上 下
41 / 61

41

しおりを挟む
 シンヤは、自分のステータスを確認することにした。
【名前】シンヤ・マカターレ 【種族】人族 【年齢】16歳 【職業】剣士(Lv1)
【称号】勇者 【スキル】剣術 Lv2 体術 Lv3 言語理解 鑑定 Lv4 隠蔽 Lv5 気配察知 Lv6 魔力操作 Lv7 炎魔法 Lv1 水魔法Lv2 雷魔法 Lv1 風魔法 Lv2 土魔法 Lv1 回復魔法 Lv2 聖属性 Lv1 闇属性耐性 Lv1 加護 女神の祝福
「本当に上がってますね……。これって凄いんでしょうか?」
「もちろんだよ……。普通は、10くらいのレベルになるまでは、時間がかかるんだよ……」
「そうなんですか……。でも、こんなに簡単に強くなっていいのかな……」
「そんなことより、レベルを上げたら、次のモンスターを探して倒さないと……」
「そうですね……。早く、魔王を倒しに行きたいしな……」
「とりあえず、進もうか……」
それから二人は、ゴブリンやオークなどと戦いながら、森の奥へ進んでいった。
「結構奥まで来ましたけど、まだ街には着きませんね……」
「そうだね……。あと少しだと思うんだけどな……」
「それにしても、魔物が多いですね……。さっきから、ほとんど休憩もしていないし……」
「確かにそうだよね……。少し休んでいくかい……?」
「いえ……。早く街に行って、冒険者登録をしたいので、進みましょう……。それに、早くレベルを上げないと、魔王にも勝てないでしょうし……」
「それも、そうだね……。それじゃあ行こうか……」
「はい……。また、ゴブリンが出ましたよ!」
「俺に任せてくれ……」タカセトは、ゴブリンに向かって走り出した。
「グギャア!!」
ゴブリンは、叫び声を上げて襲ってくる。「遅いな……」タカセトが剣を振ると、ゴブリンの首が飛んでいた。
そして、光の粒子となって消えていく。
「相変わらず、速いですね……」
「まぁね……」
「それでは、先に進みましょう……」
シンヤ達は、さらに森の奥へと進んでいくのであった。
しばらく進むと、大きな洞窟が見えてきた。
「あれが、目的地の街ですか?」
「いや……。違うと思うよ……。あそこは、ダンジョンと呼ばれる場所だからね……」
「ダンジョン……。初めて聞きましたけど、どんな所なんですか?」
「そうだね……。基本的に、地下に広がっている巨大な迷宮なんだ。地下一階から、三階までは弱い魔物しか出てこないらしいけど、四階には強いモンスターが出ると言われているんだ」
「なるほど……。じゃあ、五階に行けば良いんですかね?」
「うん。そのはずだよ……」
「それなら、まずは、そこまで行ってみましょう!」
「分かった……。気をつけて行こうね……」
シンヤ達は、洞窟の中に入って行った。
「薄暗いですね……。明かりはないんでしょうか?」
「ちょっと待ってくれ……」タカセトが、何かを唱え始めた。
「光よ……我が道を照らせ……」すると、辺りが明るくなった。
「これは、魔法の灯りですか?」シンヤが質問をする。
「そうだよ……。魔力を消費するけど便利な魔法だろ?」
「そうですね……。僕も覚えてみたいです……」
「簡単な魔法だけど、教えようか……?」
「お願いします!」
シンヤは、目を輝かせている。
「それじゃあ、この杖を持ってくれ……」タカセトは、シンヤに杖を渡した。
「それで、どうすればいいんでしょうか?」
「そのまま、念じれば使えるはず……!」
「分かりました……」シンヤは、意識を集中してみる。
(光よ……!)
シンヤの頭の中に、言葉が流れ込んでくる。
『スキル:光魔法Lv1を習得しました』
「出来ました!これでいいですか?」シンヤは、嬉しそうにしている。
「大丈夫だよ……。後で使い方を教えてあげるからね……」
「ありがとうございます!」
二人が話していると、前方に魔物が現れた。
「グルルルゥ……」
「今度は、狼型のモンスターだね……」
「あれは、ボルシーウルフっていう名前の魔物ですよ……」
「そうなのか……。とりあえず、戦ってみようか?」
「はい……。やってみます!」
シンヤは、剣を構える。
「ガウッ!!」
シルバーウルフは、飛びかかってきた。
「うわっ!?」
シンヤは、慌てて避ける。
「危なかった……」
「まだ来るぞ……」
「くそ……。ファイアボール!!」シンヤは、炎の玉を飛ばす。
しかし、シルバーウルフは避けてしまった。
「外したか……。それなら、もう一度……」シンヤは、連続で火球を放つ。
だが、やはり避けられてしまう。
「当たらないな……」
「そうですね……」
「俺が戦うから、見ててくれ……」タカセトが前に出る。
「任せますね……。頑張ってください!」
「ああ……。行くぜ!!ハッ!!!」
ボルシーウルフが襲いかかる前に、タカセトは動き出していた。
そして、すれ違いざまに剣を振り抜いた。
「グギャッ!!」シルバーウルフは、光の粒子となって消えた。
「凄いな……」
「タカセトさんは、やっぱり強いですね……」
「そんなことないさ……。それより、先に進もう……」
二人は、さらに奥へと進んでいった。
10分程進むと、大きな扉が見えてきた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

運命に勝てない当て馬令嬢の幕引き。

ぽんぽこ狸
恋愛
 気高き公爵家令嬢オリヴィアの護衛騎士であるテオは、ある日、主に天啓を受けたと打ち明けられた。  その内容は運命の女神の聖女として召喚されたマイという少女と、オリヴィアの婚約者であるカルステンをめぐって死闘を繰り広げ命を失うというものだったらしい。  だからこそ、オリヴィアはもう何も望まない。テオは立場を失うオリヴィアの事は忘れて、自らの道を歩むようにと言われてしまう。  しかし、そんなことは出来るはずもなく、テオも将来の王妃をめぐる運命の争いの中に巻き込まれていくのだった。  五万文字いかない程度のお話です。さくっと終わりますので読者様の暇つぶしになればと思います。

願いの代償

らがまふぃん
恋愛
誰も彼もが軽視する。婚約者に家族までも。 公爵家に生まれ、王太子の婚約者となっても、誰からも認められることのないメルナーゼ・カーマイン。 唐突に思う。 どうして頑張っているのか。 どうして生きていたいのか。 もう、いいのではないだろうか。 メルナーゼが生を諦めたとき、世界の運命が決まった。 *ご都合主義です。わかりづらいなどありましたらすみません。笑って読んでくださいませ。本編15話で完結です。番外編を数話、気まぐれに投稿します。よろしくお願いいたします。

【完結】私のことを愛さないと仰ったはずなのに 〜家族に虐げれ、妹のワガママで婚約破棄をされた令嬢は、新しい婚約者に溺愛される〜

ゆうき@初書籍化作品発売中
恋愛
とある子爵家の長女であるエルミーユは、家長の父と使用人の母から生まれたことと、常人離れした記憶力を持っているせいで、幼い頃から家族に嫌われ、酷い暴言を言われたり、酷い扱いをされる生活を送っていた。 エルミーユには、十歳の時に決められた婚約者がおり、十八歳になったら家を出て嫁ぐことが決められていた。 地獄のような家を出るために、なにをされても気丈に振舞う生活を送り続け、無事に十八歳を迎える。 しかし、まだ婚約者がおらず、エルミーユだけ結婚するのが面白くないと思った、ワガママな異母妹の策略で騙されてしまった婚約者に、婚約破棄を突き付けられてしまう。 突然結婚の話が無くなり、落胆するエルミーユは、とあるパーティーで伯爵家の若き家長、ブラハルトと出会う。 社交界では彼の恐ろしい噂が流れており、彼は孤立してしまっていたが、少し話をしたエルミーユは、彼が噂のような恐ろしい人ではないと気づき、一緒にいてとても居心地が良いと感じる。 そんなブラハルトと、互いの結婚事情について話した後、互いに利益があるから、婚約しようと持ち出される。 喜んで婚約を受けるエルミーユに、ブラハルトは思わぬことを口にした。それは、エルミーユのことは愛さないというものだった。 それでも全然構わないと思い、ブラハルトとの生活が始まったが、愛さないという話だったのに、なぜか溺愛されてしまい……? ⭐︎全56話、最終話まで予約投稿済みです。小説家になろう様にも投稿しております。2/16女性HOTランキング1位ありがとうございます!⭐︎

【完結】冷酷な悪役令嬢の婚約破棄は終わらない

アイアイ
恋愛
華やかな舞踏会の喧騒が響く宮殿の大広間。その一角で、美しいドレスに身を包んだ少女が、冷ややかな笑みを浮かべていた。名はアリシア・ルミエール。彼女はこの国の公爵家の令嬢であり、社交界でも一際目立つ存在だった。 「また貴方ですか、アリシア様」 彼女の前に現れたのは、今宵の主役である王子、レオンハルト・アルベール。彼の瞳には、警戒の色が浮かんでいた。 「何かご用でしょうか?」 アリシアは優雅に頭を下げながらも、心の中で嘲笑っていた。自分が悪役令嬢としてこの場にいる理由は、まさにここから始まるのだ。 「レオンハルト王子、今夜は私とのダンスをお断りになるつもりですか?」

婚約破棄で命拾いした令嬢のお話 ~本当に助かりましたわ~

華音 楓
恋愛
シャルロット・フォン・ヴァーチュレストは婚約披露宴当日、謂れのない咎により結婚破棄を通達された。 突如襲い来る隣国からの8万の侵略軍。 襲撃を受ける元婚約者の領地。 ヴァーチュレスト家もまた存亡の危機に!! そんな数奇な運命をたどる女性の物語。 いざ開幕!!

妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢

岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか? 「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」 「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」 マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。

【完結】愛する人が出来たと婚約破棄したくせに、やっぱり側妃になれ! と求められましたので。

Rohdea
恋愛
王太子でもあるエイダンの婚約者として長年過ごして来た公爵令嬢のフレイヤ。 未来の王となる彼に相応しくあろうと、厳しい教育にも耐え、 身分も教養も魔力も全てが未来の王妃に相応しい…… と誰もが納得するまでに成長した。 だけど─── 「私が愛しているのは、君ではない! ベリンダだ!」 なんと、待っていたのは公衆の面前での婚約破棄宣言。 それなのに…… エイダン様が正妃にしたい愛する彼女は、 身分が低くて魔力も少なく色々頼りない事から反発が凄いので私に側妃になれ……ですと? え? 私のこと舐めてるの? 馬鹿にしてます? キレたフレイヤが選んだ道は─── ※2023.5.28~番外編の更新、開始しています。 ですが(諸事情により)不定期での更新となっています。 番外編③デート編もありますので次の更新をお待ちくださいませ。

【完結】愛されないあたしは全てを諦めようと思います

黒幸
恋愛
ネドヴェト侯爵家に生まれた四姉妹の末っ子アマーリエ(エミー)は元気でおしゃまな女の子。 美人で聡明な長女。 利発で活発な次女。 病弱で温和な三女。 兄妹同然に育った第二王子。 時に元気が良すぎて、怒られるアマーリエは誰からも愛されている。 誰もがそう思っていました。 サブタイトルが台詞ぽい時はアマーリエの一人称視点。 客観的なサブタイトル名の時は三人称視点やその他の視点になります。

処理中です...