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第五十五話
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自宅から歩いて30分くらいのところで単発バイトが募集されていた。電話で面接して身分証明書さえあれば働けるというその日だけのものである。内容は詳しくはわからないがそこで重いものを持って動かしたりするものだった。ウェブから応募して電話面接の日程を決めたのだがその時間にちょうどひどい腹痛が襲ってきたため電話に出ることができずかといってかけなおす勇気もなかったのでそのバイトの話はなくなったのであった。その後も別日に同じところで別の雑務の単発バイトを募集していたが電話をスルーしてしまった以上応募しても無理だろう。
自宅近くのビルでバス運転手を募集していた。バス運転手の募集自体は大体いつでもよく見かけるのだが大型二種免許をすでに取得していることが大前提というものがほとんどである。または応募の際、運転記録証明書をいっしょに提出するようになっているのが多く、わざわざそろえるのが面倒だと感じていたのだがそこでは普通免許を取得後3年だったか1年以上経過していれば応募資格があり、なおかつ運転記録証明書は提出が間に合わない場合後日でもかまわないとなっていた。自宅から電車を使わず歩いて十数分という距離が試験会場になっていたため応募しようかと考えたのだ。しかし最初の説明会やら面接やら別の試験やらで午前だけで数時間、午後もさらに数時間、そしてまた後日二次試験で丸一日といままでの十分かせいぜい三十分ほどで終わる面接に比べて比較にならないほど時間がかかることと二種免許の費用の貸付が内定前にあるとのことで受からなかったらそれを利子付きで返さなないといけないのかと考えるとなんだかこわくなってきてしまい迷った結果応募するのはやめることにしたのだった。
以前応募したリモートワークの不動産営業であるがそれを応募する際、候補に出てきた別の会社の在宅不動産営業もついでに応募していたのだがこちらは未経験でも応募資格があったようで書類選考を受けることにした。書類選考と言っても簡単なアンケートのようなものと不動産営業でお客様からの質問を想定してそれにどういった文章で答えるかとかタイピングテストもあった。合格倍率は10倍以上となっていたので確実に書類選考で落ちると思っていたのだが数日後電話が来てリモート面接を受けることになった。面接ではなぜか自分はそこの会社で別の営業などの仕事をやっていたと勘違いされているようだったのだが、おそらくこのせいで合格できたのだろうからそれを指摘すれば落とされると思いとくにそれを否定することもなく(嘘をつくのもあれなのではっきりと肯定することもなかったが)話を進めていき給料は出ないが作業を行う前の研修のようなものをウェブ上で進めていくことになった。しかしこれがほんとうに難しいというか面倒というかかなりわかりにくくやりにくいものであり結構な量があった。そして実際にこんなことをこれから対応していかないといけないということ、しかも業務委託で対応が間違っていると判断されると罰金があると面談で説明されており、もしかしたらその罰金で給料が0どころかマイナスになるかもしれない(ちゃんと正しい対応をして毎日何時間作業してもせいぜい数万円しか稼げないのに)と考えると割が合わないと感じたのでこの段階でやめることを決意した。
それからまた在宅でできるデータ入力のアルバイトに応募した。しかし応募して履歴書も送る前に不採用のメールが届いた。時給1800円で週二回からできるということもあって倍率は何十倍どころか何百倍もあったかもしれないと考えるとまあそんなもんだろうとしか思わなくなった。そして登録している在宅バイトのサイトで通知が来て応募したランダムな画像の振り分け作業?のようなものも不採用になったとメールが来た。(応募したのが数週間か一か月以上前だったはずなのでほとんど覚えていなかった。)ここのサイトも応募してもほとんど受かることがないのでこれもまあ想定の範囲内である。
単発つまりその日だけのアルバイトを探していた時にテストを受けるだけというのをまた見つけた。今度のは電車で30分くらいの場所で英語のみであり一般人の英語能力を調べるためということで以前応募して落とされた学生向けのものでなく幅広い学力や年齢層のサンプルが欲しいようにかかれていたため自分でも応募すれば受かるのではないかと(というか試験日に会場に行って受けに行くだけらしいので面接もないようなかんじであった)応募しようとそのサイトの応募ボタンを押そうとしたときだった……その実施日の日時をよく見てみるとすでにその日を一日過ぎていた……どう考えても間に合わないというか終わっているものを掲載し続けるなよ……と思った。とはいえまたやってくれるんじゃないかとこまめにチェックしているのだがそれ以来見かけることはない……。
「電話に出れなかったのなら後からかけなおせば良いだけだろうがああああああああああああああああああ!!」
だって恥ずかしいじゃん……。
自宅近くのビルでバス運転手を募集していた。バス運転手の募集自体は大体いつでもよく見かけるのだが大型二種免許をすでに取得していることが大前提というものがほとんどである。または応募の際、運転記録証明書をいっしょに提出するようになっているのが多く、わざわざそろえるのが面倒だと感じていたのだがそこでは普通免許を取得後3年だったか1年以上経過していれば応募資格があり、なおかつ運転記録証明書は提出が間に合わない場合後日でもかまわないとなっていた。自宅から電車を使わず歩いて十数分という距離が試験会場になっていたため応募しようかと考えたのだ。しかし最初の説明会やら面接やら別の試験やらで午前だけで数時間、午後もさらに数時間、そしてまた後日二次試験で丸一日といままでの十分かせいぜい三十分ほどで終わる面接に比べて比較にならないほど時間がかかることと二種免許の費用の貸付が内定前にあるとのことで受からなかったらそれを利子付きで返さなないといけないのかと考えるとなんだかこわくなってきてしまい迷った結果応募するのはやめることにしたのだった。
以前応募したリモートワークの不動産営業であるがそれを応募する際、候補に出てきた別の会社の在宅不動産営業もついでに応募していたのだがこちらは未経験でも応募資格があったようで書類選考を受けることにした。書類選考と言っても簡単なアンケートのようなものと不動産営業でお客様からの質問を想定してそれにどういった文章で答えるかとかタイピングテストもあった。合格倍率は10倍以上となっていたので確実に書類選考で落ちると思っていたのだが数日後電話が来てリモート面接を受けることになった。面接ではなぜか自分はそこの会社で別の営業などの仕事をやっていたと勘違いされているようだったのだが、おそらくこのせいで合格できたのだろうからそれを指摘すれば落とされると思いとくにそれを否定することもなく(嘘をつくのもあれなのではっきりと肯定することもなかったが)話を進めていき給料は出ないが作業を行う前の研修のようなものをウェブ上で進めていくことになった。しかしこれがほんとうに難しいというか面倒というかかなりわかりにくくやりにくいものであり結構な量があった。そして実際にこんなことをこれから対応していかないといけないということ、しかも業務委託で対応が間違っていると判断されると罰金があると面談で説明されており、もしかしたらその罰金で給料が0どころかマイナスになるかもしれない(ちゃんと正しい対応をして毎日何時間作業してもせいぜい数万円しか稼げないのに)と考えると割が合わないと感じたのでこの段階でやめることを決意した。
それからまた在宅でできるデータ入力のアルバイトに応募した。しかし応募して履歴書も送る前に不採用のメールが届いた。時給1800円で週二回からできるということもあって倍率は何十倍どころか何百倍もあったかもしれないと考えるとまあそんなもんだろうとしか思わなくなった。そして登録している在宅バイトのサイトで通知が来て応募したランダムな画像の振り分け作業?のようなものも不採用になったとメールが来た。(応募したのが数週間か一か月以上前だったはずなのでほとんど覚えていなかった。)ここのサイトも応募してもほとんど受かることがないのでこれもまあ想定の範囲内である。
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「電話に出れなかったのなら後からかけなおせば良いだけだろうがああああああああああああああああああ!!」
だって恥ずかしいじゃん……。
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