本当!?」
「ええ……」
「やったー!」
アサシメリアは喜んだ。
「でも、どうして僕たちが強そうなんですか?」
「それは、あなた達の装備を見てたらわかるよ……」
「えっ?そうなの?」
シンヤは自分の服を見下ろした。
「うん……」
「全然気がつかなかったよ……」
「とにかく、明日はダンジョンに行くの?」
「そのつもりだよ……」
「楽しみにしてるよ!」
「僕たちも楽しみですよ……」
「ありがとう!またね!」
アサシメリアは去っていった。
「なかなか元気のある子だったなぁ~」
「そうですね……」
「さて、そろそろ出ようか……」
「はい……」
シンヤとイレイナは会計に向かった。
「お代は金貨2枚になります!」
「高っ!?」
「いいから払っとけ!」
「はい!」
シンヤは金貨を支払った。
(高いなぁ……)
宿屋に戻ったシンヤは、自分の部屋に入った。
「ふう……」
ベッドの上に寝転んだ。
「今日はいろいろあって疲れた……」


(もう眠くなってきたよ……)
そのまま眠りについた。
翌朝、シンヤは目を覚ました。
窓から外を見ると、太陽が昇っていた。
「よし!行くか!」
シンヤは着替えを済ませると、ロビーへと向かった。
「おはようございます!」
「あら、おはよう!」
「お出かけですか……?」
「はい!」
「気をつけてね!」
「ありがとうございます!」
シンヤは宿を出た。
「あっ!シンヤさん!待ってください!」
後ろからイレイナの声が聞こえた。
「どうしたんですか……?」
「忘れ物ですよ……」
「あれっ!すみません!」
「これを持って行ってください……」
「これは、ナイフ?」
「護身用です……」
「ありがとう!使わせてもらうよ!」
「あと、これも持っててください……」
イレイナは、ポーションを渡した。
「わかりました!」
シンヤとイレイナは、ダンジョンに向かって歩き出した。
しばらくすると、大きな建物が見えてきた。
「ここがダンジョンだね!」
「そうみたいですね……」
入り口には、兵士が立っていた。
「あのぉ~……」
シンヤは話しかけた。
「どうされましたか?」
「この中に入りたいんですけど……」
「そうですか……。では、身分証明書を出してもらえますか?」
「これでいいですか?」
シンヤはギルドカードを見せた。
「はい!結構です!」
兵士はカードを返した。「それじゃあ、頑張ってきて下さいね!」
二人はダンジョンの中へと入っていった。
「なんかワクワクするな!」
「そうですね……。早く行きましょう!」
2人は進んでいった。
10分ほど歩いただろうか、通路が分かれていた。
「どっちに行きますか?」
「うーん……。右に行こう!」
「わかりました!」
二人は右に進んだ。
さらに10分程歩くと、広い空間に出た。
そこには、たくさんの魔物がいた。
「おおっ!たくさんいるぞ!」
「そうですね……」
「とりあえず、倒しながら進もう!」
「わかりました!」
シンヤとイレイナは戦闘を開始した。
「グギャアアッ!!」
ゴブリンが襲ってきた。
「はあぁっ!」
シンヤは、剣で斬りつけた。
「ギィッ!」
ゴブリンは倒れた。
「次はこいつらか!」
シンヤは、コボルトの群れに突っ込んだ。
「ふっ!」
シンヤは、コボルト達を次々と倒していった。
「ガウッ!」
ウルフの爪が迫ってきたが、シンヤはそれをかわして蹴り飛ばした。
「はぁっ!」
そして、次々と倒していった。
「残りは、あいつだけだ!」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

義妹のせいで、婚約した相手に会う前にすっかり嫌われて婚約が白紙になったのになぜか私のことを探し回っていたようです

珠宮さくら
恋愛
サヴァスティンカ・メテリアは、ルーニア国の伯爵家に生まれた。母を亡くし、父は何を思ったのか再婚した。その再婚相手の連れ子は、義母と一緒で酷かった。いや、義母よりうんと酷かったかも知れない。 そんな義母と義妹によって、せっかく伯爵家に婿入りしてくれることになった子息に会う前にサヴァスティンカは嫌われることになり、婚約も白紙になってしまうのだが、義妹はその子息の兄と婚約することになったようで、義母と一緒になって大喜びしていた 。

運命に勝てない当て馬令嬢の幕引き。

ぽんぽこ狸
恋愛
 気高き公爵家令嬢オリヴィアの護衛騎士であるテオは、ある日、主に天啓を受けたと打ち明けられた。  その内容は運命の女神の聖女として召喚されたマイという少女と、オリヴィアの婚約者であるカルステンをめぐって死闘を繰り広げ命を失うというものだったらしい。  だからこそ、オリヴィアはもう何も望まない。テオは立場を失うオリヴィアの事は忘れて、自らの道を歩むようにと言われてしまう。  しかし、そんなことは出来るはずもなく、テオも将来の王妃をめぐる運命の争いの中に巻き込まれていくのだった。  五万文字いかない程度のお話です。さくっと終わりますので読者様の暇つぶしになればと思います。

大嫌いなんて言ってごめんと今さら言われても

はなまる
恋愛
 シルベスタ・オリヴィエは学園に入った日に恋に落ちる。相手はフェリオ・マーカス侯爵令息。見目麗しい彼は女生徒から大人気でいつも彼の周りにはたくさんの令嬢がいた。彼を独占しないファンクラブまで存在すると言う人気ぶりで、そんな中でシルベスタはファンクアブに入り彼を応援するがシルベスタの行いがあまりに過激だったためついにフェリオから大っ嫌いだ。俺に近づくな!と言い渡された。  だが、思わぬことでフェリオはシルベスタに助けを求めることになるが、オリヴィエ伯爵家はシルベスタを目に入れても可愛がっており彼女を泣かせた男の家になどとけんもほろろで。  フェリオの甘い誘いや言葉も時すでに遅く…

【完結】妹が旦那様とキスしていたのを見たのが十日前

地鶏
恋愛
私、アリシア・ブルームは順風満帆な人生を送っていた。 あの日、私の婚約者であるライア様と私の妹が濃厚なキスを交わすあの場面をみるまでは……。 私の気持ちを裏切り、弄んだ二人を、私は許さない。 アリシア・ブルームの復讐が始まる。

義理姉がかわいそうと言われましても、私には関係の無い事です

渡辺 佐倉
恋愛
マーガレットは政略で伯爵家に嫁いだ。 愛の無い結婚であったがお互いに尊重し合って結婚生活をおくっていければいいと思っていたが、伯爵である夫はことあるごとに、離婚して実家である伯爵家に帰ってきているマーガレットにとっての義姉達を優先ばかりする。 そんな生活に耐えかねたマーガレットは… 結末は見方によって色々系だと思います。 なろうにも同じものを掲載しています。

【完結】悪役令嬢だったみたいなので婚約から回避してみた

アリエール
恋愛
春風に彩られた王国で、名門貴族ロゼリア家の娘ナタリアは、ある日見た悪夢によって人生が一変する。夢の中、彼女は「悪役令嬢」として婚約を破棄され、王国から追放される未来を目撃する。それを避けるため、彼女は最愛の王太子アレクサンダーから距離を置き、自らを守ろうとするが、彼の深い愛と執着が彼女の運命を変えていく。

公爵夫人は愛されている事に気が付かない

山葵
恋愛
「あら?侯爵夫人ご覧になって…」 「あれはクライマス公爵…いつ見ても惚れ惚れしてしまいますわねぇ~♡」 「本当に女性が見ても羨ましいくらいの美形ですわねぇ~♡…それなのに…」 「本当にクライマス公爵が可哀想でならないわ…いくら王命だからと言ってもねぇ…」 社交パーティーに参加すれば、いつも聞こえてくる私への陰口…。 貴女達が言わなくても、私が1番、分かっている。 夫の隣に私は相応しくないのだと…。

政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~

つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。 政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。 他サイトにも公開中。

処理中です...