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第四十六話

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 在宅のバイトにたくさん応募したのだがほとんど落ちてしまった。一気に応募したため何がどれだかすら覚えてないのだがまあ多分受かった者はないだろう。そして昨日も在宅バイトに応募したのだがその内容は、イケメン二次元キャラになりきって電話をするというものであった。応募するとすぐに返信が来て新たに専用のフォームに必要情報を入力して提出するというものなのだったのだが、そこには名前や住所や電話番号やメールアドレスの入力が
必須となっていた。そして自身のボイスサンプルの音声データの提出蘭もあった。まあそれは当然だと思ったのだがほかに気になったのが身分証の画像を提出するというものである。今はやっている闇バイトでは先に身分証明を提出させ後に引けなくなるということで本人がおかしいと気付いてもそれがコワくて最後まで続けてしまうということが問題になっているからである。まあ身分証の情報くらいヤバい連中にわたったところで大したことにはまずならないとは思うが、自分の使っている求人サイトもそういった闇バイトの求人が普通に出回っていたということもありリスクが少しでもあれば避けるべきと考えこれも辞退することにした。

 そしてまた在宅ワークの応募である。今回は音声データを渡されそれを聞きながら必要なデータを入力していくという文字起こしとデータ入力が混ざったようなものである。まず最初にいつものイータイピングというアプリをつかってタイピング能力をチェックしてその後実際に音声を聞いて情報を入力するような試験を受けるという感じで二次試験までをクリアして面接に進んだ。面接では簡単な仕事の説明と自己紹介や応募動機を言ったりした後またテストがあった。テストの内容は音声データを使うものではなく必要な情報を調べてそれを表計算ソフトのようなところにコピーアンドペーストするものだった。面接ではどもったりコミュ障を露見してしまったけれど試験は時間内に余裕で終えることができたので何とかなるかなと思ったのだがやっぱりいつも通り落ちたのだった。倍率が高かったからなのか……いやたとえ定員割れしてても落ちてるだろうな。

 在宅でできるネット販売のアルバイトに応募した。次の日に電話がかかってきたのだがそのバイトは実務経験者を優先していると突然言われ、そのあとなぜか実務経験者しか募集してないということになり当然断られた。求人募集ではそんなこと何も書かれておらずむしろ未経験者歓迎のような文言が載っていた。酷い話だが正直最初から期待していなかったこともありまあどうでも良い感じで電話をきったのであった。ぶっちゃけこういう求人にも慣れてきた。
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