あなたにとって一番辛いと思われる復讐をご用意させていただきました

asami

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第五十六話

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 こんなんじゃだめだと思いつつまた求人を探していると近くの運送会社が募集を出していた。近くと言っても電車に乗っていかなければならないのだがそれでも全部含めて40分そこらぐらいである。正直面接で電車賃を使っても落ちたら返ってこない(たまに交通費分のクオカードや現金をくれる企業もあるがほとんどまれである。)のでそういうところにはあまり応募しないようにしていた。けれど最近格闘技を習いたいと思っていたところでちょうど気になっていた格闘技事務の近くで募集がされていたのでジムに体験するついでで行ってみようかと思ったのである。しかしよくよく考えて職場の近くのジムなんて続かないとよく聞くしどっちかを辞めてしまったらもう片方も行きにくくなるような気もしたので結局そこはやめることにした。

電車に乗っていかないといけない面接は嫌だと書いたものの上にも書いているようにクオカードなどその交通費に値するほどのものをもらえるとなれば話は別だ。見つけたのは新規事業らしくたくさんいろいろな職場があってそれごとに募集している感じのところであったのだが面接場所はどれも同じで自宅から一時間弱くらいのところであるった。そこはなんと面接に行くだけでクオカードを5千円分ももらえるということで交通費は往復でも千円足らずなのでそれだけで実質4千円も得られることになる、すぐさま応募したのだが返事が来たのは一週間以上経った後だった。書類で落とされたのかと思ったがそれには通過したと書かれており今度面接したいので希望日時を聞かれたため候補を三つほど送ったのだがそれ以降何も返ってこなくなった。結局そういうことなのだろう……。

またまた乙女ゲームでプレイヤーに対してキャラになり切ってチャットするという在宅バイトに応募した。自分はもちろんそんなゲームの経験などなかったけれどタイピングの速さには自信があるので事故PR欄にはそのことを書いておいた。けれどすぐに不採用のメールが来て面談にすら進むことはできなかった。

「本当にお前は何をやってもダメだな、いい加減死んどけやあああああああ!!」
ビビビビビビリビリビビビィビイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!
そんなこと言われてもやれることやった上でこうなってしまったんだから仕方ないじゃないか、と反論したかったがやったところでさらにひどい罰を受けるだけなので今回も我慢することにしたのだった。
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